隠岐の島釣行 その四@浜吉丸 豊田港 海士町
午前中は潮の緩かったためか青物の反応が今ひとつで、時折ジギング王がかけてはバラすというパターンになっていたのですが、お昼を周りポイントを移動したあたりから状況が変わってきました。
いつものように口火をを切るようにジギング王がヒットさせ、その変化への期待をさせてくれます。
この人が釣れば「魚はいる」、という確信ことだけは持てるのでぼくのようなへたっぴでも俄然やる気が湧いてくるというもの。
上がってきたのは昨日に続いて丸々と太ったワラサでした。
ジギング王が使っていたのはCB ONEのG2というなんだかにょろにょろと曲がった形のジグ。この秋に発売されたばかりのこのジグで今回はたくさんの魚を掛けておられた。
ぼくがこのジグをお店で見た時は、なんだか釣れそうだなあ、と感じたものの、新しいものを使いこなす腕が自分にはないからいいか!と購入をみ送ったジグだったのでありますが、このように目の前でたくさん釣れるのを見せつけられてしまうと後悔の念ばかりが湧き上がってくるも時すでに遅し。
それから数流し、ポイントの小移動もあったのか潮が動き始めたというのもあったようで魚の活性が上がったのが分かってきた。
ヨッシーさんがヒラマサを上げると、ここからはヒラマサ祭りの始まり。
ぼくもヨッシーさんの後を続けとばかりにヒラマサをキャッチすることができて、ホッと一息つきました。なにせこの日の青物一匹目でしたので、やっと釣ることができたという喜びが大きい。
潮が動けばこの隠岐の海の魚が濃いことを証明するかのように次々とヒラマサがヒットしていきます。
Y店長はここまでキャスティングの反応を見ていたのでジグはあまりしゃくっていなかったのですがさすがのこの入れ食いにジギングに転向。
またまたヒラマサをヒットさせる。

しかも、釣り上げた魚でキープするものはその場で締めて血抜きをしてくださるという気の使いよう。こういうところまでサービスしてくれる船長はなかなかいないものです。

この頃つくづく感じるのは、梅林船長の様に遊漁船というのは「サービス業」であると言うことをちゃんと理解している船は、釣りをしていてとても快適で、魚の釣れた数や大きさ云々よりも釣りそのものを楽しくしてくれるということだ。
仙台、鹿島、東京湾、相模湾、駿河湾、能登、九州方面、沖縄とこの約三年でずいぶん釣り歩いたが、こういう船長はどこにもいるのだが絶対数はまだ少ない様に感じる。
こういうサービスの行き届いた船こそが次の時代の船釣りをリードしていくと思うし、そうでない「釣り船は釣らせておけばそれでいい」的な船はやがて消滅していくだろう。
釣り師は常により快適な釣りを求めているのであり、そのためにであればお金も使うのだから。
話がそれてしまいましたが、このヒラマサ入れ食いが三十分少々続き、全員魚をキャッチできたのでありますが、どうも今ひとつサイズが小さい。
もう少しお大物を狙おうということになり、今回の釣行でメインとなるであろう水深120mの比較的深いポイントに移動することにした。
この日のお天気は低く垂れ込めた雲がぽっかり開いたところ傘差し込む陽光が雨を降らせているところに当たると虹となりぼくらの目を楽しませてくれた。移動するたびに違う方向に虹が出て目を楽しませてくれ、くらい海と差し込む日の当たったところのコントラストや虹が幻想的な風景を作り出していた。
移動した深場でも虹が現れ、ここではよく見ると虹の外側にもう一つ虹がぼんやり見えた。これは複虹と呼ばれる現象なのだが釣行ではしばしば見られる。
実は普段見る虹もよくその外側を探してみると見えることが多い。
美しく幻想的な風景を楽しみながらも釣り師の心は魚に向かう。
魚探の反応を見ながら船長がこまめに流しを変えてくれる。
魚はいるのだか反応はあまり濃くない様子だった。
このポイントで最初に振りをヒットさせたのはなんとぼくだった。
底から数十メートル、かなり上の方までジグをしゃくってきたところにいきなりガツンときた。
その手応えから魚の大きさが伝わって来る。
「やったぜ!」と思いながらも魚の顔を見るまでは慎重にファイトする。
これまでファイト中に油断して何度悲しい目にあったことか、少しはぼくでも反省するのであります。
上がってきたのは立派なブリ。
これが釣りたかった。これを釣るためにここまで来たのだ。
この時は普段使わないジグを使っていた。
水深に合わせてどのくらいの重さの使おうか、Y店長に相談したところ200gくらいのものがいいと言われたので、以前仙台のワラサ釣行用に買って使わずにいたジグを引っ張り出して使ったのだった。
普段の自分の釣りとは違うことをして釣れるというのも気持ちがいいもので、一つ釣りの引き出しが増えたような気がした。
魚の釣れた層やジグなどのパターンが一旦分かると他のベタラン釣り師の皆さんは次が早い。
すぐにヨッシーさんがブリをヒットさせたかと思うとジギング王も後に続く。
しかしジギング王の魚は取り込む直前で惜しくもバラしてしまった。
続いてはY店長がヒット。
使っていたジグを変えた途端にヒットしたらしい。
虹を背景にファイトするなんていうのもなかなか見られない光景で見ている方は楽しい。
さらにジギング王がヒットさせる。
竿が大きくしなり引き込まれたので大物かと思いきや、さほど大きくないワラサ・クラスのスレがかりだったのを見たジギング王が思わず「なんだよ!」と悔しそうに叫ぶのがぼくにはおかしかった。
さらにぼくにもバイトが二度ほどあったのだが一つは魚がかからず、ニ度目は一瞬重さが手元に感じたにもかかわらずバレてしまった。
この魚は悔しかった。
いつの間にか時計は五時を回り辺りは薄暗くなっている。
そろそろ今日の釣りも終了か、という時にまたまたヨッシーさんにヒット。
しかも大きそうな竿の曲がり具合。
それにしても、今回のヨッシーさんの爆発は凄かった。
隠岐の海のポテンシャルもすごい。このポイントはもっといい時はブリに混じっていいサイズのヒラマサも混じるというのだ。
この日は薄い反応でありながらもこれだけの釣果なのだから群の濃い時には一体どんな釣りができるのか、と想像するとワクワクしてしまう。
さて、釣りの方はこの魚を最後に時間切れとなりストップ・フィッシング。
薄暗くなる海の上を港に向かい走り始めた船は間も無く闇の中に吸い込まれていく。
暗闇の中に時折光る灯台の明かりを見ながら今日一日を振り返り、心地よい疲れに身を委ねると、いつの間にかウトウトと寝入っていたのでありました。
写真提供:Ebb&Flow
釣りに関するお問い合わせはEbb&Flowへ
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