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2017年7月14日 (金)

岩見淳三&中村新太郎 Duo+Shizuka ライブ

最近巷ではジャズのプチブームのような印象を受けることがよくあります。1970年代のジャズブームはジャズを聴く人が増えた岩場ジャズ・リスナー・ブームであったのが昨今は演奏する人が増えたジャズ・プレイヤー・ブームとでも申しましょうか、自分のようなアマチュアジャズマンを含めジャズ・ミュージシャンの数がものすごく増えている気がするのはワタシだけでしょうか?

セッション・バーのようなお店もあちこちにできていますし、小さなジャズ・クラブが意外なところにできていたりということがあるのも、そんなプレイヤー・ブームの下支えがあってのことのように思えるのであります。

そんな折、ワタシの住む街から電車の駅で数駅の相鉄線の希望が丘という、かなりドメスディックな横浜市西部住宅街にジャズクラブができた。しかもそこに大学のジャズ研の先輩でもあるジャズギタリストの岩見淳三さんが出演すると聞き、こんな近所まで演奏しに来てくださるのに聞きに行かずにはいられまい、ということで出かけて来ました。

 

お店の名前はCASK(カスク)という名前で駅の目の前といってもいいほど近いところにあったのですぐに発見。
実はこの街には30年ほど前に数年間住んでいたこともあるので実に懐かしく感じたのでありました。
中に入れば20人くらいのキャパにステージがある、ジャズクラブとしては聞く側としてはちょうどいい大きさ。レンガの壁で落ち着いた雰囲気のお店でした。

この日の演奏は岩見さんのギターにベースの中村新太郎さんとのデュオ、そこに一部岩見ファミリーの長女Shizukaちゃんも入ってというユニットです。

Dsc00015b

ベースの中村新太郎さんは2008年に岩見さんが作ったJazz and BossaというCDで共演なさったベーシストで、1980年代にNYに滞在しずいぶんいろいろな有名ミュージシャンと演奏なさった後もモントリオール・ジャズ・フェスに出たりと国際的に活躍なさっている実力派ベーシスト。

久しぶりの共演ということで、この日の演奏はこの「Jazz and Bossa」の中で演奏したものを中心にというプログラムでした。

Album

                                   

アルバム JAZZ AND BOSSA

午後7時半、いい感じでお客さんの埋まった中で演奏開始。
最初の曲は「that old feeling」というスタンダードナンバー。
岩見さんのソロから始まりインテンポになるところで中村さんのベースが絡み合うように入って来ます。

Dsc00004b

中村さんのベースを生で聴くのはワタシは初めてなのですが、音色は太く、音程はよく、ベースラインは踊るように軽やかでメロディアス。
NY仕込みは伊達じゃない、さすがという感じのベースに唸らされてしまいました。

岩見さんのソロも、安定したベースのラインの上を踊るように自由自在に変幻自在にメロディを奏でて気持ちが良い。次々といいフレーズが飛び出し聴いていてどんどん楽しくなってしまう。

ベースのソロになって感心したのは中村さんの歌心と細やかな音使い。
強く弾くところ、やさしく弾くところと一音一音をとても大切に気を使って奏でているのが目の前で見ているとよくわかる。そして右手はネックの上を自在に走り回りメロディアスなベースソロを展開してゆく。
素晴らしいベーシストだということがこの一曲目で分かってしまった。

Dsc00012b
そこからは二人のプレイに釘付けです。
お互い気心知れた、手の内も知り尽くしたかのような音のやり取りは決して馴れ合いのものではなく、いい緊張感を持ったものなので、次はどうくるのか、聴いている方も油断できない。一音も聞き漏らすものか!とばかりに集中して聴き入りました。

いつもながら岩見さんのギタープレイはギターの持つ可能性を最大限に引き出していて、誰だかクラシックの有名な作曲家の言葉に「ギターの中にはオーケストラが詰まっている」的なものがありますが、まさしくその言葉通りに次から次へと豊かなサウンドが繰り出して来る。

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二曲目も「Jazz and Bossa」の中から「poor butterfly」
この曲はワタシが初めて聴いたのはソニー・ロリンズのアルバムでセロニアス・モンクとやっているもの。そこではスローなテンポでモンクの出すモダンな和音の中を浪々とロリンズが歌い上げるバラードでしたが、こちら岩見デュオの方は少しテンポを上げてミディアムテンポで演奏。

この曲はメロディがシンプルなので単調になりやすいと思うのですが、そこは本物のプロ同士の掛け合い、岩見さんはあの手この手でメロディを膨らませたところに中村さんのベースラインが絶妙に絡む素晴らしい演奏でした。

三曲目は中村さんのベースをフューチャーした「skating centralpark」というジョン・ルイスの曲。この曲にはアルバム「Jazz and Bossa」の収録時に中村さんの神がかった演奏があり、アルバムタイトルにしようかというほどの素晴らしい演奏だったのに録音の都合か何かで涙を飲んでボツにしたというエピソードの後、その名演を再現しますので、と冗談げに曲紹介して始まります。

ベースの奏でるテーマメロディは美しく、それに絡むギターとのコラボレーションも素晴らしく、入念なリハーサルがあっての演奏か、という感じだったのですが、ワタシは偶然にも早くお店に着き過ぎてしまいビールを飲みながらそのリハの様子を一部始終見ていたのですが、簡単な決め事だけちょこっと合わせただけでの本番だったのであります。

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リハの時は本番でこの演奏がどう展開するのかもさっぱりわからなかった、それが今目の前で力強くメロディアスなベースソロに絶妙に絡むギターを見ていると何かも十国でもかけられたのではないかと錯覚を起こしてしまほど。

岩見さんのギターとベースのデュオは初めての体験のような気がするのですが、往年のジム・ホールとドン・トンプソンのデュオを思い出してしまった。
スタイルこそ違うけれど息のあったしかもレベルの高い演奏は素晴らしい、同じミュージシャン(ここでは岩見さん)でも相方によってサウンドが変わるのもジャズの素晴らしいところ。醍醐味というものです。


さて、四曲目からは岩見さんの実のお嬢さんでヴォーカルのShizukaちゃんが登場し
「It's alright with me」を軽快に歌います。

以前にもこのブログに書いたかもしれませんが、岩見さんファミリーには四人のヴォーカリストがいるのですが、ワタシの一番の贔屓が実はこのShizukaちゃん。その魅力は何と言っても声かな?ワタクシ好みの声なんですよ。こればかりは好みなので譲れない。もちろん歌が上手いのは岩見ファミリーみんなに言えることなんですけれどね。

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ノリノリでかっ飛ばして一曲終えると、続いては一転してしっとりと「Blame it on my youth」を歌い上げます。
職人的ハッキングに支えられて気持ち良さそうに歌うShizukaちゃんの声が響き渡れば、思わずなんだかジ〜ンときちゃいました。

この曲で第一部はおしまい。
20分ほどの休憩の後で第二部の始まり、ここでも第一部同様デュオから始まり最後の二曲にShizukaちゃんが入るという構成で、最後はアンコールも一曲歌って10時過ぎにステージの終了。

詳細は割愛させていただきますが、第二部も一部同様素晴らしいステージが展開されました。
バーボンを飲みながら心地よく酔っぱらいながらも、家まではホンの20分ほどで帰れてしまうという近さ。
CDやレコードでは体験できない素晴らしい音楽を味わったひと夜。なんだかとても得した気分の一夜となりました。

次回岩見さんのこのCaskでのライブは11月1日にまた同じメンバーで行われるとか。
次回は一番前でかぶりつきで見ちゃおう。

ジャズファンの皆さんも次のチャンスをお見逃しなく!。そうでない方も!。


ご参照:岩見淳三のライブスケジュールはこちら

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