12日間九州縦断の旅その4@水前寺・天草・指宿
九州縦断旅行8日目の朝は熊本市内、水前寺公園の近くの宿で目を覚ます。
例によって早朝起床派なので暗いうちに目が覚めてしまい外が明るくなるのを待って散歩に出た。
水前寺公園がすぐそばだったので公園を散歩したかったのだけれど、ここの公園は8時半にならないと中に入れないというので、仕方ないので周囲をぐるっと回っては所々で公園の中を覗き込むという変な散歩になってしまった。
途中夏目漱石が住んでいた家の跡があったりして新たな発見もあった。
公園から流れ出た水が掘割を流れているのだが、綺麗な透明な水で小魚がたくさん泳いでいるのが見える。
これは街中で釣りができていい場所だなあ、子供達が釣りをして遊ぶには絶好の場だと感心しながら歩いていたら、なんと「さかなつりはやめましょう !」という看板があちこちにかけられているではないか。
生き物に触れて子供達を育てることが未来の自然保護につながると思うのだが、こういうことを言う大人たちは一体どういう自然観を持っているのか伺いたいものだと感じた。
釣りの話になると熱くなってしまう僕ですが、この後水前寺の参道でクマモンの看板に気持ちを癒されてクールダウンして宿に帰り、朝食をとったらこの日は少し早めに出発する。
というのは、この日の行程が熊本市内から天草半島を走り先っぽの方の古い教会を見た後にフェリーに乗って鹿児島に入るというルートで、フェリーの時間に間に合わないとこの日の目的地指宿につく時間が遅くなってしまうという、フェリーん時間優先スケジュールだったのであります。
市内を抜けて天草方面に走るとやがて海岸線沿いの道になり、車も少なく快適なドライブでした。
有明海を挟んだ対岸の雲仙・普賢岳の猛々しい姿が素晴らしく、所々にある観光用の写真スポット駐車場的な場所に車を停めて写真を撮る。
天草の入り口の駐車場では地元の釣り師のおじさんと地元の釣り物の情報を聞いたりして釣り談義をした。
大きな橋を渡り天草の島々に入るとアップダウンの山道が続き所々で思いがけなく現れる海の風景が美しい。
大きな橋をいくつか渡ると天草市内に入りここからは時計とにらめっこしながら崎津という漁村にある古い教会を目指した。
ほぼ予定時間に迷うこともなく崎津の教会に到着する。
小さな教会だが立派なゴシック建築で中に入るとマリヤ様が優しい顔をして迎えてくれた。
かつて仕事でヨーロッパの古い教会を沢山訪れたがそれらに劣らない立派な教会だった。
漁村の風景の中に尖塔がが顔を出している風景もなんとも言えない風情があり和まされつつ新人深いこの地のひとたちの情熱や江戸時代の弾圧に耐えてきた歴史に想いを馳せた。
教会をゆっくり見たかったがフェリーの時間が迫ってきたのでやむなくあとにし牛深港のフェリー乗り場に急ぐ。
出船15分前に到着しなんとかフェリーに乗れてホッと一息。
30分ほどの航路だが運転の疲れを休めるにはいい時間だった。
対岸は鹿児島県の長島町蔵之元という港で、ここで熊本から鹿児島に入る。
午後一時過ぎに到着したので近くでお昼を食べようと思ったのだが港周辺に食事をできるところが見当たらなかったので、少し車で走って大好きなチャンポンを食べることにした。
およそ一時間海沿いを走ったところにあるラーメン店にチャンポンが有る、とグーグルマップで調べて車を走らせた。
鹿児島側の海沿いの風景も美しく天候に恵まれたことに感謝する。
やがてチャンポン屋さんに、いやラーメン屋さんに着くと迷わずチャンポンを注文する。
この店のチャンポンを食べたくて車を走らせはるばる来た、と店員のおっちゃんに大げさなことを言ったら喜んでくれて、気合いを入れてチャンポンを作ってくれた。
しばらく待って出てきたチャンポンに紅生姜を乗せて食べた。うまい!豚のバラ肉のダシが効いていて長崎や佐賀のチャンポンよりも濃厚な感じがこれまた良かった。
写真を撮ってSNSに投稿したら、地元九州の方から博多ラーメンじゃないんだからチャンポンにはあんなに沢山紅生姜は乗せないんですよ、と言われ、そうなんだ!とまたまた新たな発見をした。旅は出会いと発見の連続だ!
お金を払う時にお店のおっちゃんに、美味しかったからまた来たい、ところなんだけれど横浜から来たので次はいつかなあ、と話したら笑っていた。
ラーメン店を出たのが午後2時過ぎ、ここからは指宿の池田湖へまっしぐら。
土地勘のない鹿児島の道をカーナビを頼りに走るのだが、カーナビちゃんとGoogleナビちゃんが違う道を指示するのでどっちがいいのか悩みながらもなんとか日没ギリギリに池田湖に到着
途中の指宿スカイラインには何箇所も展望台や駐車場がありそこからは鹿児島市内や桜島が見えるはずなのだが、この日は桜島の噴煙とチリで山は霞んで見えるにとどまっていた。
池田湖班の駐車場に車を止めると折しも日没タイム。
正面に開聞岳がシルエットで立ちさざなみの湖畔に映っていた。
ここの湖は「イッシー」という恐竜が出るらしいのだが、夕まずめの水面がざわざわと広い範囲で波立った時には、出た!と一瞬思ったがしばらく見ていたら小魚の大きな群れのようだった。
魚の気配がムンムンする、釣り師にとってはたまらない環境だったがなぜか釣り師の姿は一人も見なかった。
日没を見てから指宿の宿に走り30分ほどで到着。
チェックインのあとすぐに名物の砂湯に入った。
風呂場で砂湯用の作務衣に着替えて砂湯の風呂場に入ると四角い大きな砂場が二つに分けられており、片方には人の頭だけ出して体が埋められていた。
もう片方は砂場の湯船?にお湯を張り砂を温めてから湯を抜くらしく、こちらで砂を温めてから湯を抜くまで10分ほど待たされてからいよいよ砂湯に入る。
もちろん初めてなので勝手がわからないのだがスコップを手にした係りのおじさんが穴を掘って、タオルの使い方などを指示してくれる。
掘られた穴に体を横たえ砂をかけられると砂の重さに程よく体が圧迫される。
すぐ隣の女性は「重い!」と声をあげるくらいの重さで体全体にズッシリくるのだが、しばらくこれで温まっていると砂の重さで体のコリがほぐされるように楽になっていくではないか。
15分ほどの入浴が終わり出るときは自力で砂をかき分けて起き上がるのが楽しい。子供に戻って砂場遊びをする感じ。
砂だらけの体は手だけタオルで拭いて綺麗にした後は風呂場の途中に設けられた砂を落とすシャワールームに入り作務衣を脱いで砂を落とした。
体全体が軽くなった気がして、いや、実際に軽くなり運転の疲れも取れた。
普通の温泉では得られない初めての体験に感動しつつレストランに向かい、地元の名産品を中心にしたバイキングで腹を満たしこの日は終わっていったのでありました。
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