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2023年4月

2023年4月21日 (金)

母島は釣りパラダイス@小笠原母島4

小笠原母島でのカンパチジギング三日目。

この日も前日同様早朝5時半に港の船に集合なのでありました。

集合って言っても宿から3分くらいの道を釣竿を両手にタラタラ歩いていくだけなんですけどね。みんなで。

港ではすでに船長がエンジンを回して我ら釣りバカ5名を待ち受けてくださっている。

一同は素早く乗船し今日も無事出港となるのであります。

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この日も朝一船長にお願いしてお湯を沸かしていただいて最初のポイントに入るタイミングでコーヒーを淹れてエノカフェ小笠原母島店を開店させて頂いたのでありました。

 

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早朝の澄んだ空気の中、しかも海の上でいただくコーヒーはこの上なく贅沢で美味しい。

船長にも美味しい、とお墨付きをいただいたのでエノカフェシールを船長い無理やり渡して、船のどこかに貼ってくださいとお願いした。

エノカフェシールというのは僕が勝手に作ったシールで、全国の遊漁船でエノカフェを開店させて頂いた船のみに無理やり船長の意思をも無視して貼りつけるシールなのでありますね。

 

最初に貼り付けたのは先代のサンライズ新海なのでありますが、その他には沖縄のヨセミヤ丸、種子島のともみ丸、隠岐の島の浜吉丸から北は下北半島尻屋崎の尻屋丸という具合に無理やりを突き通して全国制覇の陰謀を目論んでいるのであります。

 

まあエノカフェの陰謀はともかくとして、この日もそこそこの風で波があり釣り場が限られていたようなのでありましたが出足好調でいきなりトリプルヒットとなりました。

 

最初に上がったのが怪魚ハンターのお土産になったチギ、そしてオイラのカンパチ、さらにはジギング王の20キロクラスのイソマグロなのでありました。

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朝一いきなりのトリプルヒットでこの釣果!母島の海はなんと豊かなことか!釣り人の夢を限りなく膨らませてくれるのであります。

そしてこれに続いて怪魚ハンターのカンパチをはじめとしたまたまたトリプルヒットで山さん、店長の三人ヒットアンドキャッチであります。

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さらにさらに、昨日31キロカンパチをあげた怪魚ハンターは絶好調でさん連続ヒット!今度はナンヨウカイワリの良型をあげたのであります。

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このままこの日は突っ走るのか!?と思わされたのでありますが、船長から潮が止まっちゃったね、という悲しいお知らせが。

そこでワタクシから、船長!お土産釣りをやらせてください、と潮止まりを利用してチギ狙いの時間を設けて頂いたのでありました。

 

ちょこっと移動した水深およそ50メートルのポイントに入ると僕にとっては根魚狙いの定番であるツキジグ220グラムのグローストライプを落とした。

 

すると、あっという間に魚の反応があってヒット!でも軽い、魚じゃないかな?なんて思いながらあげてきたらおチビのアカハタちゃんだったのでリリース。君ぢゃあないんだよ!おっきいチギ、もしくはアカハタモドキちゃんいらっしゃい!と再びジグを落とすと今度はいい感触。

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グググ!!と引いた後ブルブルブルッという手応えがしてそこそこ重い、これだああああ!チギのアタリ!

と思ったらすでに怪魚ハンターが良いサイズのユカタハタを釣り上げているではないか!ユカタハタと聞いても知らない方が多いと思われますが決して浴衣を着たハタが釣れたわけではございません。そういう名前のハタがいるのであります。その由来については詳しくないので言及は避けますが浴衣と聞いただけで洗い髪の美女、とか濡れる黒髪、とか釣りとは関係ないことを連想された方は少し反省をしていただきたいと思うのでありますね。自分を含めてのことではありますが。

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とにかくユカタハタが上がって怪魚ハンターの手の中でどうするの?堪忍してね!と行っているところに僕のチギが上がってきたので写真撮影班のY店長は大わらわ!スマホをあっちに向けたりこっちに向けたり忙しい。もちろん引率なので釣りなんてしている暇はないのであります。

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そしてここからは私と怪魚ハンターのお土産釣り大会になって行くのでありました。

次の一投でワタクシはまたまたチギを、怪魚ハンターはアカハタを!

さらに次の一投でまたまたワタクシはチギを!さらに続けて四匹目のチギを釣ったあとにはアカハタとカンパチまで連続で釣り上げて良い気になってる。

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船長からエノさん、チギ釣り上手ですね!とおだてられてますます良い気になったら次の一投で良い型らしいカンパチにリーダーをブチ切られたところでお土産大会はおしまいとなり、潮が流れ出したのでカンパチ釣りましょう、という船長のアナウンス。

仕方なくカンパチ狙いに移っていったのでありました。

 

船がカンパチ狙いポイントに入ったらいきなりトリプルヒット!

ジギング王、ワタクシ、怪魚ハンターの順に魚が上がってきた。

 

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ジギング王はもちろん本命カンパチであることは言うまでもないのでありますが、さっきまでチギ狙いだったワタクシも心を入れ替えてカンパチを釣り上げたのでありました。ところが怪魚ハンターったらこんな所で実力を発揮してアカハタを覚めに食いちぎられているじゃあありませんか。

まあ、ある意味で各自実力を十分に発揮したとも言えるのでありましょうが、怪魚ハンターごほんにんにとっては不本意ということなのでありましょう。

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船はさらに移動しポイントを変えて行く。

時刻ははや午前10時近くなっている。

 

新しいポイントに入ると必ずと言っていいほど魚をかけるのがジギング王なのでありますね。

なんたって、船が止まる前からジグを落とす構えで待ち、船長からの合図があった時にはすでにジグは海の中、と思われるほどに集中して釣りをしているのであります。そしてすぐに魚をかける。実に早い、うまい、という感じでどこかの牛丼屋的に次々と魚をかけてしまうワザ師なのであります。

 

今回は本命カンパチではなかったものの良型のカッポレ(オニヒラアジ)なのでありました。

すごい!

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そんなジギング王に負けまいとそれまで写真屋さんの役割をしていた引率店長も本気を出してカンパチをかける。

 

次の流しでは今度は本命のカンパチを怪魚ハンターがあげる。

いう具合にポイントを移動して落とせば誰かしらにヒット!という夢のような釣りが展開して言ったのでありました。

 

お昼を回ってご飯とビールでいい気分になってすっかり中だるみになってしまったワタクシですが、他の皆さんは黙々と釣りをなさっていた。

 

ジギング王はカンパチを次々と、怪魚ハンターはお土産のアカハタモドキを次々と釣り上げている。

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酔っ払ってしばらくはそんな様子を見ていたワタクシでありますが、どれ、わしも少し釣りに参加してみるか。

とジグを落としたらフォールで何かが食ってきた。そいつったら走る走る!これはマグロのおチビちゃんだな、とすぐに分かったのまではいいのだが船底を通り越して反対側の舷に走るのでちょっと厄介になる。

慌ててミヨシから竿を逆の舷に持っていきホッとしたら今度はまたまた船底を潜って反対側の舷に戻る。酔っ払い相手になんてことするんだい!って思いながら必死にファイトしたらようやく10キロあるかないかくらいのメバチマグロが上がってきた。

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ホッと一息してまたジグを落としてしゃくり始めたら今度は底近くでヒット。

底から五、六回しゃくったところでドン!ときた。

これがまたカンパチとは違ってやたらと走り回る。ハガツオかスマガツオを期待したのだけれど上がってきたのはまたまたメバチマグロでしかもさっきのより少し太ってる。

そんなワタクシを横目に怪魚ハンターはお土産のアカハタモドキを狙って連チャンであげて行く。

こんな具合で移動すれば釣れて、また移動すれば釣れちゃうのが今回の母島だった。この日はサイズでは昨日に及ばなかったものの数は数え切れないほど釣れて写真にも全ては写っていないほどだった。

 

午後3時を回ってそろそろこの日の終盤にかかってきた頃になって、この日比較的大人しめだったヤマさんが爆発する。

最後のポイントに入りカンパチを立て続けにヒットさせた。

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もちろんこうした状況下ではジギング王も抜け目なくカンパチをキャッチしており、さらにいつの間にか腰の浮き袋を全開にしている怪魚ハンターも入り三つ巴になってダブルヒットを繰り返していた。

このまま続けたらきりがない、というくらい次々とカンパチが釣れたところで午後四時を回り今回の釣りも最後となる。

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港に戻る船の上で揺られる僕は幸せだった。一緒にビールを飲んでいたジギング王と怪魚ハンターもその表情を見れば何を言わんとしているのかは容易にわかる。

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こうして二日半の母島でのカンパチ釣行は終わって行った。

早めに宿に戻りシャワーを浴びて夕食では乾杯して釣果を喜び合う。

充実した二日半のために費やした移動時間28時間×2=48時間は決して無駄な時間ではなかった。

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帰りの船の中で揺られながら、小笠原母島というおそらくは日本で最もアクセスの悪い釣り場であろう釣り場はそのアクセスの悪さ故に魚が保護され豊富にいただけであり、それは僕らが何か保護のために働いたわけではなくアクセスの悪さから偶然に残された危うい豊かさであるものでもあるように思えた。

 

この豊かな釣り場を残すためにはこれからは釣り師、遊漁船、水産庁、環境庁など民官一体となった努力も必要なのではないだろうかと考えさせられる釣りでもあったのでありました。

 

 

写真協力:Ebb&Flow
釣りに関するお問い合わせはルアーショップEbb&Flowへどうぞ
ブログ掲載の文章、画像の無断転載は禁止です ©️enos1091 All rights reserve

2023年4月17日 (月)

さらにデカカンパチ!@小笠原母島3

小笠原母島遠征二日目、昼頃におよそ20キロのデカカンパチを釣り上げた僕はビールの酔いとともに心地よい疲労に満たされつつ他の人の釣りを見ながらのんびり体力回復をしていた。

空は青空海はボニンブルーと呼ばれる小笠原独特のブルー、と言いたいところなのだが今回は空も海の色も何か少しくぐもったような色をしている。

ネットのニュースで黄砂が大量に日本付近を覆っているというのを見て原因はそれなのかしらと思った。

黄砂を運んで来た大陸からの冷たい空気の影響もあってか東京から1000キロも南にある母島も朝晩は涼しく長袖を羽織っていたのだが、太陽が高く上がると南の日差しが照りつけて半袖になりたくなる。

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お弁当とビールでお腹も心も満たされた僕は他の釣り師の方々の釣りを見たり魚がかかるとそのファイトを撮影したりしていたのだが、一時間も休むと流石に釣りに戻って竿をしゃくり始めた。

 

するとすぐにアタリがあって何かがかかった。小さいし引かないので根魚だろうな、と思いながら上げてきたらその通り食べころサイズのホウキハタだった。

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デカイ魚の次は美味しい魚といい流れじゃないか、などと自己満足していると続いて怪魚ハンターがいいサイズのカンパチを上げた。

こんな風にポツポツと釣れながらポイントを変えて釣りは続けられて行った。

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一時間ほどした午後2時頃、何やら怪魚ハンターにいいアタリがあって竿が大きく曲がっている。

サメキラーの怪魚ハンターというのが僕らのツアーでは有名なものだから、周りに集まってきた他の釣り師からは巨大サメじゃないの?ほら!この引き方絶対サメだよ!

などと勝手にサメと決めつけて冷やかしている。

 

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釣っている怪魚ハンターご本人も半信半疑になっている様子でサメかなあ、などと発言しながら巻いては出される強い引に耐えていた。

僕も自分の釣りをやめて横に行って冷やかそうとしたのだが様子を見ているとあながちサメではなくカンパチのような気がしたので、冷やかしをやめて巨大カンパチかもしれないから頑張りましょう、と励ましたのだが、これがカンパチだったら相当デカイですよ〜!などとY店長はサメと主張するではないか。カンパチ釣り遠征の引率の態度としては如何なものかと思いつつもこれまでの怪魚ハンターの数々のサメ実績を目の当たりにしてきた店長としては仕方がないのかもしれない。

十数分ほど経過するとファイトの主導権は怪魚ハンターに移り糸がどんどん巻けるようになってきた。

そしていよいよ残り二十メートルとなる頃には先ほどの僕の時と同じ様に糸が前方に出ていくではないか。これはサメではないな、と一同自分の誤った判断を改めたに違いない。

次の瞬間水面に現れたのはデカイカンパチだった。思わず全員から声が上がる。

デカイ!船べりまで寄せてきたもののタモに入らないではないか。

それでもなんとか二人掛かりで船に上げることができた。

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目の前に横たわるカンパチはマグロの様に大きかった。30キロは楽にありそうな見事な魚体だ。

一同コーフンしながら魚の大きさを称え怪魚ハンターに賛辞を向けた。

 

写真を撮るために座った怪魚ハンターの膝の上に二人掛かりで魚を持ち上げたら太ったお腹が股の間からでっぷりと垂れ下がった。

こんな大きなカンパチを見るのは数年前に土砂降りの男女群島でバイク大好きさんが釣ったのを見て以来だ。魚を見ているだけで惚れ惚れしコーフンした。

重さを計ったらなんと31キロもあったが僕にはもっと重い様に見えたくらいだった。

船の上にしばらくの間コーフンした空気が残る中、ヨロコビのビールを飲んで満足する怪魚ハンターを横目に次は俺だ!という気合いのこもった釣りが再び始まった。

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僕の頭の中は31キロを超える化け物カンパチしか無くなっておりさっき釣った20キロなんかどこかに吹っ飛んでいた。

そして間も無くヤマさんとダブルヒットとなったのだが、ヤマさんは姫鯛、僕は5キロくらいのカンパチとどちらも狙う魚ではなかった。

夢と欲望は限りなく膨らむ。昨日までの僕なら5キロのカンパチでも十分満足していただろうに。


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ポイントを大きく移動して夕まずめの時間に入ろうとしていた。

この日は沖上がりは午後4時の予定だったので残る時間は少なかった。

そんな中でヤマさんがヒット、さらにジギング王がこの日最後のカンパチを釣って二日目の釣りを締めた。

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一日目は遅くまで釣りをしていて夕食もお弁当だったのでこの日は早めに宿に戻りシャワーを浴びてから暖かい食事をとりビールで怪魚ハンターの大物を祝福した。

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こうしてエキサイティングでドラマチックな二日目は終わった。

明日は一体何が起こるのだろう。期待と夢はますます膨らんでいくのでありました。

 

 

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2023年4月16日 (日)

デカカンパチヒット!@小笠原母島2

小笠原母島遠征二日目。

早朝5時半に港の船に集合する。と行っても宿から港までは歩いて3分くらいのすぐそば。

釣竿と朝昼のおにぎりを手にゆるい坂を下ればすぐに港に出る。

 

港に近づくと船のエンジンの音が聞こえてきて、こちら釣り師のテンションが上がるのであります。

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船に乗り込んですぐに出船。

港を出たら比較的波が穏やかだったので船長にお願いしてコーヒーを淹れさせていただいた。

移動中にコーヒーミルでゴリゴリと豆を挽きながらお湯を沸かしてもらい最初のポイントに入って他の釣り師が釣りをしている間にコーヒーを淹れた。

 

僕がコーヒーを淹れている間に早くもジギング王にヒットがあり大きなチギ(バラハタ)が釣れた。

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ここ小笠原のバラハタは毒がなく現地ではチギという名前で普通に食されている。

僕も小笠原での釣りでは毎回チギをお土産に持ち帰り横浜の地元の中華料理屋さんで美味しい中華料理にしていただき宴会をすることになっている。

今回もすでに宴会の予約をしてこの釣りにきているのでどこかでチギを釣らなければならないのだが、前回母島に来た6年前には嫌でも馬鹿でかいチギがたくさん釣れたので全く心配していなかった。

 

ジギング王のチギのすぐあとに今度は怪魚ハンターがタマンを釣り上げた。

タマンも南の海の魚で良く引くので釣りの対象魚になっている魚だ。

鱗が綺麗で光っていた。

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この二匹で本命カンパチがこないので移動、という頃にはちょうどコーヒーが淹れ終えていて、移動中に船長をはじめ一同にコーヒーをふるまう。

移動中に海風に当たりながら飲むコーヒーは格別だった。

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チビチビと味わっていると誰かがクジラだ!と叫んだので見ている方向を見るとザトウクジラが尻尾を何度も高く突き出しては海面を叩いているのが見えた。

かなりの距離の場所だったので小さくしか見えなかったが、その距離から換算するとそれなりの大きなクジラだということは容易にわかる。

ジャンプしてくれないかな、と期待していたがこのクジラちゃんはしばらく何度も尻尾を叩きつけただけでやがて姿を消した。

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モーニングコーヒーを船の上で飲みながらホエールウォッチングなんて、なんて贅沢なんだろうと思った。

今日は良いことがありそうだとも思った。

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コーヒーを飲み終える頃に次のポイントに着く。

僕もここからはコーヒー屋から釣り師になる。

 

昨日と同じ釣り座でジグをしゃくる。

するとすぐにヒット!グイグイと良く引くカンパチの引きだった。

カンパチという魚は魚体の大きさの割に本当に良く引く魚なので、かかった時は大物がかかったのではないかと思っても上がってくると可愛いおチビちゃんということがままある。

このカンパチもグイグイと良く引いてくれたが上がってきたらおチビちゃんだった。それでも朝一の一投で釣れるのは嬉しいもので喜んで写真を撮っていただきリリースした。

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僕が写真を撮っている間に未右隣のヤマさんにもヒット。ほぼ同サイズのカンパチが上がってきた。

使っているルアーは僕と同じアンチョビット・シャープ330gの色違いだった。

このジグは6年前に来た時はまだ発売前で、引率のY店長がプロトタイプを一人で使って入れ食いになり、他の一同の怒りをかったというほど良く魚が釣れるイワクつきのジグなのであります。

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この二匹であとが続かなくなったので移動することになりしばらく走った。

小一時間走ってついたポイントでは早々に怪魚ハンターがアカハタモドキを釣り上げる。

この魚は沖縄あたりでは滅多に釣れない魚で大東島地方とここ小笠原周辺でよく釣れるとても美味しいハタだ。

美味しいお土産ができて怪魚ハンターの表情もほころぶ。

 

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次にヒットさせたのはY店長。こちらは本命カンパチだった。

 

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さらにY店長が連続ヒットさせ絶好調!というところでヤマさんにビックバイトがあった。

 

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最初は根掛かり?と僕の方を見て半信半疑で糸を巻いていたのだがその根が動いたので魚だと分かると必死にファイトする。

しかし魚は重くなかなか糸は巻けない。カンパチだったら相当の大物だろうとみんなで様子を見ていたのだが、引き方がどうもカンパチらしくない。

 

 

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大きな岩でもかかってんじゃないの?なんていう声も聞こえ始める中、ヤマさんのファイトは続く。

10分弱かかってようやくその正体が水面位現れた!なんと2メートルはありそうな大きなサメだった。

ルアーをガッチリくわえて上がって来たサメちゃんは、何だこのヤロ!という怒り目でこちらを見ていた。

それでもバタバタ暴れるわけでもなく怒り目のまま大人しく引きずられるように静かに抵抗していた。

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サメだと分かったので一同の期待は落胆とも諦め笑いとも言えない気の抜けた空気が漂う。

船べりまで寄せて来たサメだったが船に上げるのはあまりにも危険なのでやむなく糸を切ってサヨナラをした。

もう二度とかかるなよ〜、と心の中で祈る。

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サメハンターである怪魚ハンターはサメからの呪いがヤマさんに移ったのではないかと喜んでいた。

サメのいない場所に移動すると時間は昼近くになっていた。

ここでジギング王がまたまたカンパチを釣り上げる。さすがジギング王と呼ばれた男だけあって、今回は移動し一番に釣り上げるのはジギング王、という印象だった。

 

僕は天気もいいしビールを飲みながらお昼でも食べようかなあ、などとノンビリ構えていたがビールを飲む前に一匹くらい釣っておこうか、とジグを変えてしゃくり始めた。

 

何度か落としてはしゃくるのを繰り返していると、海底から20メートルくらいしゃくった所で重いアタリがあったと思うとドラグが鳴り糸が一気に出た。

お!これはデカイぞ!でも糸がジージーと音を立てて出て行き止める事が出来ない。

このままでは底の根に入られて糸が切られる。一昨年の父島での同じようなデカいカンパチをかけた時に何も出来ないまま糸を引きずり出されて根に入られて糸が切れるという完敗の経験が脳裏によみがえる。

とにかく巻かないとやられる。とドラグをさらに締めて糸を巻くと何とか巻けた。

よし!行けるかも。と思った瞬間巻いた糸の数倍の糸をジージーと出される。

諦める事なく再び少しだけ巻く、するとまた糸が出される。こんなことを繰り返していたが次第に魚の引きが治まって来て巻ける糸の量が出される量より多くなってきた。

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これなら行けるかも、と竿を持つ手に伝わる重さをこらえながら糸を巻き続けた。

僕の横に入ってY店長がアドバイスしてくれる。もう底は切ったからあとは巻くだけ!と言われると少し気持ちに余裕が出てきた。

 

少しずつだが確実に糸は巻き上げつつあり残りは50メートルくらいになるとここからは重さとの戦いだった。

ノンビリやってるとサメにやられる、ということも頭にあり気持ちは焦るが簡単に糸は巻けない。

時折、グングングンと頭を降るような感触がある度に覚めにやられたのではないか?と不安になる。

そんなやり取りを15分くらいしただろうか、残る糸が20メートルをきる頃から魚が前方に浮かび始めたのが分かった。

ひょっとしてイソンボ(イソマグロ)かも、とY店長が言う。えええ、イソンボ〜?とオレが言うと、いやむしろイソンボの方がこのサイズなら貴重です、と言うではないか。

何でもいいからサメ以外の魚が上がってくれ!と最後の力を振り絞って巻き上げると前方10メートルくらいのところに魚影が見えてきた。

色からしたらカンパチに違いないのだが何だか少し様子がおかしい。さらに巻いて姿を現したカンパチは何と針が尻ビレの元にかかっていた。

ありゃあ、よくこんなところにかかっていてあげて来られたもんだ、と自分でも呆れる。

 

タモに入れようとしたが大きすぎてタモに入り切らない。それでも何とか頭半分をタモに突っ込むような形で何とか船にあげた。

 

目の前に横たわるカンパチはデカかったが期待したほどではなかった。

15キロくらい?と僕が言うと、Y店長がイヤイヤ20キロは有りますと言う。

 

写真を撮るために座って膝の上に魚を乗せてもらっうとその重さがずっしりと太ももに感じられ、確かに20キロくらいあるかもしれないと思った。

 

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過去の僕のカンパチ記録は7年前に男女群島で釣った19.5キロという僅かに20キロに届かないものだった。今回は正確に計量していないので概ね同サイズなのであろうと思われ記録更新という気持ちにはなれなかったがそれでも嬉しかった。

 

何枚も写真を撮ってもらったが顔は笑顔にはならず苦しそうにあるいは辛そうな表情にしかならなかった。疲れた、歳だなと思った。

 

カンパチは写真を撮ったらリリースした。元気に海に返せたのは嬉しかった。今度はもっと大きくなってまた遊んでくれ、と姿が見えなくなるカンパチに向かって思った。

 

時刻はちょうど昼時。疲れとともに空腹に襲われた僕は釣り師一同の祝福を受けた後一人ヨロコビのビールを飲みながらオニギリをぱくついた。

達成感と疲労感が心地よかった。

母島まで来てよかった。と思いながらビールで喉を鳴らした。

 

 

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2023年4月15日 (土)

小笠原母島再び@小笠原母島

先々週の本州北の最果て下北半島のサクラマス釣りから今度は最南東端にある小笠原母島へのカンパチジギング釣行であります。

 

今年は僕がオフショアの大物釣りを始めてからちょうど10年目の節目の年になるということで遠征釣行を毎月入れてしまったんですね。そのおかげであっち行ったりこっち行ったり慌ただしいのであります。

 

小笠原の母島へは2017年の今から6年前ほどに初めて小笠原諸島を訪れた時に行ったのが母島でそれ以来二度目の小笠原母島釣行なのであります。

 

初めて母島に行った時は自然の濃さ、魚影の濃さには驚かされるばかりでしたがその大自然に再び出会えるというのはとてもココロワクワクなのでありました。

特に前回は初秋の釣行でしたが春の釣行は初めてなのでこれもまたどんなことが起こるのか大変楽しみなのであります。

 

 

小笠原への交通手段は竹芝桟橋からおがさわら丸に乗り24時間船に揺られる以外にありませんので、今回も午前11時出船のおがさわら丸に乗り込み船に揺られて24時間、この長旅も毎年行っていると慣れたもので、おでんのレトルトを持ち込んだりして船の中でいきなり宴会を始めたりして時間の使い方も身についているのでそれほど長い感じがしなくなりました。

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今回は総勢5名での釣りとなります。参加者は引率のY店長にジギング王、怪魚ハンターに初めて小笠原へ行くヤマさんというメンバー。このメンバーとはあちこちに頻繁に釣りに行っているので気の置けない仲間なのでありました。

 

おがさわら丸の中では朝一番にエノカフェを無断営業してみんなでコーヒーを飲んだらしばらくすると小笠原父島の二見港に到着です。

 

本来ならここに母島から釣り船が迎えに来てくれていてそれに乗り込み釣りをしながら母島へ向かう予定だったのですが、この日はあいにく海のウネリが大きかったので予定を変更して母島丸に乗り換えて母島に向かいました。

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12時発でおよそ2時間船に揺られて母島に到着。

 

港では前回もお世話になった船長が迎えに来てくれていて、荷物を宿に運び込んで今日の釣りをどうするか相談です。

波が高めなので出られてもいけるポイントは限られているし、すでに14時を回っているので日没までやってもほんの二、三時間しかないとのことでしたが、釣りバカ五人組はやる気満々、船長のしぶりがちな表情に無理やりお願いして少しでもいいから釣りがしたい、と出航することになりました。

 

一旦宿に行きにおもつを部屋に放り込んで素早く釣り仕度して歩いて港へ向かいます。

宿から港まではほんの3分くらい、ゆるい坂を下ればもうすぐ漁港があるという街全体が父島に比べると母島はこじんまりしているのであります。

 

午後3時前出船。

港を出るとやはりウネリがそこそこあって船は大きく揺れるのでありましたが、この船は2年ほど前に新造して少し幅も広がり大きくなったので横揺れに強くなっていて不安はないのでありました。

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15分ほど走って最初のポイント到着するとすぐにジグを投入して釣り開始。

期待は高まり胸おどる。

ところがここは不発でもう少し沖のポイントに移動することになりまた船は走ります。

 

次のポイントは水深80メートルほどの場所。

一同一斉にしゃくり始めるといつものように一番にジグを落としてしゃくり始めていたジギング王に早速ヒット。

竿はいい感じに曲がってグイグイとカンパチ特有の引きが気持ちよさそう。

竿の曲がり方からそこそこのサイズかな、と思っていたのですが上がって来たのは期待ほどの大きさではなかったものの美しいカンパチ。

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まずは幸先よくカンパチが釣れたのでジギング王もご機嫌そう。

続いて引率のY店長にもヒット。これは幸先良い。

 

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ところはそこからなかなか当たりが出なくて、移動してはしゃくりまた移動、を繰り返して1時間ほど経つ、船は母島の南まで来ていた。

 

ポイントを移動して船長の合図でジグを落とすといきなりジギング王、怪魚ハンターと船のトモ側から並んでいた順番にヒット!ところが次のヤマさんを飛び越して僕にヒットしてさらにミヨシのY店長にもヒットといきなり船上が賑やかになる。

飛越されたヤマさんだけ、なんでぇ?と笑っていたけれどすぐにヤマさんにもヒットして全員同時キャッチという小笠原母島らしい魚影の濃さに一同満面の笑みとなったのでありました。

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型こそ小さいけれどこれで早くも全員カンパチをキャッチとなり空気も和みます。

 

次の流しでは怪魚ハンターが一人ヒットさせるもファイト途中でガツンガツン!という変な当たりがあったと思ったら急に竿が軽くなり頭から下が食いちぎられたカンパチの頭が上がって来た。

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実は怪魚ハンターはサメ男と言っていいほどサメに好かれるお方で、どこに釣りに行っても必ずと行っていいほどサメにやられる時にはまずは最初にサメにやられるのがこの方なのでありますね。理由はわからないのでありますが、何かサメと波長があうというかあるいはファイトの何かがサメに好かれるものを持っているのか、謎ではあるのですがいつも期待を裏切ることなく真っ先にサメにやられてくださるのでありました。

 

この後は移動するとポツリと誰かしらにヒットするという釣りが続いて日没を迎えるまでポイント移動を繰り返して釣りをしたのでありました。

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無理やりお願いして船を出してもらったような形だったのにも関わらず遅くまで釣りをさせていただいた船長に感謝しつつ、真っ暗になった海を走り港に戻って行ったのでありました。

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普段なら釣りを終えて港に戻るときには必ずと行っていいほどビールで乾杯するのでありますが、この日は慌てて船に乗り込んだので水分補給のための水やジュースお茶類しか買っていなかったので珍しくお疲れビールは無しにしてシラフのまま静かに港に戻って行ったのでありました。

 

初日のわずかな時間でこれだけのカンパチが釣れるなんて母島の魚の濃さに驚き、且つ明日からの二日間に期待は膨らむのでありました。

 

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2023年4月14日 (金)

サクラマス釣れたあ!@尻屋丸

下北半島のサクラマスジギング二日目

早朝4時はテルのロビー集合で出発!

 

と思ったら幹事のoY店長がいないではないか!

置いていくにも車の鍵を持っているのはY店長なので仕方なく電話する。どうやら寝ているようだ。

部屋まで行って無理やり起こして出発したのが4時半。ギリギリ称号の5時に間に合い港に着く。

 

船長が今日は釣り座を左右入れ替えましょう、と行ってくださったので昨日入れ食いの柳さんがいた左舷ミヨシに入らせていただく。唯一ボウズのワタクシに気を使ってくださるところが嬉しい。

 

さらにポイントに移動中に船長がみんなにおにぎりを差し入れしてくださった。

こんなサービスのいい船はなかなかない。しかもオニギリの具はシオウニでむちゃくちゃ旨いではないか!

移動しながら朝日の昇る海を眺めつつ感動する。

 

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すぐにポイントについた。

この日は釣れる気がしていた。昨日のバラシの原因もタネさんから色々レクチャーを受けたし誘いもイメージがつかめていた。

 

最初のポイントは港から15分ほどの近場でやるという。

昨日最後にY店長が4.7キロを釣った場所だ。

 

僕のこの日のプランは、最初は昨日アタリがあったプロセレのゴビアスブルスリムでやってみてダメならネイチャーボーイズさんの鉄ジグ145gに替えようと思っていた。

 

 

最初のポイントはアタリがなくすぐに移動する。

少し北上した次のポイントもアタラない上にイルカが現れてしまったのですぐに移動。

 

潮が動いている場所へと30分ほど走った。

 

このポイントでは潮が速く80gのブルスリムではシャクっても動かないと判断し鉄ジグに替える。

しかしここも反応は有るのにアタラない。

 

さらに船は津軽海峡側に移動する。

時間はすでに9時を回り朝まずめのいい時間は終わろうとしていた。

 

移動後の流しの前にここで釣れなかったら今日は釣れないかもしれない、という予感がしたので船がポイントに入ると気合いを入れてシャクリ始める。

 

何投目かでトン、というアタリで魚がかかった。

昨日のサクラマスとは違うアタリ方だったので何か外道だろうと思いながら上げてくる。

 

クロソイかアイナメか?と思いながら巻いてきたらタモを持って横についてくれていたネイチャーボーイズのタネさんがマスですよ!と声をあげた。

 

え?まぢ?と思ったらキランと輝いて見えた魚体は間違いなくサクラマスだった。

タネさんが素早くタモどりしてくれて難なくキャッチ。ようやく船上にボウズがいなくなったので空気がなんとなく和らいだ空気が流れる。

重さは2.4キロのまあまあ僕的には上場サイズだった。

 

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このあとの僕は使っていた鉄ジグのブルーピンクがハマったようで連続ヒットする。

 

みんなジグをブルーピンクに替えていた。

 

二匹目はデカかった。

ヒットしたと思った瞬間トモのシオさんの前でジャンプしたかと思ったら次の瞬間は僕の右前、ミヨシの先でジャンプする。

 

タネさんがデカイですよ!というも僕は翻弄されるだけで糸のテンションを保つのが精一杯。

次のジャンプは目の前10メートルくらいの場所でジャンプした途端針が外れてしまバラす。

 

アチャ~!下手くそお!と自分の腕を攻めるも次に行くしかない。

せめて竿先を海に突っ込むようにしてジャンプをしずらくしていたらなんとかなったのかも、と思うももう手遅れ、とにかく次だ。

タネさん、シオさんが釣っているのを見ながら悔しい思いをする。


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同じポイントを流し変えてシャクっていると茶色い大きな魚のようなものが水面近くを泳いでいるのが見えた。

サメ?と声をあげたらオットセイだよ!と声が聞こえた。

よく見ると泳ぎからが細かく機敏に動くしシルエットが丸っこい。

オットセイが遡上前のサケやマスを捕食することは小説サケサラの生涯で読んで知ってはいたが実際に目の当たりにするのは初めてだったので興奮した。

 

でもこれがウロウロしていたらマスはルアーに食う余裕なんてないんじゃない?

と思い、お前早くどっかへいけ!と態度を豹変させるもしばらくの間オットセイは悠々と泳ぎ回っていた。

 

オットセイがいなくなってからが次の地合いが来た。

 

誰かしらにマスがアタルという流しになった。


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僕にも3匹目が来た。

今度こそバラすまい、と慌てて巻き合わせしたら合わせが強すぎたようで口切れしたらしくバレてしまった。

 

ここからは外道ラッシュ。

ホッケ、タヌキメバル、僕にはこなかったがビール瓶どころか一升瓶くらい太そうなアイナメを釣る人もいた。

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そんな中で怪魚ハンターとネコさんがマスをヒットさせる。

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渋くなり始めた中での貴重な一匹だ。

 

さらに右舷の友で釣っていたY店長もキャッチ。

昨日絶好調だったサカモトさんは今日は外道ばかりでフグまで釣り上げてご立腹の様子。

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釣れなくてもなんだかんだ楽しい。

 

1時に湊着の予定だったので12時に沖上がりする。

 

 

小一時間走って港に着いた。

 

素早く片ずけと船からのに荷下ろしをして車に積み込む

 

船長がみんなにステッカーを配ってくれた。嬉しい。

 

最後に船長と握手して再会を誓って別れる。

来年もまた期待、と思った。

 

結果的にマスの釣果は一匹だったが得るものはたくさんあった。

来年まで忘れなければ活かすことができるだろう。

 

 

この日は柳さんとタネさんが口に出すほど難しい日だったようでますの食うパターンが全く掴めなかったらしい。

そんな中でバラシはしたものの二匹はかけてファイトした自分が嬉しかった。

 

この釣りは他のジギングとは一味違う釣りだと感じる。竿のしゃくり方も特殊だしそのしゃくりを生かす専用ロッドが圧倒的に有利なことも分かった。

ジグも専用に開発されたネイチャーボーイズさんの鉄ジグが圧倒的に良かった。

これ程道具の専用性を感じる釣りは少ないと思った。

色々とテクニカルなことを教えてくださったネイチャーボーイズのタネさんと柳さん、そして船長にも感謝。

 

 

港からむつ市内のホテルに移動する車の中から下北の荒涼とした風景を見ながら来年またここに来ようと強く思ったのでありました。

 

 

 

写真協力:Ebb&Flow
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2023年4月 7日 (金)

下北の海にサクラマスを釣る@尻屋丸

東京で桜が咲いた

例年より一週間くらい早い開花に世間は賑わっているけれど僕には地球温暖化の進行の方が気になって素直に喜べない

いったいこの夏はどれだけ暑くなるのだろうかと想像しただけでげんなりした気持ちになるのでありますが、一人ではどうにもならない話だし、自分自身もジェット機に乗って釣りの遠征に行ったりバイクを乗り回したりと一般的な二酸化排出量をはるかに超えていそうなライフスタイルなので、そんな自分を振り返ってみると何も言えなくなってしまうのであります。

そんな気分でありながらも釣り仲間と桜の話題で盛り上がるのでありますが、こちらの桜は見る方ではなく釣る桜、サクラマスなのであります。

昨年3月に期せずして出かけた津軽海峡のサクラマスジギングにすっかりハマってしまったワタクシは、同様にハマっているルアーショップ・エブ・アンド・フローの店長さん主催のサクラマスジギングツアーに参加せずにはいられなかった。

 

今回は昨年車で11時間かけて走る辛さを解消すべく飛行機で三沢空港まで飛びそこからレンタカーで2時間走ってむつ市内のホテルに泊まり、そこから船の出る港まで30分走って釣りを二日間する、という少しだけ楽チンな釣り遠征になったのでありました。

この釣りにはサクラマス専用の竿が必要!と昨年の釣りで痛感したワタクシは年明けに専用ロッドを購入しこの釣りを楽しみにしていたのでありますが、同様に専用ロッドを買ってツアーに参加したメンバーはワタクシと店長を含めて総勢8名。

さらに今回のツアーの船のチャーターをコーディネートしてくださったネイチャーボーイズさんの柳さんと種市さんが現地合流して総勢10名での釣りになりました。

 

三月末日夕方、羽田から三沢に飛び初めての三沢空港に到着

他の飛行機の緊急着陸があったために我々の乗った機は10分ほど上空で待機し遅れて着陸しました。

初めて見る三沢空港は民間空港というよりも基地という感じの色が濃く緊張感を含んだ独特の雰囲気でありました。

 

空港からはレンタカーでむつ市のホテルまで2時間走るとすっかり夜になりすぐにホテル近くの居酒屋で夕食

ここでの地元料理が美味しく珍しく感動しつつも酔っ払い翌日の釣りに気分は高揚していき一同盛り上がって9時過ぎまで店に居座ってしまった。

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翌朝は港に5時集合なので逆算すると4時にホテルロビーに集合、3時過ぎには起床となりホテルに帰って色々支度していたら寝たのが10時過ぎになってしまったワタクシは睡眠5時間ほどで釣りに望むことになってしまった。

日常は7〜8時間寝ないと体が動いてくれないほど体力がないのでこれは少々辛いだろうなと思いつつも、当日早朝4時にロビーに集合し船のある尻屋漁港へ向かったのでありました。

 

予定通り5時前に尻屋漁港に到着。

ネイチャーボーイズさんの柳さんと種市さんそして今回お世話になる尻屋丸の船長にご挨拶をしてすぐに乗船。

5時半出船。船は北に向かい1時間ほど走り最初のポイントに着く。

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一同待ちきれない様子で即ジグを投入する。

水深は60メートルほど40〜20メートルにサクラマスの反応があります、と船長のアナウンス。

右舷の三好から二番目に入った僕は仕掛けを落としてタナを取るとすぐにしゃくり始める。

すると反対の左舷ミヨシで釣っていた柳さんが早くもヒット。本命のサクラマスだった。

 

間も無く左隣の種市さんにもヒットしサクラマスが上がる。

 

これを見た僕は、今日は楽勝だな、と思わずニヤリとしてしまった。

 

そして何度か落としてしゃくるとトン!というアタリでヒット!

それ見たことか!ヒットだよん!と糸を巻くといい感じで魚が引くではないか。サクラマスを確信して糸を巻いてきたら見えてきた魚体が何だか黒っぽい。ソイですね、と右舷ミヨシで釣っていた種市さんに言われてガッカリするもそのソイの見事な魚体に北の海の実力を見せつけられる。

すぐ横で種市さんがサクラマスをかけると反対の右隣のネコさんもサクラマスをキャッチし反対側の見えない左舷でも坂本さんY店長がヒット、柳さんはポンポン釣り上げてすでに数匹釣っているではないか。

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一方の僕は1時間たってもソイばかり。何かしゃくり方が違うんだろうな、と釣ってる種市さんのしゃくりを真似てみるのだが何かが違うらしくてまたまたデッカいソイが釣れてくる。

柳さんは絶好調で何匹もサクラマスを上げていた。タネさんも追いかけるようにサクラマスをヒットさせている。

なんのジグを使っているのだろう?と覗き込んだらなんだか特殊な形のジグを使っていた。

プロトタイプのジグらしい。ずるい!

 

といってもこちらは手持ちで勝負するしか無い。

 

気分転換に朝食のサンドイッチを食べたら今度は満たされたお腹に血液が回って脳みそがスッカラカンになったようで強烈な睡魔に襲われ釣りにならない。

目をつぶってボーッとしながら竿をしゃくる。

これで釣れたら苦労入らない。釣れるわけがないのであった。

気がつけば午前10時を回り朝まずめの良い時間は終わっていた。

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サクラマスのジギングはとてもテクニカルな釣りで、何と無くジグをシャクっていると外道ばかりになってしまう。

サクラマスを狙うにはしゃくる時の初速をシャープに素早くしゃくり上げなければならないのだが一方でその勢いでジグが跳ねて飛ぶのは良くないらしい。それを防ぐために専用の竿が必要なわけで我ら7人はほとんどがネイチャーボーイズさんが出しているサクラマス専用ロッドを使っていた。

それでもソイばかり釣れる俺って!

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怪魚ハンターの釣ったソイ

 

ただシャクっていても釣れないのでしゃくるピッチの速度を変えたり色々やっていると今までとは違うガリ!という感触のアタリがあったと思ったら竿先が引き込まれた。種市さんがマスですよ、とタモに手をかけてた戻りの用意をしてくれたのだがすぐにバレてしまった。

アチャア!大事なアタリをバラすとは!

気がつけば同じ右舷のシオさんもマスを釣っていて右舷でマスが釣れていないのはワタクシだけになっていた。

左舷側では坂本さん、Y店長、怪魚ハンター、柳さんとマスを手にしており根魚王だけが僕同様に取り残されていた。

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11時頃再びマスらしきアタリがあったもののこれも全く同じようにバラす。

何かが悪い、合わせなのかファイトなのか?マスの口はとにかく柔らかいので無理してグイグイと引けば口切れしてしまうし、かといってアワセなければ針がかからないという微妙な力加減が必要なのでありました。

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ジグを変え、しゃくるスピードを変え、しゃくるピッチを変え、と色々やるもなかなかマスのアタリが出ない。でもこの日の僕は妙に冷静ですでに二度アタっているのだからそのうちなんとかなるだろう、と植木等的お気楽気分でいた。

昼を回ったあたりで左舷の根魚王が待望のサクラマスを釣り上げるとボウズは僕一人になってしまったのだけれども、諦めることなく、今日は釣れる!という確信がなぜかあった。

にも関わらず時間だけがどんどん進んで気がつけば船長から、これが最後の流しです、というアナウンスが入る。

 

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それでも最後に釣るよん、としゃくっていたら本当に来た!タネさんがマスです!と声をあげ僕もファイトに入る。

ところがまたまたバレてしまった。ヘッタクソ〜!と自分に叫ぶ。流石にもうチャンスは無いかな?と諦めた瞬間、目の前でで買いますがジャンプした。

???何事が起こったのかと思ったら左舷側が騒がしい。

どうやらY店長がかけたサクラマスが船の下を通り越して右舷の我々、タネさん、オレ、ネコさんの3人の仕掛けに激しくお祭りして魚は悶えているらしい。

どっちで巻くの?と叫んでいるとY店長の糸が切れた!と誰かの声がする。

しかし魚の手応えは右舷の我ら3人にあるのでそのままこちらで糸を巻いていくことにして巻き巻きしていくと魚体が見えて来た。

見ていた一同は思わずデカイ!と声をあげてしまった。

 

お祭りで誰の糸だかジグだかわからなくなった状態にでっかいサクラマスがタモに入った。

オマツリはとりあえず放置してサクラマスだけ外して重さを計ったら3.7キロもあった。

船長も嬉しそうに最後にドラマがやって来ましたねえ、と嬉しそう。

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この一匹で初日の釣りは終了となり気がつけば一人ボウズとなってしまった。

 

あまりこのことに関してショックもなくまあ明日があるさ、くらいに考えていたのだけれど他のメンバーが色々気を使ってくれるのは有難かった。

 

むつのホテルに戻って昨日と同じ居酒屋に行き反省会をする。

柳さんとタネさんから釣りに関する様々なレクチャーがあり大変参考になったのだが、思わず、それ今朝教えてよ!と言ってしまい一同から笑いを取る。

 

飲み会後半には今年で10周年を迎えたエブ・アンド・フロー Y店長に坂本さんとシオさんの二人からサプライズのお誕生日ケーキが登場するなどしてこの日も激しく盛り上がりむつの夜は更けていったのでありました。

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写真協力:Ebb&Flow
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