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2015年5月21日 (木)

ツルチック ライブ@in F 大泉学園

ツルチックと書いても何のことかサッパリわからない、とおっしゃる方が多いと思われますが、これはジャズピアニスト谷川賢作さんの率いるユニット名であります。

ツルチックを構成するメンバーは辻康介(ヴォーカル)、谷川賢作(ピアノ)、豊田舞(オーボエ・リコーダ)、中村文栄(ピアニカ)の4名、その楽器の構成を見るとこのユニットの音楽っていったい?と思われる方も多いと思いますが、私自身もライブを見るまではどのような音楽をやるのか皆目見当がつかなかったんですよ。
じゃあ、なんでそのライブを西武池袋線の大泉学園くんだりまで見に行ったのかといえば、理由は二つ、ひとつは谷川賢作さんの名前を、ワタクシの娘がお世話になった保育園の園長から聞かされて深く興味を抱いていたこと、そして二つ目は大泉学園のin Fというライブハウスは大学のジャズ研の先輩が経営しており、以前から一度顔を出さねばならないと思っていたことというものであります。
そんな理由で出かけたものですから、ツルチックの音楽形態についてはおそらく普通のジャズやポップス、クラッシックなどといったジャンルの音楽からはかけ離れたものなのであろうなあ、とにかく見てのお楽しみということにしておこうと思っていたんですね。
当日は、先日GW中に久々に出会った大泉学園在住の高校時代の旧友を誘って出かけました。
夜7時開演にギリギリ間に合ってお店のドアを開くと、リコーダとピアニカの音が耳に飛び込んできた。ああ、もう始まっているんだな、と思い中に入ると急に演奏をストップしてしまった。なんか様子が変、と思ってみていたらまだ本番前のリハーサルのようで。
とりあえずは大学先輩のマスターに挨拶してカウンター席に陣取り、生ビールなどいただきながらリハの様子を伺いつつ、世間話をしているとまもなくリハ終了。メンバ-の皆さんは一度お店を出て行かれた。客は我々2名のみ。

002

                                             最近スペインサッカーリーグに夢中の先輩氏と

お店の方はというと、先輩には失礼ながら想像よりず~っとキレイで広いお店なのでびっくり。グランドピアノまで置いてあるところなんか、まるでライブハウスみたいじゃあないですか?!ライブハウスなんですけれど。
さらに先輩氏がワタクシをお客さん扱いして「はい!」とか「かしこまりました」って返事するのにすごい違和感を感じて、これも当たり前のことなんで理屈ではわかっているもののどうしても最後まで馴染めなかった。
なんてなことを思ったりしているうちにお客さんがポツリポツリと入ってきて、その応対にまたまた「かしこまりました」っていうのにいちいち反応してしまう自分がおかしかった。
さて、余談はさておき、そんなこんなしているうちにメンバーが戻ってきて、マスター先輩氏から谷川さんを紹介されたので、ご挨拶し自己紹介した。「今日は一曲が短いのですがよろしく」とおっしゃるので「ジャンルに関係なく音楽は楽しめますので」とお返事していよいよ演奏開始です。

001

                                      谷川さんとワタクシ(写真は打ち上げ中のもの)

その音楽は平たく言うとピアノ、オーボエ、ピアニカの伴奏で歌を歌うものなんですが、そのサウンドがすばらしい。楽器の編成でサウンドをイメージできる方は相当なプロですね。
聞いてみるまではちょっとコミカルな感じのサウンドになるのかなと想像していたのですが、それは必ずしも外れてはいなかったのですが、歌われる歌の歌詞に圧倒されてしまった。
このユニットは谷川賢作さんの父親であり詩人の谷川俊太郎氏(この名前を知らない方はいないと思います)が子供向けに書いた「日本語のおけいこ」という絵本があり、この本の詩には全て日本の名だたる有名作曲家の手による曲が付けられておリ、それを演奏して再現しようといのが、この「ツルチック」というユニットの使命らしいのです。
曲のアレンジは谷川賢作さんがやっています。
演奏を聞いてやっとそのことを理解できたワタクシですが、とにかくその詩の世界をそれをもり立てる音楽の世界に強く引き込まれてしまうのです。

詩のタイトルやテーマこそ子供向けのものに見えるものの、内容は人間とは何か?という普遍的テーマに迫るものばかり。
その中でも強く印象に残った「人食い土人のサムサム」というのをご紹介しましょう。ちょっと長くなりますがじっくり読んでみてください。


人食い土人のサムサム お腹がすいておうちにかえる

かめの中のかめのこをたべる ななくちたべたらもうおしまい

人食い土人のサムサム とてもさむい


人食い土人のサムサム お腹がすいてとなりへいく

ともだちのタムタムをたべる ふたくちたべたらもうおしまい
人食い土人のサムサム ひとりぼっち


人食い土人のサムサム おなかがすいてしにそうだ

やせっぽちのじぶんをたべる ひとくちたべたらもうおしまい

人食い土人のサムサム いなくなった


いかがでしょう?人の欲とサガ、本質をズバリと表現したこの詩は聞いていて恐ろしくなる内容ですが、このようなことが実際に行われているのが人間社会のような気がします。

ワタクシがこの曲を聴いて真っ先に思い起こしたのは、以前本ブログにも書いた日本の漁業の現状でした。
小さい魚を生活のために獲ってしまう、すると魚はもっと小さいモノになり、やがては魚は絶滅し、獲るさかなががいなくなった漁師もいなくなる。というものです。
演奏される曲は次から次へとこのような人間の本質、社会の本質に迫るようなものばかり、歌詞の持つ重みをこれまでこんなに強く感じたことはなかった。

さらにその歌詞についてくるサウンドがまた素晴らしく、ヴォーカルの辻康介さんのテノールは美しく、谷川さんの粒立ちのいい、繊細なピアノ、そこに彩りを添えるオーボエとピアニカ(時には鉄琴)の織りなすサウンドがすばらしい。

演奏の合間に、オーボエの豊田舞さんと中村文栄さんのピアノによるテレマンのシチリアーノなどというバロックの名曲や、中村さんのピアノソロなども織り交ぜていきながら、悲しいもの、楽しいもの、ユーモアあふれるもの、感動的なものが次々と飛び出しつつ演奏は進み、現在「日本語のおけいこ」の中からツルチックが演奏できる全12曲を披露していただきました。気がついてみれば時計は九時半をまわっている。

さらに、アンコールで三曲盛り上げていただき演奏終了!
店内は熱く盛り上がる中そのまま客もメンバーも同じテーブルについて打ち上げとなりました。なんというアット・ホームなこの雰囲気。この演奏を聴きに九州からはるばるこられた方もいらしたりして、これまたビックリ!

酔っ払ったワタクシは初対面のミュージシャンの皆様に、あろうことか釣りの自慢話をぶちまけて、時間となったのでみなさんと記念写真を撮ってさっさと先に帰ってしまうという暴挙に出つつ、お店をあとにしたのでした。

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                                             メンバーの皆さんと(みんな酔ってますね)

世の中にはテレビからもラジオからも流れてこないけれども素晴らしく感動的な音楽がたくさんあります。
そういう音楽に出会うチャンスというのはとても希なことなので、今回のツルチックとの出会い、ちょっと自分の人生の中でも大切なものになりそうだなという予感がするのでした。

次回 inF でのライブは9月4日が決定したそうです。皆さんお見逃しなく。

参考:谷川賢作HP 
         inFブログ


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