ついに飲んだ!徳之島のコーヒー!@エノカフェ
徳之島のコーヒーシリーズもいよいよ佳境に入ってまいりました。
ここまで乾燥、脱穀と手を焼きながらも丹精こめて作業をし続けてようやく焙煎したところまでが前回の話なので、あとは淹れて飲むだけ!なのでありますが、その前に少し書きたいことがあるんです。
いただいた豆はこれまで生成した分が全体のおよそ三分の一くらいなので残りも引き続きすり鉢でゴリゴリやっているのでありますが、この地味な作業がなかなか精神的にキツイのであります。
手を休めて少しの間休んではまた取り掛かる。といった具合。
殻と豆が分離した後もその振り分け作業が大変!ちょうどいい網の目の金網ないしは篩があればいいのだけれどそんな物は無い。
仕方ないので殻まみれになった豆を手に少しづつとっては指の間ですいて、それを違う手に豆だけ移してまたすき、さらにまた戻す、というような作業を繰り返しながら豆だけを取り出していったのでありました。
人間の手というのは実によくできたもので、わずかな感触で殻の有無を感じて豆だけ篩出すということができてしまうのに感動しつつも、木の投句なるような作業にちょいと手を休めてPCに向かい、徳之島現地ではどのようにこの作業をやっているのか調べてみたところ、すぐにろ色出てきた。
そこには徳之島のコーヒー栽培の歴史から現在の取り組み、どこへ行けばこのコーヒーが飲めるのか、などいろいろ書かれていて参考になったのでありますが、最もショックを受けたのはコーヒーの脱穀を脱穀機でやっている写真を見た時なのでありました。
その脱穀機は縦長の四角い柱状の機械、細めの全自動洗濯機のようなもので上部が大きな漏斗状になっていて、そこに脱穀前の豆を流し入れているではありませんか!
推測するに、ここから入れられた豆は機会の中でガリガリガリ、あるいはゴゴゴゴゴ、などと音を立てて数十秒後にはおそらく下部にあると思われる豆の貯まるところに脱穀されて出てくるに違いありません。
なんという文明の利器!
ワタクシが半日がかりでやっている作業が数十秒で(おそらく)終わってしまうなんて!
思わず、これ欲しい!と思った。十万円以内なら買ってもいいぞ!とも思った。
しかしこの時点で、すでにワタクシの作業は全体の半分以上は終えており、これを買っても使うのはふた握りほどのコーヒー豆を脱穀するのみでそのあとはなんの役にも立たないただの箱になってしまうとココロは次第に冷静になっていったのでありました。
産業革命前の我が作業に比して産業革命後のこの生産性の爆発的な向上!実際に体験して見るとそれは目がクラクラするほどすごいもので、ただただ唖然とするだけなのでありました。
こうして、ブラジル行きの夢も消え、脱穀機購入の発作も消え、ようやくココロあだやかに再び作業に戻り本日最後の豆まで脱穀が終わったのであります。
人生の中で初めてで最後となるであろう素晴らしい経験となったのでありますね。
そんな苦労の末にようやく出来上がったコーヒーをいよいよ飲む時が来た。
今回コーヒーを淹れるにあたってはバリスタワールドチャンピオンなる方のYouTubeを参考にさせていただき、粉の量やお湯の量の割合など秤で測って淹れることに。
細かいことは省略して、粉になった徳之島のコーヒーをドリップに移しお湯を注ぎ蒸らします。
さあ、何が起こるか!とスマホを構えているとなんと!泡立ちがすごい!
今まで見たことのない大きな泡が立った!
1分間蒸らしてから抽出!
出来上がったコーヒーはキラキラ輝いて見えた。
ここまでくるの、大変だったね。と成人式に向かう我が子に声をかけるような気持ちになって涙が滲みそうになる。
そしてテーブルの運んで写真を撮ってから一口飲む。
さあ!味の方は?
んんん?なんか薄い味?
と最初は思った。そしてもう一口飲む。
酸味が全くというほど感じない。
苦味も少なくてとてもあっさりとした味だ。
さらにもう一口。
奥の方から湧き上がってくるまるやかでふくよかなコーヒーのコクを香りはとても繊細で上品なものでこれまで飲んだことのないタイプのコーヒーなのでありました。
強いていうなら昔よく飲んでいたブルーマウンテンに近い感じかな。
ゆっくり一口ずつ味わいながら飲んでいくと温度が下がってきて味が前にで始めた。
冷めた方が旨味がぐんと出てくる。爽やかな甘みが口に残りコーヒーの香りが鼻に抜ける。
良いではないか!
これまで苦労してきた甲斐があった!大成功なのであります!
人生の中でこれだけ苦労して最高の結果が出たことが今までにあったであろうか!というほどの大成功!
生きててよかった、苦労は金を出してでもしろ!という言葉などが思い浮かぶ。
人生でまたとない最高の一杯のコーヒーになった。
今日3月10日をコーヒー記念日と呼ぼう!
話をコーヒーに戻しましょう。
この豆の種類がなんなのかは不明ではありますが、徳之島のコーヒーで検索した時にジャマイカのブルーマウンテンの苗も植えたと書かれていたのでその系統の豆なのかもしれない。
冷めて最後の一滴まで大切に飲んだ。
冷めるほどに美味しいコーヒーだということが分かった。
今回はシティローストにしてみたのだがひょっとするともう少し浅い焙煎の方が美味しいかもしれない。
焙煎が浅くなるとコーヒー豆は酸味が立つ傾向にあるので、そうすることによって酸味も加わりさらにバランスのいいコーヒーが出来上がるのではないか!と思ったのであります。
次の焙煎はもったいぶってもう少し時間を空けてから焙煎し、しばらくの間はこの徳之島のコーヒーで幸せな人生を送ろうと心に決めたのでありました。
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徳之島コーヒー、手間暇かけて美味しくいただいたとのことでとても嬉しく思います。
もし支障が無ければ、私のFBにURLを紹介させていただきたいのですが、如何でしょうか。
私も含め、FB仲間に徳之島コーヒー豆の乾燥から焙煎までの工程を紹介させていただきたいのです。
投稿: 徳田幸男 | 2023年3月30日 (木) 15時17分