サクラマスジギング2024春@尻屋丸
ここ数年一部の釣り師の間で流行っているサクラマスジギングに行ってきました。
サクラマスの釣りといえば一昔前までは春から初夏に川に立ち込んで釣るのがセオリーだったのですが最近は海に回遊しているサクラマスの群れを狙ってジギングで釣るというのが流行り始めているんですね。
この釣り方はまだ未開発の釣りなので分からないことも多く、また釣り自体もとてもゲーム性が高いのでルアー釣りファンの間でじわじわと浸透している感じなんですね。
かくいうワタクシも一昨年の初春に半ばダマされるように下北半島まで足を伸ばして釣ったのが始まりなのでまだまだ初心者という感じなんです。
ジギングで釣れるサクラマスは1キロ〜大きいのは4キロくらいまでで大型のものはマスというよりは鮭みたいな風貌になるのでありますが、食味はその辺のスーパーで売っている酒の切り身と比べたら雲泥の差で大変上品で美味しいのであります。
釣り方はジギングなのでジグを付けて海に落としてしゃくるだけ、というシンプルなものですが一般的なジギングとちょっと異なるところがあって、そのあたりがとてもゲーム性が高く面白いのであります。
今回お邪魔したのは下北半島の最東端にある尻屋港から尻屋丸という船であります。
釣行をコーディネートしてくださったのはこの釣りに長けていらっしゃるネイチャーボーイズのYさん。
昨年もお世話になり楽しい釣りをさせていただきました。
そんなわけで尻屋丸さんは昨年もお世話になっていて、昨年も今年と同じく二日間の釣りをしたのですが、昨年の僕の釣果は2日で一匹のみというナカナカの厳しい釣果でありました。
その辺のリベンジも含めての今年の釣行で気合十分だったのでありますが、釣行初日は北風が強く早朝5時半に出船はできたもののその後風が強まり8時に早上がりということになり肩透かしをくらいます。船中の釣果三匹で終わるという厳しいスタートを余儀なくされてしまいました。
予想外に釣りは早く終わってしまったので陸奥市内のホテルに戻り一眠りしたあと近くの温泉に行って疲れをとってリフレッシュし2日目の釣りに備えたのでありました。
天気予報では2日目は朝は凪予報なのですが午前中の早い時間から南風が強くなるということで、初日の帰り際に船長と話したところ、朝早めに出て4時間できればいいかな、という厳しい状況なのでありました。
2日目早朝4時前にホテルを出てまっすぐ港に向かうと4時半に港着。
すぐに船に乗り込んで5時過ぎに空が明るくなるのと同時に出船、沖に向かいます。
最初は港から15分ほどのポイント。
期待に胸を膨らませてしゃくり始めますが期待に反して全く当たらず、正直焦りました。
船長は素早く移動を決断して3日前に良かったポイントまで走って釣り始めると、この日に最初に釣ったのは昨日と同じ怪魚ハンターさんでありました。
いいサイズのサクラマスで見ただけで羨ましくなる。そこから次々と皆さん釣り始めて僕はどんどんおいてきぼりになるんじゃないか、といよいよ焦っちゃうじゃないですか。
この釣りはジグを底まで落とさずに中層のタナを探る釣りなので一般的なジギングと違うのはまずはその辺りかな。
他にもしゃくり方に特徴がありしゃくる最初のスピードをシャープに素早くジグを動かした後のフォールにサクラマス食いつくという釣りなのであります。
さらにフォールで食いついた上にかかったサクラマスはすごいスピードで走るのでその辺りを上手くいなしたり、口切れをしないようにファイトしたりと色々難しい。
そんなしゃくりを1時間くらいしていたらようやく僕にもアタリがありヒットします。
その魚はグググ、と引き込んだと思ったらそのあとはあまり引かない。さおに重さはしっかり伝わっているもののなんだかサクラマスっぽくないなあと思いながら糸を巻き巻きしてくるとなんと上がってきたのは外道のタラじゃあないですか!
ありゃあ、なかなか追いつけない。時間はどんどん経ちあっという間に6時を回り7時になろうかという頃、ようやくサクラマスらしいアタリがガツンとあったと思ったらグイグイ引くじゃあありませんか。今度は間違いないと糸を巻いていくと急にスッと軽くなる。あ!バレた!と思ったものの糸を巻き続けたら再び魚の感触が戻ってきてホッとする。
どうやら魚が上に向かって走ったのでこのようなことになったようであります。
この魚はなんとか無事にタモに収まりようやく僕もボウズ脱出組の仲間入りができました。
この時点でまだ釣れていなかったのは釣った人の写真を撮るのに追われていたY店長とS氏の二人だけ。
二人とも焦ったろうなあ、と思う暇もなくSさんがヒットさせてボウズ脱出をし僕の隣で釣りをしていたY店長のみ取り残されてしまったのでなんとも嬉しくなる。
なんたって普段はヒトが釣れずに四苦八苦しているところに寝起きでやってきてヒョイ!と魚をつっては「釣れるじゃないですかあ」と憎まれ口を叩くものですからこういう状況になるのはワタクシとしましては大変喜ばしい。
ニヤニヤしながら釣っていると2本目がヒットし連続キャッチしていよいよいい気分になるではありませんか。
このまま波が上がって終了もありかな、なんて思っていたら意外と風は吹き始めなく波の立たない。
そんな中でY店長も一匹目を釣ってホッとしている。
船長から全員キャッチ!というアナウンスがあり船内の雰囲気も和らぎます。
この時点で釣っている人は数匹釣り上げておりなんだか入れ食いになりそう、と思っていたら9時半を回るあたりから本当に魚の活性が上がって、ヘタクソなワタクシモイレグモードになり三匹、四匹と釣れてくれるじゃあありませんか。
一昨年、昨年は一匹しか釣れなかったので自己記録の更新にすっかり気を良くしてしゃくり続けていたところズシンと重いアタリがありドラグが出された。これはデカイぞとズルズル出されるドラグを見てついつい焦ってスプールを親指で押さえてしまったのがまずかった。
1.2号のPEラインからプッツン!と切れてルアーと一緒に大型とお思われるサクラマスちゃんもサヨウナラ!
ありゃあ、やっちまった。でも今魚のやる気がある地合いなのでシステムを組み直している場合じゃない、と予備の竿からPE2号のリールを付け替えてしゃくり始めたらすぐに次の魚が釣れたのでありました。
長い一流しで一〜二匹ずつ釣れるというくらいのテンポで魚を釣って五匹を超えたらもう満足。いつやめてもいいぞ!と思ったものの風は心配していたっほど吹かず釣りは続けられました。
この日の僕のタックルについてちょっと書きますと、ロッドはネイチャーボーイズさんから出ているサクラマスジギング専用ロッドのアイアンフリックというロッド。このロッド専用というだけあって先ほど書いたサクラマスジギングの特徴にピタッと合わせた竿の長さ、調子と他の竿では代用できないこの釣りにはパーフェクトな竿なのであります。
PEラインは1.2号と2号を準備しリーダーは20ポンドと25ポンドをそれぞれ結びました。
使用ジグは実績あるロッドと同じネイチャーボーイズさんの鉄ジグをメインに80グラムから160グラムくらいのジグを色々試してみましたが、この日は鉄ジグが圧倒的によく釣れました。
この釣りはジグのアクションと色がとても重要で魚の好む色がコロコロ変わるところがとても難しい。
今まで入れグッていたかと思うと突然当たらなくなったりするんですね。
そこからはまたゼロからのスタートであたりカラーを探すことになるという訳であります。
この日は朝の4時間くらいしか釣りの時間は無いだろうから、とお昼ご飯は用意してこなかったのでお腹が空いてきたあたりまで魚は釣れ続け、トップの怪魚ハンターはなんと14匹も釣り上げた。
二番手は十匹、他のメンバーは多くが八匹で船中のトータルが8人で79匹というすごい釣果になってしまった。
僕もクーラー満タンでもう釣るのにも疲れたので船上カフェのエノカフェ尻屋丸店を開店し船長はじめ釣り師の皆さんに無理やりコーヒーを飲ませたのでありました。
ギラギラ目の船上に穏やかな空気が流れて釣りの楽しさが一層増した感じが得られたのでカフェ店長のワタクシも大満足。
船長の取り計らいで少し時間も伸ばしていただきサクラマス釣りを満喫できたのでありました。
船長、釣り師一同の皆さんありがとうございました。
来年もこのくらい釣れたら楽しいなあ。
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