岩見淳三スペシャル ユニット@鶴見サルビアホール
岩見淳三(g)のリサイタルに行って来ました。
毎年行われている、岩見淳三リサイタルが今年で10年目の節目になるとのことで、
見に行ってきました。
ところで、岩見淳三というジャズギタリストをご存知でしょうか?
「知らないよん」、とおっしゃられる方も一度はどこかで見て、あるいは聴いている
はず、なぜならこの方、昨年?解散した
原信夫と#&♭のレギュラーギタリストを10年以上つとめている、
エラ~イお方なんです。
さらに、実力派ボーカリストYAYOIの旦那さんで、
さらに若手実力派ボーカリストのHanaHのお父さんであり、
そしてさらに実はワタクシの大学ジャズ研時代の先輩でもあられるお方。
という事情なので、以下岩見さんと書かせていただきます。
原信夫と#&♭(以下シャープ)に在籍していたと聞けばお分かりのとおり、
演奏スタイルはメインストリームジャズ、フルアコのギターで太い音を響かせる
ウェス・モンゴメリーとかケニー・バレル、ジョー・パスといった人たちの分類に入る
シブメの演奏スタイルかつテクニシャンであります。
今どき、この手のスタイルで堂々と勝負できるギタリストって、貴重なんじゃないでしょうか?
今回は、小野照彦(b)、二村希一(p)、ジーン重村(d)のリズム隊によるクァルテット
をベースに、ボーカル、ハーモニカ、スペシャルゲストとして五十嵐明要(as)、原田忠幸(bs)のお二人が登場する豪華な顔ぶれです。
特にワタクシバリトンの原田忠幸さんは、ここ10年来の隠れファンで大好きな
プレーヤーなんです。
コンサートはJR鶴見駅前のというシブイ街に似合わないほど、真新しく、きれいな
コンサートホール、サルビアホール!で行われ、金曜の夕方バンド仲間のTさんと二人
でいそいそと出かけました。
ロビーで予約していたチケットを受け取り、振り返ると!
そこにはテーブルに控えめに置かれたビール、ハイボール、ワインなどのアルコール類が売られているじゃぁありませんか!
最近、ジャズのコンサートなどでは、ロビーでのアルコール販売は良く見られるように
なってきたようで、肩ひじ張って聴く音楽じゃあないんだからアルコールの一杯くらい
飲まないと気分だって盛り上がらないっちゅうもので、このような事は大変よろしい傾向
だと思います。
早速赤ワインのミニボトルを購入し、開場待ちの行列に並びながら、お行儀よく一杯!
ボトルの底が感じられる残量になったところで開場、前から4列目くらいの間近で見られる席をキープし、再びロビーに引き返し飲酒!何しに来たんだ?
一本が丁度無くなったところで(Tさんは2本目突入)開演となり席に着きました。
さて、コンサートは一部が始まり
一曲目は「あなたと夜と音楽と」、ビル・エバンスとジム・ホールがアルバム
「インタープレイ」で確かやっていましたね。
そんなモダンジャズ~なサウンドに酔った体が心地よく反応します。
二曲目はスティービー・ワンダーの「Sunshine」、ボーカルのYAYOIちゃんの登場で
ステージはぐっと華やかに!4ビートに乗って大好きな曲を聴いて、気分はもうニューヨークはマンハッタンのジャズクラブ!ご機嫌になっちゃいます。
三曲目になって、ハーモニカのマツモニカさんの登場!
この方、クロマティックハーモニカといって半音階も演奏できるハーモニカを演奏するお方。トゥーツ・シールマンのアレです。ソレで1995年にワールド・ハーモニカ・チャンピオンシップスという大会でぬあんと優勝!し、日本の有名ミュージシャンと共演したり、
CM、ドラマのテーマなどで活躍されているそうで、きっと私もどこかで聞いていたんでしょうね。
で、コノ、マツモニカさんが入って「I Wish You Love」「 シェルブールの雨傘」と二曲
続けてシャンソンモノのを演奏。
このマツモニカのトゥーツ・シールマンを思わせる、しっとりとしたハーモニカの音色で気分はマンハッタンから、フランスはパリ、雨のそぼ降る晩秋のリュクサンブール公園と
いった(どんなだ?)アンニュイな気分に一気に変り、ジ~ン・・・と思わず目頭が熱くなってしまいました。
そこに追い討ちをかけるように、アコースティック・ギターのソロで「第三の男」、今度はオフランスから一気に28年前仕事で行った、ウィーンはカイザー・シュトラーセ(カイザー通り)の路面電車から見るウィーンの古い町並みの車窓風景に心は飛んで行き、気分は
さらにセンチメンタルな気分!
すっかり弱気になった私を励ますかのように、Shizuka&HanaHの姉妹のヴォーカルユニットが登場!
ちょっとソウルフルな「枯葉」にHanaHちゃんの持ち歌「ピンクのハート」で、ヨ~ロピアンな気分からJ-Popな気分にさせられちゃって、なんだかハッピー!
一部最後の八曲目はYAYOIちゃんの再登場で全員揃ってセルメンの「マシュケナダ」!
客席にマイクを向けられて、大声で「オパ、オパ、オパ」って歌っちゃいました。
なんとカラフルなステージ、こんなに色んな気分にさせてくれたコンサートって初体験かも!
さて一方、休憩時間にはトイレでジャズ研先輩のTuさんと遭遇しロビーで
またまた飲酒。ワイン二本目に突入!おしゃべりしていたら二部が始まっちゃいました。
そ~っとドアを開けて入っていくとステージにはお~!原田さんのバリトンサックスが
響いている。流れていたのは「酒バラ」
再び気分はマンハッタンにとんぼ返り。
バリトンとアルトのハーモニーが大人の夜の雰囲気をかもし出して、いい感じ。
続いては、エリントンの「ムード・インディゴ」
この曲を聴くと、映画「アンタッチャブル」のファーストシーンでシカゴの街を少年が歩いていくのを移動撮影しているのを思い出す。
この辺から、雰囲気は時代をちょっとさかのぼって、スウィングから中間派的な時代の音に。
オリジナルアレンジの「Lover Come Back To Me」、五十嵐さんのアルトをフューチャーした「Stardaust」と続き、懐かしのクレイジー・キャッツのテーマ曲だった「Crayzy Rhythum」とスウィングしてくれました。
次は、ちょっと雰囲気を変えて、ポール・デスモンドの「Sanba Cantina」でふわっとした
ボサノバ気分にしていただき、最後は全員登場してナット・キング・コールの
「Route 66」で盛り上がってフィナーレ!客席もノリノリで全員手拍子!
当然のように、客席からはアンコールの声!
それに応えてのシメは、岩見さんの生ギター、マツモニカさんのハーモニカ、YAYOIちゃんのボーカル、三人で演奏された曲、何だと思います?
それは日本の童謡「赤とんぼ」でした。
しっとりと、そしてもの悲しく、美しい日本のメロディーってイイよな~って、しみじみ思わされてステージは幕となりました。
音楽ってジャンルとかスタイルとかを超えて、いいモンだんなあと感じさせてくれた、素敵なコンサート。
岩見さん、YAYOIちゃん、他のメンバーの皆さん、
ありがとう!
・・・と、美しく終わりたかったのですが、コンサート終了後、先輩Tuさんとロビーで合流し、厚かましくも、スタッフの打ち上げに乱入してしまうという荒業をやってのけ、さっきステージで見たミュージシャンの皆さんと握手して、酔っ払って終電直前まで深酒してしまいました。これでいいのか!これでいいのだ!
スタッフの皆さん、ご迷惑おかけいたしました。この場を借りてお礼とお詫びを申し上げます。
それから、このブログをここまで読んでいただいた皆さん、一度岩見さんのライブ、見て聴いてみてください。お勧めします。
岩見淳三 ライブ情報 2012年 11~12月
11/14(水) 神奈川県立音楽堂 MALTA Jazz]Big Band
11/17(土) 神田 「Tokyo TUC」 Dixie VIP Jazz Band
11/21(水) 高円寺「AG22」 YAYOI デュオ
11/30(金) 芝 「メロディライン」 ナオミ・グレース(Vo) 本田冨士旺(P)グループ
12/ 1 (土) 横浜・関内 「Living Cafe’カシェット」 YAYOI デュオ
12/ 4 (火) 銀座 「SWING」 青木弘武(P)カルテット
12/ 5 (水) 横浜・関内 「APPLE」
12/ 8 (土) 川崎 「川崎産業振興会館」 大19回”かわさきXmas Jazz Concert”
その他のスケジュールは 岩見淳三 公式 HPへ
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