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2016年2月 9日 (火)

サンライズ玄界灘遠征 2016 その二@サンライズ  佐賀 呼子港

遠征四日目、最終日。
我々の乗るサンライズ新海号は玄界灘の七里が瀬をマグロの群れを求めて航行しておりました。

しばらく走ったのちエンジン音と共にスピードが落ち、「近くにマグロのナブラがいるので準備して」という船長の発した一言を聞くと、待ってましたとばかりに、これが寝不足のおっさんたちかともは思えないほど素早くかつ身軽にキャビンから飛び出し竿を手に釣り座にスタンバイします。

船長は操舵席上の窓から顔を出して近くにマグロの姿を探します。
手には操舵するリモコンが持たれており、マグロを見つければ瞬く間に船を動かすことができるようになっています。

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マグロはエサを取るときに水面から垂直に水柱のようなしぶきを上げるのでこれを見つけるのです。

「出た!一時方向」と言うや否やエンジンを一気に回転させてマグロに接近していきます。
釣り師一同はすでにいつでもルアーを投げられるようにリールのベールを上げて指で糸が出るのを抑えた状態ですので、空いた方の手で船の手すりにつかまり目はマグののしぶきを追います。

「出た、正面!」
と誰かが叫ぶと船はスッと船首を回しこみルアーを投げやすいポジションに船を回します。

目の前に水しぶきが立ち上がった瞬間、
「投げて!」という船長の声に一斉にルアーを投げます。

一発目は不発、マグロはサンマの群れを追っていました。
しぶきの次には大きな魚体を空中に飛び出して大きなマグロがジャンプします。

釣り師は一気に興奮状態になり、Y店長が「投げるときは後ろに注意してくださいね」と注意を呼びかけます。

キャスティング用の広いフロントデッキといえども、四人が同時に魚肉ソーセージほどの大きさに赤ちゃんの手くらいの大きさの針が二本も付いているルアーをフルスイングで投げるのですから、うっかり針が人にかかってしまたら大きな事故となり、ことによってはその場で釣りを中断しなくてはならないことも考えられるのです。

一度めのナブラ打ちは失敗にに終わり次にナブラを探します。
ワタクシはフロントデッキの三番めに立ち竿を構えていました。

「出た二時方向!」
と言うが早いか船が走り始めるのが早いか、船が一気に加速すると我々の船から海側に垂らしたルアーのついた糸が突っ走る船の風にあおられて真下から後ろにスッと斜め後ろに持ち上がり、ぶれることなくその場の空中に固定されたかのようにピタリと止まります。

ナブラに近づきそのルアーがフッと真下に戻った瞬間、右舷三時方向の目の前、十メートルほどの場所で水しぶきが上がり一斉にキャストします。

私も必死でナブラに向かって投げると魚のいる場所まで届いた。
糸のたるみを急いで取った次の瞬間、一瞬手元にコツ!という手応えがあったかと思ったら直ぐに軽くなった。

そのとき「食った食った!」という船長の声。
「え?おれ?」と思ってナブラの方向を見たら船の後ろで投げていたY店長のルアーに食ったらしい。「あ〜!外れた!」という嘆きとも叫びともつかない声。どうやら外れてしまったらしい。

「今のは取りたかったなあ、最大のチャンスだったのに」と悔しがる船長。
「50キロ位あったかも」とがっかりするY店長。

気がつくと我々の船の周りに同じそうにキャスティングでマグロを狙う船が二隻おりナブラを探して停まっていました。

次からは他の船とも競争が始まります。
先にナブラを見つけていいポジションに入らなければなりません。

次に上がったナブラは右舷前方の船の近くで湧きあり、その船が全速力で走り始めたのでそちらの船に譲り別なナブラを探します。

少し船を他船のいない方向に流しながらナブラを探すと直ぐに出ました。
「十一時方向!」と誰かが叫ぶと船はまたまた加速し、我々は手すりにしがみつき、ルアーは後ろに斜めに固定され、という具合にナブラを打っていきました。

走る舟のすぐそばで大魚に追われたサンマが一斉に空中を舞って逃げ惑うという光景が次々と繰り広げられ、その周りのマグロのナブラに向かってキャストする、というのを繰り返して行きます。

とにかく、この日はマグロの活性が高かったので投げるルアーの種類はあまり関係なかったようで、ナブラのいいところにルアーが届けば食ってくると言う感じでした。
船長からも、ナブラの中に落とすのではなく、その向こう側に落としてくださいね。
と指導を受ける。

それから3回めくらいのナブラだったでしょうか。猛スピードせ接近した後、出るのを待っていたところ船の一時方向に突然大きな水柱がドカン!と立った。

ミヨシから順番にキャスティングしていきます。
私も投げるタイミングを見計らっていたその時、三番めに投げたヤッシーさんが「ヒット、ヒット!」と叫びます。

この方はキャスティングの精度がものすごく良くて、狙った場所にピンポイントでキャストする技術と才能を持っていらっしゃる。
初めてこの方と釣りした時も、小磯のサラシに向かって「ヒラスズキがいるよ」と投げたら一発でいい場所に投げて魚をかけたし、確か昨年は男女群島でもキハダマグロを仕留めている凄腕の持ち主。

ヤッシーさんの竿は大きく曲がりドラグが鳴る。
でかいマグロのようです。誰かが空瞬間が見えたと興奮していました。後ろから一気に食いついてきたとか。


魚をかけた後のファイトも冷静で、「後ろに回ります」と自ら言って船尾の方に移動しながらマグロを誘導していきます。

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余裕あるなあ、とただただ感心し同時に羨ましがるワタクシ。

他の一同が見守る中5分ほどのファイトで手早く上がってきたマグロは私の見た目には40キロ近くあるように見えた。お腹がパンパンに膨れた見事な体型のクロマグロです。

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「地合い優先で血抜きしたら直ぐに次に行きます」
と船長が宣言すると釣り損ねた釣り師一同「次は俺だ!」と言わんばかりに次の獲物を狙って再び竿を手にスタンバイします。

手早く血抜き処理した船長は再び船を走らせてナブラを探します。

この日のマグロの活性は高く、ワタクシが相模湾のキハダマグロ釣りで経験したような、一つのナブラをやったらしばらくは走り回って次を探す、というような間はなく、直ぐに次のナブラが見つかる。
それも時には前方と後方に同時に上がり船長を迷わせるなどという場面もあるほどでした。
マグロも多い時には船の周辺のあちこちでしぶきを上げ、船のすぐ横でしぶきが上がり驚かされることもありました。


10分ほど移動したところで新たなナブラを発見し攻めますが、なかなか船に近いところまで魚が寄らない場面が続きました。
我々のキャスティングに対しても船長から「出た、と思ったらもう投げてる嫌いのタイミングで」と指導が入り船上の熱気は一層ヒートアップしていきます。

さらに走ったところで船長がイカボールを発見。
イカボールと言うのはイカの群れが大きな魚に追われて固まり直径10メートルほどのボール状に固まることで、その周りにはイカを食らわんとする大型魚、ここではマグロが群れをなして泳ぎ回っているという、食物連鎖の縮図なのですが釣り師的には血湧き肉躍る光景。

昨年はこのイカボールで見事三名が10キロオーバーのでかいブリをキャッチしワタクシだけがバラして逃がしてしまうという悔しい思いをした思い出があるので、イカボールを見つけた時のワタクシは、「今年こそはやっちゃるけんね」と気合を入れたのでありました。


「イカボール見える?あの真ん中に投げてくださいね。手先で投げても届かないからフルスイングで思いっきりですよ」と船長からのご指導を聞きながらイカボールにゆっくり近づき、一旦沈んだイカボールが浮き上がってくるのを待ちます。

「上がった、今だ!」という船長の合図で一斉にキャスト。
ミヨシの一番いい場所にいたワタクシは船長の言うように舳先の反対側から助走をつけてフルキャスト。
するすると飛んで行ったルアーはイカボールのど真ん中にポチャンと落ちた。

「食え!」と思わず叫んでしまうワタクシ。
しかしここで大きなミスをしてしまった。ルアーをサンマのナブラの時のように動かしてしまったのです。
イカボールについたマグロの食っているのは当然イカなので、この場合はルアーは動かしてはならずそのまま放置しておけば食うというのです。

「くるか?」と待つもののマグロからのアタリはなく仕方なくルアーを回収しるワタクシに「後ろから来て反転していくのが見えましたよ」と船長。

ううう、悔しい。また今年もイカボールでヘマをしてしまった。
毎年玄界灘までヘマをやりに来ている。と少しへこみましたが昨年のように尾をひくことはありませんでした。


このイカボールを最後にマグロの地合いは去ってしまったようで、周囲にマグロのしぶきは立たなくなり、船は再び一番最初にナブラを見つけたアタリに戻ってジギングをしながらマグロが再び現れることを願いつつ待つことになりましたがマグロは再び現れることはありませんでした。


一時間半くらいの間だったでしょうか。
マグロを追っては投げ、また追うというエキサイティングな釣りでした。
目の前で逃げ惑うサンマの群れ、それを追ってジャンプするマグロの魚体を何度も目の当たりにしました。滅多に見られないような光景でしす。しかし我々は釣り師、マグロ見学に来たのではないので釣り上げてナンボ。

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見事釣り上げたヤッシーさんは心地よい疲労の中にあるようでしたが、他の一同は様々な思いを胸にしながら次の釣りに向かっていくのでありました。

つづく・・・

写真提供:SUNRISE    Ebb&Flow

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