トンジギ転じてキハダジギング@ジギング船小海途
このところトンジギが流行っていますね。
トンジギといってもトンテキとかトンペイとかの食べ物ではないので、大阪の北あたりの小さな店のカウンターに座って、中生とトンジギくれる?などと注文することもなければ、いやあ!やっぱりビールにはトンジギ!まじ美味い!などという会話もないのであります。
トンジギというのはトンボの羽のように左右にスッと伸びた長い胸ビレを持つビンチョウマグロをジギングで釣ることなので釣り師以外の方々には耳慣れないかと思いますが、ここ2年ほど太平洋沿岸のおもに紀伊半島あたりを中心に遠州灘沖や南伊豆沖などでよく釣れているマグロなんですね。
ビンチョウマグロは本マグロ(クロマグロ)やメバチマグロと比べると味は一段下がるもののそこはマグロですからそこそこ美味しいことには変わりません。
そのビンチョウ(以下トンボ)の10キロ〜20キロクラスが多い日は一艘の釣り船で10匹近く上がるのだということを聞いていたので誘われたら断るわけにはいきません。
2月に入って最初の日〜月曜日を狙って行くことになりました。
今回のプチ遠征もいつものように近所のルアーショップ、Ebb&Flowさんの企画で今回は7名での人数多めの釣行になったのですが、直前でバタバタして2人減って5人でのチャーター釣行になりました。
初日は横浜から志摩の大王湾というところにある小海途さんというジギング船までの移動。
といっても一泊する宿は車で20分ほど離れた賢島(カシコジマ)というところにあるホテルまでへの移動なのですが、日曜日の行楽渋滞を避けて朝早く横浜を出発し、お昼の伊勢湾フェリーで伊勢に渡り街の食堂でもつ焼き定食、伊勢うどん定食、トンテキ定食などの各定食を各々いただいてから船のある港の場所を確認しに行きます。
2時頃港に着いて乗船場所の確認をし、明朝くらいうちに走るホテルから港までの道路を確認しながらホテルへ。
賢島というところには初めて行きましたが、この辺り志摩の地形は複雑に入り組んだリアス式海岸なので海の幅も狭いところがあり大きな橋を渡って島に行くわけでもないのでちょっとした岬にあるような印象でホテルに到着。
ビジネスホテルかと思っていたらリゾートホテルだった。
チェックイン後複雑なリアス式海岸のような迷路の通路を歩いてようやく部屋にたどり着くと、そこはオーシャンビューの個室で小洒落た雰囲気であった。
なんかオヤジ、いや一月末で高齢者の仲間入りしたのでジイさん一人で止まる雰囲気ではない、ボワンとしたちょっとおしゃれでちょっとエッチな雰囲気の部屋に戸惑う。
夕食まで時間があったのでタックルを1セットだけ組み、大浴場に行って風呂に入り、家から持っていったシングルモルトのウィスキーをチビチビやる。
伊勢志摩の風景を前にウィスキーをチビチビなどというのはなかなか趣があってよろしい。
そのうち酔っ払って寝ちゃいそうになったところで夕食の時間となった。
ホテル周辺のレストラン、食堂関係は「まんぼう」が発令中ということもありどこも閉まっていたり早く終わって閉まったりで食べるところが無い。
仕方ないので車で20分ほど走ってファミレスに行く。
ファミレスといえば、普段は、そろそろハラヘッタからあそこに見えてきたファミレスにでも入ろうか?というような利用法が重で、今回これほど目的意識を持ってファミレスに行ったことはないので何と無く愉快だった。
店に入ってビールを注文すると酒類の提供はしていないと言われシュンと心がしぼむ。
海の近くなのでカキフライ定食を頼んだが横浜のトンカツやで食べるカキフライの方がずっと美味かった。
というような感じで初日はホテルで就寝し二日目は早朝5時前にホテルを出て途中ファミリーマートで朝飯昼飯飲み物などを素早く買い込み素早く港へ行く。
なぜコンビニと書かずにファミリーマートなのかというと、この辺りはどこもかしこもファミリーマートばかりで他社の店外見お見当たらなかったからだ。
まあ釣りには関係のない話なのでスルーして下さい。
ということで暗い中、港の自販機の明かりを頼りに準備。
北風が冷たい。見上げると星が美しく、街明かりが無ければ天の川が見えただろう。
支度ができると船に乗り込み6時前に出船。
入り組んだ湾を出て行くと日の出前の海と空が美しい。
30分ほど船のキャビンでウトウトしているとポイント到着。
陸地が見えるこんなところでマグロが釣れるんだ!と思いながら最初の一投、ジグを水中に落とす。
この瞬間がたまらない。
何が来るのかワクワクドキドキ。
船長の指示では水深80m〜120mくらいのところにトンボがいる。朝一はキハダも回って来るので気をつけて下さい、との事。
キハダはキハダマグロの事ね。
船は風に対して直角に、つまり船の横面に風を受けて流して行くドテラ流しという流し方で釣ります。
釣り人は風に向かった舷に横並びになって釣りをするわけですが、風をもろに顔に浴びるので寒いのと船は釣り人の後ろに向かってどんどん流れて行くので、落としたジグは船からどんどん離れて行く。
100mの水深にジグが達するには糸は150mくらい出さないと達さない。
この辺り三角関数をちゃんと覚えていれば、糸の出る角度で糸を何メートル出せば推進にピタリのポイントにジグを落とすことができようというものなのですが、三角関数は中学でやって以来そのおかげでそれまで好きだった数学が嫌いになってしまったほどの苦手科目なので、仕方なく少し長めに糸を出して幅広く探って行くしかないのでありました。
その分余計な体力消耗をするはタナはボケるはなので今度もう一度勉強し直そうか。
なんて思っていながらジグを数回しゃくっては落とす(フォール)というアクションを繰り返します。
マグロはこのフォールの瞬間に反応して食いつくことが多いので、アクションにフォールを入れるのがキモらしいんですね。
理屈では若手いても、巻き巻き巻きストンと落として、また巻き巻き巻き・・・と50〜80mしゃくってはまた落とす。
二度も落とし直すとジグは流され、というより船の上の自分がバックしている分どんどん糸の角度が浅くなり出す糸の長さが長くなってしまう。
こうなってしまうと、竿でいくらしゃくってもジグが動かなくなってしまうので、一旦全部巻き上げてからまた水深120mまで落とす、そしてしゃくる、というなかなかのハードワークなのであります。
なんて言ってる間に30分ほど海の上を流れた船は元の場所に戻って流し直します。
この間マグロの反応はあったんですが小さなアタリがY店長にあったくらいでヒットは無し。
流し変えてしばらく行ったところでY店長にヒット。
初めはスイスイ糸を巻いていたけれど、これはマグロが船に向かって泳いできているからで、ここを素早く巻き取らないと糸のテンションが緩んで針が外れてしまうので必死に巻かなくてはならない。
もちろんスポーツフィッシングなので電動リールという文明の利器は使わずに魚と人間の肉体勝負なのであります。
ある程度上がってきたマグロは今度は反転して走り始めた。
ドラグを鳴らして糸が出てゆく。
竿の周りからを見てもY店長の力の入れ具合を見てもなかなかのサイズの様子。
一走りしたら今度は人間の方がグイグイ糸を巻いて間を詰めていきます。
走り方を見て船長はキハダマグロだと言う。
残り50mくらいからがキハダとの勝負が大変なところ。
魚も弱ってきているとはいえ命がけで必死に走るので一進一退の攻防が続く。
ここで体力負けした方が負けなのでマグロも釣り師も必死です。
普段はそこそこサイズも簡単に上げてきてしまうY店長でもなかなか手こずっていた。
ようやくマグロが見えてきたらやはり黄色い。
キハダだった。しかもかなりデカイ。
船長がギャフを入れて僕と二人掛かりで船に持ち上げて入れた。
丸々と太った魚体は誠に見事なキハダマグロでぱっとみでも30キロ以上あるのが分かった。
船長が丁寧に締めて血抜きした後、腰掛けているY店長の膝の上に二人掛かりでマグロを乗せる。
重い!と思わず声が出た。
写真を撮って無事闘いは終わった。
さあ、次は俺だ!と一同口には出さぬものの気合いが表情からムンムン感じられた。
ところが、そのムンムン熱気に反してアタリは全くなく沈黙してしまう。
その後な何度か流し直し時折マグロの反応もソナーに映るのだが全くアタらないので船長も首をかしげる。
時間はどんどん過ぎてゆきあっという間に正午を回った。
このまま終わってしまうのかなあ、と思っているところに船長からいい反応が入ってきた!とアナウンス。
その直後に右隣のY店長にヒット。
あ。またまた引率のくせして一人で釣ってる!とややヒハン的な目で睨んだらバレてしまった。
ありゃあ、申し訳ない。と言いつつも自分の釣りに集中し、ジグを200m糸を出してたるんだ分を巻き取りしゃくり始める。
巻いて巻いて巻いて落とす!と呪文を唱え始めたところに!!!閃光が走ったような錯覚を感じるとともに手元にズシリとした重みを感じる。
ヒット!ヒット!やっと来たあ!頑張ってしゃくり続けてよかった!と笑顔になる。
次の瞬間マグロは走って糸が一気に50mほど出された。
あ、これもキハダだな、と思った。重さは大してないように感じられた。
走りが止まった後はこちらに向かって泳いで来たので必死に糸を巻く。
残り70mくらいのところでピタっと止まりここからはマグロとの引っ張りっこになる。
何かドン!という感触と共に急に魚が重く感じられるようになったのでサメに喰われたか?と思ったがその後また走ったのでどうやらまだマグロがついているらしい。
その後は急に魚が重く感じられ糸を少しずつ巻いてはジリジリと出され、という一進一退でおよそ15分かけてようやく船べりで引き寄せて来た。
姿を見たらやはりキハダだったのだがさらに上がってくると、あれえ?小さい。
イメージしていたサイズはY店長の30キロオーバー以上だったのに見た目はどう見てもふた回りは小さい。
船長が魚を見てジグの掛かり方が口の横にかかっているのでマグロが泳ぎやしぃ体制になっているという。
その分マグロは楽に泳げるのでなかなか弱らないのだった。
一方、こちとらは先月下旬に高齢者の仲間入りして体力はこの5年でずいぶん落ちている。
このサイズの魚とはここ数年やりとりしていなかったのでもう体力の限界!
早く弱ってくれえ!とマグロに向かって叫ぶのであるが、マグロだって命がけだ。
船べりで5分くらいぐるぐると泳ぎ回られた末にようやく間を詰め切って船長のモリが入りキャッチできた。
船に上がったマグロを見て久しぶりに感動する。
お互いよくやったよなあ、とマグロの闘いぶりと自分の勝利をたたえた。
写真を撮って一同から祝福を受ける。
僕のファイト中はジグを落とせずにじっと見守ってくれていた仲間に感謝の礼を言う。
船長が、まだまだ居ます。このまま続けましょう!とハッパをかける。
残り時間は約一時間。
僕は全身から噴き出した汗が冷えて来て震えるほどになってしまったので、もう釣りをする気力も体力も残りわずかながらジグを落としてシャクリ体を温めた。
残り時間プラス船長の好意で少し延長していただいたがその後はあたりは出ず、この日はキハダ二本のみで終わりトンボはとうとう釣れなかった。
Y店長へのアタリが一度あっただけだ。
魚探の反応や潮の流れからはトンボの日だと船長はなぜキハダしか釣れないのか首をかしげていた。
港に戻り帰り支度をして、4時半のフェリーに間に合うように道を急ぐ。
なんとか間に合ったおかげでその後もスムーズに走らせて午後11時に横浜に帰って来た。
釣ったキハダは五人と来られなかった二人にも分けることにした。
僕はこの頃には立っているのもやっとと言うくらい疲労していて、車から降りた途端に両足を釣るほど疲れていた。
それでも自分で釣ることができたので心地よく感じることができた。
残念ながらボウズに終わった三人と来られなかったお二人には後日おすそ分けするマグロを味わっていただいて勘弁していただこう。
と言うわけでなかなかゲキ渋の中にもなんとか釣れて楽しい釣行になったと言うご報告でありました。
波があって船上コーヒーショップ、エノカフェが出来なかったことだけが心残り。また行こう!
最後まで読んでいただいて有難うございました。
次は東京湾のシーバスジギングかな?
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