与那国島ふたたび その2@太郎丸
カンパチ狙いの与那国島遠征1日目は、朝イチ便で那覇から到着後からの半日の釣りである。
昼前に船は港を出た。波は高くうねりもある。小雨が打ちつけるという天候はけして嬉しいものではないが一方で大物の出る予感もさせられる。
釣りをする水深は200mなものだから海上の天気が雨だろうが多少の波があろうが魚にはあまり関係ないだろう。釣り師の気持ちの問題だけなのであるが。
港を出た船は20分ほど走って最初のポイントに止まった。水深およそ200m、早速500gもある重いジグを海中に落とす。糸はリールからスルスルと出てゆく。10mごとに色分けされた糸を見ていると、瞬く間に50m、100m、150m、と出てゆく。200mを少し出たところで糸が出るのが止まりリールの回転も止まった。
ここで釣り師の方はすでにお分かりだろうが、この時僕の使っていたリールはベイトリールだった。
僕の場合はスピニングリールの場合は左ハンドル。ベイトリールの場合は右ハンドルと使い分けている。昨年から右肩が痛んで右手で竿をしゃくるスピニングは辛いので今回はベイトをメインにし、ベイトタックルにトラブルがあった時はスピニングに変えるという作戦だ。
糸が止まると素早く巻き上げて糸ふけを取る。そして左手で竿をしゃくっては右手でリールを巻く。10mほどしゃくっては一瞬止めてジグを落としフォールで誘う。40m程しゃくったら再びジグをそこまで落とし、またしゃくる。しゃくりながらいつ魚がガツンときてもいいように頭の中でイメージする。次のしゃくりの瞬間ガツンとくるぞ!とイメージしながらしゃくるだけでテンションは上がり肩の痛みも忘れる。
ところがガツンときたのは左隣でしゃくっていたマッシーだった。トゥルースジャパンの硬めの竿がいい感じに曲がっている、そこそこサイズが上がるに違いない。自分の仕掛けを上げてファイトを見守る。グイグイと竿先を引き込むファイトではあるがカンパチほど引かないように見えた。なんだろう?と見ていたら見えてきた魚は赤かった。
船長の息子さんがきてタモに入れると真っ赤な1mくらいの魚が上がってきた。オオクチハマダイという魚だそうだ。私も似たのを以前男女群島で釣ったことがある。その魚は食べた人によると脂が乗って美味しかったという。比較的深い海に住む魚だ。
本命ではなかったがとりあえず1匹上がったので他の釣り師のテンションも上がるというものだ。どんよりとした空からは雨が落ちてきていたのでテンションが下がり気味だったのだ。
この一本でポイントを移動。移動と聞くとキャビンに入り込んで寝る習性の引率店長はそそくさと寝てしまった。
次のポイントまでは10分ほどの移動。ここも200mくらいの水深。引率店長は夢の中だった。
与那国島からはいくらも離れていないのだが、この島は東シナ海に浮かぶ、というより急深かの海からそびえ立つ巨大魚礁のような島なのだ。島から少し離れるとすぐに水深500mくらいになってしまう。したがってマッシーの釣ったオオクチハマダイのような魚も釣れるのである。
このポイントではともで釣っていたジギング王がこのオオクチハマダイを釣る。ジギング王的には外道のオオクチハマダイでは納得いかない様子だった。
さらにポイントを小移動したところでジギング王に再びヒット。さすがジギングとなると魚をかけまくる。この人がジギングをして釣れない時は魚がいないのではないかと考えてもいいほどのうまさだ。今度の魚はデカかった!竿のがグイグイと絞り込まれる。写真担当の引率の方が寝ているので、僕は釣りをやめて写真班になった。
200mから大物を人力で引き上げるのは大変だ。時間はかかるし体力も必要だ。最年長ながらそつなくファイトするジギング王をソンケイのまなこで見守る。この感じだと20キロ以下の魚ということはなさそうだ。
タモを持ち待ち構えていた船長が上がってきた魚を見て「白い!イソンボだ!」と叫んだ。
タモの入ったのはお腹がパンパンに膨れ上がったイソマグロだった。体長はそれほどないが魚体が太い。
船内に計りがないので実際の重さはわからないのだが僕の目で見ても25キロはあるように見えた。ジギング王は30キロを主張した。一方隣で釣っていたドベさんは、お腹が膨れているのは空気だよ〜。そんなに重くないよお、それぞれの推測する重さに心のうちが現れるからおかしい。
この1匹でまたまたポイントを移動する。
次のポイントに入ったところで引率店長が起きてきて「さあ、釣りますかあ」などのんきなことを言っているので、寝ている間にジギング王が2匹釣りましたよ、と教えると、「ホントですか?ずうっと移動していてなかなかポイントにつかないなあと思っていた」とおっしゃ流。1時間くらいは寝ていたのではなかろうか。
このあたりから雨がひどく降り始めてきた。やがて土砂降りになっていくのだが誰も釣りはやめなかった。大物が釣れる予感がしたのだ。
このポイントでは僕の右隣のナベテツさんにヒット!これも先ほどのジギング王並みにいい引きをしている。なぜ僕の両隣ばかり釣れる?
引率店長が僕の防水カメラを取り出して写真をとった。長いファイトの末上がってきたのはジギング王のものより少し小ぶりのイソマグロだった。小ぶりと言っても20キロは有りそうだ。ナベテツさんにとってはイソマグロ自己記録更新なので嬉しそうだ。
このあと雨はさらに激しくなり風も強くなってきてふうそく15mを超えてきたので4時に釣りをやめて港に戻る。
雨具からは雨が染み込みパンツまでビチョビチョになっていた。
港近くのハウスに戻り着替え、ゆっくりとシャワーを浴びて夕食までの時間を過ごした。
天気予報では明日は雨も上がり風も収まる予報だった。一同明日こそは本命カンパチを釣るぞ!と気合を入れながら夕食のレストランまで歩いて行った。
写真提供:Ebb&Flow,
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