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2016年3月 6日 (日)

やっぱりレコードはいい!

正直に白状すると、オーディオシステムと呼べるようなものを持っているにもかかわらず、最近音楽を聴くのはもっぱらYou-Tubeで演奏するための参考用として聞くことが多く、真面目にスピーカに向き合って音楽を聴くということを怠っておりました。

昨日のセッションで、「次回にやろうね」と渡された楽譜の中にコルトレーンのViolets for your furs とクリフォード・ブラウンのSanduという曲があった。

どちらの曲も今から40年以上前にジャズを聴き始めた頃に手にれたレコードで擦り切れるほど何度も聴いた曲なのではりますが、楽譜を見て細かいところを随分忘れているのに気付きチョロっとYou-Tubeで聴いてみた。

ああ、そうだ、ここはこんな感じだ、などとわかった気分になりながらも、なんだか昔体に染み込むほど聞いた時の印象と違う違和感を感じたので、久しぶりにレコードを取り出してちゃんと聴いてみることにした。

折しも家人はおらず、日曜の昼下がりなのでご近所さんにも比較的気兼ねなく大きい音で聴けるのではないか、という身勝手な判断で久しぶりに一丁聴いちゃうぞ、とレコードを取り出して、アンプのボリュームは少々大きめでかけてみた。

まずはコルトレーンのViolets for your furs,
この曲はコルトレーンのごく初期の確かリーダーとしては二作目くらいのアルバム。

まあ、そんなことはどうでもよくて、いったいどういう演奏をしているのか、久しぶりに聴くと自分の耳も変わっているので聴こえ方も変わろうと聴いてみた。

針を落として小さなノイズの中から出てきたコルトレーンのサックスの音は先ほどのPCで聴いたのとは大違い。

当たり前の話なのだけれど、PCで聴いていた音は本来の演奏の上面のほんの一部だけ、上澄みをサラッと聞いていただけということがよくわかり感心したり反省したり。

オーディオ・ファンでない人は別に音が聴ければそんなに音質にこだわる必要なんてないじゃん、てよく言いますけれども、確かに音楽を軽く聴いて楽しむだけならPCでもi-Podでもいいと思うんですよ、私だって。

でもね、私の場合昨年あたりからジャズは聴くものから同時に演るものにもなっているので、演奏家が演奏現場でいったい何をしているのかというのは非常に大切な要素になってくるんです。

レコードをそれなりのオーディオ装置で聴いてみると、例えばコルトレーンのサックスの音ならば、楽器の音の強弱の細かなニュアンスが聴こえるのはもとより、息を吹き込む時の音の出る前の音や細かなマウスピースへの唇の圧力の掛け方なども感じられるので、これは自分が演奏する際に大変役に立つんですね。

楽器をやらないオーディオ・ファンはこれを臨場感ということで楽しむのでしょう。

ともかくも、久しぶりに真面目に聴いてみてレコードの音の良さと情報の多さに感激!同時に自分が演奏する時のいろいろなヒントをつかむことができて、音に感情を詰め込むために具体的にどういうテクニックを使えばいいのかということまでレコードが教えてくれた気がしたのであります。

CDではどうなのか?
という質問が飛んできそうですが、本アルバムのCDは持ち合わせないのなんともいえ何のですが、CDは日頃聴いていてこのように感じることはあまりないですねえ。

実は先月マイルス・デイビスのBlue in Greenをコピーするのに何十回もKind of Blueをきいたのですが、マイルスの細かな音の出し方への気配りまではよく聴き取れましたがマウスピースへの唇の圧みたいなものまでは感じられなかった気がした。

と、ここまで書いてKind of Blueもレコードで聞かなくては片手落ちだなと、早速取り出して聴いてみた。

やはり、印象が全く違うじゃありませんか!

何が違うんだろう?

レコードではスタジオの空気が見えるというか感じることができる、録音の仕方が前出のコルトレーンのルディ・ヴァンゲルダーとこのマイルスのコロンビアスタジオでは全くコンセプトも違うので比較はできないのだけど、レコードの方が確実に微妙なニュアンスまで聴き取ることができるのは間違いないようです。

もちろん、先ほども申し上げたとおり、曲だけ聴いて楽しむだけならどうでもいい話なのではありますが。

こういうことなどから想像するに、かつて1980年代の中頃まで、レコードを買うお金のないジャズミュージシャンはジャズ喫茶に行っては新譜レコードをリクエストしては聴き入ったという話を思い出すと、当時のジャズ喫茶のオーディオ・システムから出ていた音はとても良かったので、目に見えない細かな音からいろいろな演奏の技を盗むようなことをミュージシャンは必死になってやっていたのではないかと思うのであります。

今では有名ミュージシャンの演奏する姿が簡単に見ることができるので、何をやっているのか簡単に見えてしまい、特にドラムスなどはかつてはどうやったらこういう音が出るんだろう?と四苦八苦して悩んでいたことが白日の下にさらされてしまっているので、「なあんだこんな風にやったんだ」という話がたくさんあるようです。

しかしながら、サックスの唇の加え方や細かい力の入れ具合などは残念ながら、そういう技術の解説映像以外ではなかなか見る事ができないので、あらためて今、レコードの貴重さとその音の良さに目覚めさせられた思いがいたします。

同時に、音楽は数をたくさん聴くことも大事だけれど、一つ一つからどれだけ聴き取って自分のものにしていくのか、ということはもっと大切なことのような気がしてきたので、これからは自分のやりたい音楽に関してはもう一度レコードでじっくり聴いて、当時のミュージシャンの思いやテクニックを少しでも感じ取っていこうと思うのでありました。

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