サンライズ玄界灘遠征 2016@サンライズ 佐賀 呼子港
天候と夜の暴れん坊将軍に翻弄され続けた今回の玄界灘遠征。一旦長崎に移動して釣りをしてから戻った四日目の最終日になり、やっと本願のサンライズ新海号に乗って玄界灘の釣りに出ることになりました。
集合は早朝四時、ホテルのロビー
この日は夕方の便で東京に帰らなくてはならないので、早めに出て早めに帰るというのと、いいポイントには早く行った方が有利ということもあったのでしょう。
何れにしても、こういう時間に船を出してくれる船長の心意気というのは釣り師にはとても嬉しいもので、ここまでの疲れなんか吹っ飛んで目が覚めちゃうものというものです。
なあんて言いながら、前夜唐津入りしたのは夜の九時過ぎ、あれこれ準備して寝たら十時は回っていたと思うので、睡眠時間はせいぜい5時間少々。
夜の長崎を堪能された方々やトラブルで夜寝られなかった皆さんには辛かったはず。
睡眠充分のワタクシですらこれまでの疲れか、珍しく目覚まし時計に頼って目を醒ましました。
四時ちょっと前にロビーに降りると誰もいませんでしたが、間も無く皆さんが次々と降りてきて時間通りに全員集合。
荷物を車に積み込んで、さあ出発、と思ったら船長がこない。
我々の釣具は釣竿だけでも一人平均5〜6本。そこに道具箱がこれまた1〜2個あり、さらに四日間の着替えやら釣り用のウエアやらの荷物は相当な量になるので、8人分の荷物はハイエースのロングバンに積みきれないんですね。長崎に行く時には竿の本数と着替えは一日分という制限をしてかろうじて乗り切った次第。
船長から15分遅れという連絡が入り、その間に近くのコンビニで朝食、昼食、飲み物などの買い出しをして時間を無駄なく使って入るところに船長の登場。
なんでも来る時に立ち寄ったコンビニで事件があったらしく、パトカーが止まっており、お店に入ろうとしたら店のおばちゃんから店に入るのを静止させられた上に何やら訳のわからん人の名前を出して、その人の仲間だろうと言ってきたとか。よくよく聞いてみたらそこの事件を起こしたチンピラの仲間と勘違いされたらしい。
確かに茶髪でちょっと洒落た格好した30十代後半のいい男がシラフで早朝の3時過ぎにコンビニに入ってきたらカタギの人とは思われないかも。
その話を聞いて一同爆笑。朝から何が起こるかわからないなあ、今日も波乱の一日となるのか。
5時過ぎ、呼子港到着。
真っ暗闇の中、一同素早く大量の荷物を船に積み込みセッティングの開始。
船長によれば、このところの玄界灘はクロマグロの群れが入ってきていていいらしい。マグロが食べているのはサンマやイカなのでルアーはサンマに近いものをつけておくと良いとのこと。
ちょうどいいのがない、と言ったらレンタル用のルアーがあるからそれを使っていいよと言ってくださったので早速借りることにしました。
竿の方も昨日長崎でマグロ用のリップル・フィッシャー社のアクゥイラ825という竿を折ってしまったので、Y店長から同じリップルのアクゥイラ81という兄弟のような竿を借りてこのルアーをセッティング。なんのことはない、リールと糸以外は借り物での釣りになってしまった。
もう一本持ってきた同じメーカーのウルティモ83という竿には、昨年この玄界灘でイカの群れに着いたブリをかけながらバラしてしまった時の”イカの形”をしたルアーをセットし、これでイカでもサンマでも来い!という万全の体制に。
というようなことをしているうちに船はゆっくりと動き出し、暗い港を出て行きます。
やがてスピードが上がる頃には道具の準備もあらかた済んで、キャビンに入って朝食のパンなどをもそもそ食べながら今日の釣りがどうなるのか、ワクワクしながらこのところの釣況などを船長から聞きます。
船長の話では、昨年暮れあたりからクロマグロがよく、いい時には一日に数本あがったこと、壱岐の漁師さんが200キロもあるマグロをあげたこと、今年の元旦も朝の数時間だけマグロを狙いに海に出たことなど、なんとも威勢のいい況の釣りに期待をもたせてくれる話が次々と飛び出します。
一時間ほど走った船がスピードを落とした頃には空はうっすらと明るくなり始めて周囲の海が見渡せるようになっていました。
ここは七里が瀬という玄界灘の有名な漁場で、この時期サンマやイカの群れを追って、多くのブリやマグロの群れが集まる場所なのであります。
海を見渡すし良く見ると離れたところにかなりの数の船が既に出ている様子。
マグロ漁師の船が5時くらいから来ているとか。
一旦船を止めて、マグロが跳ねるのを見つけることになりました。
マグロ釣りというのは、これまた経験のない方には想像もつかないかと思われますが、マグロの群れはエサを取る時に水面に大きな水柱を立てるのです。
これを遠くから見つけて船を超特急で近くまで走らせて、次の水柱が上がるのを待ち出たところに船をさらに近づけて、次に飛沫があがった瞬間、そこの場所にピンポイントで魚の形をしたルアーを投げ込む。うまいことルアーがエサの群れに入るとマグロはルアーをエサと間違えて喰い付いてくるという釣り方をするのです。
これは、あくまでも水面直下のエサをマグロが食べている時の釣り方で、水中深くマグロが泳いでいる時には、ジギングという、魚の形をした鉛製のルアーを使い、これを水中で弱った小魚のように動かすことで誘い出して掛けるという釣り方をします。
一同キャビンの外へ出て、周囲の海のマグロが跳ねないか目を凝らして見つめつつ、いざという時に備えて釣りの体制に入ります。
しばし周囲の様子を伺ったものの、マグロの跳ねはないので少々移動して、魚探に魚の反応があるところでジギングにより他の魚を釣りながらマグロ待ちをしようということになりました。
東の空にはちょうど朝日が上がり始めており、船の名前もサンライズですからなんだか気分がぐんぐんと高揚してくるじゃあありませんか。
四方を玄界灘の海に囲まれ、海も凪、もうこの場の雰囲気だけで釣りに来て良かったという気持ちにさせられてしまうほどです。
最初のポイントにつけて船長からの合図とともにジギング開始。
ジグを海中に落としスルスルと糸が出て行くのを見ているだけでなんだかもう連れた気分になってくる。頭の中にはヒットした瞬間のグググッという手応えが反芻されている。ジグが海底に付いて糸が出るのが止まると急いで巻き上げます。するとヒット!の声!
またしても、今日の一発目はジギング王さん。
この人、本当に魚のあるところでジグをシャクるとまるで魔法のように一発で魚がかかってくる腕の凄さ。竿がぐいぐい引き込まれているのを横目でチラ見しながら、こっちも釣るぞー!と竿をしゃくりると、時々フッと手に重さが感じられなくなる瞬間がある。こういう違和感は魚が下からジグを喰いあげて軽くなることがあるので、神経を集中してしゃくり続けるのですが、ドン!という魚のヒットには至らない。
そんなことをしている間にジギング王の一本目があがってきました。
大きな黄色い胸ビレ、海のスプリンター、ヒラマサです。
ジギング王はこのヒラマサを釣るのが実にうまい。昨日も一発目で仕留めている。
Y店長に以前聞いた話では、ヒラマサのジギングはリズムが大切で、不規則な動きや不自然な動きに対しては魚が警戒して食いつかないのだとか。それだけにジギング王のしゃくりは正確無比、完璧なのでしょう。
船がポイントを通過してしまったので一旦船を流し変えジグを再投入。
さあ、今度こそ釣るぞ、としゃくり始めた数しゃくり目に明らかに魚のトン!というアタリ、しかし針にかからないのか軽くなったと思ったら再びトン!とくる。だがまた乗らないで軽くなる、さらにしゃくり続けたら三度目の正直でドン!と重みを感じて竿は大きくしなった。
やった〜!ヒラマサ!
竿はいい感じで絞り込まれてグイグイという気持ちの良い手応え、道糸はPE5号を使っており海底に根もないので多少のことで切れることはない。
やり取りは慎重にかつ大胆にとぐんぐん巻き上げます、少しだけドラグを出されたのですが、ヒラマサにしては走らない気もする、などと思いながらファイトします。
すると、隣でしゃくっていたKさんにもヒット。
さらに横を見れば並んでいるみんなの竿が曲がっているじゃあありませんか!
これぞ入れ食いの醍醐味。船上は興奮状態。キャビンで寝ていたY店長もさすがに起きてきた様子。
船長も大きなタモを持って大忙し。
私の魚は予感的中、ヒラマサではなくブリの小さいもの、つまりワラサでした。
釣れて嬉しいのにちょっぴりガッカリ。
全員揃ったら写真を撮りましょう。というのでみなさんの魚が上がるのを待ったところで集合写真を撮ります。
見てみたらヤッシーさん桐生のKさん、スペアリブさんとワタクシ以外のベテラン勢は全員ヒラマサを釣っているじゃあないですか。
なんでワタクシだけワラサ?やっぱりジグのしゃくり方に問題があるようです。
とはいえ折しも朝日が上がりきったところで気分は最高潮。
ワタクシも昨日は不甲斐ない結果だったので、やっと釣れたという気分でホッとしたり、嬉しさがこみ上げて高揚したりと興奮状態でした。
さあ、次の一匹に行こう。
と気合十分でジグを投入したところで船長から他船でマグロがあがったらしいので、マグロを狙いに行きましょう。とのアナウンスがありジグを回収。朝日を浴びてマグロの群れを求めて船は走りはじまました。
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