タナゴ釣り@埼玉のとある沼
マグロ釣りの次はタナゴ釣りです。
タナゴ釣りといえば、霞ヶ浦周辺で冬場から春にかけての釣りが有名ですが、今回はやっと秋らしくなったお彼岸、場所は埼玉県のとある沼です。
※タナゴは、メダカと共に、日本中の川をコンクリートで固めてくれて逃げ場の喪失や産卵場となるカラス貝の減少を促進していただいた国工省や琵琶湖産のアユの放流に混ざって全国の河川にばら撒かれてしまったブラックバスやブルーギルといった外来種の捕食によって、全国で激減!希少な、宝物のよう魚のです。とはいっても、今回釣るタナゴは「タイリクバラタナゴ」といって、戦前中国から移入したものが日本の固有種を駆逐して増えてしまったものなんですけれどね。
というような小難しいことはともかく、海釣りの王様みたいな「マグロ釣り」から一転してわずか数cmの小魚である「タナゴ釣り」に、釣り馬鹿は釣れりゃあ何だっていいんです。
というよりも、大物との格闘を楽しむ大物釣りに対して、繊細なあたりと引きを楽しむ
タナゴ釣りは、釣りの醍醐味としては対極にありながらも、どちらも釣りの王様と言えるのではないでしょうか?
今回タナゴ釣りに誘ってくれたのは、幼馴染みでいとこの M さん。
お盆で帰省し久しぶりに一杯やっているときに「最近はタナゴだよ~ん」発言が飛び出
し、すかさずそれに食いついてしまったのがコトの始まり。即座に「ワシも行きたい!」
と言う話になり今回の釣行となりました。
朝5時半実家を出発。
外は示し合わせたように始まった「秋の長雨」がしとしと降り、タナゴ釣りの機微を演出してくれていました。
現場到着後、ポイント探し。
沼にはすでにヘラ師、タナゴ師、バサーなど様々な種類の釣り馬鹿さんたちが雨の中
勢ぞろい。
話を聞いたら M さん、前日試釣にきたそうでこっちが釣れるからと言われるままにポイント決定。
道具が感動的!
70cmほどの細いさおに、大豆くらいの大きさの浮きに重りに針。
手のひらの中にすっぽりと収まってしまうこの小ささ、伝統工芸のような繊細さ!
これで道糸から浮き、針、全て付いています。
江戸時代のお殿様は、処女の髪を糸代わりにして釣った・・・とも聴いたことがあるくら
い!
なんだかマグロ釣りがすごく大雑把なつりに思えてきちゃうくらい。(けしてそのような単純なものではないのですが)
竿をだして仕掛けを取り付け、ヘラブナ釣り用の練り餌を水で練って米粒のように小さい
小さな針に付け投入!
ウキと仕掛けの様子。下の小さい粒々ウキの微妙な動きを見逃さないのがポイント!
岸辺からわずか3~40cmのところ!
浮き下はわずか15~20cm!
すべてがわずか数10cm以内に収まってしまうわずかの釣り!
この釣りに「メートル」という単位は一切不要! そんな細かな釣りです。
わずか数投後早くも浮きに小さなアタリ!いいなあ、この手軽さ。
すかさずあわせると、これが何にもついてこない。
アタリ → 即ヒット の マグロとは大違い!
ところがお隣の M さんは手馴れたもので即ヒット!
でも釣れて来たのはタナゴではなく
クチボソ(モツゴ)でした。
続いて私にもヒット!こちらもクチボソ!
クチボソの入れ食いが始まり、タナゴはどこに行った?と思ったその時!大きなアタリ!
上がって来たのはマブナの子供でした。
きれいだなあ、小ぶなの形は。初めて釣った小学生の頃に心は戻ります。
しかし、今日のターゲットはあくまでタナゴです。
20分程やったでしょうか?一気にけしこむクチボソのアタリと違って、なんとなくボンヤリ
としたアタリにあわせたら待望のタナゴが来ました!
やったー!名人の M さんに先んじての初キャッチ!
しかしこれはタナゴのメスで、体色はクチボソと大差がありません。
ホントに釣りたいのはきれいな虹色をしたオスです。
程なくしてMさんもメスをキャッチ!
その後、モロコ、ハゼ、ヤマベ、クチボソかと思ったらよく見ると違う謎の小魚
などなど、懐かしい小魚のオンパレード!
Mさんの釣ったダボハゼ。タナを下げたら来たそうです。
謎の小魚!カラチはモロコ、でも側線の後ろの方が途切れて点々になってる。
いいぞいいぞ!これぞ雑魚釣りの醍醐味!
強くなる雨脚も忘れていい大人二人が夢中になってしまいました。
そしてついに!1時間半ほどしたところでエラ元が赤く輝くオスのタナゴをキャッチ!
やりました!中学生時代、ヘラブナ釣りに夢中になっていた頃、外道で釣れて以来の
オスのタナゴとの再会です。
あの頃は、河川改修後の古川があちこちにあり、コンクリ化もされておらず
バスもギルもおらず、昭和の田園風景が広がっていたなあ、などと昔を懐かしく
思い出させてくれた一尾でした。
7時を過ぎた頃、M さんがもう一人のいとこ A さんを無理やり呼び出して。
温かいコーヒーを持ってきてもらおう!という悪魔のような名案を思いつき、
遠路はるばる来た私からの電話なら渋々でも来てくれるだろうと悪巧みして、電話でたた
き起こし、狙い通り快諾をいただき再び釣り続行!
雨の中、いい大人が雑魚釣りに夢中!何やってんだか!
ちょっとして、どうせなら釣り用の傘も持ってきてもらおうと再度電話したら、もう現場に来ているとのコト。程なく本人がニヤニヤしながら登場し、コーヒーと菓子パンを差し入れしてくれました。
傘の話をしていたら、「あ!車の中にあるかも!」と A さん気を利かせ取りに行ってくださり大助かり。せっかくだから、と少しやってみたら勧めて釣り座に座るも、本格ヘラ師の
A さんには物足りないのか数投で仕事があるからと帰っていきました。
ありがとね。
さて、タナゴの方はといいますと、二傘体制になって濡れることも少なくなり快適に釣りができた結果、11時までやって二人で15匹をキャッチ!
本来なら保護のためにリリースしたいところですが、我が家のチビ水槽がすでにこの
タナゴちゃんたちの1Lマンションとして用意されているので、大事に持ち帰りました。
横浜までの運搬用に、大型クーラーボックスを用意しておいたおかげで全員無事
我が家に到着!
キッチンの水槽できれいな、愛らしい姿を楽しませてくれております。
マグロ→タナゴ と極端な展開をし、次はどこへ行くのか?
おいらの釣り人生! 乞うご期待!
・・・って、完全に釣りブログになってる。
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