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2022年3月

2022年3月31日 (木)

野田知佑さんが亡くなった

カヌーイストの野田知佑さんが永眠なされた。

3月27に亡くなられたそうだ。享年84歳。

ここ数年の野田さんの姿を雑誌などの写真で見ながらこの日がくるのはそう遠くないなと覚悟はしていたのでショックはないものの寂しい。

 

野田さんを知ったのは僕が30歳くらいの時。

バス釣りやキャンプ、スキーなどアウトドアにハマっていて、当時買ったBE-PALというアウトドア雑誌に野田さんのカヌーでの川下りのドキュメンタリーが連載されていて、すぐに夢中になった。

当時の野田さんは脂の乗り切った時期で、ユーコン川、マッケンジー川といったアラスカの大河をカヌー犬ガクと一緒に下り、その冒険の様子をリポートを連載していた。

野田さんの川下りスタイルは実にシンプルでマイペースのように思えた。

川を下るのを目的とせず、その過程を楽しみながら下る、いわば川下りの生活の様子が実に魅力的だったのだ。

夕飯は川で釣ったグレーリングやサケをおかずにし、持っていった酒を焚き火を見ながらカヌー犬ガクとその時を楽しんでいるようで、そのスタイルはカッコよく憧れたものだ。

 

 

四国の四万十川が今や全国区となり日本一の清流と呼ばれるようになったのも野田さんの貢献が大きいだろう。

野田さんは何度も四万十川をくだりその様子をBE-PALに書いただけではなく、仲間の椎名誠さんが野田さんの川下りを映画にしたところから有名になったとも言える。

 

椎名誠さんと野田知佑さんは親友とも言える仲で、犬のガクの名前も椎名さんの息子である岳さんから取ったものだ。

当時は野田さんが一人で冒険に出かける時には犬のガクは椎名家に預けられていたほどだった。

その頃のエピソードには楽しいものが沢山あり、椎名さんも自分のエッセイに沢山書いていてそれも僕は読んだものだった。

 

椎名さんや野田さん、さらにその仲間たちが川に集まり大きな焚き火をして酒を飲み肉を食うという話が随所に現れ僕を興奮させたものだ。

僕も少し真似をしてキャンプに行っては焚き火こそしなかったが湖畔にテントを立てて酒を飲み悦にいったものだ。

 

 

椎名誠さんも僕は大ファンだったので野田さんや椎名さんの本はほぼ全て読みあさった。

そのうちに川のことや自然問題にも関心を持つようになる。

 

1982年に「日本の川を旅する」という本で作家デビューした野田さんは日本の川がダム建設でダメになって行く姿を目で見て憂い嘆き反対した。

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それらの本を読んだ僕も日本の河川事情やダムの問題にも興味を持ち、長良川や相模川の河口堰建設の際は反対の集会に出たりもした。

この頃から野田さんは日本の川の将来を憂い、それと向き合う態度を示し政府と闘った。

その姿もカッコ良いし理念的にも大きく賛同したのだった。

 

野田さんに一度だけ会ったことがあるのも、横浜で行われた相模川河口堰反対の集会でのことだった。

関内駅を降りて会場に向かう僕の目の前に野田さんの後ろ姿を見つけた僕は、「野田さん」と声をかけたかったのに勇気が出せずに逡巡しているうちに会場に着いてしまいチャンスを逃してしまった。

野田さんと話して見たいことは沢山有ったのに。

 

野田さんの親友でも会った作家の椎名誠さんは野田さんとガクの主人公の冒険映画、ガクの冒険を作ったのを機に映画監督となり何作かの映画を作った。

中でも僕が最も好きなのは「アヒルの歌が聴こえてくるよ」という映画で、山奥の湖のほとりにすむカヌーイストが主人公のその映画は野田さんが千葉県の亀山ダム湖畔に暮らしていた時の暮らしがモデルになっている。

亀山ダム湖畔のキャンプ場の管理人として数年間暮らしていた時の野田さんの話には面白い話が沢山あった。

ブラックバス釣りの客が釣ったブラックバスを貰って、アルミホイルにくるんで焚き火にぶち込んで焼いて食べる、というのも好きな話で、ばバス釣り仲間の間では、バスは食べられない、という誤った常識を否定し、こんな美味い魚はいないとその味を賞賛していた。話は横に飛ぶが、やはり僕の好きな小説家である開高健氏もブラックバスは美味い、とオーパで書いている。

キャッチアンドリリース派の僕も自分で釣ったブラックバスを食べたことが何度かある。

野田さんの本を読んで真似をして何度か食べたのであるが白身の美味しい魚だった。

ブラックバスが臭い、という人がいるがそれはブラックバスの臭い皮の処理ができていないだけだ。

 

話を戻そう。

そんな風に憧れの存在だった野田知佑さんから最も影響を受けたことは、自由に生きることそしてそのためには自立する、という事だった。

自分のことは自分でする、人に頼らない、それでいて他人には優しく自由に生きる。そんな考え方に深く共感を覚え僕の人生観の基礎になった。

僕の子供達にも小さな頃から自分のやりたいことを探させて自立することを目標に育てたので、子供達三人は大学に入るとさっさと家を出て、卒業すると自立していった。

子供達が家を出るのを寂しがる親は多いようだけれど、僕は自立して出て行く子供達の姿を逞しく思い寂しさは微塵もなくむしろ嬉しく感じたものだ。

 

僕が30代から40代の間はそんな風に野田さんと関わったのだが、50歳になる頃に大病をした僕は本が読めなくなり、それと同時期に年齢を重ねて冒険ができなくなった野田さんの姿を見るに抵抗があり、やがて毎月買っていたBE-PALの読まなくなり疎遠になってしまった。

晩年の野田さんは子供達に川を教える活動を積極的に行うことに勢力を費やしていたようだ。

おそらく自分の後進を育てたかったのだろう。将来を担う子供達に川を肌で感じさせることで日本の川の将来も変わると期待したに違いない。

 

子供達に自分の川への想いを託したのだ。

そんな野田さんを僕は改めて尊敬した。

野田さんの最後の冒険と言えるのは9年前、野田さん75歳の時にユーコン川を筏で下るという本だった。

犬のガクの子供にあたる犬2匹を連れての冒険だったが、75歳で川下り!という快挙に喜ぶ一方で往年のたくましさは感じられずに小さな落胆もした。

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それから先はほとんど野田さんとの接点はないままにこの9年間の僕は海の大物釣りに夢中になって暮らしていた。

今朝、2022年3月31日に野田さんの逝去を知った。享年84歳。

 

じっとしていることができず、思うままにこの文章を書いた。

野田さん、ありがとうございました。そして安らかに眠ってください。

 

僕の人生も野田さんに照らしてみればあと残り20年くらいだろう。

そして体力的にもできることは次第に限られて行くのは間違いない。

そのためにも今、この毎日を一日一日一生懸命生きようと心に命じたのでありました。

 

ブログ掲載の文章、画像の無断転載は禁止です ©️enos1091 All rights reserve

2022年3月26日 (土)

春の管釣りへバイクツーリング@東山湖フィッシングエリア

寒さ暑さも彼岸までというが今年は彼岸明けの二日間が真冬の寒さだった。

そんな寒い日には暖かくなったらどこかバイクでツーリングしたいなぁ、とか、たまには管釣りで小さい魚の数釣りも良いなあなんて考えていたのでありますが、天から降りてきたように、バイクで管釣りに行けば良いじゃん、それも近場の王禅寺とかではなくて少し遠いところ!と思いついた。

 

春の管釣りツーリングだ。これにしよう!と早速行き先の検討をする。

リバスポなんかいいなあ川は綺麗だしよく釣れるし、でも山の中は寒そう。

鹿留も同様にまだ寒そうなので適当に遠くて暖かそうなところ、って、あ、東山湖があったじゃあないか。

という結論に達したのであります。

 

東山湖は今から35年くらい前に冬場にバスが杖なくなるとよく通った管理釣り場で富士山のふもと御殿場にある用水池を利用した管釣りなのであります。

大きさは野球場二つ分くらいあるのかな?まあまあ大きくて目の前に富士山がど〜んと見えながら釣りをするのが好きな釣り場なのでありました。

 

早速ネットで調べてみたところ通常営業しているというのでお天気マークで晴れていて気温が上がる日を見つけていくことに決定。

さらに、このところ数年は管釣りではフライしかやっていなかったのでありますが、インジケーターをつけてのフライ釣りは餌釣りみたいにイージーにマスが釣れてしまうのでちょっと飽きていた。

久しぶりにスプーンの釣りをやってみようと思い立ち、古い道具箱を漁れば、出てくる出てくる、赤白黄色、黒にオリーブ、茶色に青。光るやつ、光らないやつ、丸っこいの細長いのとオレこんなにスプーンを持ってたっけ?と思うほど出てきたので嬉しくなった。

さらにミノーやクランクベイトも出てきて、こりゃあもうやるしかないなと心に決める。

 

竿にリールも昔使ってたのがあったので新調しなければならないのはラインとフックくらいだな、とポイント長後店に行って買ってきた。

あとは竿をバイクにくくりつけるのだけ確認したらこれで準備万端。

 

3月25日の金曜日、早朝4時すぎに横浜の家を出てガソリンを入れてから東名の綾瀬スマートインターへ向かう。

ここから東名に乗るのは初めてだけれどグーグルちゃんも「ここが近いよう!」と教えてくれたので素直に従った。

 

早朝の東名下りはトラックが多く小さなバイクで踏み潰されないように車間距離を十分にとって安全運転で走る。

そのうちに指先が冷たく感じ始めてきた。冬山登山用の超分厚い手袋をしているのにおかしいなあ?と思いつつ、先々週の下北半島津軽海峡の釣りの時に指先を冷やしすぎてまだジリジリと嫌な感触が残っていたのを思い出した。

どうやら指先だけ凍傷になりかけていたらしく感覚がおかしいのだ。

寒さでくるなら足や顔の冷たさの方が先に来そうなのだが、たいして寒くは感じずに手の指先だけ痺れるように寒かった。

 

中井サービスエリアに入ってバイクを止め指先を温める。

 

少し温まったところで出発。

御殿場までは20分と表示されていた。

山道のカーブを気持ちよくバイクで走りあがりあっという間に御殿場に着く。

途中、眼の前に立ちはだかる富士山が美しかった。

 

東山湖への道は新しくなっていたインターからすぐの場所なので間違えようがない。

6時ちょい過ぎに東山湖到着。

おそらく20年ぶりくらいに来たのだが以前と変わらずの佇まいの駐車場に入っていくとなんだかとても懐かしかった。

 

車は駐車場が半分埋まっているくらいの数だったので空いているようだ。

 

受付の建物がなんだか掘っ建て小屋のようなものに変わっていてそこでチケットを買い釣りを始める。

 

湖畔に出るとすぐ真下の富士山が真正面に見える場所が空いていたのでそこに入った。

 

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空はすでに明るくなり始めている。湖面にはマスのライズがひっきりなしにあがっている。真正面には大きな富士山。

いいなあ、これだよお!東山湖はこれがいいんだ、とまずはスプーンタックルをセットする。

ところがここで早くも問題が。。。

ここ数年海の大物の太い仕掛けしか扱っていなかったのが、急に4ポンド、0.8号の糸をスプーンに結ぼうとしたら、目はぼやけているは、指先は先ほどの痺れもありうまく動かないわでなかなかスプーンが結べない。

こんな時にと持っていったヘッドライトの明かりを頼りに一苦労して仕掛けが完成。

 

早速キャストして表層から攻めてみた。スプーンは2グラムのモスグリーンのような色。

表層をゆっくり引いてくると、ツン!とアタって手元に心地よいグンという手応えが、とイメージはできてるのにアタリがない。

 

二投目はほんの少しだけ沈めて引いてみた、すると狙い通りにヒット!

小さいニジマスだがよく走り回ってジャンプまでする。

ニジマスのファイトはいいなあ、と手応えを堪能しながら手元まで持って来て水の中で針を外してリリースする。

なんだか思い通りの展開で気持ちいいぞ!

と気分は上がる。

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さらに、そこからは一投おきくらいにヒットしてすぐに5匹くらい釣れた。

 

ところがそこからアタリがなくなる。

スプーンにスレたな、と違う色に変えて投げるとすぐに来たのだが後がなかなか連続しない。

ポツリポツリと釣りながら昔通い込んだ管釣りの釣り方を思い出す。

竿の構え方、アタリの取り方、カラーローテーションやアクションなど、思い出すままに試して色々やってみるのが楽しかった。

ところがここでまた問題が。

視力が落ちて以前のようにラインが見えなくてアタリをラインで取ることが難しいのだ。

それに、オンボロのリールはガタがひどくてハンドルを回転させるとギアがゴリゴリいうのが分かるほど酷い。

ガタがある分小さなアタリの感触が直接手元に伝わらないのだ。

以前は同じ道具を使っていてもそんなこと気にした事もなかったのに、ここ数年のステラだのソルティガだのの高級リールの巻き心地に体が慣れてしまったようだ。

 

今、もし本気で管釣りの釣りをやるならステラの1000番を買っちゃうだろうな、などと考えながらゴリゴリ糸を巻いて釣りをした。

日がすっかりあがって暖かくなり始めたのが8時過ぎくらい。アタリも減り魚は沈んでしまいライズもなくなる。

9時までやったらフライに代えて入れ食いを堪能しよう、と企みつつスプーンを取っ替え引っ替え投げていたらあるスプーンのカラーが当たりカラーだったようで、渋いながらも小さなアタリがよく出たのでしばらくスプーンの釣りを続けた。

しかし、ゴリゴリリールで小さなアタリを取るのはなかなか難しく合わせのタイミングがうまく合わない。

普段は使わない度付きサングラスに変えてみたが光の角度が悪いのか視力低下が著しいのかラインもよく見えないで、ヒットに持ち込めず熱くなる。

10時近くまでやって少し結果が出たので、ここでスプーンからフライに交代して竿を組む。

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僕のようにフライとルアーの釣りを両方やる人は意外と多く、僕の並びの右側三人はさっきまでルアーを投げていたのにいつの間にかフライをやっていた。

みんな考えることは一緒なんだなあ、と納得しながらフライに交換。

ここでのフライはフルキャストせずに5mくらいのところにインジケーターを飛ばしてアタリを待つ。

インジケータの下は1mくらい。

これはスプーンの時にアタっていた層なので自身があった。

 

 

風が吹き始めて湖面に細波が立ちはじめたなあ、なんて思っているとインジケーターがスススッと動いて水中に引き込まれた。

二度目まで動くのを見ていて三度目で合わせるとグググっと魚の手応えが伝わり小さなマスがジャンプした。

ここからはもう入れ食いで、投げればアタル、合わせそこないやスッポ抜けはあるもののほぼ入れ食い状態で次々とマスをキャッチ&リリースした。

 

10匹も釣ったら飽きてきたので、手を休めて富士山を眺めながら飲み物を飲んだり写真を撮ったりして日向ぼっこをした。

釣りに来てこんなにゆるりと遊ぶのは初めてかもしれないなあ、いつもは眉毛を釣り上げて数数えながら釣りしているのに、とそんな釣りをしている自分の姿を想像して思わず可笑しくなる。

春の暖かい空気がそうさせるのか、富士山の眺めがそうさせるのか知らないがこの日は全くのんびり、ゆったりの釣りで、ここからはちょっと釣りをしては手を休めて写真を撮ったり、お菓子を食べたりして過ごした。

 

お昼を過ぎたら人が増えはじめた。午後からの件で釣りをする人が多いんだというのが分かった。

いつの間にか駐車場も満車になっていた。

 

陽気はすっかりポカポカ陽気で釣りよりも昼寝がしたくなるくらい。

 

ニジマスちゃんも数えてないけど多分30くらいは釣ったろう。

暖かいうちにバイクを楽しんで帰ろうと早上がりを決めた。

 

帰り仕度して最後にバイクをいい場所に移動して写真を撮って帰る。

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帰り道も東名高速が秦野中井インター付近で事故渋滞していたが大したことはなかった。

 

3時過ぎには家について4時からは相撲を見た。

 

釣り堀で時間前に上がって帰るのは初めてかもしれない。いつもは時間がきてもあと一投、もう一投とかブツブツいいながら時間超過してるのに。

 

なんかゆとりというか余裕というかのんびりというか、釣りをしてバイクに乗りながらもゆったりとしたいい時間を過ごせた一日になったのでありました。

 

 

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2022年3月17日 (木)

気がつけば津軽海峡でサクラマス釣り その2

前回に書いた成り行きで本州最北端の下北半島のむつ市で朝を迎えた。

 

朝といってもまだ3時過ぎなので夜といった方がいいくらい外は真っ暗。

 

四時過ぎにロビーに集合して宿を出てコンビニで朝食・昼食・飲み物などを買い込んでい港へまっしぐら。

 

といっても暗い中原生林のような林や雪が薄白く広がって見える原野の中を30分ほど走った。

 

着いたのは野牛漁港というなんだかワイルドな名前の港。

すぐに今回のコーディネーターであるネイチャー・ボーイズの柳さんと合流し船に乗る。

船はイカ釣り漁船のようで船体は大きくガッシリした造りだった。

 

乗船して間も無く出船。

 

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うねりのある津軽海峡を船は進む。おのずと石川さゆりの歌が浮かんでくる。

北風が冷たく気温は0度近い為指先が凍る。

 

僕の防寒着といえばスキーの格好に猫ちゃんのフリース帽子で上半身は万全なのだが足元がお粗末で長靴に靴下だけ。これは流石に寒かった。

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ウネリが残る波の中30分ほど走ると最初のポイントについた。

空は薄明るくなり始めて分厚い雲の下に津軽海峡の景色が広がっていた。

 

初めてくる津軽海峡に感動しつつも初春の津軽に対応しきれていない服装で手足の指先はさらに冷えて痺れてくる。

じっとしてたら死にそうなので早速釣りを始める。

 

移動中に柳さんからサクラマスの誘い方を色々聞いてした知識はできていた。

ネイチャー・ボーイズさんから発売されている鉄ジグが実績があるというので4本買っていたものを使いしゃくり始めた。

 

するとすぐにヒット。お!サクラマス簡単じゃん!と思ったら上がって来たのは小さなホッケだった。

ホッケを釣るのも初めて。やっぱり北の海なんだなあ、とあらためて感慨にふける。


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次こそはサクラマスを!としゃくるのだが釣れてくるのはホッケばかりで最初のひと流しで五匹も釣ってしまった。

なんかしゃくり方があっていないんだなあ、としゃくるスピード、幅、そしてその後のジグの落ちるフォールの長さなど色々試しながら釣りをする。

柳さんによれば、その日のパターンというのが毎回違うそうで、そのパターンを見つけるまでがこの釣りの面白さだという。

 

最初にサクラマスをかけたのはやはりこの道のプロ柳さんだった。

竿の引き込み方がホッケなんかとは比べ物にならない。グイグイと走り回る。

 

上がって来たサクラマスの魚体は美しかった。

マスといえば菅釣り(ルアーの釣り堀)で見るヒレ先の丸まった養殖物しか見たことがなかったが、天然物はヒレ先が尖って美しい。

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よおし、俺だって!と気合が入るのだが相変わらず釣れてくるのはホッケばかり。

どこかしゃくり方に問題があるのだろうと柳さんの釣り方をチラ見して参考にする。

 

二時間くらいやったところで今までとは違う手応えのアタリがあり竿が重く引き込まれた。

マスですね。と隣で釣っていた柳さん。

同時に右隣のY店長にもヒット。

二人同時にサクラマスをかけた。

ファイトを楽しみながらも慎重に上げてくる。上がったサクラマスはまあまあのサイズだった。

精悍な顔つきはマスというよりサケの様だった。

 

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生まれて初めて釣る天然のマスに感動した。

かつて開高健氏の小説やカヌーイストの野田知佑さんのアラスカの川下り冒険紀行に出て来たサケの顔を思い出し僕もそんな魚を手にできたことが嬉しかった。

本当はアラスカに行ってサーモンを釣るのが僕の夢なのだけれどその気分だけでもこの一匹が味あわせてくれたのだ。

 

美しい魚体にしばらく見とれた後写真を撮った。

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この頃には風もだいぶ弱まり寒さも少し和らいで指の痺れも無くなっていた。

 

さあ、二匹目を釣るぞう!と意気込んだが、その後が続かない。

 

柳さんもY店長もなかなか手こずっている様子だったのを見て、プロが簡単に釣れないのだから、と諦めつつも一方で見てろよ!俺だって!という闘志も湧いてくる。

 

しばらくしてホッケとは違う重いアタリがありいい手応え、同時にまたまた右隣のY店長もダブルヒットで竿を曲げた。

マスですね。と喜んで上げてきたらなんとサイズのいいホッケじゃあないですか!がっかりしてY店長を見たらそちらは本命のマスのようで僕のとは引き方が全然違う。

上がってきたY店長のマスを見てちょっと口惜しかった。なんで俺はホッケなん?と声に出す。

しゃくり方が合ってないのが分かっていたもののなんだか口惜しい。

 

ジグを取り替えて色々試すが上がってくるのは相変わらずホッケばかり。

これまで出番の少ない昆虫だ好きさんもホッケにミニサバと振るわない。

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その後あたりも遠のく中でフグをに連発し笑いを取る。

 

昼を過ぎた頃からちょっと魚の活性が上がってきたようで急に船上が騒がしくなってきた。

 

僕の竿にはなんだか重い手応えのヒット。

竿はぐんと曲がりホッケではないのは確かなのだがマスの引きともなんだか違う。

なんじゃろ?と上げてくるとタラだった。

 

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もちろんタラを釣るのも生まれて初めて。初めてだらけの釣りは楽しい。

僕のタラを見た柳さんはすぐに狙って底を叩いて大きなタラを上げる。さすがプロは違うなあ。

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釣り上げたタラは大きなマイワシを沢山吐き出した。それを見て魚がイワシを食っているときに強いプロセレのアンチョビットシャープにジグを替えて底を叩いたら一発でヒットし重い手応え。さっきのよりふたまわり大きなマダラが釣れてきた。

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狙い通りタラが釣れたので満足しそこから先は本命サクラマス狙いに戻る。

 

この辺りからY店長はサクラマスの釣り方を見つけたようでポツリポツリと一人数を伸ばす。

柳さんも一匹追加したのだが、僕にはアタリはあるものの針にかからなかったりバレたりが多い。

 

アワセが悪いのか誘い方が悪いのか悩む。マスがジグにアタックしているのは間違い無いと思うのでしゃくり方も間違いじゃ無いと思うのだが針に掛かってくれないジレンマ。

身悶えするようなアタリを何度か逃して午後2時終了となった。


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ホッケ17匹、マダラ二匹、フグ二匹、本命サクラマス一匹が僕の釣果。

 

本命は一匹だけだったが色々試しながらの釣りは楽しかった。

外道とはいえ美味しい魚たちだしみんな初めて釣る魚なので嬉しさも倍増!満足して沖から上がる。

 

港で片付けをして丁寧なコーディネートをして下さった柳さんにお礼を言い別れた。

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ここからが実は大変で、横浜までおよそ800キロの道のりを一気に運転して帰らなければならない。

しかも全員寝不足だ。

 

午後3時ごろ港を出発。帰りはスマホのナビで最新の道を検索して最短ルートを選ぶと下北半島の付け根にあたる野辺地までは一時間くらいできた。

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その後八戸方面へ向かい途中まで出来ていた高速に乗るとあとは一本道。

代わる代わる交代して運転したりうたた寝したりしながら横浜に到着したのは午前2時前。

 

無事に帰れてホッとする。同時に思いがけない遠い旅になりながらもドタバタとまた新鮮な初めての地に行き初めての魚を色々釣ったことはとても楽しく思い出深い釣行になりました。

また行く事、有るかなあ・・・

 

 

写真協力:Ebb&Flow
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2022年3月16日 (水)

気がつけば津軽海峡でサクラマス釣り

三陸沖でサクラマスが釣れるので行きませんかというお誘いがあったのが2月中旬だったかな。

サクラマスは釣ったことがないので二つ返事で行きます行きます、と行ってはみたものの、自分のスケジュール表を見たらその日程の四日後からトカラ列島遠征が入っていた。

 

ハードなスケジュールだけど、まあいいか。とお気楽に行くことになった。

今回の釣行はよくよく話を聞いて見たら、ルアーショップ、エブアンドフロー店長と昆虫大好きさんが仙台でライブを見るついでにせっかく東北まで行ったのだから、と三陸で釣りもしましょ、的に釣りはおまけだったのがそもそもだったらしい。

 

しかし、サクラマス!と聞いたらウズウズしてしまった釣り師が僕を含めて三名いた。

美味しんぼの根魚王にヤマさん。二人とも仕事の都合を無理やり調整してくることになった。

 

さて、当日はお昼から仙台でライブという事なので早朝4時に横浜を車で出発、途中で都内住みのヤマさんと合流して一路仙台へ。

9時半過ぎに仙台着。

さあて昼まで何して時間を潰そうか?と思っていたところに、今回サクラマス釣りの世話をしてくださったルアーや竿を作っているメーカーのネイチャーボーイズの柳さんという方から電話が入る。

Y店長の電話の対応を聞いているだけで明日の船がシケで出船できなくなったことが分かった。

 

ありゃリャ、仙台まで来てライブは興味のないワシら三人は牛タン食って帰るしかないか?

と、それでも気持ちをすぐに切り替えて、美味しい牛タンを食う旅に来た、と思えばそれはまたそれで楽しい、ということになったのだが、話はさらに展開して、柳さんから次の電話で、下北半島の船を取ったので来ませんか?という提案が来た。

 

仙台から下北半島まではおよそ400キロ。

行くのはいいが明日帰りが午後に釣りを終えて下北半島から横浜まで800キロの道のりを走ると帰宅時間が深夜を超えて早朝になってしまいそう、ということで、その日に無理やり調整して仕事を詰め込んだ根魚王とヤマさんはちょっと無理、ということになり、やむなく僕と三人で美味しい牛タン屋さんを求めて仙台の街に繰り出すことになった。

一方のY店長と昆虫大好きさんはもともとお目当のライブを見にウキウキと繰り出す。

二手に分かれて僕ら牛タン組は一仙という牛タン専門店に入り、一番高い真とろ牛タン定食というのをヤケクソ的に注文して食べたのだが、これがたいそう美味しかった。

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分厚く柔らかな牛タンは噛めばジューシーな旨みが口いっぱいに広がりうめき声が出そうになるくらい美味い。

三人でう〜む、とかウマイ!とか言いながら僕と根魚王は冷酒まで午前中からいただいて大満足なのでありました。

 

 

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これを食べに仙台まで来ただけでも十分納得のいける旅となり、その後は時間つぶしにコーヒー専門店に入り美味しいコーヒーを飲みに行く。

ネットで見つけたコーヒーのお店まで小雨そぼ降る仙台の街を歩きたどり着きようやく到着。

ところがこのコーヒー専門店で奮発して注文したブルーマウンテンが豆が古くて香りも味もコクもないのでガッカリ。

急に膨らんでいた気持ちがしぼむのをなんとか堪えて自分のテンションを保つ。だってこれからまだこの先400キロ走らなければならないんだもん。

 

根魚王とヤマさんはコーヒーを飲んでライブ組が帰るのを待っていたものの、予定の時間をすぎてもライブがモリアがているのか一向に連絡がないのにしびれを切らして新幹線で帰ってしまった。

 

しばらくコーヒーショップでライブ組を待ちつつ花粉症の激化で止まらぬ鼻水をグチュグチュさせる。

予定を40分すぎたあたりでようやくライブが終わり無事合流し、今度は下北半島へ向かった。

 

僕は寒さ対策が三陸の気温を見てのものだったので、下北で雪でも降られたらどう釣りをしようか、という不安を抱えつつも生まれて初めて行く下北半島および津軽海峡に心は踊った。

 

宮城から岩手県、青森県と車は走る。

青森に入った辺りで夕暮れとなり暗い夜道を走ることになったのだが、東北道から先の道は所々が高速ができつつあったものの車のカーナビが古いものだからそれに対応しておらず、下道の旧道に案内されるがままに走ることになってしまった。

到着予定時刻は午後9時過ぎとでてちょっと遊つになったものの、カーナビの案内する三沢、六ヶ所村といった地名に、おそらくこの縁がなければ一生来ることのない場所、と思うとこういう旅もまた楽しいと気持ちが切り替わってウキウキして来る。

 

基地の街三沢の独特な雰囲気を味わいながら今度は真っ暗な六ヶ所村へ、夜で風景が見られないのは残念だったが、暗くても荒涼とした雰囲気は伝わってきて、自分が本州の北の果てまで来たのだという実感が湧いてくる。

 

下北半島は思いの外広く、なかなかこの日の宿泊地、むつ市までの道のりは長かった。

道の両脇は残雪で白く、小さな峠を超えるときには雪もちらつく。

 

ようやくむつの街に入ると思いの外大きなスーパーマーケットがあったので、ここで夕食を買い込んでホテルへ。

9時過ぎに予定通り到着してホッと一息つく間もなく明日の釣りが朝早いので即座に部屋で夕食をビールでお腹にかきこむ。

 

翌日は4時過ぎにホテルを出て5時に港で柳氏と合流し5時半出船の予定だったので、寝られる時間も少なく即座に寝たのでありました。

 

翌日の釣りの話は次回に続きます。

 

 

写真協力:Ebb&Flow
釣りに関するお問い合わせはルアーショップEbb&Flowへどうぞ
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2022年3月 5日 (土)

初春の男女群島遠征2022その三@サンライズ新海

遠征三日目、朝5時にメガ覚めたら波はなく静かな朝を迎えていた。

 

静かなのは海だけでなく船内も夕べ遅くまで、いや、つい数時間前まで飲んで騒いでいたからまだみんな寝静まっていたのでありました。

 

5時半頃までじっとしていたのだけれど、近くに停泊していた瀬渡し船がエンジンをかけて出て行く音を聞いたら寝ていられなくなって、他の人を起こさないようにそっと外に出た。

 

外はまだ暗く月明かりが海に反射して綺麗だった。

昨日までの風も波はなく海は凪いでいた。

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すぐに何人か起きてきて歯を磨いたりしているところにエンジンがかかる。

 

船長が起きたのだ、夕べ遅くまで飲酒に付き合ってくれていたのにご苦労さん、と思いながら釣りの支度を始める。

船が動き出したらすぐにポイントに向かう、今日は最終日、男女群島から唐津の呼子まで5時間かけて帰らなければならないので釣りをする時間はそう長くない。

 

錨をあげるとすぐに船は動き出してポイントに向かって走り出した。

朝日が上がってきて船を照らす。

凪の海のさざ波が光美しい。

 

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これだけでも幸せな気分なのだが、でかい魚を釣ってさらに幸せになりたいのだ。

釣りの準備をしてポイント到着を待つ。

 

最初のポイントは島の近く。昨日やった場所のうように思えた。

朝まずめの爆発に期待して僕はキャスティングを始めた。

 

ひと流ししたがバイトもチェイスも無かった。今日も男女群島は渋いようだ。

 

そこで船長は昨日の爆超ポイントへの大移動を決断した。

一気に一時間近く走って移動する。

 

昨日の入れ食いポイントに入った。

海はべた凪。

キャスティングには不利な条件だったが昨日の入れ食いがあまりにも凄まじかったので、夢をもう一度と投げた。

ところが凪の海の海面が爆発することはなく静かなままだった。

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コースを流し変えたところで僕はキャスティングを捨てた。

この凪ではなかなか魚は出ないだろうと判断し水中を探るジギングに変えたのであります。

 

この作戦が見事当たって、何度目か流し変えたところで僕がしゃくる竿にズズン!と重みが伝わりいきなりドラグが出された。

カンパチだ!でかい!

このままドラグを出されたら根ズレで糸を切られてしまう、なんとか止めなければとドラグを締めたら、締め過ぎは危ない、糸の強さに合わせて!と船長がアドバイスしてくれた。

運良く一瞬ドラグが出るのが止まった隙に巻いたら巻けた。

よし、なんとかなりそうだ。とバラさないように竿を小さくしゃくっては少しずつ糸を巻く。

しかし、またまたドラグが鳴って糸が出てしまう。

心が折れそうになるのだがこのやりとりこそ釣りの醍醐味じゃあないか!と奮起する。

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再びジリジリと糸を巻いて間を詰めたらなんとか底を切り、魚も少し弱った様子。

時折暴れるが巻けない程度の引きだった。

あとは重いのを根性で50メートル巻くだけ。と気合いを入れる。

 

釣りをしない方は、電動リールじゃないの?とおっしゃるでしょうが、僕らの釣りは電動は使わないし竿を固定もしない。

自分の腕で竿を支え、自分の腕でリールを巻く。こうして上げないとゲームフィッシングの記録には認定されないのであります。

記録の問題だけでなく、こうして自力で苦労して上げたときの喜びは電動に頼っって上げたときよりも苦しんだ分だけヨロコビも大きいというわけで、まあ、なんと申しましょうか、ストイックな釣りなんですね。

そんな気分にしたる余裕もなくデカカンパチとの闘いは続く。

残り30メートルくらいまで来て、もう大丈夫だろうと一瞬油断したらまたまた糸を出されてカンパチのしぶとさに驚く。

 

それでも久しぶりのデカカンパチとの闘いは楽しかった。

もうここまで来たら大丈夫!と気合いで残りを巻く。

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魚の姿が見えたらやはりデカかった。

船長が巨大タモで魚をすくってくれた瞬間思わず声を上げてしまった。

嬉しかったのだ。

 

久しぶりの大型カンパチは美しかった。13キロちょっとあった。

昨日ナベさんが上げたカンパチよりは一回り小さく見えたけれど満足できた。

写真を撮ってリリースする。

 

もうこれで今回の釣りは満足できた。

 

釣りをする時間も残り少なくなっていた。

 

船長は昨日男女群島に来て最初にやったジギングポイントをやってから帰りましょう、と少しだけ移動した。

 

水深100メートルのジギングポイント。

 

名残惜しく二度流したが、僕がボッコを釣ったくらいで大した釣果はなく今回の釣りは終了した。

 

酒を飲むメンバーはビールを開けてお疲れの乾杯をした。

凪の海の上を滑るように船は走った。

ビールを飲み終えると、思い思いに釣具の片付けをする。

港に着く時間が飛行機の時間にギリギリになりそうなので、船上で片付けをすることにしたのだ。

 

お天気も良く昨日までの寒さが嘘のように暖かく春の陽気だった。

 

ビールの酔いに浸りながら自分の道具を片付けるとキャビンの奥に行って横になる。

 

今回はキャスティングをメインに釣れそうなところだけジギングで狙ったが思い通りの展開になったのでとても満足していた。

唯一、初日に上げられなかったヒラマサだけが心残りだったが、また釣りに来ればチャンスはある。

 

いつものように同行のメンバーも最高だった。

一人女性だったナカちゃんも釣りを堪能できたようでよかったなと思った。

 

そんな僕らの過ごす時間にもウクライナでは地獄の戦争状態だったのだが、だからこそ平和は大切、これを守るのも自分たちの義務だろうと思った。

 

地球上に暮らしているからにはただ楽しいだけでは済まされない。好む、好まずにかかわらず様々な問題を僕らはいつも抱え込まなければならない。

安心して釣りを楽しむためにも僕は平和を願うし守る努力をしよう、などと思いながらいつの間にか寝てしまったのでありました。

 

 

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2022年3月 3日 (木)

初春の男女群島遠征2022その二@サンライズ新海

二日目は早朝5時半に宿を出発して男女群島に向かう。
まだ暗い中、宿のおじさんの車で船に向かうと船にはすでに明かりが点いていて船長が一人出船の支度をしていた。
昨夜は船に泊まったらしい。
釣り師一同船に乗り込むとすぐに出船、と思いきや、今日も「ゆっくりでいいです」と田代船長。
男女群島はまだ風速12メートルの爆風が吹いているらしいので時間調整をしたのだ。
本来ならここのタイミングでコーヒーを淹れる僕なのだが、この日は男女群島でのキャスティングの準備に忙しくコーヒーを淹れる余裕がなかった。
しばらくして船は出港し港を出ると船長のいうとおり北風が強く吹き波は高かった。
五島列島の朝焼けが美しい。幸せだった。
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ところがニュースでロシアがウクライナに侵攻したことをこの時知る。
暗澹たる気持ちになった。こんな時に釣りをしている場合か、とも感じた一方で平和だからこそ釣りも楽しんでいられる、この平和を維持しなければならないのは自分たちの責任だとも思った。
それでも気分が悪いので男女群島まで二時間かかるのでキャビンに入ってうたた寝する。
思ったよりもよく寝たらしい、すぐに男女群島に着いた。
最初のポイントは120メートルの水深でジギングをするという。
ジギング王の名前を持ちながら(勝手に僕がつけたんだけれどね)最近はすっかりキャスティングメインになってしまったジギング王もこの時だけはジギングタックルを持ち船長の合図とほぼ同時にジグを落としてしゃくり始めた。
こういう時の素早さは、さすがジギング王というだけある。とにかく人より早く、人より長くジグをしゃくる事が釣る為の重要なポイントだとご本人もおっしゃるように僕らがジグを落としている間にすでにしゃくり始めているから凄い。
全員が右舷に並んでしゃくり始める。
すぐにミヨシでしゃくっていたサワさんにヒット。
でも竿が曲がっていない。
何だろう?と思って見ていたらアカヤガラだった。
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アカヤガラは潮の動きが悪い時によく釣れる魚なので釣り師一同の表情は一瞬曇ったのだが、次の流しで僕の左隣のバイク大好きさんにカンパチがヒットして活気がつく。
そして大好きさんがファイト中に僕にもヒット。
二人並んでダブルヒットになった。
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でも僕の魚はカンパチにしては引かないしブリや根魚とも何か違う。
何だろうと???マークが頭の中で渦巻きながらあげてきたら何と大きなマダイだった。
思わぬデカマダイのヒットは嬉しかった。船長曰く、この時期のマダイは美味しい、というのでキープすることにすると頭の中はマダイの刺身でいっぱいになる。
そのあともうひと流ししたがアタリがないので移動して次のポイントに。
ここはキャスティングでヒラマサぶりが釣れるというのでキャスティング組とジギング組に分かれて釣り始める。
この流しは凄かった!
流し始めてすぐにキタさん、僕、ジギング王にヒット、さらにジギングのY店長にもヒット。
4人同時のヒットとなる。
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釣れたのはブリとヒラマサで僕以外の3人はブリ、僕だけヒラマサだった。
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僕のヒラマサは大して大きくなかったがブリは皆お腹がパンパンに膨らんで大きかった。
中でもとりわけジギング王のブリは持ち上げられないほど大きく写真を取るのにも苦労するほどで、重さを測ったらたしか15キロ近くあった。
僕のヒラマサはおチビだったので写真をとってすぐリリースした。
それよりも、まだまだ魚の活性は高く次々とヒットしてくる。
すぐにナベさんに大きなヒラマサがヒット。
そして僕にも今度はブリがヒットと投げれば釣れる状態。
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キタさんもまたまたヒット、さらにナカちゃんにも待望の初ヒット。
始めてキャスティングでブリを掛けたナカちゃん、落ち着いて見事に言い方のブリをキャッチした。
おめでとう!

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船はさらに流し続ける。
今度はジギングをしていたバイク大好きさんにデカブリがヒット。
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すぐに隣のY店長にもヒット。笑いが止まらない。
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ほぼ同時にナカちゃんと僕にもまたまたヒット。
もう船上はパニック状態。
船長がタモを持ってあっちこっち走り回る。
ナベさんもまたヒットさせ見事なヒラマサを釣る。何故かナベさんばかりデカイヒラマサが釣れる。羨ましい。
これが釣りたいんだよ。ブリはもういい!と心の中で叫ぶ。
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さらにまたまたナベさんにヒット!凄すぎる!
そして出遅れていたサワさんにも待望のヒットでダブルヒットとなる。
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これだけの魚がわずか小一時間の間に釣れてしまうという驚嘆すべき出来事であった。
このあとコースを変えながら流したが、魚がスレてしまったのかあたりはパタリとなくなってしまう。
何度か流し直す中で今度はジギングにシフトしたナベさんがいいサイズのカンパチを釣り上げた。
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しかし、これを最後にアタリは全くなくなった。
船長は大きくコースを変えて流し直す。
バイクだ好きさんがポロリ、という感じでヒレナガカンパチを釣ったが後が続かない。
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僕はこのコースでかつてジギングでカンパチやクエを何度も釣り上げているのでジギングに変更し、クエを釣ります宣言をした。
多分釣れるだろう、くらいに思って大見得を切って見たのだが、しゃくり始めて間も無くそこに落ちたジグにググン!という重い感触が伝わる。
おおお!これはやってしまったかも!と思わずヒット!クエだよん!と叫ぶ。
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隣で釣っていたY店長もこの予告クエには驚いたようで、おおおおお!と声をあげた。
最初だけグググン!と強く引いた後、根を切るとあまり引かずに重くなるだけのクエのファイトそのものに僕の顔は思い切りニヤケていただろう。
上がってくると本当にクエだった。大きさはせいぜい4キロくらいのクエとしては小物だったが狙ってすぐ釣れたのは嬉しいし、ここ数年間、毎年1匹以上のクエを釣っている僕は今年もクエが釣れてその連続記録が更新できたことが嬉しかった。
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クエは釣れたものの、そのほかの魚のアタリもなくこの一匹でこのポイントを見切り大きく移動することになった。
大移動後、再び入れ食いに期待して僕はキャスティングに回って投げた。
新しく入ったポイントも以前大型ヒラマサが入れ食いになった記憶がある場所だった。
期待を込めてキャストを繰り返すのだが魚からの反応は渋かった。
ここでもバイク大好きさんがアカハタのいいのを上げたがその先が続かない。
バイク大好きさんが釣ると先が続かない現象が普遍化しつつあるという嫌な雰囲気になる。
大好きさんもう釣らないで!
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早めにポイントを見切りをつけながら船長はどんどん次んポイントに移動していくのだが、どこもパッとせず、バイク大好きさんがアカハタを釣っただけの寂しい釣果。
船長も僕ら釣り師も期待が外れてちょっと船上の雰囲気が落ち込み始めたその時、いつの間にかジギングをしていた鍋さんにまたまたヒット。
竿は大きく曲がって重そうなのだがあまりグイグイと引くファイトをしないので、横で見ていた僕と船長はなんだろこれ?と魚の当てっこをし始める。
船長はマハタに千円と冗談を言うので僕はブリかな?クエじゃなさそうだし、う〜ん、なんだろう?と悩んでいるうちに魚が上がってきてビックリ。
なんと大型のカンパチだった。
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タモに入れて船長もビックリ。誰もあたりませんでしたね、と笑いながら魚を船に引き上げて写真を撮り重さを測ったら16キロオーバーだった。
鍋さん、本当にいいサイズばかり揃えてよく釣るので感心させられてしまった一方で、男女群島らしいサイズのカンパチが上がったので自分も!と期待に燃えてしゃくり出す。
ところが、そう話はうまくはいかない。
しゃくれどしゃくれどアタリはなく、ポイントを変えても全くダメ。
ジグを変えてもしゃくり方を変えても、魚探に反応はあるのだけれども魚が口を使ってくれない。
どうもこの日は潮の流れと風が悪いぶつかり合いをしていたらしくなかなか釣りには厳しい条件になってしまったようだった。
夕まずめになった頃にY店長が狙ってクエを釣り上げて気を吐いたがこの日の釣りはこれでおしまい。
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午前中の入れ食いで大盛り上がりができたし、男女群島の美しい夕日を見ながら釣りができただけでも幸せだった。
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船は浅場の風を避けられる場所に移動し投錨する。
夕食のおかずはジギング王が釣ったブリでぶりしゃぶをする事になったので船長がブリをさばく。
丸々と太ったブリのお腹を開いたら、なんとカツオが丸ごと一本胃の中から出てきたのでビックリ!
こんなデカイもの食ってるなら魚から見たら僕らの使っているルアーなんて小さいものだと誰かが口にしたがその通りだと思った。
さばかれたブリは美味かった。
田代船長が握り寿司まで作ってくれたので一同かぶりつく。
僕は間違って買ってしまったビールのロング缶と船長からもらった焼酎を生で酒を飲んで大いに酔っ払う。
酔った勢いで、さばいた時に出たブリの切り落としをエサにエサ釣りをしてみたが12月の時のようには沢山釣れなかったのですぐにやめてコーヒーを淹れることにした。
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魚柄のエプロンの上にギンバルをつけてそれに筒状のコーヒーミルを突っ込んでゴリゴリと豆を挽き出したらナカちゃんがバカうけしてビデオを回し始め、船長が僕のおバカぶりを実況して遊んだ。
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船中泊はこういう時間が持てるのが楽しい。
釣りだけじゃない、みんなで楽しんでくつろげる時間が僕は大好きだ。
コーヒーを飲んだ後も飲酒組はさらに釣り談義やら世間話などに盛り上がっていたが、普段から早寝の僕はさっさとキャビンの奥に引っ込んで寝てしまった。
ところが、うとうと眠りながら酔っ払って話すみんなの声が夢の中に聴こえる。
そのうちに幽霊が出る悪夢を見て「せんちょー!」と夢の中で叫んで助けを求めた。
夢の中では身動きができず苦しむ、喉も渇いて苦しくなったところで目が覚めたら12時近かった。
水を飲みに起き上がり、談笑の輪に入ったらすっかり僕も盛り上がってしまい結局午前1時頃まで騒いでようやくお開きとなり全員床についた。
朝5時前からこんなに遅くまで遊んで幸せな1日だった。
戦争のこともすっかり忘れていた。
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2022年3月 2日 (水)

初春の男女群島遠征2022@サンライズ新海

相変わらずの新型コロナウィルス感染拡大のおかげでマンボウが31都道府県に発令されていますね。

そんな中でも僕にとっての釣りは不要でも不急でもないので、釣行前のPCR検査やワクチンのブースター接種などできうる限りの対策をとりながら釣りに出かけるのであります。

今月の遠征はなんと!12月から三ヶ月連続であの人気船、サンライズ新海への遠征となりました。

サンライズ新海さんが連続したのはたまたまの事ではあるものの、釣り師の皆さんはご存知の通り日本でもっとも予約の取れないサンライズさんに毎月のように乗れるというのは幸せな事であります。

 

今回の釣行は初春の釣行なのでこの時季春先らしく天候は不安定で直前まで何日船が出られるか予測がつかず、当然どこの海域で釣りをするのかも前日まで分からないというミステリーツアーのような釣行となりました。

2月23日の午後、いつもの様に羽田空港に参加者の釣り師が集合し福岡空港に飛び、ここで岐阜から参加のキタさんと合流、素早くレンタカーで糸島のホテルへ移動しここで先乗りしていたバイク大好きさんと合流して全員集合となりました。

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今回の参加者は8名。

いつものジギング王にバイク大好きさん、キタさんなどの常連さんに二度目にお会いするサワさんとナベさん、そして初めての女性参加者となるナカちゃんに僕と引率のY店長であります。

ナカちゃんは女性一人での参加。

おっさん7人、いや船長を入れたら8人のおっさんに囲まれて船の上で3日間暮らすというのですからさぞや勇気が必要だったでしょうね。それだけ釣りが好きだという事なのでしょうがその勇気と根性には恐れ入ったのでありました。

ホテルで全員集合後は普通ならみんなで食事に、というところなのですが、何しろマンボウが発令されていてお店はどこも入れない。

仕方ないので近くのスーパーで三日分プラス今夜の晩飯を買い込み各自部屋で寂しくいただくという食事となりました。

 

翌朝は5時出発でサンライズの田代船長と合流し唐津の呼子港に向かい6時半過ぎに到着。

早速船に荷物と釣り道具を積み込んでさあ出発!と行きたいところなのですが、「ゆっくり準備していいですよお」と船長の一声。

なんでもポイント付近はまだ前日吹き荒れた風が残っているのでそれが落ちるまで時間稼ぎしながらの準備となりました。

 

明るくなりつつある船の上でまったりした空気の流れる中で僕はキャスティングの道具だけ準備しました。

そんな僕を見て「最近エノさん投げますね」とジギング王。

その指摘通り今回も前回の遠征に続いてキャスティング中心の釣りをしようと思っていたのです。

狙うはでかヒラマサ10キロオーバー。釣れるといいな。

ところが、今日は五島列島方面に向かい釣りをしながら南下して福江島まで移動し明日は男女群島へ行くという計画を知らされ、え〜!?玄界灘の釣りじゃないのお?と驚いたりガッカリしたり。

なぜなら、事前の風の予報を見て僕なりに今回は玄界灘だな、と決め打ちしていたのと、道具も玄界灘でのキャスティングをメインに揃えて持ってきていたので男女群島のデカカンパチ仕様のヘビーなジギングタックルを持ってきていなかったのであります。

ジギング王も僕と同じ考えだったようで、ジギングのヘビータックルなんて用意してないよお!と嘆いておりました。

 

やがてエンジンが始動し呼子の港を出たのは7時半頃か、港から玄界灘に出た途端船は波に叩かれるほど時化ていた。

この船のハゲしい揺れの中ではコーヒーを淹れることも不可能なのですることもなく、僕はさっさとキャビン奥に入って寝てしまった。

 

しばらくの間、どん!どん!と波に叩かれて時折背中が浮き上がりそうになりながらもウトウトと寝て起きると最初のポイントについた様子。

 

キャスティングから始めるというのでキャスティング組6名は即座に配置に就く。

今回はキャスティング好きの多いメンバーだった。

ミヨシからサワさん、ナベさん、僕、そしてトモにナカちゃんとジギング王。

あれ?一人少ない。と思ったらキタさんは激しい船酔いで完全に動けなくなっていた。

気の毒だけれどこればかりはどうにも助けてあげられないのが船釣りなのであります。

 

ジギング組はY店長と大好きさんの二人。

ミヨシのデッキに立ってキャスティングを始めると陽はさしているのに冷たい北風にさらされて手の指先が痺れるほど寒い。

強い風に乗って投げるルアーはよく飛んでくれるのだけれど、波が高くてルアーは波間に消えたり出たりで良く見えない。

一度流して魚の反応がないのでここはサクッと移動ということになりさらに一時間近く走ったかな?上五島の古志岐三礁の近くに来た。

何度かきた事のある場所で島の形も好きなのですぐに分かった。

デカイのがよく出る場所でかつて僕自身も10キロ弱のヒラマサをキャスティングで釣っている場所なので期待が一気に膨らむ。

 

ところが投げ始めてみると、魚の反応は全くなく荒々しく波に揺られながらも魚は沈黙。すぐに移動となった。

 

またまたしばらく走ってキャスティングのポイントに入る。

ミヨシに上がって投げ始めるがキタさんの姿はない。完全にダウンしてしまっている様子で空気のこもりがちなキャビンに入ることもできず、キャビン後ろの椅子に座って後ろの壁にもたれかかって動けずにいる様は誠に気の毒であるのですが、こればかりは耐えて乗り越えていただくしかない。

 

キャスティングは初めてみたものの、ここのポイントもどうも魚からの反応は乏しくヒットどころかチェイスもバイトも無かった。

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田代船長はダメなポイントには執着せずにどんどん移動しながらポイントを攻めてみたもののなかなか結果が出ないので困った様子。

 

ようやくヒットしたのは何回か移動した後のポイント、ヒットしたのは僕だった。

船から20メートルくらいのすぐ目の前に大きな水しぶきが立つと同時にグン!という重い手応えが伝わる。

すかさず糸を巻いて針が魚にがっちりかかるのを確認しファイトに入る。

魚は根に潜らんとグイグイと海の底に向かって引きこみドラグを出した。

なんとかこらえながら船長の指示に従いミヨシからトモに移動し船の左舷側に回り込んだ魚をいなしたところで魚が一気に引き込んだ。

ギュルギュルギュル!とドラグが音を立てて糸を出される。

「切られる切られる切られる!」と船長が叫びながら僕の横についてファイトをフォローしてくれる。

 

なんとか魚の走りを止めてリールが巻けるようになり竿をファイティングベルトに収めて立ててファイトに入る。

重い手応えと魚からの圧力を感じながらも意図は少しずつ巻くことができた。

「デカイよ」「15キロくらいはあるかも」と船長が僕のファイトに奮起を促してくれる。

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ジリジリ巻き始められて残り20メートルまで糸を巻いたあたりでグン!と嫌な手応えがあった。

針が外れたか?と思ったがまだ魚は付いている、と思いきや再びグン!という衝撃が手元に伝わった途端に竿が軽くなってしまった。

「ああああ!!!!ばれたか〜!?」と僕が叫ぶと船長が「サメかもしれません」と言う。

 

この一言で前回の釣行に続いてヒラマサをバラしてしまった!と言う僕の気持ちが救われた。

サメなら仕方ない、また魚をかければいいじゃん!と開き直れたのだ。

 

再びミヨシのデッキに戻りキャストを始めたがこの日は風も魚の反応も冷たかった。

 

そんな渋い状況の中で一人気を吐いていたのが今回でサンライズ遠征二度目で二度とも男女群島へ出船できるという強運を持つナベさん。

釣りの腕の方は運ではなく実力で前回に引き続き今回も絶好調。

 

午後3時過ぎにグッドサイズのヒラマサをキャッチしたかと思うとそのおよそ30分後にはまたまたいいサイズのヒラマサを立て続けにキャッチした。

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この二本の魚を見てキャスト組には気合が入ったのだがなかなか簡単ではなかった。

 

トモで投げていたジギング王とナカちゃんにはこの日等々バイトはおろかチェイスすらなかったようだ。

僕にもサメ以降一度バイトがあっただけで夕方を迎えてしまった。

 

一方のジギング組はバイク大好きさんが絶好調!

早々にぶりを釣り上げたかと思うと次のポイントでもまたまたヒット。

釣れない僕は魚をかけた大好きさんのファイトを僕は羨ましげに見ていた、するとの船長がバイク大好きさんの背後に回り込む。

ファイトのフォローをするのかと思ったら後ろから抱きついてファイトの邪魔をしている。

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見ていた一同は爆笑!バイク大好きさんも船長のお茶目な冗談に笑いながらファイトしている。

釣れない時にはこんな風にして船上を盛り上げてくれる田代船長が僕は好きだ。

魚は無事に上がり笑いに包まれながら写真を撮る。

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バイク大好きさんはこの後も移動する先々でワラサやヒラマサを釣っていた。

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Y店長も写真を撮りながらもカンパチを釣り上げていた。

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今までの僕ならこれらの光景を見せつけられた時点でジギング組に回るところなのだのだが今回はその誘惑に負けることなく投げ続けた。

とにかくデカイヒラマサ10キロオーバーが釣りたかったのだった。

 

夕まずめ近くになって復活してきたキタさんがキャスティングを開始し全員揃っての釣りとなった。

 

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しかしその後薄暗くなるまで頑張って投げるもののキャスティング組は魚のバイトは何度かあったもののヒット無く終わってしまった。

みんな渋い中をよく頑張ったと思う。

特にヒラマサキャスティングは初めてというナカちゃんは一日よく投げたと感心してしまった。

ほくが初めてヒラマサキャスティングをした時など半日どころかポイント一箇所くらいしか持たなかったのに。

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本日の釣り終了のアナウンスが船上に流れ船は福江島の港へと向かう。

 

暗くなった福江島の港に船をつけ、迎えに来てくださった民宿のご主人の車に乗って宿に向かった。

宿に着くと思い思いに買ってきたカップラーメンやらレトルトカレーなどを作って食べた。

飲食店で美味いものを食べるのもいいけれど、こうして思い思いの好きな物を食べるのもいいなと思った。

風呂を浴びて体の潮を流しサッパリする。

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船に残って釣具の後片付けを一人でしてくれていた船長がきて一緒に酒を飲んだ。

 

船の中から酒を飲んですでに酔っ払っていて出来上がっていた僕は食後にコーヒーを淹れてエノカフェを開店した。

たまには船の上を離れて宿でみんながくつろぐ時間にコーヒーを飲むのもいいものだと思った。

 

 

明日は6時前に出船して男女群島に向かう。

船長によると先日の男女群島釣行ではヒラマサがキャスティングで入れ喰ったというではないか。

 

明日への期待は膨らみ話も弾んだが、明朝のことを考えて僕は一番に寝床に入り寝てしまったのでありました。

 

 

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