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2021年8月 9日 (月)

小林哲郎個展@仲通りギャラリー 馬車道

釣りの話ばかりこのブログに書いていますが、実は絵を見るのも好きなんです。

え?ってつまらないダジャレを言ってる場合じゃない。

絵を見るのはもともと好きで年に数回は企画展などに出かけていたが、ここ数年ハマっていたのは日本画や版画で、これは数年前に茅ヶ崎で行われた小原古邨展を見てからかな。

その精緻な鳥獣画に痛く感動し、そこから日本画の素晴らしさを認識し始め、釣りの遠征ついでに島根の足立美術館まで出かけて来たりもしたし一時は月一くらいで上野の美術館に通ったりしたものでしたが、このコロナ騒ぎですっかり美術館巡りはしなくなってしまっていたんです。

そんな折、知人の画家、小林哲郎さんの個展が横浜で開かれるというので、ご近所のお友達を誘って密を避けてこっそり出かけてきました。

 

会場の仲通ギャラリーという場所は横浜の馬車道の海外よりの大通りに面した角にあるガラス張りのギャラリーで、ここでは過去にも小林氏や他の画家も交えた展覧会が行われていたので何度か行ったことがある場所でした。

さほどの広さは無いとはいえ高い天井とガラス張りの角部屋という開放的な空間がとても気に入っているギャラリーなんです。

 

ギャラリーに入るとお客さんが一人小林画伯とお話をしていた。

僕ら三人が入っていくと挨拶を軽くしてくれた。

 

同行のご近所さんを椅子に座らせて自分は展示している絵をゆっくり見た。

この小林画伯の絵はいわゆる抽象画というやつで、キャンバスに絵の具を塗りたくるだけでなく、色のついた紙を貼ったり破ったりして立体感を出すという独特な手法の絵なのであります。

 

Img_0344

 

写真をご覧の通り何が書いてあるのかさっぱり分からないのですが、そこが逆に楽しいのが抽象画の面白いところ。何に見えるのかは見る側の自由なのだ。

見ようによっては何にでも見えてくる。楽しそうにも見え、苦しそうにも見える、悲しく見える時もある、いわば自分のその時の気持ちを映す鏡のようなものなのだと思うのでありますね。

 

一方で絵の中の空間はその外側とは隔離された無限の宇宙の広がる窓でもあると思う。

小さな、あるいは大きな窓の向こうにある宇宙を覗き込んで様々な妄想、想像をかき立てるのが面白い。

画伯の絵は僕にとってはとても心地よい絵で、見ているだけで自分の心が解放されて行く。自由、希望、夢、様々なものがそこにある。

Img_0343

動向のご婦人も「私はこの絵はさっぱり分からないけれども、希望をすごく感じる」とおっしゃった。

その通りだと思った。

コロナ禍で暗鬱とする今の世の中だがこの絵はそんな僕らに希望を与えてくれたと思った。

 

画伯とそんな話をしていたら、あるお客さんがこれらの絵を写真で切り取って見せてくれたのが面白い、とその写真を見せてもらったら、全く違う絵に変わるので感動し、自分でもやって見た。

するとどうだろう、切り取り方で絵が全く別の表情を見せてくれておもしろい。

色々撮りまくっては楽しんだ。しかしこれはあくまでも写真の中の世界での表現であり、限界も感じた。一枚の絵全体から感じるエネルギーがそこには無かったからだ。

Img_0346

まあ、こんな風にして絵を楽しんでいると、道を通りかかった人が興味深そうに覗き込んでいたと思ったら中に入ってきて見に来たり、画伯の別な知人が入って来たりとなかなか賑やかになって来たので一時間ほど見たところで帰ることにした。

見ていて欲しくなる絵もあったのだが、残念ながら我が家には画伯の絵を飾って似合う部屋がない。

なあんて思いながら暑い夏の午後、ココロの洗濯ができたいい時間なのでありました。

 

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