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2016年2月

2016年2月25日 (木)

自家焙煎コーヒー豆シリーズ@コスタリカ セントタラスSHB 中煎り

このシリーズ、前回はコシタリカ・セントタラスという豆を中深煎りした記事を書きましたが、このコーヒーを味わっているうちに、中煎りで飲んだらどうなんだろう?
という興味がわいてきたので早速やってみることにしました。

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中深煎りのコーヒーというのはここ10年くらい主流になっている深めの焙煎で、いれたコーヒーの色も黒っぽくて味も苦目というおそらくみなさんが普段カフェなので飲まれているものです。

それに対して中煎りのコーヒーというのは、昔の関東地方の喫茶店で主流であった豆も浅い茶色でいれたコーヒーも黒よりは茶色に近いもので、いわば昭和のコーヒーと言えるのかもしれません。
スーパーなどで粉で売っているものにはまだこの焙煎のものがあるようですね。

この焙煎に深さによる味の変化はこれまでコロンビア・エスメラルダ及びコロンビア・スプレモというコロンビアの豆で試しているます。
味の傾向としては、中煎りの方が酸味が前に出てきて苦みが減るということがわかっていましたので、今回中米コスタリカの豆は中煎りにした時に果たしてどのような味の表情を見せてくれるのか楽しみだったわけです。

例によって、生豆およそ150gを網に入れてシャカシャカやること10分ちょっと。
突然パチッパチッ!と音がして一斉に豆が弾けだします。
この瞬間はなんとも気持ちのいいもので、豆に手をかけた充実感と育て上げた達成感が沸いてきて恍惚とした表情で網をシャカシャカしているのでありますから、側から他人が見たらその目にはさぞや気持ち悪いものに映るのでありましょう。

そんなことは一切気にせず、普段はさらにシャカシャカやって焙煎を深めるのですが、今回は中煎りなのでここで火を止め、豆を新聞紙の上に広げてウチワであおぎ冷やします。

煎られた豆は煙りを上げており、かなりの温度になっていて素手で触ると熱いくらいなので、放置すると豆自身の持つ熱で焙煎が進んでしまうのではないかと思うほどなのです。

 

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中深煎り豆との違いは、豆の表面に脂分が浮き出ていないことです。
見た目がさらりとした爽やかな若者のような印象で、脂ぎっていた中深煎りのおっさん風とは全く趣が異なり、おそらく二つを並べても同じ豆とは思えないことでしょう。

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こちらは脂でテカテカの中深煎り豆(前回分)

数分間ウチワであおぎながらここまで手塩にかけた(たいしてかけていませんけど)豆たちが立派な一人前のコーヒー豆になっていく様子を見ながら、この豆を栽培したコーヒー農園の農夫たちに思いを馳せ、みなさんの育ててくださった豆を立派なコーヒー豆として完成させることができました、とはるか彼方の異国にむかって一人頷くのでありました。

さて、この後は一晩置かないとコーヒーの味が落ち着かないので、楽しみにしながら寝かしておきます。

翌朝起きて、初めて対面するコーヒーを早く飲みたい!というはやる心を抑えつつ顔を洗い、朝食も納豆卵ぶっかけご飯などでサラッといただき、さあ、いよいよコーヒーを入れる時がやてまいりました。

久しぶりにコーヒーミルで粉に挽く中煎りの豆は、中深煎りに比べてハンドルを回した時のミルの歯にあたる抵抗が大きく、ガリンガリンという手応えを感じながらお湯が沸くのを待ちます。

中深煎り豆二杯分の豆を挽くのには平均してハンドルを200回ほど回わすというのが、最近コーヒー豆挽きのマニュアル数値化に興味をもつワタクシはデータとして得られていたのですが、中煎りなら豆の膨張率が中深より少ない、つまり豆の粒が幾分小さいと思われるのでその分すくった時の豆の個数が多くなり、挽くのにハンドルを回す回数もその分増えるのではないか?と予測していたのですが、これが反対の結果となり、170回程度で挽き終えてしまいました。

この結果に関する考察は次回に回すとして、それよりも味の方を早く楽しみたい。

沸騰したお湯をドリッパーの中のコーヒーの粉に丁寧に行き渡らせるようにかけて蒸らすと芳醇な泡が沸き立ち、そのコーヒーが美味しいであろうことを予感させてくれます。

30秒ほど蒸らした後は豆全体に行き渡るように且つ少しずつお湯をさしてコーヒーを入れれば完成。さあ、いよいよ飲むその時がやってまいりました。

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まずは、カップを鼻に寄せて香りを嗅ぎます。
花粉症でかなりのダメージを受けている鼻にもその芳醇な香りはしっかりと感じることができ、コーヒーの香りを心行くまで堪能しもう我慢できない!というところまで引きつけておいていよいよ最初の一口。

ちょこっと一舐めしてみると、予想通り最初に感じたのは酸味でした。
中深煎りの時には全く感じなかった酸味が口の中に広がり、それを追いかけるようにあっさりとした控えめな苦みがやってくる。

中深煎りでは、どっしりとしたバランスの良いコクと苦みが口いっぱいに広がり、コーヒーの王様的な堂々とした真の太い味わいの胸板の熱いローマ戦士のような雰囲気だったのですが、こちら中煎りでは酸味が前に出てコクがあまり感じられない、色気はあるのだけれど芯のない今時のおフランスの優男的な味わいのコーヒーになりました。

もう少しコクが出ればこれはこれでいいコーヒーなのに、と小さな落胆を感じながらも新しい試みをしながら色々楽しめることに満足したのでありました。

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2016年2月23日 (火)

賞味期限に挑む

タイトルを見たらもうおわかりのように賞味期限切れのものを食そう、いや食したという意地汚いお話です。

賞味期限切れの食品を廃棄するのはもったいないのでなんとか活用を、という話が昨年末あたりフランスで廃棄禁止の法律が出来たことなどから話題になり、最近では横浜市でも取り組みを始め、先日のニュースでは東京都もいわゆるおつとめ品の販促キャンペーンを始めたなどと報じられていますが、こちらは生ものなどに適応される「消費期限切れ」のことで、今回の私の「賞味期限切れ」の話は、比較的長期間保存できる加工食品について適応される、味や品質の保証というものに対しての挑戦なのであります。

ことの発端は、私の通うプールのサウナ内での会話からでありました。
十年ほど前にこのプールに入会した当時から知り合いの素敵なおばさまが何人かいらっしゃるのですが、この内のお一人が
「カップラーメン好きで、ついつい食べちゃうのよ〜」というようなお話から、別なおばさまが
「そういえば災害用に買い置いたカップラーメンがたくさん期限切れしていたわ」という話になった時、すかさず食いついた私。
「それ、釣りに行った時に食べるからください」と切り出した。
「ええ、いいの?大丈夫?」というので
「多少の賞味期限切れなんて全く問題ないですよ。ぜひください」

という経緯でいただく話が成立した。

それから数週間、そんな話を忘れかけていたある日の、またまたサウナでの会話で
「この間のカップ麺、日付を見たら2012年の何月だかが賞味期限なのよ。びっくりしちゃったわよ、そんなに経っていたなんて、去年くらいかと思っていたの。そんな古いの食べないでしょう」とおしゃる。

一瞬頭の中で『4年前は確かに古いなあ、どうしようか?』と思いつつも口では「全然問題ないです、食べますのでください。もちろん食べる前に様子を見ますけれどね」と答えていた。

強がりなのか、意地汚いのか、はたまたアホなのか。
とにかくいただくと言ってしまっていたのであります。
では、明日にでも持ってきますね、という話になり翌日プールに入る受付に行ったら、袋に入った件のカプラーメンらしきものを「これ、Yさんからです」と受付嬢から手渡された。

早速中を見てみると、カップ焼きそば、カップワンタン、カップヌードルカレー味の三種が入っていた。
賞味期限に目をやると、各々2012年9月、2012年9月とあるので、「おお、話どおりだ、怖いかも」と少しカップの底の色が変わりかけている気もするその底を見ていくと、三つ目のカレーはなんと2011年8月となっている。

おお、これはまさしく震災の年のもの。
あれから今年でもう5年、このカップラーメンもあの震災を受けての非常用として買われたものなのだろうなあ、などと震災当時の事を振り返り、電気の点かない薄暗い食卓で不安げに食べた夕食の事などを思い出した。

プールに入ると、いただいたおばさまがいらして「受け取った?」と聞かれたので「受け取りました、2011年と言うのがありましたねえ」と話しかけたら、「ええ?そんなに古いのもあった?2012年にか見なかった」とおっしゃる。

僕からしてみたらその一年に大した差はないので「一応食べる前に様子を見てからいただきます」と笑って返事をしいただいて帰った。

それから数日後、朝食時にスープがなかったので、まずはワンタンからいただいてみる事にした。

私の場合カップ麺を家でいただく時には、お湯をカップに注ぐのではなく、通常のインスタントラーメンのように鍋で煮てしまう、という食べ方をするのであります。

これは、カップのプラスティックを熱した時に出る有害成分への配慮とかいうものではなく、お湯をかけてふやかすだけよりもキッチリ煮込んだほうがおいしいからなのであります。

話はそれますが、この食べ方、特にカップ蕎麦には顕著に有効で、カップ蕎麦に茹でる際についでに冷蔵庫の中の使えそうな具を足して茹で上げると、乾麺の蕎麦と遜色のない程度のものに仕上がります。鶏肉と長ネギなんか足したらしっかりと鴨南蛮風に出来上がりますのでお試しあれ。

てなことで、グラグラと沸いた熱湯にカップからワンタンもスープも一気に投入し茹でること3分。できあがったワンタンスープを器に移し、まずは匂いを嗅いでみた。
特に油が変質しているような悪臭もないので、今度はお箸を突っ込んでひと舐め。
こちらも味に異常は感じないのでスープを恐る恐る一口。

問題なさそうなので具のワンタンを一つ食べてみると、う〜ん、こんな味だったかなあ、ちょっと違う気もするけれど気にならないから食べちゃえ!と一気にいただいてしまいました。

その後、お腹の具合を少々気にしてみたもののなにごとも起こらず、少々期待外れな結果に小さな落胆をしつつ、夜になってプールに出かけた際にいただいたおばさまに会ったので、「今日いただきました」と報告した。
「大丈夫?」と心配していただいたので「まだ生きています」と冗談を返し、「次は2011年のにいってみますから」と予告して別れました。

何故にこのような無謀な、かつ無意味な挑戦をするのかというと、自分でもよくわからないのですが、今回のことで少し考えてみたら、食べ物に対してケチ、あるいは意地汚い、ということが自分の中であるようで、よく言えば無差別的な勿体無いという思想なのかもしれません。
とにかく、食べられるものは食べようよ、もちろん体に悪くないならば、という条件付きで、よいう考えのようであります。

外食時などでも、どんなに不味くても自分の注文したものは責任を持って全部食べる、というのを貫いていますし、ラーメンだって立ち食い蕎麦だって必ずお汁を一滴も残さずに食べます。

この食べ残さない、というのも良し悪しで所変われば風習も変わるもので、あれは上海の中国人の友人宅に夕食に招かれた時のこと、テーブルいっぱいに広げられたご馳走を片っぱしから食べ漁った私は、満腹になっても食べ続け、友人家族は食べ終わってテレビなど見ながらくつろいでいるのに、ぐずぐずと一人食べ続けていたら友人に言われた。「enosさん、中国ではご馳走をいただいて満足という時は、食べきるのではなく、もうこれ以上は食べられないくらい満足した、と残すのが礼儀なんですよ」と。

言われてみて、ああ、そういえば聞いたことがあるなあ。本当にそうだったんだ、などとすこしばかり苦い思いをしたことがありました。

このように私が意地汚いのは、昭和30年代前半のまだ戦後の色が残っていた頃、粗末な食べ物しかなかった中で育った食育環境から来たものかもしれませんので、今の若者たちには全く受け入れられないものなのかもしれません。

あの頃はお菓子といえば駄菓子、チョコレートもご馳走で滅多に食べられなかったしコーラなんてまだなかった。缶ジュースは缶の隅に穴を二つ開けて飲みました。これも遠足の時くらいしか飲めなかった。
マクドナルドだってピザだってポテチだってえびせんだってみ〜んななかった。
おせんべいが二枚で10円とかいう値段。
不二家のパラソルチョコレートが憧れでした。

と、まあ古い話はさておいて、それから数日後、いよいよ2011年に立ち向かう時が訪れました。
それはあまりにも突然で心の準備もないままに訪れたのです。
外出先で夕食を済ませて帰った私はウイスキーをロックで一杯やってパソコンなどいじって夜更かしをしていたら小腹がすいてきた。ふと傍を見ると件のカレーヌードル2011年ものがこちらを見て「私がいるわよ、食べていいのよ」とささやくようにしている。

その誘惑にあっさり負けて、明日なら特に予定もないし万が一お腹を壊しても問題ないか、などと考えながら鍋に湯を沸かしてカップラーメンの包装を剥がし蓋の上をペロンと剥がすと、カレーの色が心持ち濃いような気がしたので匂いを嗅いでみると、カレーの匂いがするだけだった。

麺の方は見た感じは特に変色もなく変な匂いもしない、具の肉らしいものも色が濃いような気がしたが気のせいだろうと済ます。

湯が沸いたのでこれらを投入し煮込みながらも、変色、異臭など何か異常はないかしっかりと観察していると、これといった異常はないようで、3分間煮込んでどんぶりに移してさあ食べようと、ここでも一応、前回に習い少しだけスープと麺を味見してみた。

スープの方はカレーヌードルの普通の味で全く問題ないのでありましたが麺の方はなんだかちょっと粉っぽい味がする、不味くて食べられないというほどではないのだけれど美味しくもない。

逡巡している所にかレーのスープの香りが食欲をそそり「大丈夫よ、食べちゃって」と誘いかけてくるじゃあありませんか。
思い切って麺を口にすると口の中いっぱいに広がる味気ない麺の味。
大丈夫かなあ、と思っていると、スープの香りが「ダイジョブダイジョブ」と誘いかけてくるので思い切って一気に食べてしまった。

さあ、後は野となれ山となれ、来るなら来い!という不安よりもむしろ清々しいくらいの達成感。
俺は男になったぞ!というような意味のない高揚感が湧き上がってくるのでありました。

一方で去来するのは、一人たまたま入った場末のスナックで微妙な年頃の女性のお誘いに乗ってしまったような複雑な後味。(そんな経験ないけど)

賞味期限というのは自己責任で挑戦するには別に問題ないことなのでしょうが、結果はなんだか微妙なこの始末。
よく言えば己のストライクゾーンが広がった喜び、悪く言えばただのゲテモノ食いといったところでありましょうか。

決してみなさまにはお勧めいたしませんのでくれぐれも真似などなさらないよう、よろしくお願いする次第でございます。


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2016年2月16日 (火)

感動のキジハタの中華蒸し@華珍楼

先日の玄界灘釣行の際に釣れたキジハタ(アコウ)とマハタをそれぞれ昆虫大好きさんと上州カラッ風親分さんから頂いたので、それに自分の釣ったキジハタ合計4匹を持って近所の中華料理屋さんに行き、「これ料理してくれる?」とお願いしたら「やりますやります」との快諾を得たので、ご近所さんも誘って中華ハタ料理で盛り上がりました。

実は前々からこの近所の中華料理屋さん、華珍楼さんに行くたびに、「今度ハタ釣って持ってきたら料理してくれる?」って聞いていたんです。
でも、お店のママさんは「こんな高級魚、本当に釣れるの?」という疑惑の目を隠しつつ「いいですよ」と言ってくれていたんですね。
さらに嬉しい事に、「ここのお店のシェフはハタの蒸し物の腕はかなりすごいです」とおっしゃってくださった。

そんなわけで、今回の玄界灘釣行ではタイとハタをメインターゲットにと意気込んでいたのですが、こういう取らぬ狸の皮算用のような事を釣行前に考えたり公言したりした時には往々にして現場では釣れないもので、昨年どこかの遠征に出かけたあるお方は事前に宴会のお店まで予約して出かけたものの全く魚が釣れなくて大ヒンシュクをかったという話も聞いていたので、ワタクシはあえてこの中華料理作戦については事を公言しなかった。

それにもかかわらず、結果はたったの一匹しか釣れないという惨敗に終わり、仕方ないからいつも通りまた家で自分でさばいてそれなりの料理にでもして食べるか、とまあ、それでもそれなりに美味しいのでいいや、と半分諦めかけていたところ、釣行からの帰り道、昆虫大好きさんが自分の釣ったハタをさばくのが面倒くさくなっちゃったのであげると言ってくださった。

思いもよらぬ幸運な展開に移動中の車中で小躍りしたいのをこらえつつお礼を言い、早速翌日に中華料理屋さんに電話したというのが事の流れなのです

前日ご近所の仲良しさんに電話して、ハタパーティやりましょうと声をかけたら、子供の保育園の園長が昨年暮れの「鯛パーティ」に呼んでくれなかった事を恨んでいた、とおっしゃる。

そういえば、園長からの年賀状に「鯛のお刺身食べた〜い」って書いてあったけ。
どうやらご近所さんが園長に「鯛パーティ」の話をしたらしいんですね。それで、なんで話年は呼んでくれなかったの?!という逆鱗に触れたらしい。

そんな事があり、さて、当日

朝のうちに、一応件の園長にアリバイ的に声をかけておこうと電話してみたら、今夜は空いているから来る!とおっしゃる。しかも、若い保育士さんたちも連れて行っていい?ときたもんだ。

ダメ、なんていうはずないじゃないですか。
二つ返事で了解し、人数だけ確認して電話を置いてニヤリとにやけたのでありました。

お店には事前に魚を仕込んでもらうためには早めに持ち込んだほうがいいだろうと電話をした際に、ブリもあるんだけれど料理してくれる?ってダメ元で聞いてみたらシェフが出てきて「やります」ときっぱり言ってくださった。

お昼の混雑が終わる頃を見計らって魚の入った発泡スチロールの箱を片手にルンルン気分でお店に行くと、ママさんが笑顔で出迎えてくださいました。

どうぞこちらへ、とうながされるままに厨房に魚を持ち込んでシェフと直接どの魚をどう料理するか打ち合わせる事に。

ハタを見たシェフはどうやら察するところこういう魚をさばくのはこの横浜の片隅の街に来てからはそう滅多に機会がないらしく、明らかに興奮した目つきと口ぶりで料理について語ってくださった。

料理法については基本的には相手はプロフェッショナルなので、そちらの提案に頷いていただけなのですが、ブリに関してはどうする?と聞かれた時、これは刺身がうまいんじゃない?と言ったら「じゃあ刺身を作りましょう。ただ、わさびと大根の千切りがないですよ」とおっしゃるので、わさびは持参し大根は別に重要ではないので要らないという事で話が付きました。

話が済んで帰ろうとしたら「お昼まだなら食べて行って」と言われチャーハンをご馳走になる事になり、いい子になってテーブルで待っているところに、唯一のお客さんであるお隣の中年カップルが「魚釣るんですか〜?」と話かかけてきた。

釣りの話を振られたらこちらはもう黙っちゃあいられない。
遠征の話、過去最大魚の写真見せ攻撃、釣りバカ笑い話などの連打で相手をこちらの土俵に引きづり込んですっかり話は盛り上がり、そのうちに海に落ちたら泳げるのか?と聞かれ、海なし県埼玉育ちだから泳げない、昭和30年代生まれの埼玉県人はみんな泳げないなんていう事を言ったら、偶然にも相手がその昭和30年代生まれの埼玉県人であり、しかも泳げるというので、今度は水泳の話で盛り上がり、先方は昼ビールなども飲んでいらしていたのでいい感じで打ち解けてしまいいつしかすっかりお友達モードになってしまいました。

チャーハン大盛りを食べながらそんな話で盛り上がり、なんだか楽しくなってきたぞ!今夜の宴会も楽しみ。
美味しい料理に楽しい仲間に綺麗どころの保育士さんと頭の中では若干電話のやりとりと既に違った都合の良い解釈をしつつ夜の7時半頃8人くらいきますからと予約して、一旦お店から家に帰ったのでした。

さあ、いよいよ夕刻、もう昼間から時間が経つのが遅くてやきもきして気もそぞろ。
7時を回って華珍楼へまっしぐら!

時間より早く一同そわそわと素早く集まってきたのですが、あれえ?
保育園関係者は年配者ばかりじゃあないの!
若い保育士さんと来るって言うから下心見え見えで呼んだのに、こちらの作戦はすっかり見透かされてしまったようで、あざ笑うかのように見事に年配者の勢ぞろい。
ここで文句を言うのも大人気ないのでとりあえずビールで乾杯などしていると、出てきましたよお料理が。

最初に出てきたのは、突き出し代わりに大皿いっぱいのブリのお刺身。
大根のツマの代わりに刺身の下にひいてくださったサラダ菜のような鮮やかな緑とお刺身の紅白が実に美しいコントラスト。

手持ちの刺身醤油チューブ入りの生わさびを配ったら 一同息つく間もなく刺身にかぶりつき、美味しい美味しいの連発。
あっという間におお皿いっぱいのお刺身がなくなってしい写真すら撮れなかった。

次に出てきたのが本日の名料理であるハタ料理。

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皆さんも中華料理屋さんのメニューに「時価」と書かれたハタのお料理の写真を見た事くらいあるでしょう。
そう、大方の人にとってこのお料理は注文して食べるものではなく、メニューに時価と書いてあるのを見て値段を想像してはため息をつく、という類のお料理なのであります。

これを中華料理屋さんで注文するのはワタクシだって初めてですよ。

まずは丸揚げされたキジハタ二匹がそれぞれ異なる味付けのあんかけをかけられて出てきた。

ママさんの説明では片方は甘辛、もう一つは聞きそびれたがとにかく混ぜると味が悪くなるので、混ぜないように上手に食べてとの事。

一同慎重に箸を伸ばしては食べたい方のハタをつまむ様に取っては口に運んで「美味しい!」の連発。
ワタクシも早速いただきました。
「!!!!!」カリッとした食感にタレのあんかけのうまさ、魚の旨み、むっちりとした食感がたまらない。
こんなに美味しいのならもう少し人数を減らしておけばよかったと後悔するも後の祭り。

9人余りの人間が四方八方から手を出してつまむものだから唐揚げのハタもあっという間になくなってしまった。

そして、次のお料理。
今度はハタの蒸し物です。
これこそ本日のメインイベントといっても良いお料理。
メニュー上の時価料理の中でも本物の時価料理。中国人だって食べたことのある人の方が少ないに決まってるという代物。

およそ40センチほどの良型のキジハタは蒸されて、ネギや生姜の千切りらしいものがかけられ、さらにそこにタレがかかっている。

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さすがに、これを見たら全員唸ってしまいすぐには手が出なかった。
恐らくは全員がこれまで人生の中で何度もメニュー上の時価というのを見ては想像たくましくしてきたに違いない、その一品が現実に目の前に現れたものだから驚き、ため息、うなり声などをあげることしかできなかったにちがいない。

写真を撮ったのち、ワタクシから 「一生に一度のお料理ですから人生の残りが少ない順番に」と冗談交じりでお断りを入れた上で年長者さんから順番に取り分ける。

配り終えてまるで何かの儀式の様に一同殊勝な面持ちで食べにかかったとたん、「美味しい」「すごい」などの驚嘆とも近い声が湧き上がる。

ワタクシも一口食べて驚いた。
こんなに美味しい中華料理を食べたことはない。

美しさ、食感、旨み、香り、全てが素晴らしい。
その身は甘く芳醇で濃厚、むちむちの身に絡む凝縮された魚の旨みをたっぷりと吸い込んだタレがまた素晴らしく美味しい。

余りのタレの美味しさに白ご飯を注文し、これにかけてみたところ、これがまた素晴らしい。タレの味がご飯にかけることで変わって違う味になっている。
旨みがさらに増した気がするのでありました。例えて言うと松茸ご飯にお湯をかけて茶漬けにすると、まるで別のお料理に変化するかの様に。

食べ物で大きな感動を味わうということが稀にあるけれど、ここ数年この様な感動は味わったことがなかった。
まるで今まで食べていた食べ物とは全く異次元の食べ物といっても大げさではなかった。

ワタクシ以外の全員大きくうなずき感動して、ハタの蒸し物はタレの最後の一滴までまるで舐めたかのように綺麗にお皿から消えたのでありました。もしかしたら本当に誰か舐めたのかもしれない、もし残っていたらワタクシが舐めていたかもしれない。

さらにこの後、マハタを薄切りにして揚げてタレをかけたモノが出てきたのですが、前の料理のあまりの衝撃に食べたことも余り記憶にないほど。写真も撮り忘れていた。

この後、お腹が膨らまないという保育園園長の一声で餃子や炒飯などの大衆食で腹を膨らまして、最後には杏仁豆腐までいただきおおいに満腹。

全員が感動の余韻を引きずる中、散会となり夜の街に消えていったのでした。

大いなる感動をもたらしてくれたキジハタをくださった昆虫大好きさん、料理してくださった華珍楼シェフのおじさん、この場をお借りしてお礼申し上げる次第でございます。
ご馳走さまでした。
ありがとうございました。
また是非機会がございましたらご馳走してくださいませ。

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2016年2月11日 (木)

自家焙煎コーヒー豆シリーズ@コスタリカ セントタラスSHB

美味しいコーヒーを自家焙煎で楽しんじゃおうというシリーズでございます。

このコーヒー焙煎シリーズ、意外にも数名の方から面白いとお話しいただいたので、今後も豆に続けていこうと思います。

さて、今回シャカシャカ焙煎したのはコスタリカのセントタラスSHBという豆であります。

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確か前回もコスタリカだったような気がしますが、あちらはコスタリカレベンス農場というところの産品でありまして、同じコスタリカでも作られた農場やら地域が違うようなんであります。

昨年11月に始めたコーヒーの自家焙煎も三カ月を経過し、概ね十日から二週間おきに一度シャカシャカと焙煎してきたので、焙煎のコツもずいぶんわかってきましたよ。

火の強さ、そこへの近づけ具合、コンロの機能の把握などのおかげで、当初は150gの豆を中深焙煎するのに30分くらいかかっていたのが、現在ではおよそ半分の15分程度になりました。

豆が焙煎するとふた周りくらい大きく膨らむというのもわかったので、一度に焙煎する量も大体わかるようになりました。
生豆の状態でシャカシャカできると思ってたくさん入れてしまうと、膨張した時に豆がザルいっぱいになってシャカシャカ動かなくなってしまうんですね。

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焙煎効率化の一番の要因は火の強さとそこへの距離が見えてきたことが大きいですね。
最初はおっかなびっくり、ちょっと遠目から焦げ付かないようにとやっていたので時間がかかったのですが、この辺までは大丈夫というのが見えてきた現在はかなり大胆に火に近づけて焙煎しています。

最初の爆ぜまでがおよそ7分前後、次の爆ぜまでも同じくらいの時間で焙煎できるようになったというわけです。

さて、今回のコスタリカ・セントタラスSHB(長いので以下コスタリカ・セントタラス)ですが、お値段の方は前回のレベンス農場より3割ほど安くお手頃価格、これで味がよければラッキーというコスパの高そうな豆なので期待してのシャカシャカです。

開始7分くらいすると大きなパチパチと言う爆ぜる音がして一度もの爆ぜがおこりこの段階で中入りの豆が出来上がります。

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ここでやめて味を試してみるというのもアリなのですが、今回は最近もっぱらハマっている中深煎りにすることに。

さらに7分ほどすると、今度は先ほどよりも少し控えめなパチパチと言う爆ぜる音がします。ここからが以外と難しく、どの時点でこの爆ぜが終わったのかを判断するタイミングが大事になってきます。

これを見誤っていつまでもシャカシャカしていると焙煎が強くなってしまい深煎り豆になってしまうからです。

私の場合は二度目の爆ぜがある程度進んだら豆の色を見てやめるタイミングを計っています。

さあ、二度目の爆ぜも終わり焙煎の完成。
手早く新聞紙の上に広げてウチワで扇ぎ熱をとります。

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新聞に広げる時の豆はまだ熱で煙が上がっているほど熱がありますのでうっかり触れません。

広げてみてびっくりしたのは、この豆、表面が脂でテカテカ光っているじゃあありませんか。まるで脂をかけて転がしたみたい。
これまで、コロンビア・エスメラルダも少し汗をかくように脂分が出るのを見たことはありましたが、このように全面が濡れた感じになっている豆を見るのは初めて。
味が期待できます。

Imgp6917 豆の表面が脂分でテカテカ光っています

冷ました豆をいつもの器に入れて一晩寝かせて待ちます。

この、焙煎してもすぐに飲めない、というのもなかなかいいものですよ。
一晩の間に一体この豆はどんな味になるのだろうかとあれこれ思いを巡らすのも楽しいものです。

さあて、翌朝。
コーヒーを入れてみました。
中深煎りの豆はミルでゴリゴリする時の手応えも滑らかで気持ちがいいくらい。

挽いた深い焦げ茶色の粉にお湯を注げば、すごい勢いできめ細かな泡が上がってきます。この辺も焙煎してから時間の経った豆では味わえない醍醐味ですね。

30秒間蒸らしたら、少しずつお湯を注いでコーヒーの完成。

一口目はなんとも楽しみ、いったいどんなな時なのか?

一口飲んでみたら、コスタリカ・レベンス農場に近い味でした。
バランスがすごく良くてコクもあってマイルドな舌触り。
でもこちらの方がほんの少しだけ雑味のような苦味があるところが違いでした。

トータルでは十分満足のいく味でした。
この40年間、ほぼコロンビアを中心に飲んでいたのですが、このコスタリカに出会っって好みがこちらに変わった気がします。

コロンビアもバランスのいい豆なのですが、苦味が少しあり、まろやかさでコスタリカに劣る感じ。

しばらくはコスタリカの日々が続きそうです。

あくまでも個人的な好みと感想なのでご参考程度にしてくださいね。

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2016年2月10日 (水)

サンライズ玄界灘遠征 2016 その三@サンライズ  佐賀 呼子港

遠征四日目の最終日

朝一のジギング入れ食い、マグロフィーバーと冬の玄界灘、七里が瀬の底力は目を見張るものがありました。

マグロが落ち着いてしばらくの間、さらなるマグロの沸くのを期待しつつ魚探の反応を見ながらのジギングをすることになりました。

狙うはブリ、ヒラマサ。

水深100メートル前後のポイントを反応を見ながら船を流してゆきます。

ワタクシのジグはMGクラフト社製スキルガンマ280グラム。
ベイト(餌)がサンマやイカの時にとても有効なメタルジグで朝一のワラサもこのジグで釣り上げました。

この釣りはY店長から教わったもので、この二年弱の間に随分いい思いをさせていただきました。

一昨年秋の男女群島遠征では良型のカンパチを数匹キャッチすることができましたし、昨年は19.5キロのカンパチを釣ることができたのもこのルアーでした。

しかし、このルアーでまだヒラマサを釣ったことがない。
この二年で釣ったヒラマサは昨年一月、ちょうど一年前のこのサンライズ新海への遠征で釣った初ヒラマサと四月に同じサンライズ新海号で東シナ海の岩礁近くで釣り上げたものの二匹だけ。

どちらもヒラマサとしてはおチビちゃん。小学生か幼稚園みたいなものでした。
どちらも釣ったルアーはプロセレ社のアンチョビット・シャープというジグでした。

スキルガンマで他の人がヒラマサを釣るのは何度も見ているのでワタクシが釣れないのはルアーのせいではなく他に原因があると思われ、なんとなくその原因もわかっているような気がしていて意識してジグをシャクっているのですがどうもイメージ通りにジグが動いていないようです。

メタルジグという魚の形をした鉛の棒は様々な形や、一見ただの棒のようでいて左右のバランスを崩してあったりするので、これらをそれぞれに引いた時、糸を緩めて落ちてゆく時など個性的な動きをして弱った魚などに見せかけて大きな魚に食わせるのであります。

ヒラマサが一体どういう動きに反応するのかはよくわからないのでありますが、連日この魚をやすやすと釣り上げるジギング王の釣り方しゃくり方は参考にすべきで、いつも並んでそのリズムやしゃくる幅を真似たりするものの曲がるのは王様の竿ばかり。

何かが違うのでしょう。


そんなことを考えながらシャクっていたら、ジギング王とワタクシの間で釣っていたスペアリブさんにヒット。
ご本人が「なんか引かない」とおっしゃる通りにさほど竿は絞り込まれないのでありますが、相模湾や東京湾でこのくらい竿が曲がったら大騒ぎですよ。

ワタクシもシャクリながらチラ見でファイトを見ていたら上がってきたのは鯛でした。

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あ、いいなあ。そういえば今回のワタクシのテーマは鯛だったじゃないですか。
マグロごときに翻弄されてすっかり忘れておりました。
しかし、この水深で狙って鯛を釣るほどのテクニックはあいにく持ち合わせていないのでスキルガンマでの釣りを継続していました。

小移動しながら魚探の反応を見ては流し直すというのを繰り返してゆくと、どうやらいい反応が魚探に映ったらしく、ひときわ声高になった船長の声が「120メートル、底の方にいい反応が出ています」と知らせます。

ジグを落として着底したら素早く糸を見てしゃくり始めると、来たー!
と声をあげたのは、みんなが沈黙している時に限って釣るとってもKYなY店長。
それも、かかったのはかなり大きいようでY店長独特のスタイルでファイトをしているじゃあありませんか。

こういうファイトをする時はだいたいでかいのを釣り上げることを、この二年弱で随分勉強させていただいているので分かるんです。

ご本人もいい手応えなようでブリの10キロオーバーをイメージしてファイトしていたらしい。
そんな時私の右側のミヨシにいたY店長と反対側にいいたスペアリブさんもヒット。

おお、ダブルヒットか、間にいるわしにもチャンス有りとシャクっていたらスペアリブさんが何か訝しげで「オマツリかも」というのでワタクシはジグを回収して様子を見ていると予言通りのオマツリ。
このためにY店長の魚が大きく感じたのか、実際に上がってきたのはギリギリでブリと呼べるくらいのサイズのブリでした。

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場所が場所なら手放しで大喜びのサイズなんですけれど七里が瀬の実力からいくともう一つというところらしいのです。

この後は潮が止まってしまったのか食いも悪く反応もなくなってきたので大移動して壱岐の近くに移動してキャスティングでヒラマサ、ジギングでネチネチ根魚という作戦をとることになりました。
根魚、いい響きじゃあないですか。
そうだ!今回の目標をもう一度おさらいしてみよう。確か鯛二匹に根魚数匹と今回の遠征の始めの方で述べた気がする。
根魚を釣ってご近所さんと中華料理屋さんで宴会するということなども述べたような気がする。

やらなくちゃ!これからがわしの出番だ。マグロだヒラマサだなんて言って場合じゃあない。とにかく高級魚の根魚であるアコウ(キジハタ)かできればアラ(クエ)あたりを一丁釣っちゃろうじゃあないの、と気合を入れてこの日のために買い込んだ、今まで使ったことないインチクというルアーを取り出して糸に結びました。

実はこの釣りはいつも根魚王さんが使っているもので、 鉛の錘にタコというかイカというかそういう形のプラスティックのピラピラしたのが付いているものです。
このピラピラに魚が反応して食いつくのでその中に針が隠されているもので、錘に対して上側に針が位置するので根がかりしにくいルアーなんですね。

いつも根魚王さんがこのルアーで次々と高級魚のハタやらなんやらを釣り上げているのを見せられていたので一つ買い込んで使い方を教えていただこうと思い持ってきたのです。

ところが、今回急遽根魚王さんが参加できなくなり、ワタクシはロクに使い方も知らないで使う羽目になったというわけで、なんとも情けない話なんですがどうやって釣りをしたらいいのかもよくわからずに使ったというわけです。

イメージ的には錘を海底から少し浮かせたところを泳がせて、ピラピラでお魚ちゃんを誘うイメージなんですが、しばらく続けても何の反応もなく魚が釣れる気配は全くなし。

ふた流し目くらいの時にはやり慣れない釣りをしたものだから糸がリールに絡んでいるのに巻いてしまってライントラブルを起こし釣りにならなくなってしまいました。

一旦このタックルは諦めてライトタックルでタイラバを始め、今度は鯛を狙ってみたたもののこちらも全く魚の気配はなし。

底ものをネチネチやってる一方でキャスティングでヒラマサを狙い続ける皆さんの方にも反応はなく海は先ほどの狂騒が嘘のように沈黙してしまいました。

何度か小移動をした後、ある流しで右手で釣っていた桐生の上州空っ風親分にヒット、続いてワタクシにもヒットというダブルヒットがあり、それぞれマハタにキジハタという高級根魚をキャッチすることができ、その後の展開に希望を見たのでありますが、この後は全くの沈黙。

09

                                              さすがに皆さんお疲れのご様子


サワラが食べたい、というヤッシーさんの意見などからサワラのポイントに移動してみるもののすでにサワラ船の船団ができておりこちらも沈黙状態。

そうこうしているうちに、港に戻る時間が迫ったので佐賀県は呼子港に向かい船は大移動し、最後に少しだけヒラマサ狙いでキャスティングをすることになりました。

最後のポイントは根魚の場所ではないのでワタクシもキャスティング竿を手にミヨシに立ってキャストしました。

なんていうことのないようなことに思えるかもしれませんが、相模湾でこういうシチュエーションはまずないので実に貴重なものなので、一投一投丁寧に味わうようにして投げてはルアーを引いて動かすという操作を繰り返します。

ここで最後のドラマが起これば最高なのですが、そう簡単には起こらないからドラマといえるわけなのであります。

三回ほど船を流し直したところで何事も起こらず今回の遠征は終了となりました。


港までひとっ走りした後は、釣れたお魚ちゃんを家に送る段取りを船長に任せておく間に荷物をサクサクと片付けて、港に呼んだ宅急便のお兄さんに荷物を預けたらお風呂に入る時間もなく空港へ。

手荷物検査の赤外線に店長のむき出しの釣竿一本をどうしても通させて、という係員さんの願いを聞いて無駄な時間を費やしつつも無事に飛行機は飛びさあ羽田へ、というところで最後のトラブル。

なにやら飛行機の座席に不具合があり、着陸直前にその座席周辺の女いう客を移動させるという事態でおよそ30分遅れて羽田空港に着陸。
まあ、無事に着陸できたからいいや、と手荷物を受け取り駐車場の車まで行ったら、持ち主の昆虫大好きさんが青い顔してる。

どうしたのか聞くまでもなく、「バッテリーが上がっちゃってます、室内灯が点きっぱなしだったみたい」とおっしゃる。

今しがた別れた上州空っ風親分さんに電話して助けを乞うたところで、ふと隣の車におっさんがいるのをワタクシが発見し、お願いしてバッテリーを繋がせていただいてエンジンは無事かかり帰路につくことができて一安心。

「いやあ、今回はいろいろトラブッたけど楽しかったねえ」などと余裕をかましてEbb&Flow前の駐車場で皆さんと別れてY店長の運転する車に乗って家まで送っていただいたのですが、途中なんだかワタクシのお腹の具合がよろしくない。

飛行機の中にいた時からガスが溜まり気味だったのがここにきてガスだけでは済まないような雰囲気になり、その旨店長に告げ急いで自宅に送っていただき駆け込んだという次第。

ああ、最後の最後までトラブルで終わった、でも楽しい遠征だったなあ。
同じ釣れなかった遠征でも昨年とは大違い、なにがこんなに違うんだろう?人間が大きくなったからか?トラブル続きの中にも運につかれていたか?

唐津→長崎→唐津→玄界灘と終始ハラハラドキドキしたのが楽しかったのか、はたまたY店長のおっしゃるように一回の遠征でステイタスとサンライズという九州を代表する船に乗れたのが良かったのか、暴れん坊将軍さんの爆発ぶりが楽しかったのか、メンバーそれぞれに思いはあるのでしょうが思い出深い遠征になったことは確かなのでした。

あれこれと手配してはトラブルに見舞われつつもキッチリ釣るところでは釣ったY店長、お疲れ様でした。
長崎のステイタス、呼子のサンライズ新海の両船長、ありがとうございました。


使用タックル

ヒラマサキャスティング  
 ロッド     リップルフィッシャー  ウルティモ83
 リール    シマノ     ステラ SW10000
 ライン    バリバス キャスティング PE8号
 リーダー ナノダックス・ショックリーダー 210LB
 ルアー    γ120  ルグランタンゴ 他


マグロキャスティング
 ロッド     リップルフィッシャー  アクゥイラ82/5  アクゥイラ81
 リール    シマノ     ステラ SW14000
 ライン    バリバス キャスティング  PE5号
 リーダー ナノダックス・ショックリーダー130LB
 ルアー   γ90 


ジギング  (ヘビー)
 ロッド     プロセレ N-マルチ64
 リール    ダイワ  ソルティガ5500
 ライン    バリバス アバニ PE5号
 リーダー フロロ 50LB
 ルアー   アンチョビット・シャープ140g  スキルガンマ28g 他


ジギング  ベイト
 ロッド     ヤマガブランクス  ギャラハド623スロー
 リール    シマノ  オシアカルカッタ300HG
 ライン    バリバス アバニ PE3号
 リーダー フロロ 30LB
 ルアー    スロージグ インチク 他


ジギング ライト(ベイト)
 ロッド     おり釣り具 ジギングロッド
 リール    シマノ  オシアカルカッタ200HG
 ライン    バリバス アバニ 2号
 リーダー フロロ 20LB
 ルアー   ゴビアス・アンセスター/ ブルスリム  タイラバ他


写真提供:SUNRISE    Ebb&Flow

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2016年2月 9日 (火)

サンライズ玄界灘遠征 2016 その二@サンライズ  佐賀 呼子港

遠征四日目、最終日。
我々の乗るサンライズ新海号は玄界灘の七里が瀬をマグロの群れを求めて航行しておりました。

しばらく走ったのちエンジン音と共にスピードが落ち、「近くにマグロのナブラがいるので準備して」という船長の発した一言を聞くと、待ってましたとばかりに、これが寝不足のおっさんたちかともは思えないほど素早くかつ身軽にキャビンから飛び出し竿を手に釣り座にスタンバイします。

船長は操舵席上の窓から顔を出して近くにマグロの姿を探します。
手には操舵するリモコンが持たれており、マグロを見つければ瞬く間に船を動かすことができるようになっています。

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マグロはエサを取るときに水面から垂直に水柱のようなしぶきを上げるのでこれを見つけるのです。

「出た!一時方向」と言うや否やエンジンを一気に回転させてマグロに接近していきます。
釣り師一同はすでにいつでもルアーを投げられるようにリールのベールを上げて指で糸が出るのを抑えた状態ですので、空いた方の手で船の手すりにつかまり目はマグののしぶきを追います。

「出た、正面!」
と誰かが叫ぶと船はスッと船首を回しこみルアーを投げやすいポジションに船を回します。

目の前に水しぶきが立ち上がった瞬間、
「投げて!」という船長の声に一斉にルアーを投げます。

一発目は不発、マグロはサンマの群れを追っていました。
しぶきの次には大きな魚体を空中に飛び出して大きなマグロがジャンプします。

釣り師は一気に興奮状態になり、Y店長が「投げるときは後ろに注意してくださいね」と注意を呼びかけます。

キャスティング用の広いフロントデッキといえども、四人が同時に魚肉ソーセージほどの大きさに赤ちゃんの手くらいの大きさの針が二本も付いているルアーをフルスイングで投げるのですから、うっかり針が人にかかってしまたら大きな事故となり、ことによってはその場で釣りを中断しなくてはならないことも考えられるのです。

一度めのナブラ打ちは失敗にに終わり次にナブラを探します。
ワタクシはフロントデッキの三番めに立ち竿を構えていました。

「出た二時方向!」
と言うが早いか船が走り始めるのが早いか、船が一気に加速すると我々の船から海側に垂らしたルアーのついた糸が突っ走る船の風にあおられて真下から後ろにスッと斜め後ろに持ち上がり、ぶれることなくその場の空中に固定されたかのようにピタリと止まります。

ナブラに近づきそのルアーがフッと真下に戻った瞬間、右舷三時方向の目の前、十メートルほどの場所で水しぶきが上がり一斉にキャストします。

私も必死でナブラに向かって投げると魚のいる場所まで届いた。
糸のたるみを急いで取った次の瞬間、一瞬手元にコツ!という手応えがあったかと思ったら直ぐに軽くなった。

そのとき「食った食った!」という船長の声。
「え?おれ?」と思ってナブラの方向を見たら船の後ろで投げていたY店長のルアーに食ったらしい。「あ〜!外れた!」という嘆きとも叫びともつかない声。どうやら外れてしまったらしい。

「今のは取りたかったなあ、最大のチャンスだったのに」と悔しがる船長。
「50キロ位あったかも」とがっかりするY店長。

気がつくと我々の船の周りに同じそうにキャスティングでマグロを狙う船が二隻おりナブラを探して停まっていました。

次からは他の船とも競争が始まります。
先にナブラを見つけていいポジションに入らなければなりません。

次に上がったナブラは右舷前方の船の近くで湧きあり、その船が全速力で走り始めたのでそちらの船に譲り別なナブラを探します。

少し船を他船のいない方向に流しながらナブラを探すと直ぐに出ました。
「十一時方向!」と誰かが叫ぶと船はまたまた加速し、我々は手すりにしがみつき、ルアーは後ろに斜めに固定され、という具合にナブラを打っていきました。

走る舟のすぐそばで大魚に追われたサンマが一斉に空中を舞って逃げ惑うという光景が次々と繰り広げられ、その周りのマグロのナブラに向かってキャストする、というのを繰り返して行きます。

とにかく、この日はマグロの活性が高かったので投げるルアーの種類はあまり関係なかったようで、ナブラのいいところにルアーが届けば食ってくると言う感じでした。
船長からも、ナブラの中に落とすのではなく、その向こう側に落としてくださいね。
と指導を受ける。

それから3回めくらいのナブラだったでしょうか。猛スピードせ接近した後、出るのを待っていたところ船の一時方向に突然大きな水柱がドカン!と立った。

ミヨシから順番にキャスティングしていきます。
私も投げるタイミングを見計らっていたその時、三番めに投げたヤッシーさんが「ヒット、ヒット!」と叫びます。

この方はキャスティングの精度がものすごく良くて、狙った場所にピンポイントでキャストする技術と才能を持っていらっしゃる。
初めてこの方と釣りした時も、小磯のサラシに向かって「ヒラスズキがいるよ」と投げたら一発でいい場所に投げて魚をかけたし、確か昨年は男女群島でもキハダマグロを仕留めている凄腕の持ち主。

ヤッシーさんの竿は大きく曲がりドラグが鳴る。
でかいマグロのようです。誰かが空瞬間が見えたと興奮していました。後ろから一気に食いついてきたとか。


魚をかけた後のファイトも冷静で、「後ろに回ります」と自ら言って船尾の方に移動しながらマグロを誘導していきます。

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余裕あるなあ、とただただ感心し同時に羨ましがるワタクシ。

他の一同が見守る中5分ほどのファイトで手早く上がってきたマグロは私の見た目には40キロ近くあるように見えた。お腹がパンパンに膨れた見事な体型のクロマグロです。

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「地合い優先で血抜きしたら直ぐに次に行きます」
と船長が宣言すると釣り損ねた釣り師一同「次は俺だ!」と言わんばかりに次の獲物を狙って再び竿を手にスタンバイします。

手早く血抜き処理した船長は再び船を走らせてナブラを探します。

この日のマグロの活性は高く、ワタクシが相模湾のキハダマグロ釣りで経験したような、一つのナブラをやったらしばらくは走り回って次を探す、というような間はなく、直ぐに次のナブラが見つかる。
それも時には前方と後方に同時に上がり船長を迷わせるなどという場面もあるほどでした。
マグロも多い時には船の周辺のあちこちでしぶきを上げ、船のすぐ横でしぶきが上がり驚かされることもありました。


10分ほど移動したところで新たなナブラを発見し攻めますが、なかなか船に近いところまで魚が寄らない場面が続きました。
我々のキャスティングに対しても船長から「出た、と思ったらもう投げてる嫌いのタイミングで」と指導が入り船上の熱気は一層ヒートアップしていきます。

さらに走ったところで船長がイカボールを発見。
イカボールと言うのはイカの群れが大きな魚に追われて固まり直径10メートルほどのボール状に固まることで、その周りにはイカを食らわんとする大型魚、ここではマグロが群れをなして泳ぎ回っているという、食物連鎖の縮図なのですが釣り師的には血湧き肉躍る光景。

昨年はこのイカボールで見事三名が10キロオーバーのでかいブリをキャッチしワタクシだけがバラして逃がしてしまうという悔しい思いをした思い出があるので、イカボールを見つけた時のワタクシは、「今年こそはやっちゃるけんね」と気合を入れたのでありました。


「イカボール見える?あの真ん中に投げてくださいね。手先で投げても届かないからフルスイングで思いっきりですよ」と船長からのご指導を聞きながらイカボールにゆっくり近づき、一旦沈んだイカボールが浮き上がってくるのを待ちます。

「上がった、今だ!」という船長の合図で一斉にキャスト。
ミヨシの一番いい場所にいたワタクシは船長の言うように舳先の反対側から助走をつけてフルキャスト。
するすると飛んで行ったルアーはイカボールのど真ん中にポチャンと落ちた。

「食え!」と思わず叫んでしまうワタクシ。
しかしここで大きなミスをしてしまった。ルアーをサンマのナブラの時のように動かしてしまったのです。
イカボールについたマグロの食っているのは当然イカなので、この場合はルアーは動かしてはならずそのまま放置しておけば食うというのです。

「くるか?」と待つもののマグロからのアタリはなく仕方なくルアーを回収しるワタクシに「後ろから来て反転していくのが見えましたよ」と船長。

ううう、悔しい。また今年もイカボールでヘマをしてしまった。
毎年玄界灘までヘマをやりに来ている。と少しへこみましたが昨年のように尾をひくことはありませんでした。


このイカボールを最後にマグロの地合いは去ってしまったようで、周囲にマグロのしぶきは立たなくなり、船は再び一番最初にナブラを見つけたアタリに戻ってジギングをしながらマグロが再び現れることを願いつつ待つことになりましたがマグロは再び現れることはありませんでした。


一時間半くらいの間だったでしょうか。
マグロを追っては投げ、また追うというエキサイティングな釣りでした。
目の前で逃げ惑うサンマの群れ、それを追ってジャンプするマグロの魚体を何度も目の当たりにしました。滅多に見られないような光景でしす。しかし我々は釣り師、マグロ見学に来たのではないので釣り上げてナンボ。

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見事釣り上げたヤッシーさんは心地よい疲労の中にあるようでしたが、他の一同は様々な思いを胸にしながら次の釣りに向かっていくのでありました。

つづく・・・

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2016年2月 8日 (月)

サンライズ玄界灘遠征 2016@サンライズ  佐賀 呼子港

天候と夜の暴れん坊将軍に翻弄され続けた今回の玄界灘遠征。一旦長崎に移動して釣りをしてから戻った四日目の最終日になり、やっと本願のサンライズ新海号に乗って玄界灘の釣りに出ることになりました。

集合は早朝四時、ホテルのロビー
この日は夕方の便で東京に帰らなくてはならないので、早めに出て早めに帰るというのと、いいポイントには早く行った方が有利ということもあったのでしょう。
何れにしても、こういう時間に船を出してくれる船長の心意気というのは釣り師にはとても嬉しいもので、ここまでの疲れなんか吹っ飛んで目が覚めちゃうものというものです。

なあんて言いながら、前夜唐津入りしたのは夜の九時過ぎ、あれこれ準備して寝たら十時は回っていたと思うので、睡眠時間はせいぜい5時間少々。
夜の長崎を堪能された方々やトラブルで夜寝られなかった皆さんには辛かったはず。
睡眠充分のワタクシですらこれまでの疲れか、珍しく目覚まし時計に頼って目を醒ましました。

四時ちょっと前にロビーに降りると誰もいませんでしたが、間も無く皆さんが次々と降りてきて時間通りに全員集合。
荷物を車に積み込んで、さあ出発、と思ったら船長がこない。

我々の釣具は釣竿だけでも一人平均5〜6本。そこに道具箱がこれまた1〜2個あり、さらに四日間の着替えやら釣り用のウエアやらの荷物は相当な量になるので、8人分の荷物はハイエースのロングバンに積みきれないんですね。長崎に行く時には竿の本数と着替えは一日分という制限をしてかろうじて乗り切った次第。

船長から15分遅れという連絡が入り、その間に近くのコンビニで朝食、昼食、飲み物などの買い出しをして時間を無駄なく使って入るところに船長の登場。

なんでも来る時に立ち寄ったコンビニで事件があったらしく、パトカーが止まっており、お店に入ろうとしたら店のおばちゃんから店に入るのを静止させられた上に何やら訳のわからん人の名前を出して、その人の仲間だろうと言ってきたとか。よくよく聞いてみたらそこの事件を起こしたチンピラの仲間と勘違いされたらしい。

確かに茶髪でちょっと洒落た格好した30十代後半のいい男がシラフで早朝の3時過ぎにコンビニに入ってきたらカタギの人とは思われないかも。
その話を聞いて一同爆笑。朝から何が起こるかわからないなあ、今日も波乱の一日となるのか。

5時過ぎ、呼子港到着。
真っ暗闇の中、一同素早く大量の荷物を船に積み込みセッティングの開始。

船長によれば、このところの玄界灘はクロマグロの群れが入ってきていていいらしい。マグロが食べているのはサンマやイカなのでルアーはサンマに近いものをつけておくと良いとのこと。
ちょうどいいのがない、と言ったらレンタル用のルアーがあるからそれを使っていいよと言ってくださったので早速借りることにしました。

竿の方も昨日長崎でマグロ用のリップル・フィッシャー社のアクゥイラ825という竿を折ってしまったので、Y店長から同じリップルのアクゥイラ81という兄弟のような竿を借りてこのルアーをセッティング。なんのことはない、リールと糸以外は借り物での釣りになってしまった。

もう一本持ってきた同じメーカーのウルティモ83という竿には、昨年この玄界灘でイカの群れに着いたブリをかけながらバラしてしまった時の”イカの形”をしたルアーをセットし、これでイカでもサンマでも来い!という万全の体制に。

というようなことをしているうちに船はゆっくりと動き出し、暗い港を出て行きます。
やがてスピードが上がる頃には道具の準備もあらかた済んで、キャビンに入って朝食のパンなどをもそもそ食べながら今日の釣りがどうなるのか、ワクワクしながらこのところの釣況などを船長から聞きます。

船長の話では、昨年暮れあたりからクロマグロがよく、いい時には一日に数本あがったこと、壱岐の漁師さんが200キロもあるマグロをあげたこと、今年の元旦も朝の数時間だけマグロを狙いに海に出たことなど、なんとも威勢のいい況の釣りに期待をもたせてくれる話が次々と飛び出します。

一時間ほど走った船がスピードを落とした頃には空はうっすらと明るくなり始めて周囲の海が見渡せるようになっていました。

ここは七里が瀬という玄界灘の有名な漁場で、この時期サンマやイカの群れを追って、多くのブリやマグロの群れが集まる場所なのであります。

Imgp6888

海を見渡すし良く見ると離れたところにかなりの数の船が既に出ている様子。
マグロ漁師の船が5時くらいから来ているとか。

一旦船を止めて、マグロが跳ねるのを見つけることになりました。

マグロ釣りというのは、これまた経験のない方には想像もつかないかと思われますが、マグロの群れはエサを取る時に水面に大きな水柱を立てるのです。
これを遠くから見つけて船を超特急で近くまで走らせて、次の水柱が上がるのを待ち出たところに船をさらに近づけて、次に飛沫があがった瞬間、そこの場所にピンポイントで魚の形をしたルアーを投げ込む。うまいことルアーがエサの群れに入るとマグロはルアーをエサと間違えて喰い付いてくるという釣り方をするのです。

これは、あくまでも水面直下のエサをマグロが食べている時の釣り方で、水中深くマグロが泳いでいる時には、ジギングという、魚の形をした鉛製のルアーを使い、これを水中で弱った小魚のように動かすことで誘い出して掛けるという釣り方をします。

一同キャビンの外へ出て、周囲の海のマグロが跳ねないか目を凝らして見つめつつ、いざという時に備えて釣りの体制に入ります。

Imgp6885

しばし周囲の様子を伺ったものの、マグロの跳ねはないので少々移動して、魚探に魚の反応があるところでジギングにより他の魚を釣りながらマグロ待ちをしようということになりました。

東の空にはちょうど朝日が上がり始めており、船の名前もサンライズですからなんだか気分がぐんぐんと高揚してくるじゃあありませんか。
四方を玄界灘の海に囲まれ、海も凪、もうこの場の雰囲気だけで釣りに来て良かったという気持ちにさせられてしまうほどです。

Imgp6890

最初のポイントにつけて船長からの合図とともにジギング開始。
ジグを海中に落としスルスルと糸が出て行くのを見ているだけでなんだかもう連れた気分になってくる。頭の中にはヒットした瞬間のグググッという手応えが反芻されている。ジグが海底に付いて糸が出るのが止まると急いで巻き上げます。するとヒット!の声!

またしても、今日の一発目はジギング王さん。
この人、本当に魚のあるところでジグをシャクるとまるで魔法のように一発で魚がかかってくる腕の凄さ。竿がぐいぐい引き込まれているのを横目でチラ見しながら、こっちも釣るぞー!と竿をしゃくりると、時々フッと手に重さが感じられなくなる瞬間がある。こういう違和感は魚が下からジグを喰いあげて軽くなることがあるので、神経を集中してしゃくり続けるのですが、ドン!という魚のヒットには至らない。

そんなことをしている間にジギング王の一本目があがってきました。
大きな黄色い胸ビレ、海のスプリンター、ヒラマサです。

02

ジギング王はこのヒラマサを釣るのが実にうまい。昨日も一発目で仕留めている。
Y店長に以前聞いた話では、ヒラマサのジギングはリズムが大切で、不規則な動きや不自然な動きに対しては魚が警戒して食いつかないのだとか。それだけにジギング王のしゃくりは正確無比、完璧なのでしょう。

船がポイントを通過してしまったので一旦船を流し変えジグを再投入。
さあ、今度こそ釣るぞ、としゃくり始めた数しゃくり目に明らかに魚のトン!というアタリ、しかし針にかからないのか軽くなったと思ったら再びトン!とくる。だがまた乗らないで軽くなる、さらにしゃくり続けたら三度目の正直でドン!と重みを感じて竿は大きくしなった。

やった〜!ヒラマサ!
竿はいい感じで絞り込まれてグイグイという気持ちの良い手応え、道糸はPE5号を使っており海底に根もないので多少のことで切れることはない。
やり取りは慎重にかつ大胆にとぐんぐん巻き上げます、少しだけドラグを出されたのですが、ヒラマサにしては走らない気もする、などと思いながらファイトします。

すると、隣でしゃくっていたKさんにもヒット。
さらに横を見れば並んでいるみんなの竿が曲がっているじゃあありませんか!
これぞ入れ食いの醍醐味。船上は興奮状態。キャビンで寝ていたY店長もさすがに起きてきた様子。

船長も大きなタモを持って大忙し。

私の魚は予感的中、ヒラマサではなくブリの小さいもの、つまりワラサでした。
釣れて嬉しいのにちょっぴりガッカリ。
全員揃ったら写真を撮りましょう。というのでみなさんの魚が上がるのを待ったところで集合写真を撮ります。

03

見てみたらヤッシーさん桐生のKさん、スペアリブさんとワタクシ以外のベテラン勢は全員ヒラマサを釣っているじゃあないですか。
なんでワタクシだけワラサ?やっぱりジグのしゃくり方に問題があるようです。

Imgp6894

とはいえ折しも朝日が上がりきったところで気分は最高潮。
ワタクシも昨日は不甲斐ない結果だったので、やっと釣れたという気分でホッとしたり、嬉しさがこみ上げて高揚したりと興奮状態でした。

さあ、次の一匹に行こう。
と気合十分でジグを投入したところで船長から他船でマグロがあがったらしいので、マグロを狙いに行きましょう。とのアナウンスがありジグを回収。朝日を浴びてマグロの群れを求めて船は走りはじまました。

Imgp6896


他船からは”ヒットしたよ”という無線が入り船はスピードをさらに上げて行きました。
そしてこの後、信じられないような光景を目の当たりにすることになるのでした。

つづく・・・

写真提供:SUNRISE    Ebb&Flow

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2016年2月 5日 (金)

ステイタス2016 その二@ステイタス 長崎

遠征三日目、やっと沖に出た我々は幸運にも鳥山を発見、そこで早くも平m、朝を二匹キャッチすたものの、試合は長く続かず船は移動することになりました。

この日は風とうねりがあったようで遠距離の移動は無理という船長の判断で長崎周辺の沖を釣ることになりました。

磯周りの水中の駆け上がりや漁礁、沈船など、小魚、そしてそれを捕食する大型魚の集まる場所を狙って行こうとい作戦です。

移動した先で操舵室の魚探を覗き込むと、いかにも魚がつきそうな水中の根があり、これは釣れるぞ、とテンションが上がります。

この海域は鯛も多くいるのでこの日のワタクシの目論見としては、鯛を2〜3匹を釣り、あとは青物が何か釣れたらラッキーというもの。
釣り方としては、通常ですと鯛狙いならタイラバという鯛専用のルアーを使うのですが、このあたりの釣りに詳しい昆虫大好きさんによると、経験的にどうも長崎はタイラバよりジグのほうがいいと言うのです。

確かにワタクシも過去に岐阜支部さんが真鯛のいいのをジグで2連続ヒットさせたのを目の当たりにした経験がありますので、ここはジグで行ってみようとプロセレのゴビアス・ブルスリムというジグを選択。

このジグは昨秋の仙台でのワラサ・ヒラメ入れ食いや昨年末の鹿島でのワラサプチ入れ食いで活躍したルアーなので、自分としても信頼しているものなのでした。

水深60メートルの底までジグを沈めて底を取ると素早くジグを動かしながら10メートルほど糸を巻き取っていき、これを繰り返します。
いつ魚がジグに食いついてもいいように全神経を手元の感触に集中させて竿をしゃくり続けます。

魚がいればこの辺りで食いついても来てもいい筈だ、ということも魚探の反応である程度わかるので、船長の声がスピーカーで「魚の群れが映ってきましたよ」流れるのを聞くと、「さあ来い」と気合が入るのでした。

しばらくして隣で釣っていたヤッシーさんにヒット!
おお!魚はいるじゃあないか。と喜んで上がってくる魚を覗き込んで見ていたら、上がってきたのはエソと言うお魚。

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このお魚かまぼこの材料にされるすり身にすると美味しい魚なのですが、細い小骨が多くシロートがこれを取り除きながら食べるのはかなりの困難を要する上に、体の細さに比して無駄に大きな頭とそこに裂けるように広がる大きな口には鋭い歯がビッシリと生えているので、ルアーは傷だらけ、ルアーを結ぶ色もボロボロにされてしまうので釣り師からは大変嫌がられるお魚ちゃんなのです。

さらに桐生のKさんもこのエソの餌食に会い、船長は「エソ祭り」などと縁起の悪いことを言って喜んでいるではありませんか。

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そういえば一昨年の秋に初めてこの船に乗った時も、大きなエソを全員で連発し、中でもとりわけ大きいのを釣り上げてしまったワタクシはエソモトさん、という不名誉なニックネームまで頂いた忌まわしい思い出があった。


移動を繰り返しては何度か”ここ!”という場所があったのですがアタリはなく、何度目かの移動でブルスリムを諦めて根魚により良く効く同じゴビアスのアンセスター(通称ツチノコ)にルアーを変えます。

理由は昆虫大好きさんがこのルアーですでにカサゴを2匹釣り上げていたから。
鯛は諦めてカサゴやハタを狙おうと作戦変更したというわけです。

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作戦変更後の数投目、ルアーが海底に落ちた瞬間、ゴゴ!というアタリがあり素早く竿を大きくしゃくってアワセると魚の感触。
しかし、竿が大きくしなることはなくなんだか嫌な予感。

ここまで皆さんが釣り上げてきたのをやっちゃったかな?と思いながら上げてくると予感的中、小さなエソがかかっていました。
大きなエソにルアーも糸もボロボロにされるよりはマシなので、まあいいかとリリース。これでほぼ全員がエソをキャッチ。

時計はお昼を周り、南に北に何度か移動した後に達したある島の近くで船長がヒラマサが跳ねるのを発見。この辺りのは出ればデカイと言うので、ワタクシもジグ竿からキャスティング竿に持ち替えてミヨシ(船首)デッキに立ち大きなルアーを全力で投げました。

このキャスティングでの釣りは、相模湾では夏場のキハダマグロかシイラ釣りくらいでしかできないのですが、九州ではいたる場所でこうしてヒラマサを狙うことができるのです。

今回初の遠征だったスペアリブさんにとってはおそらくこの体験は新鮮だった筈、ワタクシの横で思い切りキャスティングを繰り返していました。

あとはここにドカン!といいのが飛び出して針にかかり、一気に釣り糸を海中に引きずり出して竿は満月のようにしなりリールのドラグがジージーと唸りを上げる!
と言うのを期待するばかり。

いつ来るかわからないので、一瞬の気も抜けずに投げてはルアーを引き糸を巻き取る、というのを繰り返すのはなかなかの体力と精神力を要するのでありました。
長時間続けるのはかなり辛い作業ではあるのですが、この緊張感、開放感が何ともたまらないのであります。
Imgp6882
デッキでこのような闘いを我々が繰り広げている頃、キャビンでは朝一ヒラマサを釣り上げて満足してしまったYさんと昨夜車のトラブルで寝る時間のなかったY店長のダブルYさんは夢の中にいたのでありました。

 


とりわけヒラマサYさんの寝顔は、横で操舵していた船長によるとニヤけて幸せそうな顔をしていたとかで、この幸福な表情は果たして魚によるものなのだろうか、はたまた他のいい夢を見ているのだろうか?と疑いたくなるほどのようであったことを後から聞きました。
遥か九州は長崎まで出かけて大海原に向かって大魚を狙いキャスティングする者、キャビンで何かいい夢を見てニヤつく者、それぞれに人生何が幸せなのかは本人次第だとおもうと”身の丈程度の幸せ”などという妙に演歌的なフレーズが浮かび上がってくるのでありました。

と言いながらも目指すはより大きな幸せです。釣り師の欲望は大きい。何が何でも釣りたい。

釣り師一同が全身から欲望を発散させているのが船長にも伝わるのでしょう。
船長とて昨夜は暴れん坊将軍さんに付き合って夜更かししてロクに寝ていないはずなのに、居眠りをすることもなく、走っては次なるポイントを目指し、止まっては魚探の覗き込み水深の変化を我々釣り師にくまなくアナウンスしながら同時に周辺のナブラや魚の跳ねるのに気を配るというハード・ワークをこなしていくのでありました。

Imgp6880

 


大きな移動を何度か繰り返したのちに入ったポイントは水深100メートル近い深場。
「ここはブリのポイントです。ヒラマサはまずいませんから」という船長のアナウンスに全員ジグを落とし一斉にしゃくり始めます。

ワタクシもここでは少し重めのジグに交換して落とししゃくりはじました。
タイも根魚もダメならここで寒ブリのいいのを一発!とおもた瞬間ヒット!の声が上がりました。

竿が曲がっているのはやはりここもジギング王のTさん。

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この方、伊達にワタクシが王と名付けたわけではない、こういうジギング勝負、魚はいますよ的な場所では必ず最初に仕留める凄腕を持っていらっしゃる。
上がってきたのは丸々太った見事なブリ、美味しそう!って、もう食べることしか頭にない。残酷な話だなあ。

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さあ、次に続けと自分も必死になってしゃくります。
釣れるイメージはできている。底から何メートルしゃくったあたりに魚がいるかも船長が知らせてくれているので、今がチャンス!という場所では全神経を集中させてアタリに備えるのですが、二投、三投とアタリがなく少々気落ち気味になってる所に、ルアーが落ちきった所に先ほどと同じゴゴ!というアタリ。

ああ、今度はもうこの段階でエソだって分かりましたよ。
力なく曲がらない竿、糸を巻いてくれば予想通りおチビなエソちゃん。
もうがっかり。

そんな所に、さっきまでキャビンの一番奥で爆睡していたY店長が、ブリが甲板で暴れた音で目を覚まして起きてきて、ワタクシの並びで竿を出した。

こういう、寝ていた後のY店長の釣りはクセモノで、往々にしてヒョイ、と釣りあげることがよくある。と警戒していた所にヒット!というY店長の声。やられた!やっぱり!

隣で釣ってた昆虫大好きさんと見ていたら、いい感じで竿が曲がっている。
でも重いだけであまり引かないとY店長。それを見ていた船長がヒラメですよ、と予言する。

上がってきたのは予言どおりの食べごろサイズの言い方のヒラメちゃん。

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ここまでほぼ一日、ポイントに着いたら休むことなく釣りを続けていたワタクシと隣にいた昆虫大好きさんは声をそろえて「ずる〜い」とY店長に罵声をあびせるものの、その程度のことには海千山千の店長は微動だに動ぜず、ニヤニヤしながら写真をパチリ。

いいなあ、いったいわしは何をしているんだろう。
と、すこし弱気になりなりつつ、移動した次のポイントでは再度キャスティングに竿を持ち替え夕まずめのヒラマサを狙って投げまくりました。

傾き始めた陽光を斜めから受けて輝く船上の己の姿を想像し、「いいじゃあないか、かっこいいぞう」と自己満足に浸りつつ、ここで一発来てくれたらもう最高!と高揚していくのでありますが残念ながら魚は出ず。何度か船を流す一を変えて流すものの不発に終わりました。

キャスティングもダメ、ジギンもダメと弱気モードに支配され始めた次のポイントで、もうキャスティングはいいからネチネチと根魚をなんとか一匹釣ろう、と竿を交換しようとした時、ロッドホルダーに差し込んであるジギング竿とキャスティング竿を入れ帰ろうとしたら、キャスティング竿の糸に隣の竿が絡んでしまい、これを外そうと隣の竿をすこし持ち上げた瞬間パチッ!という嫌な感触。

あら?とキャスティング竿を見たら何かおかしい、よく見たら穂先が折れてる。
やってしまいました。去年買ったマグロ用のカスタム・ロッドがあっさりと折れてしまった。あまりにあっさりと折れてくれたので、あまりこの時は悲しい気分にはならなかったのが不思議でした。ああ、折れたんだ。というくらいの気分。

それを見てドンマイと励ましてくれたY店長は、新しい竿がまた売れるとニコニコしていましたがそれも大して気にならず、以外にもワタクシは冷静でそれよりもハタを釣らなくちゃ。と次の釣りに前進して行ったのでありました。

時間はもう既に午後4時を回っており釣りをしている時の時間の経過の早さにいつもながら驚かされます。

何回か流したものの、昆虫大好きさんがオオモンハタを釣り上げたのを最後に海は沈黙し午後5時、暗くなる前に終了ということで港向かいます。

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昆虫大好きさんはカサゴ二匹にオオモンハタ一匹と根魚のみを釣ることで、来られなくなった根魚王の穴を見事に埋めてその任を果たしたのでありました。
その笑みには青物なんか釣ってる場合じゃないんだよ!という余裕さえ感じられたのであります。
港に着くとこの後唐津まで移動し、明日は早朝からサンライズ新海号で玄界灘の釣りをするので、一同素早く道具を片付け積み込み移動することに。
釣ったお魚は誰も持ち帰らないというので、まとめて私がいただくことになり、釣っていくださった皆さんに感謝。竿を折った心の傷も少し癒えました。

一方、Yさんはトラブルか何かで急遽先に東京に帰ることになり、一行は7名になり高速を飛ばしておよそ2時間、唐津で名物”牧のうどん”を戦うように食して満腹になりホテルに到着。

明朝は4時ロビー集合。という気合の入った集合時間に一同緊張しつつ各自の部屋に消えていったのでありました。

つづく・・・


写真提供:STATUS

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2016年2月 4日 (木)

ステイタス2016@ステイタス 長崎

遠征三日目は朝6時ロビー集合で、いよいよというかやっとというか、とにかく釣りをすることができるようになりました。

前夜寝る前に、早朝起きるのが苦手なY店長に「enosさん、もし僕が朝起きてこなかったら電話で起こしてください」と言われていたのですが、予定の15分前にロビーに降りるともうY店長がスタンバイしていた。

朝の挨拶をして「早いじゃないですか」と話しかけたら、「実は昨夜大変なことがありまして・・・」と話し始めた。

なんでも、昨夜遅くに昼間車を止めた駐車場から便の良い別の駐車場に車を移動しようとした際に、後部横のガラスが何かに当たり割れてしまったというのです。

生真面目なY店長は割れた窓をガムテープで一面張り巡らせて封じ、その強度を確かめるために高速道路に乗って試しに走ってみたら、次の出口までが恐ろしく長く遠く、大服で一時間も深夜のドライブを強いられることになってしまったとか。

さらには、早朝起きて車内に散乱した割れたガラスを掃除したため、昨夜はほとんど寝ていないとか。
話を聞いていて気の毒になってしまったワタクシは、なんだか曖昧な慰めの言葉しか出ない一方で、今回の遠征はまだまだ何かが起こりそうだなぁ、と漠然とした不安を感じたのでありました。

時間になり全員集合し、一路船のある港に向かい予定時刻通り到着。
さあ、今日は釣るぞ!雨も上がっているし風も吹いていない静かな海、これを待っていた、と一同やる気満々になっていたのですが、船長が来ない!

実は船長は暴れん坊将軍さんと別なホテルに宿泊して別行動で港で落ち合う約束だったのですが、出航予定の7時を回っても船長の車は来る気配なく、まだ暗い九州の朝7時、ヘッドライトが港沿いに走る道を港にに向かって走ってくるのを見ては、来たか!?と声を上げ続けるものの10分経っても来る気配はなく空は白々と明けてきた。

近くのお寺からゴ〜ン!という鐘をつく音が聞こえ静まり返った港に響き渡る、というなんとなく厳かな感じの風景の中で、桟橋に係留してある船の前でなすすべもなく立ち尽くしながらも、胸中では先ほどの漠然とした不安が現実になったかと思うのでありました。

どのくらい待ったのか、船長の車が現れ飛び出してきた船長が慌てて一同に詫びながら船に乗り込みキャビンにしまってあった竿や釣り具を出し始めました。

暴れん坊将軍さんがいないので、どうしたのか聞いたら、近くのコンビニに置いてきたとのこと。
とりあえず買い物をさせている間に出船の支度をしてしまおうという作戦のようです。

道具が出て来れば、その日使うルアーを結んだりと色々やることができるので、一同黙々と作業に集中しているところに暴れん坊将軍さんの登場。
普通なら文句の一つも出る所なんでしょうが、今回のメンバーはみな人格者でいらっしゃったのでそういった雰囲気すらなく、ひたすら釣りの支度に没頭していたのでありました。

程なくして船は桟橋を離れ港を出てやがてスピードを増します。
加速していくとエンジン音がゴゴゴという音からヒューンという音になり、船は波に揺れるのではなく叩きつけながら波頭を切り裂き飛んでいく感覚です。
とにかくこの船は速い。本気を出すと40ノットでる。

1ノットはおよそ時速1.8キロなので時速72キロ以上出る計算になります。
自動車でならまだしも船でこのスピードというのは、平らな道路と違い波でデコボコの海面をかっ飛ぶわけですから大変なことで、船の性能の凄さがお分かりいただけるでしょう。

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そんなかっ飛ぶ船のキャビンの中で、この二日間釣りこそしないものの移動や睡眠時間も普段に比べて短めだし、お酒も昼から飲んで少々疲れ気味のワタクシはのんきにウトウトと居眠りをしていました。

すると、いくらもしないうちにエンジン音が急に落ちてたのに気づいて目をさますと、「鳥山です」という船長の言葉。
鳥山というのは海上に鳥の群れが集まり海面の魚を狙って興奮状態にあることで、すなわちその下には小魚及びそれを捕食する大型魚もいるというわけです。

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先ほどのヒューンという高速から今度は静かに忍び足で近づくように鳥山に接近していきます。
釣り師一同は、先ほどまでの眠そうな顔が嘘のようにキリッとした顔つきで素早い身のこなしを見せて臨戦態勢に突入します。

投げるルアーを付けた長めの竿を手にミヨシ(船首)に仁王立ちするもの、ジギングという沈めて引き上げながら動かし魚おさそうルアーを付けた竿を手にいつでもジグ(鉛で出来たルアー)を沈める態勢に入るものの二手に分かれ船長の合図を待ちます。

この瞬間の船上の張り詰めた緊張感と自分の中の高揚感がたまらない。
これから起こるドラマへの期待がマックスに膨らんだ瞬間、船長からの合図があり、投げるもの、沈めるものと一斉に動きます。

この辺りの身のこなし、昨晩酔っ払ってヘロヘロしていた同一人物たちとはとても思えない。

人には多面的な要素があり、その一面を見てその人を判断してしまうのは大きな間違いであります。
若いお姉ちゃんの前では鼻の下を伸ばしてデレデレとだらしのない顔をする同じ人間が、獲物を狙う鷹のような鋭い目つきでキリリとした表情をみせる。これはどちらは本当のその人なのかといえば、どちらもその人そのものなのであり、そういう多面的な表情があるから人間は面白いのでありましょう。

釣りを開始して間もなくヒットしたのはいつものジギング王。いい感じで竿が絞り込まれていく。

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この方はとにかく誰よりも早くさせる名人であります。
選択するルアー、竿のしゃくり方など全てが的確なのでしょう、魚探に魚が写っているようなところでは必ずと言っていいくらい魚をかける腕を持っている、まさしくワタクシが勝手に名付けたもののジギング王なのであります。

上がってきたのはヒラマサでした。
どうやら鳥山の下の小魚を追っているのはヒラマサの群れのようです。

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一同俄然やる気になり、目はつりあがって殺気立ってきたのでありますが、一名だけ違う釣りをなさっていた方がいた。

昆虫大好きのHさんです。この方は大きな青物の魚よりも美味しい根魚を狙うお方。
今回急遽参加できなくなった根魚王の穴を埋めるように参加することになったのですが、釣りの方向性としては根魚王と同じ「美味しい魚を釣る派」なのでうってつけの代行者と言えるでしょう。

この方にヒットの声。
竿は大きく曲がり、と言いたいところなのですがあまり曲がらず、釣った本人もニヤニヤ照れ笑いしている。魚の正体は小ぶりのカサゴちゃんでした。

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間も無く「ヒット!」の勢いのいい声をミヨシ(船首デッキ)の方から上げたのはキャスティング(大きな魚型のルアーを投げて釣る)で狙っていた 茨城Yさん。

この方連日の深酒で今日は釣りなんかしないんじゃないかと思っていたのですが、キャスティングで一番に魚を掛けたのには驚いた。

「ブレないよ俺は!」と何やら意味不明のことを自分に言い聞かせるように叫びながら100キロ近い大きな体でファイトする姿は仲々の迫力なので、いきなり10キロオーバーのヒラマサが来たか!と思ったのでありますが、上がってきた魚は期待していたほど大きくはなく、その半分くらいのヒラマサ。釣り上げたご本人は納得できなかったのか写真をとったら即リリース(再放流)してしまったのでした。

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次にヒットさせたのは、前夜のトラブルで寝ていなかったY店長。
こちらはジギングでのヒットです。寝ているかと思っていたのにいつの間にやら釣っちゃうところがプロですねえ。
上がってきたのは通称ハトポッポと呼ばれるイラというお魚ちゃん。
見た目は綺麗なのですが、釣り味、食味共にイマイチらしくあまり歓迎される魚ではないので船中笑いが起こります。

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このように、同じ船の上でルアーで釣りをすると言っても、キャスティング、ジギング青物、ジギング根魚、他にもタイラバで鯛や根魚を狙うなどという数種類の釣りが行われるのであります。

もちろんそれは釣り場にいる魚の種類によっても多少変わってくるのではありますが、各自、自分の中での好みの釣りというのがあり、思い思いにそれぞれの釣り方をするわけなのです。

ワタクシはこの時どんな釣りをしていたのかが、実は記憶が曖昧になっているんです。
おそらくはジグを使ってヒラマサを狙っていたと思われるのですが、根魚狙いで底の方をしゃくっていたような気もする、おそらくは自分の中で狙いがきちっと定まっていなかったのがこのような記憶の曖昧さにつながっているのではないかと思われるのであります。

何れにしても開始10分程でヒラマサ二匹が上がったので今日の釣りは楽勝!チャンスは自分にも回ってくる。とこの時はほくそ笑んだワタクシなのでありました。

つづく・・・

写真提供:STATUS

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2016年2月 2日 (火)

玄界灘遠征転じて長崎グルメ旅@サンライズ新海→ステイタス 長崎 

二日目は朝10時にホテルのロビーに集合。
天気は雨。気温は低くないが本降りの雨でこれからさらに強まるという予報。
今日明日の玄界灘は時化て釣りにならないというのでこの日は長崎に移動し、明日一日長崎のステイタスさんで釣りをして再び唐津に戻ろうという作戦であります。

昨晩二次会に向かっていった面々を中心になかなかロビーに降りて来ないのがおかしかった。
全員が集合したところで、長崎のステイタス船長の朝長さんの車と我々のレンタカーに分乗し長崎へ向かう。およそ120キロの移動。

唐津の街を出た車は次第に田園風景の中から山に向かって走っていくのだが、知らない街の知らない風景の中を走り進んでいくのを後部座席からフロントガラス越しに眺めていると、これからどこに連れて行かれるのか不安な気持ちになってきて、なんだか知らない現場に連れて行かれる日雇い労働者の様な気分になり少々憂鬱になる。

やがて高速道路に乗り車はスピードを上げていく。
山中を走る高速道路の路肩にはまだ週初めに降った雪が随分と残っており、釣りに行くというよりはスキーに行くという気分になる。

流れる風景を見ているうちにウトウトと眠っていると午後1時過ぎに長崎に着く。
長崎は今日も雨だった。という歌通りのお天気。

長崎の街中のホテルに泊まることになっているのだか、とりあえずは昼食ということで船長の案内で中華料理屋さんに入った。

中華料理屋のテーブルに着くや一斉に生ビールを注文、運転の人以外は昼からビールである。
昨夜の二次会組は、当然の流れの様に唐津のスナックを渡り歩きホテルに戻ったのは朝の5時だとか。私が起きた時間だ。まだ体に酒が残っている方もいる様で、向かい酒というよりは飲み続けているという感覚だそうだ。

ここでも話題は魚釣りの話にならず、昨晩の武勇伝で盛り上がる。
中でも二名の酔っ払いがかなりのご乱心をされた様で、比較的冷静に飲まれた方がスマホで写真を撮っていたものだから、そのご乱心ぶりを視覚的に生々しく見ることができたので一同爆笑。しかも、一番乱れてしまったご当人は酔ってそのことを全く覚えていない、というので、せっかくあんなに色々しておいて覚えていないなんてもったいない、という批判的な意見も飛び出すしまつ。

昼間だというのに生ビールやハイボールがどんどんお代りされてゆき、早くも宴会状態になる。
長崎ということで「ちゃんぽん」を注文された方が多かったがワタクシは好物の五目焼きそばでビール。からしをたっぷりとつけて、さらにお酢をたっぷりかけてビールのつまみにするのが極上の喜びなのであります。

五目焼きそばは、大きめの具にタレでとじてありこれが美味しい。
オイスターソースかな?と思ったがどうもそうではない様なのです。何を使っているのか気になりながらもビールが進みます。

一方、ちゃんぽん組が口々に美味しいと声に出すのでそちらも食べてみたくなり、少しだけいただいてだべてみたら、これが麺に少し独特な歯ごたえがあり、スープもだしがとてもよく出ていてこれまで食べたちゃんぽんの中ではトップ・クラスの味でした。

チャーハンもここの名物というので幾つか頼んでシェアしたのですがこれも美味しい。具材にいいものを使っているのがわかるのですが何か独特の調味料を使っている感じ。

後でピンときたんですが、おそらくこれらの料理にはXO醬を使っていたのではないかと思いましたね。
XO醬は香港あたりで発祥しこの10年くらいによく使われるようになった調味料で、エビアミの旨み成分やら何やら色々入っていて、最高の調味料ということでブランデーの最高峰XOから名前をいただいてこの名前になったと聞きます。

最近は横浜の中華街でもこれを使う店が多くなっているので、味に馴染みがあった。食材屋さんでも売られているので家庭でも楽しむことができるのですが、味に比例してお値段の方もそこそこしますね。

などどいっている場合ではない、釣りのブログなのに魚釣りの話がちっとも出てこないではないですか。

ビールの酔いが程よく回ってきた頃になって、「今日は釣りをするんですか?」という声が上がった。まだ時間的には夕方まで数時間あるので短いながらも釣りをする時間はあることはある。みんな釣りに来たのだから昼間から薄暗い中華料理屋で酒盛りしながら馬鹿話をしているよりは釣りがしたいというのが本心なのです。

船長によると、波はないので雨さえ上がれば釣りをすることはできます、とのことなので、じゃあとりあえず船に行って釣り具を運び込むだけでもやっておきますか。そうすれば仮に今日は出られなくても明日の朝スムーズに出ることができる。

という話になったら、酔っ払い集団は素早く席を立ち上がり出発することになりました。
この一瞬での身の変わりようは一同、やはり本当は釣り師なんだな、釣りがしたくて仕方ないんだよな、長崎まで来て昼酒してる場合じゃないんだよな、やるときはやるんだよ俺たちだって、という釣り師魂を垣間見ることができ、気持ちが引き締まる思いをさせられたのでありました。

素早く会計を済ませて走ること20分、港に着き車を出ると、小雨ながら雨はしとしと降っているなか竿にリールをセットして船に運び込みます。
「今日は釣りしますか?」という声には「これからもうひと塊りぶ厚い雲がやってくるので今日は搬入だけにしておきましょう」ということになり釣り具一式を船に搬入し、素早く移動して市内のど真ん中のホテルにチェックイン。しようとしたら、道が狭い上にカーナビが嘘の道案内をしてくれたおかげで道に迷った挙句、ホテル裏までたどり着いたものの駐車場が見つからずホテルに電話して場所を教えてもらったら、近くの駐車場は我々の乗るハイエース・ロングバンでは車高が高くて入れることができないので仕方なくすぐそばにあったちょっと割高な駐車場に車を入れてやっとの事でチェックインできました。

ところがこの割高駐車場に入れたことが後でトラブルにつながってしまうことはこの時点では誰も知るものはいない。

ともかく移動と飲み疲れからチェックイン後は夕方まで爆睡。
あっという間に約束の時間になりロービーニ集合してまた飲みに行くことに。いや、明日の釣りの打ち合わせをしに行くことに。

船長の案内で近くの海鮮料理屋さんに入り料理をかたっぱしから頼んで、ビールで乾杯し二杯目からは焼酎に行く方も。昨夜の暴れん坊将軍は昼酒でも飲み足らずホテルでも飲み続けさらにここに来てさっさと焼酎を飲み、本日も暴れそうな雰囲気を充満させていました。

頼んだ料理が出てくるとあらびっくり!こんなにたくさんというくらい生牡蠣のたくさん載ったお皿が次々と出てくる。5人分頼んだこの生牡蠣、一皿に10個くらい牡蠣が乗っているのでなかなかの迫力であります。

生牡蠣大好きのワタクシにとっては小躍りしたくなるような風景、なんたって海外の牡蠣の安い国に行ったときはとりあえず1ダースで注文するくらいの牡蠣好きなので、久しぶりの牡蠣の山盛り風景に興奮を隠しきれませんでした。

Imgp6871

                                       思わず写真を撮る前に食べてしまった生牡蠣

一方で興奮を隠しきれない方もいらして、こちらは今夜のナイトライフに興奮なさっていらっしゃるようでスマホであれこれ何やらやっている。

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さらに、鳥の唐揚げ、アマダイのすり身揚げ、げそ揚げ、イワシ団子揚げ、フグのてんぷらと揚げ物五連発が運ばれ、鯖塩焼き、刺身の盛り合わせ、ハトシというエビと魚のすり身をパンで挟んで揚げたものなど、大きなテーブルに乗りきらないほどのご馳走。今日一日車で移動しただけで何も運動していないのに、昼の大盛り中華に次いでこの食欲っていったい・・・

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                                                   ショウサイフグのてんぷら


Imgp6870                                                 ちょっと揚げ過ぎのハトシ

話題の方はやっと明日の釣りの話がちらほら出てきて、どこのポイントを責めるだの、道具はどれだけ必要かだのと船に積み終えてからしても間に合わないような話題で盛り上がる一方、ナイトライフさんはそんなこと御構い無しでそちらに集中なさっておりました。

Imgp6876

                                      写真に撮れたのはここまで、直後あらぬ展開に

ワタクシは今回の釣行ではとにかく鯛が釣りたかった。それは、ちょっとおめでたい出来事が近々にあるのでその時のお祝い用に釣っておきたかったんですね。もう一つの狙いはハタ類。これは家の近所の中華料理屋さんに先月行った時に話したら、持ち込んだら料理してくれる、と言ってくれたので一丁釣り上げてご近所さんを呼んで盛り上がる、というのを画策していたのであります。

もちろん、でかいヒラマサやブリ、マグロだって釣りたいですよ。そのために今回もずいぶん投資しましたし。
でも、釣行前々日にタイラバ(鯛を釣るためのルアー)を二個、その後、たまたま出かけ先にあった釣具屋でインチク(ハタ用のルアー)を一個購入したところで心は決まっていたんです。

しかしながら、ハタについての思いは、このようなことを釣りに行く前に大きな声で言うと全く釣れない、ということが往々にあるので心の中に留めておいておいたのです。

この後、飲み会はここには書くことのできない予想外の展開となり一同血の巡りが良くなり、普段寡黙な桐生のKさんが妙に饒舌になって厳しい意見を述べるなど、少しハラハラする展開になってきたところで御開きとなり、明日は朝6時にロビー集合で7時に出船ということを確認し、店を出ると今夜もまたまた街に消えていくものとホテルへ帰るものに分かれたのでした。暴れん坊将軍さんはもちろん街へ。長崎ではいったいどんな暴れ方をするのかハラハラ・ドキドキ・ワクワク。

明日は思いっきり釣りができますね。というY店長の言葉に、そうだ、釣りに来たんだ、やっと釣りができるんだなあ、とひどく酔っ払った頭の中身は少しずつではありますが釣りモードに切り替わっていくのでありました。

いよいよ、次回からは釣りの話が始まります。というはずなのですが・・・


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2016年2月 1日 (月)

玄界灘遠征2016@サンライズ新海  佐賀・呼子港 

今年の初遠征に行ってまいりました。
行き先は九州の北に位置する玄界灘の海です。

冬の玄界灘は聞くところによると、イカやサンマの群れを追ってマグロやブリがたくさん集まってくる豊かな海らしいんですね。美味しい根魚もたくさんいる。

事実、昨年の一月にこの玄界灘に出かけた遠征では、イカの群れ(イカナブラ)を喰わんとナブラの周りを取り囲むように泳ぐ推定10キロ以上とみられるブリをかけたワタクシはバラしてしまい(針が外れてしまった)、釣りがやめたくなるほど凹んだ経験があるのでありました。

釣行前の情報によると、今年は年末あたりからこのイカの群れにマグロが付いていて、よく釣れているという。30キロ以上のマグロが一日数本も釣れることがあるという話なので自ずとテンションは上がります。

このイカナブラ用に購入した、おもちゃのイカか?と思うほどイカそのものの形をしたルアーを三個も道具入れに入れて事前に送っておいたのでありました。

竿も、一昨年マグロ用にと購入した(竿の試し振りの会に参加してうっかり買ってしまった)竿を用意し準備は万端。

物理的にも精神的にも準備万端、さらに年明けから始めたヒンズー・スクワットのおかげで、まだ開始三週間足らずにもかかわらず膝周りの筋肉が安定し、走ることもできるし水泳中に足を釣ることも少なくなった、ということで肉体的準備も万端というわけで、あとは行って釣るだけ、ということになるのですが、この時期の釣りには天候が一番の不安材料なのであります。

正月明けから首を長くして、毎日の様に中期天気予報とにらめっこしながら待っていたこの月末の遠征でしたが、一週間前に大変なことが起こりました。

それは1月25日に全国に雪を降らせた大寒波の襲来です。
我々の釣行予定である北九州はおろか、なんと沖縄にみぞれまで降らせてしまったという観測以来と言われるほどの大寒波の到来で、雪が降って寒くなっただけでなく海上も激しく荒れて大時化が続きました。

4日後の我々の遠征にどの程度の影響が残るかは未知ではありましたが、大体こういうのはいい方向にことが運ぶはずがない、それでも我々が行く頃には海上は風も止んで波もおさまるか、と思いながら週初めから週間天気の推移を見守ってきたところ、運悪く次の前線が発生してしまい、ちょうど釣行初日にはその前線の上を低気圧が発達しながら東に進むという、最悪の事態になってしまいました。

天候が回復して釣りができるのは最終日の一日くらい、という状況の中で、この遠征ツアーを企画運営しているプロショップEbb&FlowのY店長の下した決断は、決行!と言うことでした。

ひょっとして、早めに天候が回復する予報に変わったのか?と出発前日にはぬか喜びしておったのですが、当日Y店長と合流し話を聞いてみると、ことはそんなに簡単ではない様子。

天気予報と地元の状況とを照らし合わせたところ、玄界灘での釣りはやはり心配通り最終日の一日しか出来ないらしいのです。しかし、そこをタダでは諦めないのがY店長。

長崎のステイタス号という、いつもお世話になている有名遊漁船の船長と話をつけて、予定通り前泊で唐津入りした我々は、その日は酒でも飲んで日頃の憂さを晴らして、翌日の釣り予定一日目に雨の予報の中を長崎に移動し、釣り予定二日目を長崎のステイタス号で満喫した後再び唐津に移動し、最終日は早朝から予定どうりのサンライズ号での玄界灘攻めをする、というなんとも過激な予想外のスケジュール変更を決断したのでした。

羽田空港で待ち合わせた今回の東京発のメンバー6名はこの変更の話を聞いた時一同目が点になっていたことからも普通の釣りツアーではあり得ない変更でありました。こういうことが可能なのもY店長の日頃からの人間関係の作り方がモノを言うのでありましょうが、変更を聞かされた一同は喜びとも悲しみともつかない複雑な表情をしていたのをワタクシは見逃しませんでした。

いや、正確には全員ではなかった。一名だけ長崎行きと聞いてニコニコしている方がいたのも見逃さなかった。

ともかくも、我々一同は予定通り福岡行きの便に乗り羽田を飛び立ち、福岡空港で浜松のヤッシーさんと合流し全員集合し一路唐津へということになったのですが、なんとそこに長崎のステイタスの朝長船長まで現れたので驚いた。

前夜祭から同行していただき、長崎へ移動しなければならない大量の釣り具の運搬を手伝ってくださるということらしい。

ともかくも、普段は布団に入ろうかという夜の9時過ぎになってあれこれ複雑なことを考える余裕の無くなってしまってるワタクシの頭は思考を停止し、なされるがままに唐津第一ホテルにチェックイン、すぐさま、今度はサンライズ新海号の田代船長のセッティングして下さっているという唐津市内の焼肉屋へ行き、前夜祭をすることになっていたのでありました。

Imgp6863


今回の釣行メンバーはY店長も含めて8名。
指定席のジギング王、浜松のヤッシーさん、桐生のKさん、今回が初遠征のスペアリブさん、別のYさん、ワタクシ、Y店長、そして急遽来られなくなってしまった根魚王の穴埋めに入れられてしまった、もとい、自主的かつ積極的に入られた昆虫大好きHさんという8名。

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ここに九州を、いや日本のソルト・フィッシング界(ルアーによる海釣りの業界)を代表するお二方の船長を招いての焼肉宴会というなんとも年明け第一弾らしく華々しい豪華なスタートとなったのでありました。

翌日の釣り初日は九州はどこも天候が悪く釣りは無理とあきらめていたので、心は釣りからお肉とお酒の方にすっかり切り替わり、文字通りの酒池肉林の宴会が始まったのでありました。

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この時、この日以降に起こる様々なトラブルを予想するモノは誰もおらず、目の前の肉と酒に心を奪われ、ストレスから解き放たれたかのように爆発的な宴会に突入して行ったのでありました。

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いつものことながら、釣り師の集まりなのに酒と美味しいお料理が入るとなぜか話題が釣りの方には行かず、どんどんそれていくのでありました。

肉とお酒で満腹になった一同が、翌日の出発時刻も釣りとは違ってのんびりなので、二軒目に飲みに行く者とホテルに帰って早寝する者に分かれて解散したのはすでに12時を回っていたような気がします。ワタクシ自身もあまりはっきりと覚えていないくらいにアルコールが入っていたのです。

週初めに寒波に襲われ雪まで降ったとは思えない、生暖かい唐津の街をホテルに向かったのでありました。
つづく・・・



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