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2018年7月27日 (金)

THE LOST ALBUM@JOHN COLTRANE

コルトレーンの未発表レコーディングが先日発売されたので早速買って聴いてみた。
おそらくこのアルバムについての考証は多くの方がブログ等で描かれていると思うのでありますが、私のは一ファンの感想でしかないのでご了承を。

このレコーディング・テープが発掘されるまでの経緯は色々あったらしいが詳しくないのでここには書かない。

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一曲目はソプラノサックスでのマイナーブルースで始まる。演奏スタイルはフリー・スタイルになる前のコルトレーンの演奏スタイルといったらわかりやすいかな?その演奏は力強く、前年62年発売のアルバム「ライブ・アット・ヴィレッジヴァンガード」や「コルトレーン」の演奏と比較しても音も安定し堂々としたものに感じる。

テーマを2コーラス吹いてそのままコルトレーンのアドリブに。6コーラスのアドリブは当時のコルトレーンの和音の分解の仕方のお手本的な音の使い方で後年発売されたクレッセントなどにも通じる音の使い方。マッコイのソロに続いて珍しくジミー・ギャリソンがアルコとピッチカートの両方でソロを取りコルトレーンのアドリブ1コーラスを挟んであとテーマに。とてもまとまった演奏で聴いていて気持ち良い。

二曲目は「ネイチャー・ボーイ」
これは完成された演奏というよりもネイチャーボーイのコード進行上をどこまでコルトレーン的に崩して演奏できるのかを試しているような演奏で、テーマからコルトレーンのアドリブにそのまま入り2分半ほど吹きまくってベースのペダルに戻ってフェードアウト、というかなりお試し的な演奏。翌年発売のバードランドでのライブの I Talk About Youのカデンツァに通づる感じ。

三曲目はこれもタイトルのないオリジナルでソプラノサックスを吹く。テーマはモードっぽいけれどアドリブはコード一発もの。これは一曲目と似た演奏なのでコルトレーンのソプラノ・サックスのスタイルが確立していることがよくわかりますね。スケールのアウトの仕方なども素晴らしい、短い演奏ながらエッセンスが凝縮されている。マッコイのソロが安定していていいなあ。
この曲もベースソロがフューチャーされていて当時発表されたアルバムでのジミー・ギャリソンの影の薄さが嘘のよう。

四曲目はVILIAという曲
ここではテナーを吹いていますね。演奏的には一番オーソドックスに聞こえる演奏かな。歌ものだからそう聞こえるんでしょうね。

五曲目はあのインプレッションのスタジオ録音。
やっぱりあったんだ!と思いましたよ。それも演奏の中では翌年発表のライブのインプレッションでやっていることを4分半の演奏でほぼ凝縮してやっている。コピーしたりするにはこっちの演奏の方が内容が詰まっている文いいのかも、なんても思う。
短くても、あっさり、ということはなくなかなか熱い演奏です。

六曲目はスロー・ブルースというタイトルそのままのスローなブルース。
この演奏はすごい。当時のコルトレーンのブルースの解釈を思う存分発揮して吹きまくっている。テーマからいきなりアドリブみたいなメロディで始まりどんどん崩して行くのだけれど、このころの演奏で見られる様々なアドリブ展開の手法が存分に発揮されていて素晴らしい。
最後はアルバム「セルフレスネス」でも演奏されていた「ワン・アップ・ワン・ダウン」
これもインプレッションと同様、コルトレーンのアドリブのエッセンスがぎっしり詰まった演奏で素晴らしい。エルビンのドラムとのやり取りもこ気味よくスピード感ある演奏です。

このような内容のアルバムですが、どうして当時発売されなかったのか、いやインパルスの倉庫にも保管されなかったのかは謎。

インパルス時代前期のコルトレーンはプロデューサーのボブ・シールの作戦だと思うのだけれど、ライブ録音中心のクァルテット演奏、スタジオ録音はバラード系、という風にわざとしていたのでしょうね。

確かに本アルバムのインプレッションやワン・アップ・ワン・ダウンなどはどちらもライブの方が迫力を感じますもん。コルトレーン自身も自分の音楽はライブの演奏がメイン、と考えていたのかもしれませんね。65年に「至上の愛」で全編スタジオ録音のアルバムを出すまでは当時は発売していませんから。
興味を引くのはこのレコーディングが1963年3月6日の録音であることと録音がモノラルであること。

録音日についていえばこのアルバムの翌日にコルトレーンはあのジョニー・ハートマンとのレコーディングをしている。練習ではなくちゃんと録音したというからにはどこかで発表の機会も考えていたのでしょうけれど、結局日の目を見なかったのは先ほども述べたように当時はクァルテットはライブで、というのがあったんでしょうか?
先にも述べたように、本アルバムの録音前後にコルトレーンがスタジオレコーディングアルバムとして当時発売されたのは「バラード」「デューク・エリントンとコルトレーン」などのいわゆる売れ線アルバムで、コルトレーン・クァルテットでのアルバムは64年発売の「ライブ・アット・バードランド」、エリック・ドルフィーを加えてのライブで「インプレッション」となりスタジオ録音のみのアルバムはないというわけであります。

録音がモノラルなのは何故なのだろう?おそらくステレオ録音したものをなんらかの理由でモノラルミックスしたものがこういう形で残ったんだろうなあ。当時はマスターにステレオとモノラルを両方作っていたようでもあるので、そのモノラルだけが残っていたということか?


何れにしてもコルトレーンの没後51年目に発見されて発売されたこのアルバム、ファンは必聴でしょう。


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コメント

ベースソロがフューチャーって、何?

????さん
コメントありがとうございます。
ご質問の意味がよくわからないのでもう少し具体的描いていただけるとありがたいです。
ここに書いたのは、従来のインパルス時代のコルトレーンクァルテットではベースソロが演奏に入ることは少なかったですが、本アルバムでは比較的ベースソロが行われているという程度の意味です。
深い意味はありませんので誤解なく。
なお当方、シロートジャズマンなので意味不明なことも書くかと思いますが悪しからず。

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