外国人と共に走る春のツーリング⑤伊香保温泉〜横浜
伊豆〜ビーナスライン〜志賀高原満座道路〜伊香保温泉と神奈川県から静岡県、山梨県、長野県、群馬県とやって来た旅もこの日でおしまい、横浜に無事に戻るだけの最終日です。
前回も書いたのだけれど、この日は走るルートのほとんどが高速道路で単調なライディングが続く上に、香港ライダーのカール君はバイクで一度にこれだけの長距離を高速道路で走った経験がない、ということも大きな不安材料だったのでありました。
それを踏まえて、とにかく前日は早く寝るようにと話しておいたにも関わらず午前一時過ぎまで起きていたカール君だったので、例によって早起きの僕でしたがカール君は七時の朝食の時間ギリギリまで寝かせておくことにして、屋上の露天風呂に使ってさっぱりして時間調整をしたのであります。
二人の普段の生活のリズムがあまりにも違うのでお互い戸惑うところもあったりするのですが、大きな支障がない限りはお互いを尊重してやるsかないと思うのでありました。
七時にカール君を起こして朝食バイキングを食べたらチェックアウトは道路の混む前に高速に乗りたかったので九時に設定して支度を始めました。
カール君も食後に屋上の露天風呂に浸かりにゆき僕は部屋で二度寝します。前夜遅くに一度目が覚めてしまいまだ眠かったのでありますね。
八時半頃目を覚ました僕は身支度をしてカール君が露天風呂から戻るのを待って、時間に合わせて戻った彼と予定の九時を少し回ったところでチェックアウトをして宿を出ました。
伊香保温泉から関越道までは初めて使う駒寄パーキングンのETC専用入り口に向かったのですが、水沢うどんの店の連なる街道を通り過ぎて山裾を下ると高速道路が見えて来ました。
高速に乗る前にガソリン補給をしておきたかったので、スマホのナビで検索して最寄りのガソリンスタンドを探して満タンにしたら関越道に乗り東京方面に向かいます。
十時半くらいだったのでまだ交通量も少なく時速80キロのスピードを保ちながら走ると、カール君が僕のすぐ後ろを走ってついてくるので、もしもの時のために僕との車間距離を長めに保つように指示して走ります。
彼も理由をちゃんと話せばすぐに理解してくれて、素直に僕のいうことを聞いてくれるので助かりました。
退屈して眠くならないように見える景色の説明をカール君に観光ガイドをしながら走ったので思っていたより快適なライディングになり最初の休憩は嵐山パーキングを考えていたのを高坂サービスエリアまで延長して一気に走りました。
寄居から嵐山の辺りは緩い登坂が何キロも続くので渋滞の名所であります。
交通量は少なかったもののそれでも車の数は増え始めて来ていたので一番左端もレーンを80キロで進みました。
とにかく安全第一、そして居眠り運転による単独事故を防ぐことに集中したのでありますね。
バイクに乗らない方は、バイクでの居眠り運転なんて信じられないかもしれませんが、意外とバイクも眠くなるものなんです。
昔、バス釣りをしていた頃に夜討ち朝駆けの釣りをバイクでした時には何度も居眠り運転をして怖い思いをしたことのある僕は、とにかくカール君の居眠り運転に気を使いました。
おそらくこれまで香港でしかバイクに乗ったことがなかったカール君はバイクで居眠り運転の経験もなかったろうという前提で、彼が高速走行をどこかで舐めていたら危険だと思っていたのであります。
なんとか高坂サービースエリアまで安全に走って辿り着き、休憩をとりつつお昼ご飯も食べて、ここから先は鶴ヶ島ジャンクションで圏央道に入り八王子を回って横浜に向かうだけなのでありましたが、食後の一時間くらいが一番眠気の襲ってくる時間なので要注意です。
高坂を出ると間もなく鶴ヶ島ジャンクションを八王子方面に曲がったあたりで僕は少し眠気を感じたので、カール君に眠くない?と聞いたら、彼も案の定少し眠いというので狭山のパーキングで一休み。
眠気覚ましに買っておいたドリンク剤をカール君と二人で飲んでさらにソフトクリームを食べてからのんびりスタート。
車の交通量はかなり増えて来ていて片側に車線の圏央道はスムーズに流れるにはほぼちょうど一杯というくらいの車の量になっていました。
ここも安全運転で左車線をキープし、のろい車がいても抜くことはせずに付き合うようにしました。
目覚ましドリンクが効いて眠気もどこかに吹っ飛んでくれたので快適に走ることができ、午後三時半過ぎには厚木のパーキングに到着。
その先は海老名で高速を降りるので最後までお互いに気を引き締めるようにと話し合って出発します。
短い休憩をとってから海老名インターまで走って圏央道を下り、一般道を40分ほど走り無事我が家に到着となったのであります。
まだここから借りたバイクを返しに行くという行程もあるものの、とりあえずは一区切り、安全に帰ってこられたことをお互い祝福して握手をし、荷物を下ろして一休みしました。
バイクの返却時間までまだ余裕があったので、少しゆっくり休んでから東名横浜町田インター近くのレンタル屋さんに向かいバイクを返却。
お店の人の対応は素晴らしく良く、僕らが無事に帰って来たことを一緒に喜んでくれたし、転けてキズになったところに関しては冷静に修理代を見積もって請求してくれたので、カール君も一番気になっていたところをクリアできてホッとしていた。
総走行距離は756キロメートル。
カール君にとっては人生初めてのロングツーリングだったので、メーターの数字を写真に撮っていた。嬉しかったんだろうな。
この五日間を振り返ると、初日こそ雨に泣かされたものの、その先は概ね天気も良かったし、転けたものの怪我もなく大事に至らなかったので僕も満足していた。
レンタル屋さんからは僕のバイクにニケツして家まで帰り、近所の焼鳥屋さんで打ち上げとなりました。
そもそもカール君と出会ったのは昨年の夏に僕が北海道ツーリングをした時にお昼に入った食堂で彼のグループがたまたま隣に座って、注文のことでトラブっていたところに僕が首を突っ込んだのがきっかけで、バイク好きの彼とラインを交換してやり取りしているうちに日本をバイクで旅したい、という話になって今回のツーリングが実現したのでありますが、今回のツーリング中も行く先々で僕らと出会った人たちにこの話をして盛り上がり、なんだかみんな親しくなっちゃう感じでとても楽しかった。
ここの焼き鳥屋さんでも美味しい焼き鳥と焼酎ですっかり酔っ払って、お店の他のお客さんや店主もこの話に巻き込んでカタコト英会話の店に変貌させつつ閉店時間を過ぎるまで飲んでツーリングの成功を祝ったのでした。
小さな出会いが大きな輪に広がっていくことを身をもって体験できたことはとても素晴らしく思い出深い旅になったのでありました。
また来たい!と彼は何度も言っていたのでおそらくまた来ることになるかも知れない。
僕もこのツーリングで普段できない経験をたくさんさせてもらったし、旅先での出会いも素敵なことがいくつもあったので、大歓迎!と返事をしたのでありました。
See you next !
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