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2020年10月28日 (水)

生演奏のキモは音の肌触りなのだ!@岩見淳三&伊勢秀一郎Duo

コロナ禍でライブハウスがどこも閉鎖されてしまっているこの半年だが、9月頃から徐々に感染対策を取りながら開店する店も増えている。そんな中でジャズギタリストの岩見淳三とトランペッターの伊勢秀一郎のデュオが行われるという案内がきたので、久しぶりのライブにワクワクしながら、一方で半年ぶりに電車に乗るのにビクビクしながら出かけてきた。

場所は神楽坂にあるライブハウスではなく画廊で行われた。地下鉄東西線神楽坂駅から歩いて五分ほどの静かな住宅街を歩く。

eitoeikoという名前のそのギャラリーは住宅から隠れるように細い道を入った突き当たりにあった。

外から見たら中は白い壁に明るい照明で明かるくジャズをやる感じの雰囲気でなかったので、本当にここでやるのかしら?と恐る恐るドアを開けて覗き込んだらギターを持った岩見がいたので安心する。ちょうどリハが終わった後のようだった。

 

中に入るとちょっと不思議な光景で、学校の教室のような小さなテーブル席が互い違いに置かれていて、四角いテーブルの上には三方を囲んだシールドが立てられている。

ミニライブにおけるコロナ対策はこういうことになってしまうのかぁ、と感心するやら驚くやら。でもそのレイアウトが壁にかけられた六角形のキャンバスに描かれた抽象画といいコラボをしているところが画廊さんのセンスのいいところだった。

ビールを飲みながら絵を見ていてしばらくすると釣り仲間のKHKさんとKさんがやってきた。

Kさんは9月に初めてサンライズ遠征でお会いしたのだが、縁あってギターの先生として岩見を紹介したところから急速に仲が接近した友達だ。

この日は岩見に連れられて中古のギターを買いに行ったらしい。大きなギターケースを手にしていてなんだかミュージシャンみたいでカッコよかった。

 

Phonto_20201027165701

 

 

やがて時間がきて演奏が始まる。この日の演奏はマイクなしの全くの生演奏だった。

岩見のギターのイントロから伊勢のトランペットがなった瞬間鳥肌がたった。

生の楽器から出てくる生々しい音色に息遣い、そして、そこからは音の肌触りのような繊細な感触が伝わってきた。

 

この数ヶ月間、コロナ禍で自宅内での生活の多くを音楽と共に過ごしてきた。

4月に配信音楽を聴き始めた僕は、これまでだったら購入に手を出し切れないミュージシャンからジャンルの音楽も含め様々な音楽を聴き漁っていたのだが、何か満たされなかった。その理由が分かった。どんなにオーディオにお金をかけてもこの音の肌触りまでは再現してくれないのではないかと感じたのだ。

アナログ・ハイ・ファイ絶頂期の1980年頃のアナログシステムであったならそれは可能だったかもしれない。しかしデジタル化により切り刻まれてノイズを排除してしまった音からは、いや、マイクやPAシステムを通した音からこの肌触りは感じられないので、アナログ、デジタルは関係ないのか?とにかく音色な音の息遣いのさらに上にある音の手触りのようなものを感じられてゾクゾクしたのだ。

これは唇の振動が音に変換されて出てくる管楽器特有のものなのかもしれない。

ギターも指と弦が擦れる音まで聞こえるくらいの目の前で聞いたらそれを感じることができるのかもしれない。

人のコミュニケーションは、文字で思いを伝える、表情や言葉を交わす、抱き合うというように接近するほど親密なものになり、互いの中は深まる。

音楽は楽器の音が聞こえる、楽器の音色の違いがわかる、そしてその先にあるのは音の肌触りが分かることでミュージシャンの思いをより深く感じられるという事なのかもしれない。

もしそうであるならば、最もミュージシャンの気持ちと自分の間が近く感じられたのが今回の生演奏であった。

 

実は、この日の午前中は持病の鬱病がムクムクと首をもたげて来ていて、このライブに来るのを断る理由ばかり考えていたのだが、そんな気分はこの音で一気に吹き飛んでしまった。

演奏した曲はジャズのスタンダードから岩見のオリジナル曲など5曲ほどを2セット合計10曲ほどだった。

酔っ払って曲名はほとんど忘れてしまったのだが、岩見の最新曲「雨音」という曲だけはよく覚えている。聞いていて雨音の落ちる情景が目にうかぶ曲なのだが写実的というよりも印象派的な曲で素晴らしかった。

 

全ての演奏が終わると、僕は実に爽やかな気分になり午前中の鬱のことなどすっかり忘れていた。

素晴らしいミュージシャンの奏でる楽器の生の音は深く聞き手の心に染み込み病気も治してくれるのだということが分かった。

コロナが克服されてこれまでのように生演奏を普通に楽しめる、感じられる日が来ることを切に望むのでありました。

 

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