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2016年6月13日 (月)

GTラッシュ!再び! 沖縄離島遠征2016 その七@第5寄宮丸

先ほどのポイントに再び戻った船がエンジン音を下げて止まると私はためらうことなく素早く竿を構えました。

すでに午後八時近く、南の国の遅い夕刻もすでに終わりかけて闇が迫り掛けていました。

船長の合図とともにフルキャスト。
何故かわからないのだけれども、この時の私には確信めいたものがありました。
必ずGTはまた来ると。


空中を弧を描いて水面に落ちたルアーを見ながらそんな予感に震えながらルアーを丁寧に動かす。

一度、二度

そして、三度目にルアーを引いて止めたところに大きな波紋が広がり先ほどとは比べ物にならないドドン!!!という重さが手元に伝わってきました。

腰から上が引き上げられるようになるのを瞬間的に腰を落としてこらえると糸は激しく出されていきます。

両腕でグリップを支えじっとこらえます。
竿は元から曲がりPE8号の糸を引き出すドラグの音はギリギリギリという感じの重く嫌な音。
後ろから「ヒット!ヒット!」「巻いて!巻いて!」などと複数の声が聞こえてくる。

再び船上は騒然とする。

「投げて!投げて!投げて!」「やばい!やばい!凄すぎる!」「チャンス!チャンス!」
声が飛び交う。
「もうフォローは入れないよ〜!」と船長の声に「ああ、また自力で全てやるんだ」と諦める。

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どうやら、またまた何人かのルアーに同時にヒットしているらしいのですが、今回は脇見をしている余裕がない。
とにかく重い、そして強い引き。これに耐えるのが精一杯なのです。

船長の「前に回って!」という声に促され、トモからミヨシまで糸を緩めないように慎重に足を運びます。


Img_4766b



ミヨシではすでにハット君がGTと闘っていた。
昨日の大物との闘いと朝一のGTキャッチで疲労していた彼もさすがの五匹同時キャッチにはじっとしていられなかったようで、この流しではルアーを投げていたのです。

Img_4765b



チラリと彼を見ただけで後は自分のことで精一杯。
「でかい!エノさんのでかいよ〜!」という声が聞こえた。
なんとか最初の走りを止めることはできたようで、いつの間にか横についていたY店長が竿の向きや手すりに糸が擦れないようアドバイスをくれる。

ハット君がトモに回り込んで魚を取り込みにかかったので、私がミヨシに行くようにとの指示が飛び、フラフラした足取りで一段一段上がってミヨシに立ちました。

船の先端に立つと魚が左右のどちらに回り込んでも対処がしやすいのでそうするのです。

右右右!左左!と言われるがまま、引かれるがままにフラフラと左右に回り込みながらファイトするのですが、竿を握る手の力はもうギリギリの限界まできており、いっその事竿を海に放り投げて楽になってしまいたいと思うくらい。


Img_4771b

この時トモではポメリンにもヒットしトリプルヒットになっていた。
5匹同時キャッチに続きトリプルヒット!
奇跡にも近い入れ食いに船上は再びパニックと化す。

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「後は巻くだけですから大丈夫です」と横に立つY店長は言うのだが、ハンドルを握る左手も力が入らないのか、はたまた力がないのか、糸を巻こうとしてもハンドルが回らない。

「竿を一瞬下げてその瞬間に糸を巻いて」と言われても、竿を下げた瞬間に糸を巻く瞬発力がすでにない。
それでも、今が踏ん張りどきと一回転ずつ糸を巻き上げ、ラインの色を見て「あと十メートル!」と叫んだら、Y店長が「あと三十メートルです」と冷静な口調で言い正す。
なんていうイヂワルなんだ!もうお店に行ってやらないぞ〜!なんて思う余裕もなく、頭の中は目の前の重く強い敵に如何ににして打ち勝つかということに集中していました。 

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「手すりに糸が擦れる、気をつけて!」というから竿を立てれば「竿を立てすぎないで、バレます」というY店長のアドバイスが飛ぶ。
こちらとしては竿を立てないと魚に引きずり込まれそうな感覚なので、思わず強く竿を引いて立ててしまう。

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しばらく魚の引きにこらえながら巻き続けていくと船長がタモを持って近寄ってくる。
あと少しなんだな、と自分に言い聞かせるように最後の力を振り縛り、渾身の力で竿を支えリールのハンドルを回しました。

船長の「見えた!見えた!でかい!でかい!」という声を聞いた途端、先ほどまで石のように重かった体が一瞬だけフッと軽くなったようになり、残りの糸を巻き切ることができました。

「よっしゃ〜〜〜っ!」と船長が叫びタモを三人で持ち上げると、大きなタモいっぱいの魚体が姿を現し驚かされました。

こんなやつと引っ張りっこしていたんだ。
よく頑張った。と自分に言い聞かせながらも、喜びが込み上げてきて声にならない。

トモに回り込み同時にヒットしていたハット君、ポメリンと三人並んで写真を撮ろうとするものの魚が重いのか自分の力がないのか膝の上にすら持ち上げられない。

誰かに助けてもらってようやく膝に乗せたものの立つことはできないのでそのまま写真を撮る。

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あたりはとっぷりと暮れかけており写真もフラッシュをたかないとぶれてしまうので撮る方もてこずている様子。

「早く撮って〜っ!」と重さに耐えかねて叫びながらなんとか写真を撮り終え、魚も無事にリリースすることができました。

今回も三匹同時ヒットのため、魚の命を優先して魚の重さを測ることはせずにリリースしました。
船長の目測では40キロ弱だろうとのこと。

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これまでの人生最大魚であった昨年の19.5キロのカンパチをおよそ二倍の重さで最大魚を更新。
嬉しい反面、自分の体力ではもうこれ以上重い魚は釣り上げられないのではないかという気持ちにもなりました。

そもそも一昨年の寄宮遠征を皮切りに始めたこの大物釣り遠征は、体力がそこそこ残っている今のうちでないともうできなるだろう、ということから始めた釣りなので、自分に残された時間も、体力も、そう多くはないのだということを実感させられた一匹でもありました。

作家の開高健さんの「人生は短い、悠々として急げ!」という言葉いつも胸に釣りをする私でありますが、今回は氏の言葉を少し実践できたような小さな満足感を覚えたのでした。


船長の「終了〜!!!」という声と共にとっぷりと暮れた南の海を船は今夜の投錨地に向かって走り始めました。

わずか二流しでGTを八匹をキャッチするというのは奇跡にも近い出来事ではなかろうか。船長もこんなのは七〜八年ぶりだと申しておりましたので、我々は本当に運がいい。

このような体験はおそらくもう二度とないだろうと誰もが思ったに違いありません。そう思うほどに、この奇跡的体験をしてしまった自分にさら興奮していくのだろうと感じました。


ふと気がつけば、つい先ほどのGT後匹キャッチの興奮にさらに上乗せされた興奮で船上は大にぎわいになっており、この光景を通りすがりの船が見たら、一体あの船は何が起こったのだろう、と不審に思うに違いないな、などと思いながら魚の匂いの付いたシャツとズボンを脱いで甲板でパンツ一丁にになり、そんなおバカな自分の姿を想像し笑ってしまったのでした。


後日談

私は本当の日記を毎日書いていて、遠征時にも船に日記帳を持ち込んで簡単な日記を書き留めているのですが、この日の日記を後日開いてみたところ文字がぐしゃぐしゃで何が書かれているのか解読不能でした。

恐らくは興奮で手元がガタガタ震えて筆が定まらなかったのではないかと思われます。
この日は祭りのあとのように深夜まで船の上の興奮が冷めない状態だったのですが、今更ながらこの興奮を振り返ると様々なものがこみ上げてきます。



写真提供 : プロショップ Ebb&Flow

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