キャスティングでデカマサを釣る!@サンライズ新海
九州に飛んで三日目にしてようやく釣りができそうな状況になった。
早朝6時に唐津の宿を出発し呼子港のサンライズ新海に向かい30分ほどで到着する。
港に停泊しているサンライズ新海号、いつも通りのかっこいい船なのだが今回はその姿を見る目が違っていた。
この2月からはサンライズ新海号は三隻目の新しい船に変わりこの船に乗るのはこれが最後であったからなのであります。
サンライズに出会って今年でちょうど10年目に当たるワタクシは、この9年間のこの船との思い出を思い起こし少し感傷的になっていた。
これまで丸9年で20回くらいはお世話になっただろうか、初めて乗った時には男女群島に行き巨大カンパチらしい魚に一気に走られなすすべがなかったことに始まり、その後もたくさんのデキゴトがあった。様々な思い出が去来する。
エノカフェを始めたのもこのサンライズ新海号からだった。
そんな思いを心に船に乗り込んだ僕は何をもさておいてコーヒーを淹れ始めた。
みんながタックルの準備をしている間にコーヒーを淹れてエノカフェを開店し最後の乗船の記念にしたかったのであります。
コーヒーがはいる頃に合わせてエンジンが始動し釣り師一同にコーヒーを飲んでいただきながら出船の運びとなったのはエノカフェ店長としては誠に嬉しかった。
ここに来た目的の半分をこれで達成したと思うくらいの充実感なのであります。
今回初めてエブフロ遠征に参加した山形のN氏、茨城のS氏共にコーヒーカップ持参で来てくださったのも非常に嬉しかった。
二人ともサンライズに乗るのもエノカフェも初めて、と嬉しそうにコーヒーを飲んでくれた。
超有名遊漁船サンライズと僕のショボいエノカフェをセットで認識していただいているところがなんとも嬉しいではありませんか。
この様に船は乗船者全員ニコニコ状態で港を出たのでありますが、港から出ると海はシケシケで高い波に揺られる船の中ではコーヒーどころではなくなってしまった。
港から少し走ったポイントをまず攻めてみたが魚の反応がなかったのですぐに大移動となる。
次のポイントまで約一時間走る、というのでエノカフェセットを片付けた後はシートに腰掛けてうとうとしていた。
かなりの荒波に揺られて一時間ほど走ったところでポイントに到着する。
釣り師一同一斉にキャスティングでヒラマサを狙い始めるのだが、今回遠征初参加で初サンライズという幸運の持ち主茨城のスーさんが出てこない。
船酔いに弱いスーさんは早くも冬の玄界灘の荒波の洗礼を受けてしまったようでキャビンの中でぐったりしていた。
何とかしてあげたいのだけれど船酔いばかりはどうにもしてあげる事はできない。ひたすら耐え、回復を待つしかないのであります。
海上はそこそこの波があり船は左右に大きく揺れる中でキャスティングを始める。
僕は揺れるフロントデッキでキャスティングをするのは怖いので、船の後ろでジギング王の横に入らせてもらい投げた。
波は高く投げたルアーが波の向こう側に落ちるとどこに落ちたのかが見えないくらいだった。
潮は流れていて釣れる雰囲気は十分、一同集中してキャスティングを繰り返す。
最初に魚が出たのはなんと幸運にも僕だった。
Y店長のアドバイスでルアーをカーペンターの隼に代えて投げ始めたら間もなく出た。
水飛沫が上がるとともに手元には強烈な引きと重さが伝わる。
次の瞬間軽くなった。魚が手前に走っているので慌ててリールの糸を巻く。
何とか間に合い再び魚の重さが手に伝わった時には竿は大きく曲がり竿先は海に引き込まれていた。
強烈な引きに僕は翻弄されてヨタヨタとカッコ悪いファイトをする。
揺れる船の上で魚の引きに翻弄されると落水する危険もある。後ろからクルーのそーご君が僕の腰を掴んで海に落ちないように支えてくれた。
糸が巻けないほどの強い引き込みに今まで経験のないヒラマサのサイズだと確信しながらファイトする。
船長に船の左側に回り込むよう指示されるままに移動するのもやっとこさの状態。
何とかうまく回り込んで潮の下に魚が入り水深もあるのであとは力だけが勝負となる。
この辺りですでにかなり疲労して息も苦しくなりつつあり、ヒラマサ釣りってこんなに辛かったっけ?誰か代わってはしい!などと思ったが口にはしなかった。
魚の引き込みに何度耐えたろうか?もうそろそろ勘弁してくれ!と思ったあたりでようやく魚が上がってきた。
ファイトを見ていたY店長からは、おお!でかい!と声が上がったが、僕はなんだ?あの引きでこんなに小さいの?とガッカリしていた。
タモに収まった魚がデッキに上げられると船長や周りの釣り師からおめでとうの拳タッチがありようやく僕もホッとする。
デッキに横たわった魚は確かにそれなりにデカかった。10キロはあるよ。と船長の言葉にそういえばまだ10キロオーバーのヒラマサを釣った事なかったっけなあとぼんやり思った。ファイトに疲労して頭の回転が悪くなっていたのだ。
持ち上げて写真を撮り重さを測ったら船長の言葉通り10キロちょっとのヒラマサだった。
ようやくこの辺りで疲労の辛さからヨロコビに気持ちが移り変わる。
船中一番乗りで10キロオーバーのヒラマサを釣れたなんて僕にしては上出来じゃなないか。
急に達成感が去来して心が満たされ疲労も心地よくさえ感じられた。
船は流し返して同じポイントを攻めたが疲れた僕はしばらく動けずにみなさんの釣りをボーッと眺めているしかなかった。
早い段階でいい魚を釣ってしまい気持ちには余裕ができたものの、体の方はすっかり疲れて余裕無し。しばらく船の揺れに身を委ねていたのでありました。
つづく。。。
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