トカラ遠征2021⑤マリンチャレンジャー号
マリンチャレンジャー号でのトカラ遠征二日目。
夜中に走り始めた船のエンジン音を何と無く耳にしながら寝ていたが、エンジン音が下がると夕べ遅くまで遊んでいた割にはパッと目が覚めた。
時計を見ると午前6時。外は明るくなり始めている。釣りの時間だ。
船が止まると船長から準備してください、の声。釣り師一同朝食もとらずにタックルを手に釣り座につく。
この日はGTキャスティング組とジギング組に分かれて釣りをする。
キャスティング組は左舷方向、風下に向かってルアーを投げ、ジギング組は右舷でジグをしゃくる。
GT狙いなので昨日に比べると水深はぐっと浅くなり深くても50メートルくらい。根魚を狙うには格好の水深だ。
僕と根魚王、そしてY店長はジギングを、その他の面々はキャスティングでGT狙いとなったのだが、船酔いバイク大好きさんの姿は見えなかった。
朝イチ、GTに何度かバイトがあった。
しかしフッキングには至らず惜しい結果となる。
根魚組は根魚王がいきなり朝イチヒットする。
竿は大きく曲がったがいつまでもぐいぐい引き込んでいる。
普通はこのやり取りが楽しいのだが、根魚の引きでないと分かると根魚王にとってはただの無駄なファイトになってしまう。
上がってきたのは案の定ね魚ではなかった。
いいサイズのギンガメアジだ。
根魚王の微妙な表情もマスクに隠れて見えないのであるが。。。
しばらくして、僕にもヒットがあった。
船の上で簡単な超直をとった後にエノカフェで一服する。
昼食後、船は大移動し何時間か走った。ビールの酔いに任せてベッドで昼寝する。
ところが投げてもしゃくってもなかなか反応がない。しかも風は強く吹き付けるは波は大きくうねり始めるはと釣りずらいことこの上ない。
情報社会の中で地震等情報が全く耳に入らないが故の厳しい一日であったのでありますが、僕は地震のことを知らなくてむしろ良かったと思っている。
もし、現地で地震の情報が入り、常に自分らのいる海の底が揺れていると知ってしまったら釣りをする気力も失せて昼から酒を飲んでふてくされていたに違いない。
しばらくして、僕にもヒットがあった。
ジグがそこに着いたと同時にググンとアタッた。根魚に間違いなし、それも結構重い。
ひょっとして朝イチからクエちゃんが釣れちゃったかな?とほくそ笑んでいたが甘かった。
上がってきた魚が茶色く見えたときにはやった!と一瞬喜んだのだが、同じ茶色系でもシロブチハタだった。
船長が写真を撮ってくれたが引率のY店長は夕べの夜遊びがたたって起きて来ず手元に写真がない。
Y店長たら、昨夜は船が動き始める3時頃まで釣りをしていたらしい。
一昨年のイソンボ(イソマグロ)入れ食いを再び、と粘ったらしいのだが潮が悪かったのかイソンボは全く釣れなかったようだ。
船の上で簡単な超直をとった後にエノカフェで一服する。
無理やり飲ませるコーヒーはうまい。
この後は島を北上しながら移動し釣りをして行くのだが、GTは活性が低く全く出て来なかった。
根魚も同様に渋くあたりが極端に少ない。
実はこの時は知らなかったのだが、翌日電波の入るところまで戻って来他ところで我々がいたトカラで群発地震が起きていたというではないか!
以前ダイバーで潜水中に自信を体験したという人にその体験談を聞いたことがあるが、それはもうものすごい地鳴りがきて恐ろしかったと言っていた。震度3くらいの地震でそんな様子だったという。
魚達にとってもこれは大きな恐怖であろう。メシなんか食ってる場合ではないのである。恐ろしさし怯えてじっとしていたに違いない。
そういう事情を全く知らない我ら釣りバカ一同は東の強風に煽られながらも果敢に投げ続け、粘り強くしゃくり続けた。
船酔いでヘロヘロになっていたバイク大好きさんもそんな事情は全く知らずに懸命に竿を出していた。
今から思えばなんと涙ぐましい光景であろうか。
あまりに魚の反応のないのにふてくされた僕は昼からビールを飲んだ。
普段は大きな魚を釣った時にヨロコビのビールとなるのだが、この日はヤケクソビールだった。
昼食後、船は大移動し何時間か走った。ビールの酔いに任せてベッドで昼寝する。
夕べ寝不足だったこともありよく眠れた。
船の速度が落ちてきて起きてみると島のすぐ近くに船はいた。
今度こそと、一同気合を入れ直して釣り始める。
そこの風景は僕は見覚えがあった。6年くらい前に40キロくらいのデカいイソンボを釣り上げた場所だった。
その時はイソンボ以外にもGT40キロ、他にも良型GTのダブルヒットと連発した場所なのだ。
そのことを話すとGT組の気合いも入った。
バイク大好きさんもこの日最後の力を絞ってしゃくり倒した。
ところが投げてもしゃくってもなかなか反応がない。しかも風は強く吹き付けるは波は大きくうねり始めるはと釣りずらいことこの上ない。
それでも頑張って釣り続けた。
夕方近く僕にバイトがあり底でズドン、とアタッた上に重い手応え。
根魚特有の最初だけ暴れてあとは重くなるだけのファイト。これまたクエがきちゃったのではないかとぬか喜びしながら糸を巻いたのだが上がってきたのはまたまたシロブチハタだった。しかもこれもいいサイズ。軽く50センチはある。
嬉しいやら、がっかりするやら複雑な気分で釣りを続けたが、太陽は西の空いや海に沈もうとしており、このあとひと流しだけしてこの日の釣りは日没とともに終了した。
船は島影の風を避けられるところに移動し投錨された。
今日の夕食はお鍋。
Y店長のスペシャルサラダにおつまみも沢山、さらに昨日怪魚ハンターが釣り上げたハガツオを強制的にさばいて食卓に上げられた。これがまた旨かった。
夕食が終わるとシャワーを浴びてサッパリしこの晩もすぐ寝る派とまだ釣りする派に分かれた。
昼間の釣りが物足らなかった母kは当然まだ釣りする派だ。
開始してしばらくは何も起こらなかったが暗くなって船のライトに小魚が集まり始めて船の周りが賑やかになりだした。
僕がしゃくっていると底付近でいいアタリがあった。根魚ではないらしくよく引くファイトだったが楽しい。
上がってきたのは銀ガメアジだった。
群が入って入れ食いになるのか!と喜んだのだが、なぜか僕にはこの一匹だけであとは全く何も釣れなかった。
その釣りをする姿はどこか哀愁を帯びていて妙に鮮烈に覚えていたのでありました。
しばらく釣り続けたものの、しかしながらあまりにもアタリはなく僕は9時頃までやって明日の準備をささっと済ませて寝床に潜り込んで寝てしまったのでありました。
情報社会の中で地震等情報が全く耳に入らないが故の厳しい一日であったのでありますが、僕は地震のことを知らなくてむしろ良かったと思っている。
もし、現地で地震の情報が入り、常に自分らのいる海の底が揺れていると知ってしまったら釣りをする気力も失せて昼から酒を飲んでふてくされていたに違いない。
釣れないながらも一生懸命丸一日釣りができたことの方が幸せだと思うのだ。
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