早春の箱根は雪だった@箱根
先週のことになるけれども、箱根の仙石原にある宿に珍しくカミさんと二人で出かけてきた。本来は去年の台風19号の直後に行く予定だったのだけれど、台風の被害を予想して延期していたのだ。結果的に延期は正解で、台風19号のおかげで仙石側の遊歩道は流されるは、大涌谷からの温泉の供給は止まるは、芦ノ湖はあふれるはと大被害にあい観光どころではなかったのだったのでありますが、年も明けてそろそろ復旧しただろうということで再び宿の予約を取り直したのだ。この時点ではまだ新型コロナウィルスの拡大はなかった。
ところが二月に入るとみなさんもご存知の通り新型コロナウィルスの拡大が始まり連日報道されたので、こんな時期に行くのもなんだよねえ、という話にもなったのだが、クーポン権が期限切れするとかなんとかで一泊で出かけることになったのであります。
当日、昼ごろ横浜の自宅を出発しとりあえず海老名のサービスエリアでお昼を食べることにした。
サービスエリアに入るといつも通りの、いやいつも以上に混んでいる。コロナウィルスなんて意外と世間は気にしていないのか?なんて思いながら建物に入って行こうとしたら、海老名サービスエリア新装開店!的な看板が立っていてキャラクターの着ぐるみちゃんが二人いて一緒に記念写真を撮ってる人がいた。偶然新装開店の日にいてしまったのだ。最近はサービスエリアの食べ物などを目当てにドライブする方々も多いと聞くが、この日海老名にたくさん集まっていたのもそんな人なのか?
厚木豚、という豚肉のブランドのお店があったのでロースカツ定食を食べてみたらなかなか美味しいロースカツだった。
昼食に満足して海老名を出発し一路御殿場へ、この辺りから雲が多くなってきたが富士山はよく見えた。
御殿場から箱根の外輪山に登る道のカーブを曲がるたびに大きな富士山が目に飛び込んでくるドライブは気持ちが良かった。
外輪山を抜けるトンネルをくぐって芦ノ湖側に出た途端天気は曇り空になった。仙石原を走る車の中から見ると、流石にシーズンオフの平日でしかも新型コロナ、人影はほとんどない。真新しく作られた昨夜道路があちこちつぎはぎのようにあり台風の被害の酷さを示していた。
時間はまだ二時過ぎだったので宿に入るにも早いし、入ってもすることもないので湖尻まで車を走らせて芦ノ湖を見に行った。
仙石原から一旦登った坂道を下り切ると湖尻の駐車場に着く。ここも数台しか車が止まっていない。車を降り用としたら雪がちらほら舞ってきた。
さすが箱根、北海道と同じくらい寒いところだけある、と感心しながら車を降りて桟橋に行くと、一瞬の間に雪は本降りとなり湖の上を走る海賊船がかすんで見えた。
桟橋には僕ら以外に人はなく、解禁前の湖上には釣り船もいない。とても寂しい風景が広がっていた。
雪が強く降ってきたので土産物屋に避難すると、大きな観光バスから数人の観光客が降りてきた。先頭に日本人のガイド女性が旗を持ちその後ろをみんな背中を丸めて足早に土産物屋の中に入ってくる。十人に満たない観光客は全員が白人系の外国人でアジア系の人は見当たらなかった。これも新型コロナの影響か。
土産物屋を一回りしてお土産を買い、出る。
宿に向かう前に酒を買っておきたかったので仙石原方面に戻りコンビニで酒とビールを買い込もうとしたら、道を間違えて大涌谷へ行ってしまった。ここの駐車場にはそこそこの車があったが何時もに比べると人はまばら。僕らは寒そうなので降りずにきた道を戻った。
無事にコンビニにたどり着きビールに日本酒、ツマミなど囲んで宿にチェックインする。
とりあえず風呂に入るというのが通常の流れなのだろうが、お風呂の湯はまだ温泉が来ていないのでただのお湯らしいと聞き入る気がしなくなってしまった。窓辺の椅子に座り窓の外に降る雪を見ながらビールを飲む。
いい具合に酔っ払って来たところにスマホが鳴ってヤフーニュースを表示していた。見てみると、安倍総理が月曜日から春休みまで全国の小中高校を休みにする、と出ていたのでビックリ。教育関係の仕事をする妻はさらにビックリ。現場をどれだけ知っていてこういう決断を思いつきで出すのか!と怒っていた。あまりお利口さんな総理でないことは重々知っていたもののここまで場当たり的に政治をするのかと呆れた。
呆れた勢いでビールも進み酔っ払って寝てしまう。
夕食の時間に食堂に行くと、客は我々を含めて四組しかいない。
さらにビールを飲みながら腹いっぱいご馳走を食べて部屋に戻ると風呂に入るのも面倒になり寝てしまった。
翌朝は目がさめると当時に風呂に行き全身を綺麗にする。朝風呂は気持ちいい。
さっぱりして朝ごはんを食べたら部屋に戻りエノカフェを開店する。濃厚で香り高いコーヒーをゆっくり味わいゆったりとした時間を過ごす。
外は晴れ間も見えて明るかった。早めに出て富士山を見ようということになり、宿を出て芦ノ湖スカイラインに車を走らせる。
冬用タイヤ規制のかかった芦ノ湖スカイラインも平日とあって車がいない。マイペースで走りながら三国峠まで来たところで車を止めて降り景色を眺めた。
駿河湾から富士山までの大パノラマは迫力があった。冬枯れの荒涼とした景色だったがこういう風景も好きだ。
写真を撮って再び車を走らせ、杓子峠、パノラマ台を周りそれぞれ車から降りて写真を撮り箱根峠にある道の駅に向かう。
道の駅では野菜や土産物を買い込み、大観山に寄ってからお目当てだった小田原のお寿司屋さんに向かう。
カミさんが見つけたお寿司屋さんで美味しいらしい。カーナビを頼りに箱根新道から1号線を小田原方面に向かうと、小田原駅の近くにその店はあった。向かいのコインパーキングに車を止めて店に入ると、ここもガラガラ、昼時だというのに我々しか客がいない。人気店らしいので並ぶのではないかなどと想像していたので肩すかしをくらった気分だった。
ランチメニューの中で一番高い、お任せ、のにぎり4500円を奮発して注文した。期待して待っていたお寿司が出てきたので早速食べると美味しい!マグロの中トロが口の中でとろけるように美味しいのだ。ややコーフン気味になってヒラメに手を出したら、今度はちょっとがっかり。この間自分で釣って食べたヒラメの方が美味しかった。鮮度の問題なのだろうか、マグロ以外のお寿司は自分の釣った魚にかなうものはなかったのでちょっと残念。でもマグロはすごく美味しかったので不満は無かった。
このまま帰るのも時間が早いので、いつも横目で見ているだけで言ったことのない小田原城に行ってみることにした。
店からすぐにお城に着く。城に上がる前に二宮尊徳が神様の神社にお参りし、新型コロナの早期終息を願う。
城の門をくぐり場内に入って行くとカワズザクラが咲き、空は青空でまるで春のようだった。雪の箱根と対照的だ。
城の中に入ると、博物館になっており城についてのいろいろが展示されていた。この手の世界は僕は専門職だったので食い入るように見てしまうのが常なのだが、どうも三国峠に着いたあたりから今シーズンは鳴りを潜めていた花粉症が発症し、鼻水が止まらなく集中して展示を見られない。
そうは言いながらも、なかなかよくできた展示映像の予算を見積もったりしながら上へ上へと登り、天守閣の一番上の見晴らしを楽しんだ。
ここからは相模湾から箱根山が一望でき、この城がここに作られた理由がよくわかる眺めだった。
ひとしきり城を楽しんで降りるといい時間になっていたので一路横浜の自宅に向かう。
登りの西湘バイパスも空いており藤沢あたりで少し混雑した以外はスムーズに走れて四時過ぎに帰宅した。
どこに行っても人が少なく、空いていて快適ではあったものの、ちょっぴりさみしい感じのする早春の箱根旅でありました。
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