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2017年7月

2017年7月14日 (金)

岩見淳三&中村新太郎 Duo+Shizuka ライブ

最近巷ではジャズのプチブームのような印象を受けることがよくあります。1970年代のジャズブームはジャズを聴く人が増えた岩場ジャズ・リスナー・ブームであったのが昨今は演奏する人が増えたジャズ・プレイヤー・ブームとでも申しましょうか、自分のようなアマチュアジャズマンを含めジャズ・ミュージシャンの数がものすごく増えている気がするのはワタシだけでしょうか?

セッション・バーのようなお店もあちこちにできていますし、小さなジャズ・クラブが意外なところにできていたりということがあるのも、そんなプレイヤー・ブームの下支えがあってのことのように思えるのであります。

そんな折、ワタシの住む街から電車の駅で数駅の相鉄線の希望が丘という、かなりドメスディックな横浜市西部住宅街にジャズクラブができた。しかもそこに大学のジャズ研の先輩でもあるジャズギタリストの岩見淳三さんが出演すると聞き、こんな近所まで演奏しに来てくださるのに聞きに行かずにはいられまい、ということで出かけて来ました。

 

お店の名前はCASK(カスク)という名前で駅の目の前といってもいいほど近いところにあったのですぐに発見。
実はこの街には30年ほど前に数年間住んでいたこともあるので実に懐かしく感じたのでありました。
中に入れば20人くらいのキャパにステージがある、ジャズクラブとしては聞く側としてはちょうどいい大きさ。レンガの壁で落ち着いた雰囲気のお店でした。

この日の演奏は岩見さんのギターにベースの中村新太郎さんとのデュオ、そこに一部岩見ファミリーの長女Shizukaちゃんも入ってというユニットです。

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ベースの中村新太郎さんは2008年に岩見さんが作ったJazz and BossaというCDで共演なさったベーシストで、1980年代にNYに滞在しずいぶんいろいろな有名ミュージシャンと演奏なさった後もモントリオール・ジャズ・フェスに出たりと国際的に活躍なさっている実力派ベーシスト。

久しぶりの共演ということで、この日の演奏はこの「Jazz and Bossa」の中で演奏したものを中心にというプログラムでした。

Album

                                   

アルバム JAZZ AND BOSSA

午後7時半、いい感じでお客さんの埋まった中で演奏開始。
最初の曲は「that old feeling」というスタンダードナンバー。
岩見さんのソロから始まりインテンポになるところで中村さんのベースが絡み合うように入って来ます。

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中村さんのベースを生で聴くのはワタシは初めてなのですが、音色は太く、音程はよく、ベースラインは踊るように軽やかでメロディアス。
NY仕込みは伊達じゃない、さすがという感じのベースに唸らされてしまいました。

岩見さんのソロも、安定したベースのラインの上を踊るように自由自在に変幻自在にメロディを奏でて気持ちが良い。次々といいフレーズが飛び出し聴いていてどんどん楽しくなってしまう。

ベースのソロになって感心したのは中村さんの歌心と細やかな音使い。
強く弾くところ、やさしく弾くところと一音一音をとても大切に気を使って奏でているのが目の前で見ているとよくわかる。そして右手はネックの上を自在に走り回りメロディアスなベースソロを展開してゆく。
素晴らしいベーシストだということがこの一曲目で分かってしまった。

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そこからは二人のプレイに釘付けです。
お互い気心知れた、手の内も知り尽くしたかのような音のやり取りは決して馴れ合いのものではなく、いい緊張感を持ったものなので、次はどうくるのか、聴いている方も油断できない。一音も聞き漏らすものか!とばかりに集中して聴き入りました。

いつもながら岩見さんのギタープレイはギターの持つ可能性を最大限に引き出していて、誰だかクラシックの有名な作曲家の言葉に「ギターの中にはオーケストラが詰まっている」的なものがありますが、まさしくその言葉通りに次から次へと豊かなサウンドが繰り出して来る。

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二曲目も「Jazz and Bossa」の中から「poor butterfly」
この曲はワタシが初めて聴いたのはソニー・ロリンズのアルバムでセロニアス・モンクとやっているもの。そこではスローなテンポでモンクの出すモダンな和音の中を浪々とロリンズが歌い上げるバラードでしたが、こちら岩見デュオの方は少しテンポを上げてミディアムテンポで演奏。

この曲はメロディがシンプルなので単調になりやすいと思うのですが、そこは本物のプロ同士の掛け合い、岩見さんはあの手この手でメロディを膨らませたところに中村さんのベースラインが絶妙に絡む素晴らしい演奏でした。

三曲目は中村さんのベースをフューチャーした「skating centralpark」というジョン・ルイスの曲。この曲にはアルバム「Jazz and Bossa」の収録時に中村さんの神がかった演奏があり、アルバムタイトルにしようかというほどの素晴らしい演奏だったのに録音の都合か何かで涙を飲んでボツにしたというエピソードの後、その名演を再現しますので、と冗談げに曲紹介して始まります。

ベースの奏でるテーマメロディは美しく、それに絡むギターとのコラボレーションも素晴らしく、入念なリハーサルがあっての演奏か、という感じだったのですが、ワタシは偶然にも早くお店に着き過ぎてしまいビールを飲みながらそのリハの様子を一部始終見ていたのですが、簡単な決め事だけちょこっと合わせただけでの本番だったのであります。

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リハの時は本番でこの演奏がどう展開するのかもさっぱりわからなかった、それが今目の前で力強くメロディアスなベースソロに絶妙に絡むギターを見ていると何かも十国でもかけられたのではないかと錯覚を起こしてしまほど。

岩見さんのギターとベースのデュオは初めての体験のような気がするのですが、往年のジム・ホールとドン・トンプソンのデュオを思い出してしまった。
スタイルこそ違うけれど息のあったしかもレベルの高い演奏は素晴らしい、同じミュージシャン(ここでは岩見さん)でも相方によってサウンドが変わるのもジャズの素晴らしいところ。醍醐味というものです。


さて、四曲目からは岩見さんの実のお嬢さんでヴォーカルのShizukaちゃんが登場し
「It's alright with me」を軽快に歌います。

以前にもこのブログに書いたかもしれませんが、岩見さんファミリーには四人のヴォーカリストがいるのですが、ワタシの一番の贔屓が実はこのShizukaちゃん。その魅力は何と言っても声かな?ワタクシ好みの声なんですよ。こればかりは好みなので譲れない。もちろん歌が上手いのは岩見ファミリーみんなに言えることなんですけれどね。

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ノリノリでかっ飛ばして一曲終えると、続いては一転してしっとりと「Blame it on my youth」を歌い上げます。
職人的ハッキングに支えられて気持ち良さそうに歌うShizukaちゃんの声が響き渡れば、思わずなんだかジ〜ンときちゃいました。

この曲で第一部はおしまい。
20分ほどの休憩の後で第二部の始まり、ここでも第一部同様デュオから始まり最後の二曲にShizukaちゃんが入るという構成で、最後はアンコールも一曲歌って10時過ぎにステージの終了。

詳細は割愛させていただきますが、第二部も一部同様素晴らしいステージが展開されました。
バーボンを飲みながら心地よく酔っぱらいながらも、家まではホンの20分ほどで帰れてしまうという近さ。
CDやレコードでは体験できない素晴らしい音楽を味わったひと夜。なんだかとても得した気分の一夜となりました。

次回岩見さんのこのCaskでのライブは11月1日にまた同じメンバーで行われるとか。
次回は一番前でかぶりつきで見ちゃおう。

ジャズファンの皆さんも次のチャンスをお見逃しなく!。そうでない方も!。


ご参照:岩見淳三のライブスケジュールはこちら

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2017年7月10日 (月)

第二回 Eno Cafe 第五よせみや丸船中泊店

全国の船の上で自家焙煎豆の挽きたてコーヒーを入れて、無理やり周囲の皆さんに飲ませるEnoCafe、今回は昨年六月以来二度目のよせみや丸での開店でございます。

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遠征初日は、朝六時半から食事だというのに五時には目が覚めてしまいやることのワタシが、ホテルの部屋で一人EnoCafeをやってのけました。(バカだ!)


そして本番は遠征二日目の朝から。
この日は海も凪で風も穏やかな絶好の釣り日和。

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日の出前の海の上でゴリゴリしたコーヒー豆はホンジュラスのハイロースト。
このホンジュラスの豆も最近ではずいぶんポピュラーになりつつあるようですが、昨年コスタリカの豆が入手困難になった時に、お隣の国なら近い味の豆では?と周囲からは無謀な挑戦とも見られたことが幸いにも的中してバランスの良い高品質の豆に出会うことができました。

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店長に無理やり買わせた携帯式コーヒーミルをお借りして薄暗い海の上でゴリゴリ、なんてなかなかできるもんじゃありません。まあ、普通やらないでしょうが。

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ワタシと同じく早起き男のジギング王など、もうコーヒーを飲む姿が既にキマッテいるというくらいEnoCafeに欠かせないお方。今回のホンジュラスもジギング王好みの焙煎でのご提供でありました。

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この時はまだ夜明け前だというのにワタシを入れて五名の参加。でもなんだか一人だけ手にしてる飲み物が違う。まあ、いいか。

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夜もすっかり開け、というより遅い朝の八時半過ぎにモソモソ起きてきた店長が、「EnoCafeやらないんですか?」とおっしゃるので、「とっくに終わっているのでご自身でお願いします」と、ついでに本日二杯目のコーヒーも淹れていただいた。

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日頃、ワタシのいない遠征の時にどんなコーヒーを入れているのか飲んで起きたかったこともあり、入れていただいたのでありますが、飲んで見たら、あら美味しい。
ワタシが淹れたのより美味しいかも、というくらい。
ちょっぴり安心したのでありました。

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思えば一年余、昨年五月のサンライズ遠征で突発的に思いつき試験的に行い、本格的に始めたのがこのよせみや丸の五号船でした。
早いものだなあ、もう一年になってしまった。

この間、EnoCafeもずいぶんいろいろな場所で開かせていただき、振り返ってみると様々ありました。

一番迷惑を被ったのはおそらくEbb&Flowの店長だろう。
何故なら、僕が行かない遠征でも釣り師の皆さんがコーヒーを要求するようになったため、もともとコーヒーを飲む習慣などなかったのに道具一式揃え、僕に弟子入り的にコーヒーの淹れ方を無理やり教えられ、遠征先では朝早くから起こされてコーヒーを入れさせられるようになってしまったから、申し訳ない限りなのでありますが、これでいいのだ!

おかげで今では店長もすっかりコーヒー通になり、豆の焙煎や種類にひとくさり語れるほどのコーヒー通に育ってしまった。人生、何がきっかけで激変するかわからないのである。

EnoCafe的には常連さんのコーヒーの豆の好みや焙煎もわかるようになり、釣行メンバーの顔ぶれを見て豆を選び煎るようにまで成長させていただいた。
ありがたい限りなのであります。

さて、遠征三日目の朝もEnoCafeをやりましたよ。
だって、コーヒーを淹れないと釣りに気がしないんだもん。

 

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この日は朝一の暗いうちは釣りをしていたので開店時間は昨日より少し遅め、朝食をいただいた後走る船の上でゴリゴリしました。

豆はコロンビア・エスメラルダ、通称エメマンのハイロースト。
こん秋のメンバーは比較的苦目のコーヒーがお好みなのでこのようなラインナップになりました。


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走る海の上で風を受けながら挽きたて、淹れたてのコーヒーを飲む贅沢。
このコーヒーを一度飲んでしまったらどこのカフェにも行く気がしなくなってしまうのではないかと思ってしまうほど贅沢な時間を楽しみます。

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この日は、普段はコヒーは飲まない船長にも一緒に飲むところの写真を撮りたくて無理やりもんでいただきました。

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船長用に少し薄めに淹れたコーヒーを味見していただきこの笑顔。嬉しいじゃありませんか。ついでにツーショットも撮っていただき、この一年のEno cafeの変遷物語などこれまた無理やり聞かせます。

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まあ、元々が無理やりな発想で始まったEno Cafeなのでどこに行っても、何をやっても無理やり感はイナメナイのでありますが、いいんです!それでこそEno Cafeというもの。

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どうです、この眺め。
こんな贅沢を味わいたいと思われた方はぜひEno Cafeへいらっしゃいませ。

「釣りはしないから」、というみなさんにもいずれ何か企画を考えたいですねえ。


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2017年7月 8日 (土)

ラストチャンスは誰に?沖縄船中泊遠征その七@よせみや丸 那覇

沖縄船中白遠征三日目。最終日である。この日は夜の便で東京に戻らなければならないので釣りは午後二時頃までしかできない。

例によって早朝四時には目が覚めてしまった僕は、キャビンから出て集魚灯の光っている船尾に行って海を覗き込んだ。
すると、昨夜は滝のように早い流れだった潮がだいぶ緩くなっているのがわかったので早速竿を手に取り釣りを始める。

一投目で何やらバイトがあり、二投目でヒット。
カマスが釣れてきた。この魚は歯が鋭いので用心しないと一発で糸を切られてしまう。
さらに立て続けにチビキ、バラハタ、カマスと釣ったところで最後にカマスらしき魚に糸を切られてしまった。
ちょうどそこに船長と中乗りくんが出てきて朝食の支度を始めたので、僕も釣りをやめて食事をいただきコーヒーを淹れた。

折しも東の水平線に太陽が顔を出し美しい。波は穏やかで今日も凪の一日になりそうだ。

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走る船の上でコーヒーを淹れて船長に無理やり飲ませてから一寝入りしてポイント到着を待つ。
どのくらい走ったのだろうか、目がさめると近くに小さな島があった。鳥島だ。

昨年もここで最終日はGTを狙いジギング王が仕留めている。
二日間投げ倒して体はもう投げたくない、と悲鳴をあげていたが朝一のチャンスだけでも、と踏ん張って投げてみたが魚は現れなかった。

本日の最初の一匹目はY店長。
なかなかのファイトからひょっとしてマグロか!?と思われただが上がって来たのは大きなスマガツオ。

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僕はこんな大きなスマガツオをを見たのは初めて。
昨日釣れていたら酒の肴にたらふく食べられたのに、と笑いながら店長が言う。

一方で本来のお得意スタイルのジギングをしていたジギング王にヒット。
しかし惜しくもバラしてしまう。


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もう一人の王様、根魚王は黙々と根魚を釣り上げる。
写真以外にも随分釣られていたのだが写真班が追いつけなかったようで記録が残っていないが僕の記憶ではいいサイズのハタ類を数匹釣り上げていたような気がする。

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九時半を回った頃にまたまたジギング王にヒット!
この魚はでかかった。いや、でかかったはずだ!

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ヒットとともに音を立ててドラグを引き出し、ジギング王がそれをいなして巻き上げ始めてからも厳しいファイトを見せ最後は船の底に向かって走り込んだため、糸が船底に擦れてしまい、あえなく切れてしまった。

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そんなバラシ続きで苦悩するジギング王を横に絶好調ナベテツさんはイソマグロをジギングでキャッチする。やっぱり今回はこの男が乗っているようだ。

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僕を含めGTを狙い投げ続けた何人かは全くの無反応に少々気落ち気味で午前中の釣りを終えお昼を食べる。
カレーライスを頬張りながら、船長に「パヤオ(漁礁)に行かないんですか?」と聞いたら、船長もこちらの落胆ぶりから気持ちを察してくれたのか、「食べたらパヤオに行こうか?」と言ってくれた。

残り時間も少ないので、GTで博打をするよりは、より魚のヒット率の高いパヤオに行くことに反対する者は誰もおらず食後直行することになった。

移動中はまたまたベッドで横になり仮眠をとる。
体が疲れていたのだ。今回の釣行では移動のたびに寝るようにしていた。

やがてパヤオに到着すると全員右舷に並んでジギングを開始する。
「(水深)80メートルくらいにいるよ」との船長の声に一斉にジグを落とすと、すぐさま順番に竿が曲がり始めた。

三人ほどが二、三キロのキハダマグロの赤ちゃんを釣り上げてリリースする。僕も一匹釣り上げられた。

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「なんだ、小さいなあ」などと贅沢なことを言いふとミヨシを見るとY店長が重そうにファイトしている。
最近は店長のファイトの仕方で魚のサイズがわかるようになってきた僕だが、この魚は明らかに10キロものと見て取れた。

案の定、上がってきたのは我々の赤ちゃんクラスの数倍ある少年クラスのキハダマグロ。写真も撮らずにリリースする。

風で流された船は旋回してもう一度元の場所に戻り釣り始めると、今度は根魚王のライトタックルが大きく曲がっている。
ライトタックルだけになかなか巻けないほどのサイズ、これもいいサイズのマグロに違いない。
普通ならば切られてしまうだろうと思われる細い糸で巧みにファイトして釣り上げたキハダマグロは20キロはあろうかという大きさだった。


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さらにジギング王も良型をヒットさせ、こちらは手慣れたファイトでこのサイズをやすやすとあげてしまう。さすがだ。

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船長の「もう一回流したら帰るよ〜」という声を聞きながら僕は使うジグを重い物に交換していた。店長から120メートル辺りにでかいのがいます。と聞いていたので、潮に流されずより早くジグを落とそうと思いそうしたのだ。

ポイントに入りジグを落とす。
糸が140メートルまで出るのを見てからしゃくり始める。
120メートルあたりではいつきてもいいぞとばかりに集中するがバイトはなく、再度落としたがこれもダメだった。
船はポイントをすでに通過してしまい、「ああ。今回の遠征もこれで終わった。GTは釣れなかったし大きいのも釣れなかったなあ」と少々がっかりしていたところに、「もう一回だけおまけで流すよ」という天の声。思わず「きゃー!うれしい!」と声を上げてしまった。

船が大きく回り込んで止まるのを待ちきれずにジグを投入。

今度は150メートルまで落としてしゃくり始める。
もう、本当にこれが最後の最後だ。後は無い。

巻いてくる糸の色が120メートル付近に差し掛かった時、「来た!」
ずん!という重たい手応え。明らかに先ほどのおチビちゃんとは違う。
軽く合わせてから巻き始めるとドラグを鳴らして糸が出て行く。

「やった!これだよ、こう出なくちゃあ!」
心の中で叫びながら顔はニヤニヤ、でも必死。

水深は十分にあるので根ズレの心配はない。

慎重にファイトし、そして体力さえあれば魚は取れる。

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手応えから、魚はさほどの大物ではないということはわかったものの油断は禁物
上がるまでは気は抜かないのが釣りの鉄則だ。

残り20メートルくらいまではなんとか巻いて来たものの、「まだまだ最後に走りますよ」というY店長の予告通り、青い海の中に、一瞬、きらりと魚体が見えた瞬間猛烈に糸を引き出した。魚から船が見えると逃げようとして走るそうなのだ。

体力的にはもう竿を支えている腕もきついくらいだったが、獲物を目の前に弱音は吐けない。魚だって必死ならこちらだって必死なのだ。
さらにもう一度突っ込まれたのをなんとかかわして魚は上がって来た。

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10キロあるかないか程度のキハダマグロとしては子供サイズだったが、僕の心は満たされていた。
この一匹が僕を救ってくれた。

かつて、作家の開高健氏が作品の中で大物を釣った時の表現に「私は更新された!」と書いていたが、当時の僕にはその意味が理解できなかった。
しかし、今の僕にはその意味が痛いほど実感できる。

この一匹に間違いなく僕は更新された。そして明日からも生きていくことができる。

僕の一匹を最後に船は港に向かう。
おさむしくんの「天国はもう終わりですね」という言葉に、僕は「次がまたあるよ」と答えたのだった。

沖縄船中泊遠征、釣りの部は終わりです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

参考:よせみや丸

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2017年7月 7日 (金)

爆発と沈黙 沖縄船中泊遠征その六@よせみや丸 那覇

沖縄船中白遠征二日目の午後、昼食に水浴び、食後のビールに午前中のキャスティングの疲れも出てきた僕はなんだかまったりして移動中のキャビンでうたた寝したり、ポイントについてからも今日の後半戦の一番いいところに向けて体力を温存してお香などと企てて、体力を使う投げる釣りから、午前中後半と同様の落としてしゃくるジギングをメインに釣りをしておりました。

爆発する時間帯は必ずある、という確信めいたものがあったのでとにかくその時までは体を休めようとしたのでありました。

釣りのポイントはお昼を食べた渡名喜島から少し走ったところ。まだ島が近くに見える。

船内ではGTの方はあまり魚の反応が良くないようで、投げる人は次第に減ってジグをしゃくる人の方が増えてきた。ポツリポツリとバラハタなどの小物が上がる中、今回の遠征でスターの座を確保しつつあるナベテツさんが不思議な魚を釣る。

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その魚は真っ黒なカワハギの仲間なのだが、地元での呼び名は「ドラキュラ」
真っ黒だからだけではなく、尾びれの先が妙に長く伸びていてなんだか悪者の雰囲気を出している上に口を開けたら歯が鋭い。
指を噛まれたら穴が何個か空いてしまうのではないかと思うような、まさしくドラキュラが人の血を吸う時の牙のような歯が何本も生えているのです。

周りから「バス持ちして」(手に親指を入れて魚を持つこと)と冗談を飛ばされながら記念日写真を一枚。

このほかにもカラフルな魚が色々上がり身を楽しませてくれたのでありましたが、そんなことして遊んでいるときに船首(ミヨシ)の方から叫び声が。

何大声出してんの?
って聞いていたらおさむしくんが「ヒット!ヒット!」と叫んでいる。
慌ててそちらに駆け寄ってみれば先月購入したばかりの硬い竿が大きき曲がり、あまりの竿の硬さにおさむしくんは海に引きずり込まれそうになるのを堪えている。
昼下がりのまったりとした空気は吹き飛び船上は一気に興奮のルツボと化す。

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おさむしくんの辛そうなファイトから魚の大きさが想像させられたのでありましたが
、上がってきたのは想像通りの立派なGTでありました。


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おさむしくんは昨年のGT初釣行でのキャッチに続きこれで二年連続のGTキャッチとなりとても嬉しそう。
多くの釣り師が楽なしゃくりに向かっていたときに黙々と投げていた甲斐があったというものです。

やはり、投げないことにはGTは釣れない。

この一匹を機に船上はGTモードに切り替わり六名がキャスティングを始めます。
ところが突然海の中が大きなプラグの水音で騒がしくなったのが良くなかったのか、このポイントではその後魚の反応がなくなったため移動し次のポイントに。

ここでは魚の反応はたくさん出ます。
まずは僕の投げていたペンシルベイトの後ろに大きな魚の影が見えた。

しばらくしてアームスの引いていたポッパーを回収しようとした直前に大きな水柱がどーん!!!と上がった。

「出たー!」という叫び声。
しかし次の瞬間波紋は消えて海は元に戻ってしまった。
「四匹ついていました!」とアームスが興奮気味に話すのも無理はない。
自分のルアーの周りを奪い合うように泳ぎ回るGTの姿を見てしまったら釣り師ならこうしないものはいないだろう。

さらにジギング王のルアーにも魚がバイトしてきたがこれも針にかからず。
悔しい思いばかりを一同で共有しつつ、その悔しさをバネにキャストを続けます。

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その後も何度かバイトがあるものの針にかからず、時は刻々と過ぎ早くも五時を回っていました。
期待と焦燥が混じり始めるこの時間帯。僕はなんとか一匹釣りたいという思いで少し重くなってきた肩と相談しながらキャストし続けました。

「投げなければ釣れない。」と何度も心の中でつぶやきながら、「いつ出てもいいぞ!」という緊張感を持って投げている僕の横で、スターの座に突き進むナベテツさん、今度は泳がせ釣りでアオチビキをキャッチ。
南国の大魚および珍魚を次々と釣ってグランドスラム達成かとさえ思わせるノリノリ具合に手がつけられなくなりつつある。

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しばらくして、GTのバイトがたくさん出たポイントでしたが、何度か流すと反応は薄れていったという船長の判断で船は大移動することになりました。

渡名喜島がぐんぐん遠ざかり水平線の向こう側に行き始めたあたりで船は速度を落とし流すポイントを特定します。
どこかで見た場所だなあ、と思ったので「ここ、去年のあのポイントですよね?」とY店長に聞いてみたら「そうですよ」というお返事。
ここは昨年の遠征二日目の夕まずめ、最後のふた流しでGTをなんと八匹も釣り上げた場所です。前代未聞の大爆発だったのですが今年もまた二日目のクライマックスを同じポイントに持って来た船長ったら、演出がお上手。

今回のメンバーは全員去年のその事件を知っているので、同じポイントと聞いて気合の入らない人はおりません。

時間も昨年と同じような時間帯。
太陽が大きく傾き水平線に近づいて来ている夕まずめどきです。

潮の流れも悪くない「出ますよ〜」とY店長もハッパをかける。
昨年と違ったのは風向きが逆なのに僕は気づいていました。昨年は落ちる太陽を背に見ながら投げていたのですが、今年は斜め前方に太陽があったので分かったのであります。

つまりポイントの上を船が風に流されて通過するルートが逆ということなんですね。
このことが魚の反応にどれだけ影響するのかは知る由も無いのですが、どうも心に引っかかる。

それでも、最後の最後まで投げて見なければ何が起こるかわからない、ということは昨年の経験で痛感しているので手を緩めません。
投げては引き、投げては引き、肩は痛くなり腕も重い、もういい加減やめたいと思う気持ちと、今やめたら悔しい思いをするかもしれないという思いが交差しつつも後者の思いが強くキャストを続けました。

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ルアーへの反応はなかなかなく、一方で船長の泳がせ釣りの仕掛けには次々と獲物がかかり、イソマグロや珍しいキツネフエフキなどという魚も釣れているのをチラ見しながら、こちらは本命GTを狙い投げ続けます。

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おそらく一人で釣りをしていたならとっくに諦めてやめているだろうと思う位に疲労し、隣で投げ続けるジギング王の姿を見ては自分を奮い立たせ、「とにかく今日は最後まで投げる」「何が起こるかわからない」と強い気持ちで投げ続けたのでした。

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太陽が西の海に沈んだところで船長の「あと一回投げたら終わりにしましょう」の声。
残念な気持ちと安堵の気持ちが同時に湧き上がり最後のキャストをします。
「最後の最後に出ろ!」「出ろ!出ろ!」と声に出しながらルアーをリトリーブするもとうとうドラマは起こることなくこの日の釣りは終了。

竿を置いたら目の合ったジギング王と思わず握手をしてお互いの健闘をたたえ合ったのでした。

釣れないけれど楽しいぞ。
この後は午前中に釣ったスマガツオの刺身とアカジンのマース煮に舌鼓を打ち、さらにメインディッシュの大盛りうな丼に食らいつき、釣れなかった鬱憤を晴らすかのように泡盛をあおり心地よくなっていったのでありました。


夜釣りの方は、潮の流れが早くて釣りにならず、アームスの釣り上げたイソマグロを見たところでこの日も早めに寝ることに決めたのでした。

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さあ、残るは後正味半日。果たしてGT初れるのか?
いよいよ最終日です。


参考:よせみや丸
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2017年7月 6日 (木)

沖縄船中白遠征その五@よせみや丸 那覇

朝まずめの地合いは何も起こらずに終わってしまった遠征二日目。
早くもキャスティングに疲れを感じるようになってしまったヘタレな僕は次のポイント移動を機にジギングをすることにしました。

すると、初めて間も無く幸先よく何かがヒット!
大したサイズではなさそうだけれどよく走る。この引きはもしかして、あの美味しいお魚では?と期待しつつファイトしあげてきてみたら大当たり!
小ぶりながらもスマガツオが釣れたのでありました。

スマガツオは数がまとめて獲れないためか、足が速いためか一般にはあまり流通していないので釣りをなさらないみなさんはご存知なかろうかと存じあげるのでございますが、この魚、大変美味しい!カツオの仲間のですが身はモチモチしてたまらない食感に甘みのアルミの美味しさときたらマグロの赤身をはるかに凌ぐ美味しさ!

釣り師一同はその辺をよくご存知なので今晩の酒の肴ができたと喜ぶわけです。
僕的にもやっと魚らしい一匹が釣れて嬉しいことに変わりありません。

この後、筋肉隆々で僕のようなヘタレではないけれどいつの間にかジギングに転じていたアームスに結構なサイズらしき魚がヒット!
朝一に泳がせで釣れたのと同じ魚、アオチビキが顔を見せます。

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根魚王も名前のわからないけれどもなんだか美味しそうなハタを釣り上げる。
王様は知らずしらすのうちに多数の根魚を釣り上げていたもようなのでありますが、写真と僕の記憶が残っていないため今回登場が少なめ。

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と思うまもなく、今度は名前を忘れちゃったけれども食べると美味しいらしい真っ赤なお魚をキャッチ。僕もダブルヒットでチビキをキャッチ。こちらは美味しくないらしい。どちらも仲良くリリースする。

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さらに、僕の次の一投に着底とほぼ同時にゴン!というあたりでまたまたヒット。
南国の豊かな海は釣り師を飽きさせない。
これも大して大きくなさそうだけれどいい引きするなあ、なんて巻いてきたら、なんと!高級魚アカジン(スジアラ)じゃないですか!

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普段世間話で沖縄の釣りの話をすると必ず出るのが、「派手なお魚ばかりで美味しくないんでしょう?」という質問ですが、「とんでもございません、美味しいハタがたくさんおりまする」と必ずお返事するのですが、その中でも代表格がこのアカジン。

今回の遠征もGTの一方でデカいアカジンを釣る、というのが僕の目標だったのでありますが、残念ながらこの魚はその目標にはチト小さすぎた。
リリースしようかな、と思っていたところにどこからか「アカジンのマース煮」という声が降ってきて、そうだ!これもマース煮(沖縄料理)にして今夜の酒の肴にしちゃおうということになったのでした。

ポイントを変えるとジギングもあまり芳しくなく、GTのキャスティングもイマイチ。
そんな時に泳がせの釣り番をしていた上州親分にヒットしビッグファイト。
なんと32キロもあるGTを釣り上げた。

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GTは居る!と気合を入れてミヨシで投げ続けていたおさむし君には南の美しい魚「ツムブリ」がヒット。
レインボー・ランナーの異名を取るだけの魚体の美しさに見惚れます。

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このあたりで時間もお昼を過ぎたので休憩ということになり、「泳ぎたい!」という僕らのわがままを聞いて船長はとある島の浅瀬に錨を下ろしてくださった。
釣り師一同がお昼ご飯のうどんを食べて居る中、僕とアームスは水遊び。

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水深10メートルほどの海を覗き込むと海底までくっきりと見える水の透明度。
カワハギのような魚が数匹のんびりと泳いでいる。
こういう海の中の平和をぶち壊して楽しんでいる自分にちょっぴり反省しつつも、これでいいのだ!と目には見えない潮の流れに流されないようロープにしがみつきつつ南国の海のシュノーケリングを満喫したのでありました。

お昼を食べたら遊び疲れた体を少し休めよう。
GTとの勝負のは今日の夕まずめに潮の動いた時。
そう自分に言い聞かせながら、美味しいうどんとひと泳ぎした後のビールでお腹と喉を潤せば、日中もまた船の上は天国なのでありました。

参考:よせみや丸
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2017年7月 5日 (水)

凪の朝を迎える 沖縄船中泊遠征 その四@よせみや丸 那覇

目がさめるとあたりはまだ真っ暗でした。
一瞬、今、自分がどこにいるのかわからなくなったのですがクーラーの冷たい空気が船のキャビンの中にいることを教えてくれました。

時計を見るとまだ午前三時過ぎ。
釣り師一同は寝静まっている深夜なのでしょうが、昨晩九時過ぎに寝てしまった僕にとってはちょいと早い朝くらいの感覚で、普段からこの時間に目が覚めてしまいしょうもないブログを書くという作業をすることもしばしばあるので、普段通りの感覚で身を起こしキャビンから外に出ようとドアを開けました。その瞬間、ムン!と熱い南国の空気に包まれ、ああ、やっぱり沖縄の夏は暑いなあ、と改めて実感しつつ、熱気に目も覚まされたのでとりあえず釣竿を手に取ります。

船中泊のいいところは、何と言ってもこの感覚。
食う、寝る、飲む、釣る、と好きなことを好きな時間にできるし誰にも叱られない。

ここは船の上の天国なんです。

船尾につけられた集魚灯の明かりの下を覗くと、虫のような生き物がたくさん潮の流れに逆らい泳いでいる。
この虫のようなプランクトンからの始まる食物連鎖のもう少し上のあたりにいるお魚ちゃんを狙って明かりと闇の境目あたりにジグを落としては底まで沈めてしゃくって見る。

天を仰げば満点の星、時々光る近くの島の灯台、船の発電機の音、そして魚の気配
今の僕を取り巻くのはこれらのものだけ。
さあ、お魚ちゃんよ、ジグに食いついておくれ。と何度か落としてしゃくると突然、グン!という手応えがあり竿を絞り込みます。

それほど大きい魚ではないけれどグイグイといいファイトをしてくれる。
闇の中で一人ニヤニヤしながらリールを巻き巻きしてくると上がってきたのはカマスでした。
この魚はものすごくはが鋭いので、うっかり口に手を触れたら大変。こうして釣れてくることがラッキーなくらいで、うまく針に食いつかずに糸に触れたら一瞬でスパッ!と切られてしまう曲者なんです。

プラーヤーを使ってうまくリリースしたところに後ろで物音がしたと思ったら船長と中乗りくんが出てきた。
さすがサービスのいい船長、この時間から起きて早起き釣り師のために朝食を作ってくれるというわけ。
僕も釣りをやめてコーヒーを入れる準備に入りました。

時計が四時を回る頃にはポツリポツリと釣り師の皆さんも起きてきて、そのタイミングに合わせたかのように出来上がっている朝食のホットドックを手に取り食らいつきます。

南の国はまた西の国でもあり夜明け前の薄明るくなり始めた東の海を遠くに見ながらホットドックを頬張る。
朝のしじまの中、あまりに気持ち良いので勢いでビールも飲んじゃおうかしら、と思ったものの、ここはせっかく持参したコーヒーがあるのでコーヒーを淹れることにしました。

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早起き組の数人にコーヒーを淹れて無理矢理飲ませながら、話題は今日はどうなるのだろうか、と今日一日への期待の声が上がります。

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海は今日も凪、天気も良さそう。
釣りにおいてはこの二つが何より大切で、朝、この瞬間に凪の海の上で青空を見られることはそれだけでもう釣れてしまったかのように心を満たしてくれるのでありました。

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やがて船が動き始めるとぞろぞろと後発の皆さんも起きてきて走る海の上で朝食をとります。
贅沢な一日の始まりを堪能しきると再び襲ってきた睡魔にとらわれベッドに横たわりウトウト。



しばらくして目を覚ませばあたちはすっかり明るくなり、やがてエンジン音が下がったと思うと今日最初のポイントに到着。

さあ、釣り開始です。
二日目への期待は大きい。釣れるなら今日だ!という確信的な思いが僕の中にあり、昨日の疲れも癒え、GTを狙ってキャスティングを開始します。

遠くに小さな岩礁のような島と、さらに離れて大きな島が見え、島の方向に向かってルアーをキャスト。今日も最初のルアーはベベルスイマー。船長が朝からべべって、べべって!と盛り上げてくれる。

潮の動きも良く朝まずめのいい時間、いかにもでかいのがど〜んと出そうな気配がします。

釣り師一同もやや無口になるくらい集中してキャストを繰り返します。

最後に起きてきたY店長が、「コーヒーは入れないんですか?」というようなことを言っているので、「もうEnoCafeは閉店したので自分で淹れてよ」と返事をして釣りに集中します。

時間帯、潮の動き、魚探の反応、すべていいのですがなかなか出ない。
そんな時に船長が流していた昨日釣り上げたムロアジをつけた泳がせ釣りの竿に取り付けてある鈴がチリチリチリチリ!!!!と けたたましく鳴る。

「来た来たー!!!」「誰かやって!やって!」という船長の声に近くにいた上州親分が竿をしゃくれば、がつん!と大きくしなりファイト開始です。

なかなかのサイズらしく竿はグイグイと絞り込まれ電動リールのドラグがギュルギュルと音を立てて糸を出していく。
僕のやりたい釣りではないけれど目の前で大きな魚とのファイトが繰り広げられたら見て知られずにはいられないのも釣り師のサガというもの。

電動から手巻きに変えてファイトする上州親分はそれなりに楽しそう。
しばらくファイトして上がって来たのは大きなアオチビキでした。

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おそらく一般の方には聞き慣れないこのアオチビキというお魚ちゃんはGT釣りの外道としてはよく登場する魚で、鋭いワニのような歯のぎっしり並んだでかい口に、薄青い鱗を全身に纏うなんだか南国の怪獣のようなお魚。

写真を撮ったら手際よくリリースすると、一同何もなかったかのように自分の定位置に戻り釣りの再開です。


しばらくしたら、今度はジギングをしていたナベテツさんにヒット!竿がいい感じで曲がっている。

Img_7437


ナベテツさん昨日のGT一号といい、昨夜の巨大アオリイカといい、このジギング大物っぽい獲物一号といい、乗ってる男に怖いものはないか?とちょっぴり羨ましげにそのファイトを観戦。

Img_7442

上がって来たのはお腹でっぷりのまあまあサイズのヒレナガカンパチ。
カンパチはよく引く魚なのでこのくらいのサイズともなればファイトはさぞや楽しかったはず。

写真を撮影し、これまた手際よくリリースし、さて釣り再開、と時計を見ればもう八時を回っている。
朝のいい時間は終わっちゃったかなあ。とちょっぴり落胆しつつルアーをキャストし続けたのでした。


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2017年7月 4日 (火)

潮止まりはのんびりと遊ぶ 沖縄船中泊遠征その三@よせみや丸 那覇

移動後に入ったポイントは島の近く、慶良間諸島のどこからしい。

水深五十メートルから三十メートルの場所。
ここもGT狙いだ。

ところがオリオンビールの昼のみですっかりいい気持ちになってしまった僕はちょっと投げるのが面倒になり小物釣りに変更した。

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根掛かりしないように慎重にジグで底を取りながら探っていくと、こちらもそう簡単には釣れない。
何度か流し変えて、ネチネチ底付近を探っていると、コン!という小さいバイトがあり竿が曲がる。
ああ、やっと一匹目が釣れた、と安堵しながら手に伝わる魚の感触を楽しみつつ上げてくると小さなアカハタちゃん。
おチビでも色は鮮やかで美しい。
胴体の縞模様はくっきりと、背びれの先のトゲトゲの先端は鮮やかな黄色をしていた。しばらくその美しい色を楽しませてもらってからリリースする。

僕がおチビちゃんと遊んでいる間もキャスティング組はひたすら投げ続ける。
ジギング王も青物ジギンングには向かないポイントではひたすらGTを狙って投げ続けていた。

Img_7408



ネチネチ組は僕と五十肩でキャスティングがしんどいと言って仕方なくネチネチやってた上州親分と根魚王の三人。
それぞれにバラハタやらカワハギの仲間など、どれも色鮮やかな魚をぽつぽつと釣り上げていた。

Img_7396

ゆっくりと流れる船の前を人の横顔のような岩礁がゆっくりと通り過ぎていく。
南の海の上の時間もゆっくり流れていった。

Img_7409



午後二時半を回ったあたりで潮の動きが止まってしまい、さすがにこの時間にGTは難しいだろうという船長の判断で泳がせ釣りのエサになるムロアジを釣りに行くことになり深場に移動する。

レーダーと魚探を使ってムロアジの群れを見つけては船をその上につけるのだが、群れがまとまりなく、泳ぐスピードも早いのでなかなかサビキ仕掛けにかかってくれない。
僕も面白そうなのでタックル・ボックスに忍ばせていたジギングサビキを落としてムロアジ狙いをやっていたのだが、すぐに釣れるだろうと甘く見ていたのは大きな誤算で落としては上げるの繰り返し。

他の釣り師はジギングでムロアジの周りにいる大物を狙う人や午後の休憩に入る人など思い思いにやっている。

Img_7418


再び群れを探して船をつけて・・・というのを何度か繰り返していたらやっと大きな群れを発見。指示された水深まで落として巻き上げているところにお魚ちゃんのかかった感触。これはどんな魚でもたまりません。

ゆっくり巻いているとさらに重くなったように感じたのでこれは何匹かついているな、シメシメとニヤニヤしながらあげてきたら太いムロアジが三匹もついてる。
船べりで一匹落としてしまったものの二匹キャッチ。


もう一度群れを探し直したところでさらに追加、と、これはこれで楽しいぞ!

中乗りくんの枝鈎がいっぱいついたサビキには随分たくさんのムロアジがかかったようで生簀には十数匹のムロアジが泳いでいた。

エサを確保したところでそろそろ潮も動き始めると船は再びGTポイントへ移動する。
時間はすでに夕まずめの時間帯に入り、潮も動いて釣れる雰囲気はムンムンする。

僕も再びGTロッドを手にしてベベちゃんを投げることに。

いい時間帯なので集中して投げてはフォールさせ巻く、というのを繰り返したのですがどうもこの日はお魚ちゃんのやる気があまりなかったようでバイトはなく、ひたすら夕日に向かって投げるというのを繰り返しました。

午後七時過ぎ、西の国の遅い日没とともにこの日の釣りは終了。
今夜の宿営地は渡名喜島の沖あたりとか。

またまたビールを飲みながら走る船の切る風も心地よく、南国の美しい夕景を見ながら酔っていったのでありました。

今日一日はおもわしい釣果はなかったけれど明日がある。
よせみや丸の船中泊遠征に参加するのは今年で四年目だけれど、振り返ると二日目が良かったことが多い記憶もあったので焦りはありませんでした。

船中泊の楽しみの一つは何と言っても宿営地の船上からの夜釣りです。

最初に釣れるのは巨大アオリイカ。
辺りが薄暗くなってきた頃の時間が狙いどきです。
今年初参加のナベテツさんに「でかいの釣れるんだよう」「自己記録なんかすぐ更新できちゃうよう」と話してシャワーを浴びて僕もやろうと思いシャワーに入ったら、その途端に外から「キタ〜!」という根魚王の声。慌ててシャワーを済まして顔を出したら「キタ〜」とナベテツさんも竿が大きく曲がっている。

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お二人とも五十センチは越えようかという巨大アオリイカを仕留めご満悦の様子。
以下の釣れる時間は一瞬なので服を着てエギを落とした時にはすでに時遅し。
僕の竿は空振りで終わってしまったのでした。

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ナベテツさんはGTにアオリイカになんだか満喫しているなあ。
そんなことをして遊んでいる間に中乗りくんがテーブルと椅子を用意してくれたので夕食の時間となりました。

近くの島の灯台の光と遠くに残照の残る海を見ながら出てくる料理は恒例のステーキとハンバーグ。年寄りの僕にはいささか重いディナーなのでありますが、一日投げ倒して疲れていたためかどちらもペロリと平らげてワインをいただけば心は天国。

この後、船尾につけられた集魚灯に集まる魚を狙っての夜釣りに一同期待に胸膨らませていたのでしたが、この日の分の体力を全て使い果たしてしまった感のある僕は早々に冷房の効いたキャビンのベッドで毛布をかぶれば、やがて外から時折聞こえる歓声がだんだんと意識の中で遠くなっていくのでありました。

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2017年7月 3日 (月)

初GTヒット!沖縄船中泊遠征その二@第五よせみや丸

遠征初日、潮の動きも良く海はGTが釣れそうな気配に満ち満ちていました。

ポイントを少し移動して水深がやや深くなったところで船長から「ベベッチャって〜」の声がかかりました。

「ベベッちゃう」と言うのは昨年登場以来GTに劇的に効果を発揮している「ベベルスイマー」と言うシンキング・ミノーを使うことです。

このルアーでは昨年のよせみや遠征、種子島遠征など目の前で肩の良いGTが釣れるのを何度も見ていますし、僕自身も推定40kgのイソマグロ釣り上げているのでその効果は痛いほど感じており、今回4本も用意してきました。

よく釣れるベベルなのですが、これは使うとなると僕のような非力なおっさんにはなかなか体力的に辛いものがある。
まず、投げる時に自重185gと言う重さが辛い。そして投げたあと沈めるルアーなので着底して根掛かりをするかしないかギリギリまで沈めていくのに神経を使う。さらに引いてくる時にもなかなか重くて厄介な代物なのでありました。

昨年のイソマグロの時には数投で釣れてしまったのですの辛さを知らずに買い込んできてしまったのですが、今回二十投もしたら上半身の筋肉が拒否し始めるほどの辛さ。肩の筋肉は張り詰め腕の筋肉は重くなりと三十分ほど投げたら嫌になってしまう始末、なんとも情けない。

僕以外の釣り師たちもこのベベルを投げている人が多く、みんな体力があるからガンガン投げまくっているじゃあありませんか。

釣り開始後一時間ほどたち、ちょっと小休止かな、などと船の後ろでまったりしかけたところに突然の「ヒット!ヒット!」の声。

立ち上がってミヨシを見たらナベテツさんの竿が大きく曲がっている。
すぐにGTだ、とわかるその力強いファイト。
少したるみがちだった船上の空気が一気に緊張が走り熱を帯びます。

Img_7369


水深はそこそこある場所だったので根ずれの心配はなく、初めてにしては余裕のファイトをするナベテツさん。船長のフォローも絶妙に入りやがて魚は船べりによってきました。

船にあげると素早く針を外し、窒息死しないように魚の口に海水の吹き出すパイプをくわえさせて検量と記念撮影をします。

Img_7385



膝の上にGTを乗せたナベテツさんはパイプから吹き出す水でビショビショになりながらも嬉しそうないい笑顔でした。
彼にとてっては初めてのGTだったので感慨もひとしおでしょう。
「生まれて初めてのGTの感想は?」と聞いたら「ベベルを巻いていたらドカンと食ってきた。管釣りのニジマスを釣ったみたいです。」となんだか釣れちゃった的感でしたが、「やはりベベルか」と言うのが僕の感想。

船長の「魚はいるよ〜!」の声に流し直し、再び同じエリアを投げていくと今度は僕の隣で釣っていたジギング王のベベルにヒット。

この魚かなりのいいサイズのようでジギング王が海にひきづりこまれそうになっている。
「でかいよ!でかいよ!」と声が飛び船長がフォローを入れて船をバックさせ始めた瞬間、絞り込まれていた竿がスッとまっすぐに伸びてしまった。

「あ〜っ!バレた!」と言うジギング王の嘆きが響き、船上の一同も瞬間的な興奮がすっと引いてしまいがっかり。

この魚もベベルにきた。おさむしくん以外四人がベベルを投げていたから、これに罹る確率は自然と高いものなんでしょうがそれにしてもよく釣れる。
「フォールで食った」と言うジギング王の言葉に、やっぱりこのルアーはフォールで食うんだな、僕のイソマグロも、店長のGTも昨年のジギング王のGTもみんなフォールだったものな、と確信を持ったのであります。
「まだ魚はいるよ〜!」と船長に気合を入れられて同じエリアを数回流し変え投げつことおよそ三十分、またまた「ヒット!」の声。
「また来たか!」と声の方を見ればアームスがファイトしている、が、なんだか竿があまり曲がっていないので、「あれ?これはGTじゃなさそう」と様子を見ていたら型のいいバラハタでした。しかしこれもまたベベルに食っている。

Img_7403


このポイントでは素晴らしい活躍をしたベベルスイマーなのでありました。

バラハタちゃんを最後にバイトが遠のき船は大きく移動することに。
次なるポイントでは自分が主役になりたいなあ、などと虫のいいことを考えながら走る船の上で風を受けながらオリオンビールを飲むのでありました。


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