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2014年10月18日 (土)

12th岩見淳三 スペシャル・ユニット リサイタル@サルビアホール

皆さん、岩見淳三というギタリストをご存知でしょうか?
という、書き出しで一昨年の秋にご紹介した、日本を代表するジャズ・ギタリスト、岩見淳三さんのリサイタルが今年も開かれたので聴きにいってきました。

岩見淳三 Special Unit with YAYOI 12th RECITALと名うった今回のリサイタル、主催は350クラブという岩見さんのファンクラブ的な組織によるものです。

会場は横浜、鶴見駅前にあるサルビアホールの大ホール。
キャパはざっと見て300~400人くらいのジャズのコンボ演奏を聴くホールとしてはちょうどいい広さ。音響もまあまあ悪くないところです。

当日は開場30分前に大学ジャズ研の後輩Tと現地待ち合わせ、チケットを手に入れたら早々に売店でワインを買い込みちびちびとやりながら開場を待ちました。

ロビーには、岩見さんと奥様でもあるヴォーカルのYAYOIちゃんが、この夏、東北は陸前高田の気仙中学校を訪れチャリティーライブを行った時の模様が掲示されていました。

Photo

岩見ファミリーは東北の震災復興に役立てようとYAYOIちゃんのCDの売り上げの一部を復興支援金として送り続けているとか、頭が下がります。

01

あ、言い忘れていましたが馴れ馴れしく岩見さんとかYAYOIちゃんとか書いているのは、以前にも本ブログでご紹介した通り実はお二人はワタクシの大学ジャズ研の先輩なんです。

午後6時半開場。

Photo_2

会場の入り口には風船で作られたかわいいバルーン・アートのゲートが有りました。
なんでも滋賀県の大津から遥々いらしたトンちゃん一座さんという方々が作られたとか。
トンちゃん一座さんについては、色々ご紹介したいところも有るのですが長くなるので別の機会に。

午後7時、いよいよ開演です。観客席はほぼ満員。
最初に舞台に登場したのはギター・クァルテット。

メンバーは、岩見淳三(g)、JUMBO小野(b)、二村希一(p)、ジーン・重村(ds)
いずれも実力はミュージシャンです。チェックよろしく。


岩見さんの挨拶に続いて最初の曲は Unit7。
ウエス・モンゴメリーがアルバムSmokin' at the Halfnoteでやってるのが有名ですね。

岩見さんのギター・スタイルはウエス直系と行ってもいいものなので、この曲などは出だしを聴いて、頭に思い浮かんで来るのはウエス・サウンドなんですけれど、アドリブに入ったとたんそこはジャズの世界、岩見ワールドが展開されるわけで小気味よいブルース・フレーズの連発です。
ここで目を引いた、いや、耳に響いたのはジーン・重村さんのドラムの切れの良さ。
決して派手なドラムじゃないんですけれど、サウンドがシャープで切れまくっていたのが印象的でした。

続いて二曲目はピアノの二村さんが抜けてギター・トリオになり、ギターもアコースティック・ギターに持ち替えたところでThe Shadow Of Your Smile。
出だしのイントロで印象的な和音のアルペジオを使ってしっとりとした叙情的な世界に誘います。
この演奏ではメロディーにコード共にしゃれた音使いが印象的でした。
流れるようなしっとりとしたメロディに気分はすっかりセンチメンタルになってしまいましたよ。アドリブから後テーマへと途切れる事無く美しいメロディーを一気に弾き切って何とも叙情的に素敵なエンディングでした。


三曲目に入るところで本日のスペシャルゲストであるトランペットの岡崎好朗さんが舞台上手よりトランペットとフリューゲル・ホーンを持って登場。
ピアノの二村さんも戻って来て曲はTangerine。
ワタクシは岡崎さんのトランペットを聴くのも見るのも初めて。

テーマから続いて岡崎さんのソロへ。
岡崎さんのペットは明るい中に少し哀愁のある音色でいかにもこのてのジャズにぴったりなんですよ。フレーズも正統派バップ・フレーズを小気味よく連発して歌い上げていきます。ジャズのアドリブではともすると手癖お手軽フレーズでお茶を濁すミュージシャンなんかも居たりするんですが、このユニットに関してはそういう手抜き演奏は全くなく、心地よいフレーズの連打の中にも次には何が飛び出すのか?といった緊張感が常に有り、また繰り出す一音一音への覚悟みたいなものが感じ取られ楽しませてくれたのでした。
エンディングもばっちり決めて演奏終了。欲を言えばもうちょっとソロを聴きたかったです。それくらい聴いていて良かった。

次の曲は、岩見さんが抜けて岡崎さんのトランペット・クアルテットに編成を変えてエリントン・ナンバーのCaravan。

アップテンポに切れまくるフレーズ!
久々に聴くトランペット・クアルテットという編成に心奪われつつ切れまくり岡崎差のソロから引き続いて二村さんのピアノ・ソロへ。ペットからのフレーズの引き継ぎに始まりエリントンっぽい音も交えて白熱の演奏に会場から拍手がわき起こります。
ワンコーラスのソロの後ドラムソロへ、先ほども切れていたと書かせていただいたジーンさんのドラム・ソロ切れ切れ!
再びペットのテーマに戻り一気にエンディングまで盛り上げていただき会場も熱く盛り上がっていったのでした。


そして、ここでYAYOI ちゃんの登場。
何を話すのかと思ったら今年で岩見さんが還暦だそうで、
「今年のリサイタルは淳ちゃん(岩見さん)にいっぱいギターを弾いてもらって、私はちょっとだけ歌ってギャラは全部私のもの」とお茶目なジョークをかましつつ五曲目に。
曲はThe Very Thought Of You。

ギターの伴奏から歌いだしやがてインテンポに、しっとりと丁寧にそして情感たっぷりに歌い上げるYAYOI ちゃんの歌声はいつ聴いてもいいなあ。
そして間奏で岡崎さんのフリューゲルが光りました。甘い音色にたまらなく甘く素敵なそれでいて聴かせるフレージング。思わずジ〜ンと来ちゃいましたよ。


ジ〜ンとしている間もなく次の曲はアップ・テンポでSharade。
この曲はYAYOI ちゃんのお好みなのかな?以前ライブハウスでも聴いた事がある。
その時はサックスが中村誠一さんだった。今回はワン・コーラス歌った後にトランペット・ソロ、ギター・ソロと続きます。楽器が変わるとずいぶん印象が変わるもので、トランペットの方がサックスに比べて音の切れがよいせいか演奏全体も切れのいい演奏でした。ジ〜ンの後はノリノリになったところで再びしっとりとした世界に・・・

第一部最後の曲は宮沢賢治の詩にメロディーを付けた「星めぐりの歌」を岩見さんとYAYOI ちゃんのデュオで。
哀愁の有るメロディにあったかいYAYOI ちゃんの歌声は郷愁を誘い場内し〜んとして歌に聴き入っていました。

ここで第一部は終了。
じっくりジャズを聴かせると言った感じのステージでした。
バックでどっしりとメンバーを支えるようにベースを弾いていたジャンボさんも印象的でした。
曲ごとにメンバーが変わるのでサウンドに変化が付き聴くものを飽きさせません、もっとソロをいっぱい聴きたかったなあと思うのですが時間との関係でその辺は仕方の無いところでしょう。
あっという間の第一部でした。

第二部はどんな展開になるのか楽しみ。
その2に続きます。おたのしみに。


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