能登輪島弾丸ブリ釣りツアー2016 その二@天翔丸 能登輪島
ゼロ泊三日能登輪島の弾丸ブリ釣りツアー、朝一の入れ食いタイムをワラサ一匹で終わってしまった私は少し気を落としたのか睡魔に負けて仮眠をとりました。
30分ほどウトウトすると眠気も吹き飛んだので再び参戦です。
「寝ている間に何かドラマチックなことはありましたか?」とソルト・ルアー・プロ・ショップEbb&FkowのY店長に聞いたら「何もないです」とキッパリ。
魚探に魚の反応は出るものの一向にアタラない。
店長によれば、一度潮が緩みきってしまったものの、また少し流れて来ているのでなんとかなるはずなんですが、という。
見渡すと我々の船以外に漁船、遊漁船が合わせて四隻浮かんでいる。
遠くに見える遊漁船を見たY店長が、「関東の方からも来ているようですね」とおっしゃる。
釣り人のしゃくり方を見るとどこの地方のしゃくり方なのかがわかるらしい。そして一言「あのしゃくりではここでは釣れませんよ」と。
じゃあどんなしゃくりなら釣れるのよ。と聞きたいところなのですがそこはちょっと我慢してみました。自分なりにその答えを見つけて行った方が面白いからです。
ポッポー!という汽笛の合図で一旦上げて、と全員ジグを回収すると船はこれまでの小移動より少しスピードを上げて走り始めました。
目の前に見えていた七ツ島が徐々に右手に離れて行き、やがて島が霞みはじめるか始めないかと言うところで船はスピードを落とすと蛇行して魚探の反応で魚の群れを探し始めました。
間も無くポッポ!と短く鳴らした警笛を合図に釣り開始。
水深は80メートル。底から5メートルに反応があるという船長。
底をとってから二~三度しゃくっては落とす、というのを繰り返すものも魚からの反応は無し。
船長の「魚はいるんだけれどなあ」問う声。
近くにいる他船から入る無線でも、「今船の下を通るよ~!あ~、抜けってっちまった、アタラない!」という声が聞こえ、他船も苦労している様子が分かるのでした。
ゴビアス・ブルスリムを五色持っていた私は、朝一のヒットから気持ちが抜け出せずに、色を変えることでアタリが出るのではないかと色を替えてはしゃくりまた替える、ということを繰り返しましたが、全く当たる気配はなくジグを替えな来ればならないな、と一昨年初めてブリを釣ったジグ、オッターテールのアルミジグに替えてみました。
大きい方がオッター・テイルのアルミ・ジグ
これまでの80グラムでシルエットも細身なブルスリムから正反対の大きなシルエットでしかも軽いアルミ独特の動き方をするアルミジグのアクションに期待したのです。
何度かの流しをこのジグでしゃくってみましたが反応がないのでまたまたルアー・チェンジ。
船長に「ここは底は岩ですか?」と聞いたら、「ゴツゴツの岩だよ、根魚もいっぱいいる」という返事が変えてきました。
ようし、それなら、と今度はフォールのアクションが独特なつちのこことゴビアス・アンセスター80グラムに替えてみました。
毎度おなじみのつちのこ君
底近くにへばりつくように群泳しているブリをフォールで誘おうというわけです。
同時にブリの食いが悪いのならハタ類の高級根魚を狙っちゃおう、という目論見もありました。
似たようなことを考える人は他にもいらっしゃってN氏はタイラバを、昆虫大好き氏はスッテを付けてイカを狙っていました。
しかしながらこちらも思ったような結果は出ず期待外れ。ブリはおろか根魚の反応もない。
色を変えて手を尽くしますが、全くダメ。
誰も使っていないジグを使ってみようと、アンチョビット・ナゲット80グラムという小ぶりの平べったい形のルアーを取り出し変えてみます。
アンチョビット・ナゲット80g
このジグ、シーバス用に開発されたジグなのですが、昨年西表島で根魚に絶大な効果を発揮したのでそこに注目してみました。
先日も東京湾シーバスで釣れたし。
こんなの使う人他にはいないだろうから、もし釣れちゃったら愉快だなあと落としてみると、潮がだいぶきき始めているようで平べったく抵抗の大きいジグが潮の流れに乗ってどんどん流されていきます。
しばらく糸が出て行くのを見ていると水深よりも30メートルくらい余分に糸が出たところで着底。それだけ斜めにジグが流されたということですね。
ちょこちょこ、としゃくっては落とし、またしゃくるとやっていると、数しゃくり目で手元にグッ!という感触。アタリか!と一瞬合わせたら生き物の動く感触はなく重いだけ。
ゆっくりきき合わせしてみると重さが伝わってくるだけ、しかもビクとも動かない。
根掛かりです。
釣れちゃったら愉快だなあという目論見は根掛かりで脆くも打ち破られ、自分の釣りの引き出しもこの辺でなくなり打つ手がなくなってしまいました。
他の釣り師一同もしばらく沈黙が続き、この頃には太陽も真上に上がりつつあり朝方は寒くて着込んでいた一同が上着を脱いで、トレーナーなりフリースなりになっていました。
10時半を回りさらに船は少し移動し島から離れる方向を流し始めた時、船長の声が急に高くなりました。
「ここはすごいよ~!底から30メートルくらいまで魚探が真っ赤っかだよ~」
と釣り師を鼓舞します。
ふと、右を見ると他の船が右手の比較的近いところを流している。
他の船も先ほどよりは比較的近い位置にいるのを見て「みんな集まってきましたね、魚が固まってるんでしょうかね」と店長に聞いたら「これからが地合いですよ、勝負タイムです」とおっしゃる。
店長の話を聞きながら眺めていた右どなりの船で大きなタモをもって構えているのが見えました。
「ヒットしてますね~」と私、「こっちもきますよ~」と店長。
と、その言葉に応えるかのようにミヨシで釣っていた岐阜支部さんにヒット!
型も良さそうでドラグを鳴らして糸が出て行く。
「ブリですよ、ブリ、ブリ」とテンションの上がり気味の船長がタモを片手にミヨシにいきます。
Y店長が「丹後・ジャークできましたね~」と一言。
これは丹後半島辺りで有効なジグのしゃくり方で、日本海のこの地方でもよく釣れる独特のアクションらしいのです。
それを、真似て釣り始めた店長にも間も無くヒット。
この辺がプロっぽいなあ、答えを一つ見つけたらすぐに結果に結び付けてしまう。
私なんか見よう見まねでやってみるものの、全然アタリなくすぐに疲れちゃって諦めちゃうという体たらく。
そして、次に来たのがジギング王。
大型魚と一目竿を見ればわかる程の鋭い突っ込みの魚が来た。
船長が飛び出してきて「ブリだ、ブリだ!」とまたまたテンション上がって叫ぶ。
あまりの引きにヒラマサかも、という声も。
ドラグは悲鳴をあげて糸は引き出されてゆく様子を見ていて、私はほんの二週間前の与那国島のあの化け物カンパチを思い出していました。
またまた、ジギング王の一人勝ちかな、すごいなあ。と感心していると、
「あ~っ!」という叫びとともに竿がすっとまっすぐ伸びて糸がふわりとたなびいた。
魚がバレてしまったのです。
良く世間で、「逃した魚は大きい」と言ういい方をしますが、本当に逃した魚というのは大体大きいもので小さい魚を逃すということはまず無いと言っていいのが魚釣りなのです。
釣れる人と釣れない人が少しずつ色分けされつつある状況だったので、釣れる人のやっていることを色々参考にして、自分なりにジグを換えてみたりアクションを変えてみたりするのですが一向にアタラない。
もう一度最初にリセットしてみようと、アルミジグに換えてフォールを意識して釣っていたところで久しぶりのヒット。
引きも強くこれはいいぞ!と思わずニヤリとしたところで「ズルッ」という感触が手元に伝わり魚はバレてしまいました。
「あちゃあ、やっちまった~」貴重なバイトだったのに、と悔やんでもどうにもできない。
流し替えるたびに船長の「反応いいよ~」という声に、今が地合い、ここで釣らなければとテンションは上がるのですが、やることなすこと空振りばかり。
「このままではいかんな、同じことの繰り返しはやめよう」と気持ちを切り替えることにしました。
今まで繰り返してやってきてきたことはすべて止めて、全くやっていなかったことをしようと決めたのです。
私が手に取ったのはつい最近買ったリップル・フィッシャーのジギング竿でした。
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