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2024年12月

2024年12月31日 (火)

北海道ツーリングに初めて行った!その13 帯広〜静内

7月7日日曜日、今日は七夕だ。

七夕だというのに北海道の帯広市内は朝から雨だった。

今日は雨の予報だったのでどこを走るか決めていない。天気予報を見て少しでも天野少なそうな場所を選びながら走るコースと目的地を決めるという作戦だ。

 

早朝四時に起きてコーヒーを飲みながら一人で作戦を練る。

雨雲レーダーなどをみると襟裳岬方面が昼過ぎには雨が上がりそうな気配なので、帯広から南下して襟裳岬を右に回り込み適当な街で宿泊しようと宿を探すと、静内の街に比較的安いホテルが空いていたのでここを予約する。

スマホで予約できるので便利な時代になったものだ。

 

午前8時過ぎにホテルを出た時には雨は降っていなかったのだけれど、帯広市街を抜けるあたりから降り始めた。もはや多少の雨くらいではびくともしないくらい雨には慣れていたものの路面が滑るのでバイク旅での雨は要注意なのであります。

 

帯広市内を南下し抜けると田園風景が広がる。雨の畑の風景も良い。スマホのナビは高速道路に入るように指示するが無視して一般道を走った。

途中道の駅でトイレ休憩しながら広尾まで走ると海が現れた。太平洋との再会になんだか感動した。広尾から海沿いの道に出ると道の駅もなく、右手は崖、左手は海、人も住む場所がないような風景が続く。海にはサーファーが何人かいてサーフィンを楽しんでいた。

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しばらく行くと長いトンネルをいくつか通った。トンネルの中はヒンヤリとしていて気温が17度まで下がりバイクのカウル、ヘルメット、バックミラーが全て結露して視界がなくなり焦る。まずはヘルメットを手で拭い、次にバックミラーを拭いた。時折対向車が現れるくらいの車の量ではあったものの路面状況も気になり緊張して走った。トンネルを出ると気温は23度あり、温まったヘルメット、バイクで再びトンネルに入ると結露する、というのを繰り返しストレスがマックスになる。

これらのトンネルを全て抜け切ったあたりの左手の海岸に出っ張った展望台と駐車場があったのでバイクを停めて写真を撮った。

襟裳岬方面から走ってきて駐車場に入ってきたライダーがいたので、この先の道の状況などを聞いて情報交換した。襟裳岬はガスっていて何も見えない、と彼は言っていた。いつの間にか雨は上がっていた。

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そこから30分ほど走ると「襟裳岬」の看板があったので左に曲がると狭い私道のような道になり車が来たらすれ違うのがやっとくらいになり焦ったが、幸い車は走って来ず、どんどん寂しい風景になっていくではないか。道を間違えたかしら、確か45年前に来た襟裳岬は大きな駐車場があってレストランもあったはず、と不安になってきたがそのまま進むと岬の先端の一軒家が佇んでいるだけの場所に出て、そこに車が2台停めるのがやっとくらいの駐車場がありバイクが一台停まっていた。

その横にバイクを停めて、閃光のバイクの人と一緒に歩き岬の先の方に進んでいくと、ガスがかかって50メートル先も見えないくらいだった。昔襟裳岬に僕がきた時はこんなところじゃなかった、などと話しながら進んでいくと岩でゴツゴツの岬の突端が見えた。

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その他には何も無い。仕方ないので写真を撮っていただきバイクに戻った。

走ってきた小道を戻り大きな道に出て左に曲がり岬を回り込む方向に進むと間もなく見覚えのある大きな駐車場が現れて車やバイクがたくさん停まっている、ああ、やっぱりここだ、昔と同じだ、と少しホッとして駐車場に入りバイクを停めてここから見下ろす岬の先端に向かって歩いた。

吉田拓郎、遠藤実の二つの「襟裳岬」の曲の歌碑が建っていた。

確か吉田拓郎が「襟裳の春は何も無い春です〜」という歌ったら当時の襟裳の人たちが「何もなくない!」と怒ったという話があったよなあ、と思い出しながら、そんな地元に反感を買った歌もヒットすれば歌碑になっちゃうんだね、とニヤニヤしながら歩いた。

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岬の先まで行くと灯台があ流のだがそこから先は柵がありその下はガスで何も見えなかったので、先ほど間違って行ったのがラッキーだと思えた。

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写真を何枚か鳥駐車場に戻る。時計を見るとまだ11時だったのでお昼には早いしお腹も空いていない、襟裳岬を回ったあたりに美味しいラーメン屋さんがあるよ、と昨夜北の屋台で話をした人から情報を来ていたので、一応そこでお昼にしようかと思っていたのだが早すぎたので、ラーメンは諦めて先に進むことにした。

 

雨は上がり路面も乾いて走りやすくなっている。浦河まで走ったら道の横に広い駐車スペースがあったので、ここにバイクを停めてしばらく休んだ海からの波音が心地よく気持ち良い。ホテルの朝ごはんに出たおにぎりを一つ持ってきていたのを思い出しそれを食べて昼食にしてしまった。

ここまでもう10日近く北海道を走って色々な場所を訪れているけれど、僕の旅にはグルメというのが無いなあ、と思う。普通はその土地の美味しいものを食べるのも旅の楽しみの一つと考えるし、僕自身もそれを否定するわけでは無いのだけれど、うまいもの探しがどうも煩わしい性格のようで、苦労せずに出会えれば食べる、という怠け者なのだ。

 

再び静内に向かい海岸線の道路を西北に走る。途中山から海に雲が流れ込んでいる場所があり写真は撮れなかったが感動的だった。

どんどん走っていくと静内に早く着きすぎてしまうことに気がついたので、途中の街にカフェを見つけて入りエスプレッソを飲んで休憩した。

 

そこから静内までは30分くらいで着いた。ガソリンを入れておこうとスタンドを探すのだが、道の左右にあるスタンドがどこも日曜日は休みらしく、静内の街を抜けそうなくらい先まで走ったところでようやく営業しているガソリンスタンドを見つけて入る。

セルフのスタンドで機械に五千円札を入れたら機械に詰まってしまい反応しない。困っていると店員さんが出てきて五千円札を取り出してくれたので、今度はシワのないきれいな一万円札を入れたら無事給油できた。

 

ガスを入れてホッとしてホテルに向かう。街道から少し入ったところにそのホテルはあった。

古臭いそのホテルは三階建てでエレベーターも無く、自販機のビールは450円もするし廊下はタバコのヤニ臭かったが、僕の部屋は禁煙ルームでヤニの匂いはしなかったものの少しカビ臭かったが、まあ安いから仕方ない。

時間はまだ3時半過ぎだったが4時から風呂に入れるというので部屋で少し休んでから風呂に入り疲れをとった。誰も他の客はおらずのびのびと気持ちよく風呂に浸かって雨で冷えた体を温めた。体重を測ったらこの旅に出る前より2キロ減っているではないか。いかに貧しい食べ物しか食べていないかを証明しているような体重がおかしかった。

 

着替えて身軽な格好になったところでホテルの近くのコンビニまでバイクで行き、夕食と酒を買って帰り飲んだら満腹になり寝てしまった。

7時頃に目が覚めて外の店で飲んでみたくなり、いい店はないかなと街をぶらついた。

狭い街だがいくつかスナックを探したのだが焼き鳥屋、焼肉屋さんくらいでスナックはあったものの日曜日で休みのところが多くなかなか良さそうな店に当たらない。

大通りを渡りその先にスープカレー&バーと書かれた店があったので入りカウンターに座り人を注文した。

隣の席にパソコンを見ながら酒を飲んでいるカップルがいた。カウンターの隅には競走馬の競売カタログが何冊かあり、そこには明日から競売が始まると書いてあった。

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出てきたジンを飲みながらカタログを手に取りパラパラめくってみると二千万円くらいから一億円以上するものもいるようで、僕には縁のない世界だなあ、こういう世界もあるんだあ、と初めて知る世界に感心してしまった。

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しばらくしてカウンターの中のお兄さんが話しかけてきたのでツーリング中だと話す。お兄さんは沖縄の出身で釣りもするということで話が合い盛り上がる。彼はここの街では狩猟の免許も持っていて鹿を撃つと言うのだが、夜は猟が禁止されていて昼間人のいる時間に銃を打てるような場所に鹿が出てくることは稀なのでなかなか撃てないと話した。

そんな話をしていたらカレーの香りがしてきて急に小腹が空いたので鹿肉のスープカレーを注文して食べた。

スープカレーのスープはなんだか自分でもカレー粉を使って作れそうな味だったが、具の野菜や鹿の肉は美味かった。お兄さんは横浜にもいたことがあると言うので、クラフトビールの話をしたら興味を示していた。

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そんな話をしていると8時になり、この日行われた東京都知事選の開票速報がテレビに映し出され、緑のおばさんの再選を告げたので旅で盛り上がりかけていた気分が現実位引き戻されてちょっとガッカリする。

8時半に店を出た、お兄さんに「また来てください」と言われるのを聞きながら外に出てホテルに戻り9時過ぎには寝てしまった。

 

この日に使ったお金

エスプレッソ     440円

ガソリン8.5L      1582円 

宿代         7400円

コンビニ       1000円

スープカレー・ジン 3600円

 

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2024年12月30日 (月)

北海道ツーリングに初めて行った!その12 帯広⇄美瑛・富良野

北海道バイクツーリング9日目、朝四時に目が覚めたら昨日の酒が残っていて軽い頭痛がしたけれど、コーヒーを飲んだらスッキリ治った。

今日は美瑛と富良野に行こうと思い天気予報を見ると富良野は一日中雨の予報だったが美瑛は午前中いっぱい天気は持ちそうなのでまずは美瑛に向かうことにした。

朝食は昨日と同じ系列のホテルだったのでここもおにぎりが出たので、おにぎりを四つ頂いて朝食に三つ、おやつか又はお昼用に一つに分ける。

7時過ぎに駐車場で雨具を着ていたら隣のバイクの人も出てきて、雨の中のライディングは嫌ですねえ、的な話をしてから出発する。

美瑛に向かって走り始めるとすぐに霧雨が降り始めてガッカリする。さらに間も無く本降りになって来て早くもびしょ濡れになる。スマホのナビが高速道路に誘導したのでどうしようか一瞬迷ったが雨の中は早く通過してしまいたかったので高速道路に乗った。

 

高速道路を走るのはつまらない、景色を楽しむ余裕もないし道路は北海道も本州も似たようなものなのでただ移動するだけのライディングになってしまうからだ。目指す高速の出口はトマム、ここまでの距離が意外とあった。北海道の距離感はいつもこんなで大体思ったよりも遠い。

トマムでで降りるとさらに雨は土砂降りになってきてすでに腕に雨水がしみ込んで冷たくなってきた。すこし走ったら「道の駅南ふらの」があったのでためらわずに入り雨宿りした。まだ時間は8時半頃だったので他に人も車もいない。当然店も建物もまだ開いていない。一人で雨の道の駅で途方にくれたような雰囲気で休憩した。

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少し休んだら気分転換になったので再び雨の中を出発し、堂々から離れて農道を走る。農園風景は雨の中でも美しかった。

富良野から美瑛まで、僕の頭の中では隣町くらいのイメージだったのだがいざ走ってみるとかなり離れていて、一時間くらい農園風景の中を走ってようやく美瑛町に入ると雨が上がった。天気予報通りだ。

美瑛の丘陵に広がる農園風景は美しいので有名だ。僕も30年くらい前にその風景の撮影に訪れて感動したことを覚えている。その時は景色のいい場所に案内してくれるコーディネーターがいたのだけれど、今回は自力でビューポイントを探さなければならないので、とりあえずは有名な「マイルドセブンの木」よいう場所を目指した。

街を抜けて農園地帯に入ると他の車も同じ方向に走ってゆくので、おそらくこの車もマイルドセブンを目指しているのだろうと思いながら後ろについて走るとその通りだった。道端には所々に「マイルドセブンの木➡︎」のような案内板が立っていて人気の高さを感じたと同時に昔はこんなの無かったぞ!などと思いながら走った。

遠くの丘にはパッチワークのような風景が見えて美しい。

いくつかの角を曲がりいい景色の場所があったのでバイクを停めて写真を撮りながらマイルドセブンにたどり着いたのだが、到着してビックリ!

 

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丘の上に10数本の白樺が並ぶ場所が「マイルドセブンの木」なのだがすぐ近くに大きな駐車場があり大型の観光バスが何台も停まっており大勢の人がうじゃうじゃいてその周りを歩いている。道路には交通整理のおじさんが数人いて車と人の流れをさばいているではないか。それを見ただけで嫌になりここまで来て人だかりを見ても仕方ないので駐車場を通り過ぎた先の交差点を曲がり「マイルドセブンの木」の横を歩行者に気をつけながら通り抜けてその先の人にいない畑のそばにバイクを停めて風景を楽しみながら写真を撮った。

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今でこそ美しい風景が観光地化して賑やかだが、丘陵地帯の斜面の原野を開墾してこのような畑にするまでの苦労に思いをはせると胸が熱くなった。

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バイクで移動しながら何箇所か気に入った場所で写真を撮り、最後に「ケンとメリーの木」という場所に向かう。ここもどうせ混雑しているだろうと思っていたけれど、昔撮影に来た場所なので行くだけで良いのでそこに向かう。

着いてみると案の定人だらけだったので駐車場から気を見て再訪のご挨拶をして富良野に向かうことにした途端に小雨が降って来た。

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農道から道道に入り富良野に向かう。30分くらい走ったところに「ごまそば」の看板があったのでその店に入り休憩を兼ねて昼食をとった。

天ぷらと大根おろしの乗ったそばに汁をかけて食べると美味しい。ごまそばはこの辺りの名物で確か35年毎に来た時にも、初めて北海道に来た45年前にも食べている。30分くらい店内で休んでから再び雨の中を富良野に向かって走り始めると峠を越えたあたりで雨が小降りになって来て、富良野の街に入ると雨が上がったので、ラベンダー畑に立ち寄ることにして道道から離れてラベンダーロードと地図に書かれた道を目指したら道の両側にラベンダーが植えてある場所に出たのでしばらく走る。

ところが緩い上り坂を登って降りたらラベンダーがなくなってしまい、何か物足りない。もっと咲き誇っている場所があるはず、と来た道を引き返していくと丘を戻った途中に「日の出公園」という看板があったのでそこを曲がり少し行ったら、丘全体がラベンダーで覆われた花畑が見えて来た。

ああ、ここだあ、と丘の上の駐車場まで行くと富良野の街を見下ろす丘の上に展望台があり、斜面には一面ラベンダーが咲き誇り紫色になっているではないか。これぞ僕のイメージ通りのラベンダー畑、というところにたどり着けて嬉しい上に運良く雨も上がっている。

ラベンダー畑の中には小道があり畑のすぐ横で写真を撮れるようになっていたので、良さそうな場所で何枚か写真を撮った。観光客はここも多く外国人も多かった。中国語を話す人が多く中には畑の中に入って写真を撮る人もいてこういうところのマナー感覚が中国的だなあと感じた。畑に入り込めばいい写真が撮れるのはわかっていてもやらないのが日本的な感覚なのだが、やったもん勝ち的なところが中国的だと思うのだ。

バイクに戻り丘を下り始めるといい場所があったのでラベンダー畑を背景にバイクの写真を撮ってここを離れた。

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あとは帯広に戻るだけなのだが道道の広い道をただ走るだけではつまらないので、農道を選んだナビに従いかり狩勝峠方面に向かうと、前を走る軽のワンボックスに日本中の観光地のステッカーを貼ってあった。おそらくこの車で全国をのんびり旅しているのだろう。なんだかこういう車に出くわすのも北海道らしいな、と思った。農道をゆっくり走るその車はしばらく同じ道を走っていたが、僕に道を譲ってくれたので先に峠道に向かって走った。

 

一つ峠を超えて朝立ち寄った「道の駅南ふらの」にまた入り休憩していると再び雨が降り始めたが、ここから少し走ってトマム IC入口付近を通る頃には雨が上がってホッとする。

帰りは高速に乗らずに狩勝峠を目指した。こちらの道の方が風景が楽しめて高速より良い。峠の頂上にある大きな駐車場に着くとバイクを降りて十勝平野を一望できる展望を楽しみ写真を撮った。

ここから帯広市内まであと40キロくらいまだある。北海道は広いなぁ。40キロといったら横浜の我が家から箱根くらいの距離だ。

メーターを見たらいつの間にか総走行距離は2000キロを超えていた。

 

峠を下りて新得から帯広への広い道を気持ちよく走流とようやく帯広市内に入りガソリンを入れた。10L以上入った。今日一日良く走ったなと思った。

 

3時半過ぎにホテルに戻ると雨は上がっていてラッキーだった。

部屋に入りシャワーを浴びて朝のおにぎりをつまみにビールを飲んでから少し昼寝をして疲れをとった。

 

夕方6時過ぎにまた昨日と同じ北の屋台へ行き同じ店に向かったが、今日はもう予約で一杯と言われ他の相手いる店にもぐりこんだ。その店では地元の美味しい焼酎があり楽しめたし料理も美味い。隣の席に座っていた兄ちゃんが自転車乗りだというので、自転車の話で盛り上がる。僕も今から20年近く前にロードレーサーを持っていてよく乗り回したので、自転車の楽しみはわかっていた。

この店オリジナルの白菜、セロリ、ピーマンの入った餃子が美味しく、それにつられて白ワインも飲んで満腹になる手前で店を出てホテルに戻り字すぎに寝てしまった。あとで調べたらなんだかんだ320キロもこの日は走った。横浜から名古屋の距離にほぼ等しい。雨の中の320キロは疲れた。

 

この日に使ったお金

高速代     800円

飲み物     300円

ごまそば        1300円

ガソリン    2000円ちょい

夕食(飲み代  4630円

 

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2024年12月29日 (日)

北海道ツーリングに初めて行った!その11 釧路〜帯広

ステイタス釣行記は昨日でおしまい、今日からは再びこの夏の北海道ツーリングの続きです。

6月28日に横浜を出発して早くも一週間が過ぎ、苫小牧から稚内、北見、ウトロ、根室と回って釧路にたどり着いたのが前回までのお話でありました。

色々北海道ツーリングの話を調べると一週間くらいで回るのが一般的なようなので、僕の場合はかなりのんびりペースでのツーリングと言えそうです。

 

7月5日早朝、というか深夜2時に釧路のビジネスホテルで目が覚めてしまったのでラジオを聞きながら前日のことをメモした。

背中と腰が疲れてきていて、やはり年には勝てないと感じた。

 

6時過ぎからホテルの朝食にありつく。ここの朝食はオニギリで北海道らしい具材のオニギリがたくさんあってどれも美味しかった。

朝食用に二つ食べてホテルを出たのが8時頃。

この日は帯広までの200キロちょいの行程だが、十勝平野をまっすぐ向かってもつまらないので海沿いを南西に向かおうと考えて出発しようとしたら、駐車場の案内のおじさんが、浦幌町のバイク神社に寄ったらいい、とアドバイスしてくれたのでまずはそこに向かうことにした。

浦幌町のバイク神社は別名おっぱい神社とも呼ばれていて、ご神体におっぱいの形をした石があるとか、バイク神社としてもバイクノリには有名で、北海道ツーリングをするバイク乗りの聖地的な神社だった。昨日風蓮湖で出会った自転車のおじさんも話していたのを思い出した。

 

釧路市内でガソリンを入れてから市内を抜けて海沿いの道を根室本線と並行しながらしばらく走る。

途中で特急列車が併走する場所があり、1分ほど並走していると乗客の顔まで見えて手を降ってあげたくなったが我慢する。

海沿いから山に入ると列車の線路と別れ峠道に入る。一時間半ほど走ったら浦幌町に入り神社の場所はすぐにわかって到着した。

 

神社の駐車場はバイクの駐輪場がしっかり確保されていて、さすがバイク神社と呼ばれることだけの事はあるなあと感心する。境内に上がると人は少なかった。そこには本殿、バイク神社、おっぱい神社、水子神社といくつかの分社がある。

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まずは本殿にお参りしツーリングの安全を祈願してから隣のバイク神社に行き、ここでも安全祈願をした。その隣のおっぱい神社に行くと御神体のおっぱいの形をした石が置かれており撫でるとご利益があると書いてあり、参拝者がみんな撫でるようで、そこだけ色が変わっているではないか。みんな撫でてるんだあ、なんともセクシーな神社だなあ、と思いながら僕もナデナデするとすべすべの石の手触りが気持ち良い。入念にナデナデして病気の完治を祈った。

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お参りの記念にバイクのシールを売っていたので買おうと思ったら誰もおらず買えなかったのは残念だったが仕方ないので神社を後にして帯広方面に向かった。

 

帯広に行く前に手前の池田町のワイン城に寄りたかったのでそこを目指して内陸に向かう。

一時間ほど走ると池田城に着いてしまった。ここは45年くらい前、学生時代にきた思い出の場所でとても懐かしく感じた。建物の中に入る前に白の前の丘の先に立ち城の建つ丘の斜面と振り返って城の建物を眺めたら、学生時代にここにきた時に友とはしゃいで、この丘で城の攻略戦をやったら面白いな、などと話したことを思い出した。

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城の中に入り地下の蔵を見て回ると古いワインが瓶に入って保存されており製造年が書かれていたので45年前に造られたワインを探した。埃をかぶったワインの瓶に書かれた製造年を辿ってゆくとようやく45年前のものを発見することができ感動する。心の中の時間が一瞬で45年前に戻った。自分の過ごしたこの45年とワインがともに同じ長さの時間を過ごしたことを感じながら自分の人生を振り返った。

しばらく瓶の前でたたずんだ後、ワインの大樽などを見てから屋上に上がって十勝平野の風景を眺める。

この日は天気が良く風がなかったので暑かった。遠くの山々はガスで霞んでしまい写真にするにはイマイチだった。

 

池田城を去ろうと坂を下っていくと大きなトラックが止まっていて、コンサートなどで使うPA機材を下ろしていた。なんでも翌日に地元のドリカムのライブがあるとかでその準備をしていたようだ。

 

池田町からは隣町の幕別を目指す。

ここ幕別は学生時代の友人の家があった街で、北海道に初めてきて最初に泊まったのがこの街だったので訪れないわけにはいかない。友人の家はいまはなく駅前に行ったら昔とあまり変わらない佇まいの駅舎がありバイクを停めて写真を撮っていまは東京に住むその友人宛に写真を送った。

 

そこから帯広まではすぐで大きな街に入る。

ここでも今回のツーリングのアドバイザーでもある横浜のカフェJBのマスターであるユキネエから六花亭の本店は絶対行きな!と言われていたので店を探してたどり着く。昼時でお腹が空いていたのでここのレストランで食事をしようと思い二階のレストランに行くとしたら、何か会員証とポイントがないと中に入れないと言われ、その言い方がすごくお高くとまっていて人を見下しているように感じたので少しイラっとする。

仕方ないので店内でお土産でも買おうか、と見て回ったものの興味がわかないので店を出たら駐車場に横浜ナンバーのハーレーのライダーがいたので声をかけたら、ナンバーは横浜だけれど滋賀県から来たと言われて驚く。なんでもバイク関係の仕事で出張がてらバイクでここまで来たらしい。そういう仕事もあるんだなあと感心しつつ、彼が横浜国大出身というので親しみを感じた。

 

六花亭でお昼を食べ損なったのでお腹が空いていたのだけれど、まだお昼なのにこのまま市内でホテルのチェックインの時間まで間を潰すのも退屈なので急遽然別湖まで走ることにして街を出て途中に何かお店を見つけたら食事しようと決めた。

農園地帯が続く中を走る。止まるとジリジリ暑いが走っている時は乾いた風が心地よい。しばらく走ったら右側に道の駅を発見し、ここで食事しようと思ったら左側にお蕎麦屋さんを発見しためらわずそちらにして店に入った。

店内は昼時で混んでいて、靴を脱いで上がる席しか空いていなかった。ブーツを脱ぐのが面倒なのでテーブル席が空くまで待たせてもらったらすぐに席が空いた。

鶏ごぼうそば、というのがこの店のウリだというのでそれを注文した。つゆが美味しくゴボウの歯ごたえと鶏の旨味がジンワリと染み出して絶妙のバランスで美味しかった。北海道に来てようやく本当に美味しい、と思えるものに出会えて嬉しかった。

お店で少し休んでから然別湖に向かう。さすが北海道だけのことはあって、地図では近いように見えるのにいざ走ってみると結構な距離がある。然別湖までの道のりもそんな感じだった。農園地帯から山に入りくねくね道を登ると山深い風景になり然別湖が突然現れた。

大きなホテルと駐車場があったが、湖奥のキャンプ場を見てみたかったのでここをスルーして先に進むと道が狭くなり人気もなくなりどんどん淋しくなって来てクマさんが出たらどうしよう、と不安になったので途中で引き返して先ほどのホテルの近くの駐車場にバイクを停めた。

 

カメラを持って湖畔まで歩くと遊覧船の桟橋があり、ちょうど船が出るところだった。船にはカップルらしく二人しか客が乗っていなかった。

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湖の写真を何枚か撮りベンチに座って喉を潤わせて休憩した。山の緑が湖面に反射して美しい。ここは確かダム湖だったと思うので、おそらくダムができる前は美しい渓谷があったのだろうなあ、などと想像した。

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静かな湖畔で鳥の声が疲れた体を癒し、と思っていたら、すぐ近くにある足湯に関西弁のおばちゃん数人組がおり賑やかにしゃべくっているので静寂はなかった。関西のおばちゃんグループは最強だ!(笑)

 

しばらく休んでから駐車場に戻ると、外国人グループが車から自転車を下ろして出発するところで、ワイワイと楽しそうにしてたので、普段なら声をかけてどこからきたの?とかどこまで漕ぐの?とか話しかけるところなのだけれど、ちょっと疲れていたのかその気にならずバイクに向かって然別湖を後にした。

 

帯広までは約一時間弱、山を降りて農園地帯に入るとジャガイモ畑の花が咲き誇っていて綺麗なのでバイクを停めて写真を撮った。十勝三回を背景にした広い農園風景はいかにも北海道らしいもので写真を撮って満足する。

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帯広市内に着くとガソリンを入れてホテルへ。ホテルの前にはデカイバイクが四、五台並んでいて北海道らしかった。裏の駐車場にバイクを停めてチェックインしシャワーを浴びてからゴロゴロして体を休めた。

 

6時過ぎに近くにある北の屋台、という屋台街に向かう。たまたま空いていた店に入ったら地元北海道ライダー二人組が隣に座っており、バイクの話で盛り上がる。彼らは今日熊と遭遇したと興奮気味だった。彼らが帰った後はお隣池田町の方と町おこしの話になり、今日僕が池田町で体験したことなど話して、町おこしのアイディアなども部外者なのでおせっかいにならない程度に話して盛り上がり、帰り際には握手して別れた。

 

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地方の町はどこも町おこしに必死のようだ、ということがひしひしと伝わってくる熱気のある話をたくさん聞けた。

釧路、幕別、帯広と今日はいくつもの街を見てきたがどこも衰退している感じが否めない。街中でも駐車場や空き地が目立ち人も少なく活気が感じられない。池田町は昔の印象よりもインフラが整備されて大きな街になっている印象だったが、街のウリは池田城と十勝ワイン、ドリカムくらいしかない印象でどこもさみしい感じがした。

その主な原因である少子化、老齢化という社会問題は北海道だけでなく全国の問題だ。今から40年以上前からこうなることが分かっていたのにそれを放置してきた政治の責任は重いと感じた。

 

今日はいろいろ盛り沢山だったので疲れた。ホテルに戻りすぐに寝た。明日は天気予報では雨だ。一日ゆっくり休むか雨の隙を縫って何処かにゆくか決めかねていた。

 

この日に使ったお金

ガソリン釧路 8.14L   1514円

ガソリン帯広 9.4L     1711円

昼食 鶏ゴボウそば   1200円

缶ビール         300円

ソフトクリーム      300円

ホテル代(二泊分)  14700円

夕食(飲み代)      3000円

 

 

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2024年12月28日 (土)

ステイタス五島列島遠征2024 その2@ステイタス 長崎

五島列島でのヒラマサキャスティングツアー二日目は昨日の凪がウソのように朝から爆風が吹き荒れていた。

果たして釣りができるのかと心配していたが風の予報を見ながら島の風裏のポイントならできそう、という船長の判断で7時過ぎに出船した。

五島列島のの朝は関東に比べて日の出も遅い、まだ薄暗い中船は港を出て最初のポイントを目指す。

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20分ほど走ってついたそのポイントはヒラマサのボイルが有り、潮も流れていかにも釣れそうだった。そらも雲の覆われて光量が少なくこれもまたヒラマサが出る条件としてはいいだろう。

 

僕も朝からキャスティングをした。ところが潮の関係で向かい風のキャスティングとなりルアーが飛ばない。投げると風に押し戻されてしまうし、糸はふけて真横に流れるのでキャスト後は急いで糸を巻いて糸ふけを取らねばならないし、船は早い潮に流されてルアーに向かって流れるので、かなりのスピードで糸を巻かないとルアーが動かなかった。

それでもヒラマサのでそうな雰囲気がムンムンとしていたので投げ続けたのだが、3〜4度流し変えてポイントを攻めたのだがなぜかヒラマサのチェイスもなくポイントを諦め移動することになった。

 

キャビンの中で少しウトウトするくらいの時間移動した船は別の島の風裏に移動していた。

ここは昨日大物が上がったポイントの近くだ。今度は追い風のキャストになりルアーは良く飛ぶのだが、船が風に流されてルアーの方向にかなりのスピードで流されるので、やはり糸を巻くスピードを上げないとルアーが動かない。

投げては自分では目一杯のスピードで糸を巻くのだが、それでようやくなんとかルアーが動くという感じだった。

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一時間くらい投げまくったが魚はでないのでちょっと疲れてジギングをしてみることにした。真正面から受ける爆風は冷く、キャストを続けてかいた汗が冷えて寒くなった。

空は雲の覆われて暗く、遠くの島は雨が降っているらしく霞んで見えなくなっていた。

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ジギングに変えて底を叩いたり、中層をしゃくったりしたが、昨日と違って魚の反応が全く無い。キャスティングも魚の反応は少なくたまにチェイスがある程度だった。

こんな状況下であっという間に午後になり、時折雨に叩かれるなど釣りをするのも辛くなってきた。

僕はジグをしゃくって色々やってみたが、やはりこちらも船が早く流れるので毎回ジグを落とし直さねばならない状況で釣りづらく苦労した。

船長はポイントを大きく変えながら風裏のポイントを攻めていったが夕方薄暗くなる目で僕以外のみんなはキャストを続けたもののとうとう何も起こらずに一日が終わってしまった。これだけ渋く、しかも爆風に高い波の中丸一日投げきった一同の根性と熱気に感心させられた。

海の状況は一見すると魚の活性が良さそうなのだったのに、現実は全く逆だった。

投げてもしゃくっても魚の反応が全く無い。魚がいないのでは無いかと思えるほど海は沈黙した。気圧の急変か?それとも水温の急変か?何かしらの原因があったのだろうが僕にはわからなかった。

 

この日は早めに上がり別の島のホテルに宿泊し風呂で冷えた体を温め夕食をとって寝た。

 

翌三日目は風の予報が変わり、午後からは落ちる予報だったのが全く風が落ちない予報に変わっていた。

船長の判断で遅めの午前9時に出船となる。

それまでの時間は僕の部屋でエノカフェをやってコーヒーを飲みながら談笑して時間をつぶした。

 

9時過ぎ出船。

天気は晴れて青空が美しかったが、高い雲がぐんぐん流されて行く。

港を出るとやはり爆風と波だった。

船長が限られた風裏のポイントを探してはキャストしてまた移動という感じで攻める。

この日も強風で船がキャストしたルアーの方向に流れるので、ルアーは飛ぶのだが船がルアーに向かって流されるスピードも早く苦労する。三日目の最終日まで投げ続けながらまだヒラマサをキャッチできていない釣り師に場所を譲る意味もあって僕はジギングをしていた。

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ジグを落とすとあっという間に糸が船から離れて行くので釣りづらかったが、一時間ほどやっていたら小さなヒラマサがヒットしたので昨日よりは魚の活性が高いなと思った。

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キャスティングも投げていれば出るだろうと思いながら釣りをしていると何度かチェイスもアタリもあったのだが針にはかからなかったようだ。

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午前11時を回る頃、船長が船で長崎まで戻るのは危険と判断し、我々釣り師だけフェリーで長崎に戻ることになった。

フェリーの出船時間が午後1時半だったので11時過ぎにやむなく釣りを終了して港に戻り後片付けをした。

 

三日間の釣りはあっけなく終わってしまった。

初日の状況が三日間続いたらいい釣行になったろうと思う一方で爆風の中なんとか釣らせようと限られたポイントを奔走してくれた船長にも感謝した。

 

今年最後の釣行は厳し結果になってしまったが強風の時にどう釣ったらいいのか、という勉強にはなったので実のある釣行になった。

 

 

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2024年12月27日 (金)

ステイタス五島列島遠征2024 その1@ステイタス 長崎

ちょっと北海道ツーリングシリーズは中断して先週末に出かけた長崎のステイタスさんでの五島列島ヒラマサ遠征について書きます。

 

今回の日程は木曜日の夕方便で長崎に移動し前泊し、翌金曜日から日曜日までの三日間釣りをするものでした。

ところが初日は凪予報だったものの、二日目三日目がシケ予報で、一体どうなるのか当日になってみないと分からないというなんとも気を揉むツアーになりました。

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釣り初日は朝5時に空港近くのホテルを出て長崎のステイタスさんに6時過ぎ着。暗い中でタックルを組んで支度をします。

船に積み7時出船。五島列島のポイントまで2時間近く走りました。

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最初のポイントは何度か来たことのある見覚えある風景の中でのキャスティング。

海は凪で天気は曇り。キャスティングを始めると汗をかくくらいの気温です。

このポイントは3回くらい流したけれどバイトもなく次のポイントに移動。

 

次のポイントではいつものようにキャビン奥で寝ていたクワガタ船長が起きて来て僕の釣りを見てアドバイスをしてくれた。

今回はベイトがサンマのパターンだったので細長いタンゲーラというプラグを投げていたのですが、同じメーカーのエスプーマはありませんか?と店長に言われ、三本持って来たタックルの一つに付けてあったのですぐにそちらに交換。

アクションの仕方も教えてもらってその通りにやり始めた。潮も動き始めて状況が良くなってきたあたりで隣の方にバイトがあり投げるテンションも上がる。

 

次の次あたりに投げて引いてきたルアーが突然グン!と重くなりヒット!

魚は右方向に一気に走って船のトモにすかさず回り込む。「ヒラマサってこんなに走ったっけ〜!」と余裕かまして冗談言ってたら、そこまでは糸を巻けたのですがそのあと魚が右舷の下に引き込まれてから糸が巻けなくなり焦る。

水深は20メートルくらいなので糸がジリジリと出るドラグに冷や汗をかくものの、しばらく耐えたら魚が弱ってきたのが分かったのですかさず糸を巻いてなんとかランディング。8キロくらいのキャスティングでのヒラマサとしては小ぶりの方でしたが、今年はヒラマサキャスティングは初めてだったので、年の最後に一匹釣れただけでかなり満足したのでありますね。それと同時に疲労感もあり写真をとってからはしばらく休んでいた。

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一人投げる人は減ったので、前で4人投げていてちょっと窮屈な感じがしたので、僕の釣り座に同行のロックンKさんを呼んで投げてもらった。

 

少し休んだ僕はジギング竿に持ち替えてまったりと根魚釣りを始めていたところに、オオトモで釣っていた方にヒット!竿のしなり方、引き込み方を見てもかなりデカイようでファイトを見守る。

見えてきたヒラマサはデカかった。船に上げて写真を撮り計測したら17.5キロもあった。

それとほぼ同時に船の前で投げていた若手のナベさん(仮称)にヒット!ジギングの僕にもヒット!

ナベさんのそつのないファイトで上がってきたのは僕のより少し小さいくらいのヒラマサ。僕のはヤズだったがトリプルヒットの写真を撮り、船上は賑やかに活気付き、魚の活性は高いようなので他の釣り師も気合いが入る。

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ところが地合いが終わってしまったのか、そこからはなかなかヒラマサがトップに出なくなり移動を繰り返した。

午後になり何箇所かやるがヒラマサはチェイス止まり。僕はカサゴやションベンダイなどを釣って遊んでいた。

ションベンダイというのは名前をつけられた本人にとってはとても不名誉な名前でおそらく憤懣遣る方無いのであろうし、釣り師側もシャンベン大の取り扱いが非常に粗末に扱う。でもよく見ると背びれの縁が赤く美しく僕は見て惚れ惚れした。食べても不味いしその名の通りションベン臭いらしいのでリリースはするが釣れて嬉しい。

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時間は早くも午後3時を回り夕まずめタイムに入ってゆく。

キャスティング組はたまに出るもののチェイスだけだったりバイトが乗らなかったり。

 

僕のジギングも普段ならアコウ(キジハタ)やカサゴ類が結構釣れるのにポツリと釣れるだけだったのだけれど、4時前くらいにジグの回収中にヒットがあり3キロくらいの小さなヒラマサ(ヒラゴ)が釣れた。

 

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ジギングを始めたクワガタ店長が何やら大物をかけてちょっとファイトに手こずり、何がかかったのかとみんなで、マグロだのヒラマサだの当てっこクイズみたいになったのだが、上がってきたのはカンパチだった。

そしてそのすぐ後にももう一匹カンパチを釣り上げた。さすがプロは違うものだ。

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やがて空は雲に覆われて時折雨がぱらつく、日も傾くと海上はうす暗くなり夕まずめタイム。僕はクエを狙って改定をネチネチやっていたがアタリがない。

そんな時にロックンKさんにビッグバイト!魚はデカイようで凄い勢いでトモの方に引き込まれていった。ポイントは水深が十分にあったので根ズレの心配はなかった。これは取れたらデカイな、思った瞬間!Kさんの叫び声が海上に響き渡る。なんと魚が外れてしまったではないか!

ガッチリフックにかかっていた様子だったのになぜ?とルアーを回収して見たらルアーの後ろが破断してフックの結んである針金が曲がってしまっているではないか!

唸るような声を上げて悔しがるKさんにかける音葉が僕には無かった。

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5時過ぎの日没までキャスティングを続けたが僕が型のいいションベンダイを釣ったくらいで他にヒットは無くこの日の釣りは終わった。

 

この日宿泊する島に行き、港の目の前の宿に入る。

シャワーを浴びて外に夕食に出た。五島うどんをはじめとする地元の美味しい食事に舌鼓をうつものの、ロックンKさんは悪夢を思い出したかのように時折唸り声を上げて悔しがっていた。

 

 

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2024年12月26日 (木)

北海道ツーリングに初めて行った!その10 根室〜釧路後編

根室から厚岸まで午前中に走り、午後は夕方までに釧路に到着すれば良いので時間に余裕ができたため、塘路湖から釧路湿原展望台に寄り道をすることにして昼過ぎに厚岸の街を出ました。

厚岸の市街から44号線に出て1時間くらいにしに向かって走ると塘路湖厚岸線という道があり右折するとそれまでは海沿いの道だったのが丘陵地帯に入り牧場が次々と現れる。原始林の中に突然ポツンと〇〇ファーム、とか〇〇牧場という看板が現れるのだが、それを見た僕はクマが出そうな山の中に牧場を持ち暮らす生活、というのが想像できなかった。そういう人たちの精神力は自分とは別物の強靭なものなのだろうなと思ったり、慣れると意外と住み易いのかもと思ったり、特に感じたのはこの牧場の子供たちはどこまで学校に通うのだろうか?ということだった。何れにしても都会人からは想像できない暮らしなのだろう。

 

カーナビに誘導されるままに道を走り、何度か右に左に曲がり走ってゆくとやがて「塘路湖キャンプ場」の美しい草地が右に広がるのがみえ、道の反対側の駐車場にバイクを停めて湖畔まで歩いてみることにした。

 

暑いのでジャケットを脱いで半袖になりキャンプ場を突っ切った向こうに見える塘路湖に向かって歩くと、キャンプ場にはテントがいくつか張られている。テントの横にカヌーを置いき座っていた女性と話をしたら、今日ここでキャンプをして明日は釧路川を下るのだという。「熊が出ませんように」と笑っていた。

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林をくぐって湖畔に出るとカヌーが二艘横付けにくくりつけられておかれていた。とても素敵な風景なので写真を撮り、湖を見渡すと向こうからカヌーが一艘こちらに向かってやってくるのが見えたので到着するまで待ちながら美しい湖の風景を楽しんだ。

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やがてそのカヌーが岸までやってきて陸に上げたところで話しかける。

そのカヌーイストは神戸の方で屈斜路湖から釧路川を下りここまできたという。予定よりも早く降ってきてしまったので今日はここで一泊し明日釧路まで下ると言った。

午前中の自転車ツーリングのおじさんといいカヌーイストといい、自分の力だけを頼りに体をはって冒険のような旅をする姿はかっこいいしみんな輝いて見える。僕もカヌーには憧れた時期があったのでとても羨ましくも思えた。

少し話をしてから別れ塘路湖を離れる。

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ここから釧路湿原展望台に向かう予定だったが、その手前にいくつか他の展望台があるのを地図で見つけたので行ってみることにし塘路湖の反対側に回り込むように走り始める。

湖を見ながら走っていたら鹿が一頭湖に首まで入って何かをしているのが見えたのでバイクを停めて写真を撮った。

展望台の方は駐車場からずいぶん歩かなければならないようだったので行くのをやめて引き返し釧路湿原の展望台に向かう。

走っていると途中で「達古武」という地名の看板があり、昔仕事で撮影に来た時は確かこの達古武に展望台があったということを思い出すも、そこへ続く案内標識はなかったので先に進んだ。

いくつかの丘を越えると展望台の案内標識があったのでそこを右折すると間も無く湿原沿いの道になり木々の間から見える湿原の風景が美しい。

 

バイクを停めて写真を撮りたくなったのだけれど先を急ぐので我慢した。釧路本線の踏切を二度渡るあたりから道は狭くなりやがて細い山道になって来て路面も砂利になったのでゆっくりと慎重に走流。対向車が来るとすれ違うのに緊張させられながら五分ほど丘を登って行くと左側に大きな駐車場が見えて来てそこにバイクを入れる。

ここから展望台までは歩いて木々に覆われた緩い坂を400メートルほど登ってゆく。蝦夷蜩の鳴き声が賑やかで少し歩くと汗が噴き出して来たが木漏れ日の中を歩くのは気持ちよかった。展望台は道の右側に入ったところにありタイル張りの歩道になっていてその先に展望台があった。

 

展望台からはひらけた眺望で湿原がよく見えるのだが、時間的にちょうど逆光になってガスっておりスッキリと遠くまで見渡すことができず本来の雄大さを感じることができなかった。ここに来るのは午前中だな、でも夕景も美しいかもしれない、などと思いながらカメラを望遠レンズに替えてシャッターを切る。

夕景まで待っていると釧路に着くのが夜になってしまうのでそこは諦めて展望台を去り再び道道の広い道まで降って釧路の街を目指した。

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道道に出て少し走ったら突然コンビニが出現しそれまでの湿原の風景から突然街の風景に変わったのでびっくりする。以前はこのあたりはまだ湿原の一部で釧路の中心部のギリギリまで広がっていたように記憶していたからだ。今回、北海道をここまで走ってきて随所で驚くほど開発が進んでいて自然が後退しているのを強く感じた。手つかずの自然はごく一部になりつつあるのかもしれないなあなどとも思った。

 

釧路市街に入る。釧路の街は大きかった。道路も広い。この日に泊まる街の中心部にあるビジネスホテルはすぐに見つかった。

チェックインして部屋に入りシャワーを浴びると缶ビールを飲んで少し昼寝をした。チェックインをしたのは3時過ぎで6時過ぎまで昼寝した。思ったより疲れていたようだ。

夕食は釧路名物でも食べようと外に出かけた。広い道路に高い歩道の縁石に戸惑いつつ街を歩き、魚が美味しそうな口コミの店をスマホで探して向かう。お目当ての店に入り席に通される。ツブ貝、サクラマスの刺身、ビールに芋焼酎などを食べ飲む。ツブ貝は美味しかったがサクラマスは自分で釣ったものの方が美味しくちょとガッカリ。

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店を出て小さなスナックで一杯やりたいなと探して歩いたがなかなか見つからなかったので、ジャズのお店でもいいか、と変更し店に向かっていくと途中でホテルの前を通ったら面倒になってホテルに帰って寝てしまった。

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明日は帯広まで走る。帯広は連泊して周辺を走るか、雨だったらのんびり過ごそうと決め宿を確保した。

天気予報を見るとこの先はあまり天気が良くなさそうなので雨の中を走るのを覚悟した。とはいうものの、初日に土砂降りを経験していたので気楽だった。

 

 

この日に使ったお金

昼食ザンギ定食  1300円

ホテル代     7220円

夕食(居酒屋)  3400円

缶ビール         300円  

  

 

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2024年12月25日 (水)

北海道ツーリングに初めて行った!その9 根室〜釧路前編

7月4日、北海道ツーリングに出て早くも7日目で半分を過ぎた。

この日は根室市内から納沙布岬を朝一目指し、その後半島を戻り釧路まで走ることにした。

 

朝4時に起きてコーヒーを飲んだりしてのんびりする。

6時になると食堂で朝食が始まる。僕以外の客は仕事で長期滞在している人が多いらしく仕事も朝早いので6時から食堂は混雑していた。

7時過ぎ、仕事に出て行く人たちと一緒に僕も出発し納沙布岬に向かって走り始めた。

 

根室市街を抜けると牧草地が広がり前方遠くに大きな鉄塔が見えてきたが彼は灯台ではなかった。

30分ほど走ると納沙布岬の灯台に着いた。車が一台、バイクが2台停まっていたが入れ違いでみんな帰ってしまい一人ぼっちになる。

灯台まで歩くと沖に海上保安庁の船らしきが浮かんでいる。

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ここには北方領土返還をうったえる碑がたくさん立っていて、東の最果てに住む人たちの北方領土への思いがひしひしと伝わって来た。

日頃は北方領土問題を考えることもない僕だったがこういう碑を見ると故郷をロシアに奪われて帰ることもできなくてこの地に住む人たちやこの街の歴史に想いを寄せると胸が熱くなった。

 

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写真を撮って岬を離れて今きた道とは違う半島の北側の海沿いを走る道路を走り岬を引き返す。

15分ほど走ると北方原生花園という場所に着く。うねるように続く丘陵の先に海が抜けて見えて美しい風景だった。

原生花園にはアヤメのような紫色の花がたくさん咲いていて遊歩道が整備され歩いて回れるようになっているので花好きの人にはいいところだろう。あまりに広いしっ時間も限られているの僕はしばらく眺めただけでここを去った。

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丘陵地帯のアップダウンを繰り返して走ると根室市街に戻りこれで半島を一周したことになったというわけだ。

そこからは半島を離れて春国岱という湿地帯と湖があるところに向かった。

しばらく走って国道を右に折れ細いくだり坂を下りてゆくと突然視界が開けて湿原が広がっていた。

道を進むと小さな橋がかかっていてそれを渡ると砂利の駐車場があり車が二台停まっていた。

砂利の道を注意しながらゆっくり走り駐車場の奥にバイクを停め湿原の遊歩道の入り口まで歩いて行くと大きな文字で「熊注意!立ち入り禁止!」の文字が書かれている。

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ここまで一時間ほど走ったのでクマが出てこないことを祈りながら風景を眺めてのんびり休憩をした。暑いのでジャケットを脱ぐ。
他の車が何台か入れ替わるくらいの時間のんびりしてから厚岸に向かって出発する。ここで昼ごはんに名物の牡蠣を食べようと思ったのだ。

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春国岱から再び大きな道路に戻り少し走ると風蓮湖が見渡せる「道の駅スワン44ねむろ」というのがあったのでここに入ると珍しいヤマハの自転車が目についたのでその横にバイクを停め、道の駅の建物の裏側にある展望台に向う。

飲み物を買って展望台にあるベンチに座り一休みしていたら一見70歳代後半のおじさんが自転車のヘルメットを手に隣に座ってきたのでピンときた。先ほどバイクを停めたヤマハの自転車の持ち主ではないかと思い声をかけたら正解だった。

いろいろ話を聞いたら、この方は自転車で仙台からフェリーに乗り苫小牧まできて、そこから7日間かけてここまでやってきたというので驚いた。

今日中には納沙布岬に到達しその近くに泊まるというのだが宿と連絡が取れないというので、昨夜僕が泊まった宿を紹介した。いろいろこの旅の苦労話を聞かされて楽しく話し込んでしまった。こういう鉄人のような老人(失礼)を見ると勇気付けられる。オレもまだあと10年は頑張らなければ!と思わされた。決して筋骨隆々ではない風貌のこの方だったが精神は鋼鉄のように強靭な心の持ち主なのであろうと思われた。「自転車は自分との闘いです」と静かに話す彼に比べたらほくは何も闘っていないなと恥ずかしくなった。

ここまで走り回っていてもなんだか今ひとつ達成感が得られていないのはこういうことなのだろうな、と思った。

先に出発したその老人を見送り僕もふあったびバイクに乗り厚岸に向かって走り始めた。

 

厚岸への道のりは思っていたよりも距離がありおよそ1時間半ほど走って厚岸市内に入った。途中約8キロくらいの直線道路があり感動した。

アップダウンはあったものの、まるで昔のバカ殿がろくに地図もみずに一本線を引いて「ここに道を作れ」と言ってできたような一直線も道だった。

このツーリングの走行距離も1500キロを超えた。

 

大きな道から厚岸市内に向かう道を左折し前方に広がる港町に降りて行くと大きな橋がありそこを渡る。

ところが目指す昼メシを食べる店との位置関係が分からなくなって、一度橋を戻ってもう一度確認したら、やはり橋の先だった。

お目当てのお店は住宅を食堂にしたお店でノボリがはためいていなかったらそこが食堂とはわからないような店だった。

玄関の戸を開けてびっくり、靴を脱いで家に上がり込むようになっていたのだ。脱いだ靴を下駄箱にしまって廊下を奥に曲がるとリビング風の部屋が食堂になって降りテーブルが4つあり二人がけのテーブルに通される。
厚岸名物の牡蠣を食べようと思いここにきたのであるがメニューを見ていたらザンギ定食というのが牡蠣のタレに浸けてから上げていると書かれていたので、これは珍しい、他では食べられないであろうとそれに決めた。

 

注文してしばらくして出てきたその定食を見てびっくり!ビックリだらけのお店だ!山盛りの唐揚げがすごい、これにサラダに味噌汁、お新香までついている。

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早速食べにかかったらザンギの肉は鶏肉で、鶏肉の旨味と牡蠣の旨味がうまく溶け合うように感じられて美味しく、ソースも一緒に出されてたものの付けずにそのまま食べても十分美味しかった。

ゆっくり味わって食べていると次々と客が入ってきて、さほど広くない食堂はすぐに満席になった。お客さんは地元の常連さらしい人の他に旅行者らしい人もおり、定食の盛り付けの多さに僕同様驚く声が聞かれたりしてちょっとおかしくなった。

 

ゆっくり食事して1300円也。満足して次の目的地に向かう。

食後に釧路までのルートを見たら早くつきすぎてしまうので少し遠回りをして塘路湖から釧路湿原展望台を回っていくことに決めたのだ。

午後の日差しは暑くジャケットを脱ぎたくなるほどだった。

 

長いので明日に続く。。。

 

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2024年12月24日 (火)

北海道ツーリングに初めて行った!その8 ウトロ〜根室後編

野付半島から根室の花咲漁港に向かって走る。

海岸沿いに南下すること一時間弱丁字路にぶつかる。

右が厚岸、左が根室という標識に従い左折すると急に道が新しくなっていて舗装も良く走りやすくなる。

ここから根室までの距離は自分の頭の中でイメージしていたよりもずっと短く間も無く根室市内に入った。(市の面積も広いけどね)

しばらくして花咲漁港の方向を示す標識が現れそれに従い右折すると丘の上を走る道からやがて下り坂に入りカーブを曲がると漁港が見えてきた。

漁港に突き当たったところで右折したら自分の記憶通りの場所に富田商店の看板が見えたので店の前にバイクを停めて店に入る。

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ところが店内には誰もいないではないか。こんにちは、と何度か大きな声で叫んだら店の奥のドアが開いておばちゃんが出てきた。

30年ぶりくらいに再会した富田商店のおばちゃんなのだが、お互いその間は電話のやりとりで声は覚えているもののお互い顔を忘れてしまっていた。なんたって一度しか会ったことがないんだから仕方ない。

しばらくお互い顔を見合わせてからようやく声が出た。僕がくることは事前に電話で伝えて会ったので不審者にしか見えないであろうもくの顔を見て名前を言ってくれた。

ドアの向こうの隣が食堂になっているというのでで一旦外に出てみると「蒲公英」(タンポポの中国語表記)の看板のある食堂になっていたので中に入り直した。

そこはカウンターだけの六人くらい座ると満席になってしまう店内は運良く一席だけ空いていたのでそこに座る。

店のおばちゃんはマスクをして髪を薄茶に染めていたので、ただでさえほとんど忘れている顔がさらにわかりづらくなっている。それはおばちゃんにとっての僕も同じで、ロン毛に茶髪、口髭の生えた爺さんに変貌したワタクシなんぞはあたしゃ知りませんよ、っていうような顔で僕のことを見ていた。

お互い睨めっこしていても始まらないのでとりあえずメニューから昼飯を注文することにした。

ラーメン、チャーハン、カツなどが書き連ねられたメニューから「カツのせチャーハン」というのを注文した。

昨日の昼飯は「カツカレー」だったので二日続けてのカツである。

隣で食事していた仕事人の昼飯風のお兄さんに話しかけられたので、横浜からバイクで来たんですよぉ、と返事したら驚いていた。

 

ここのおばちゃんに出会ったのはおよそ35年前に僕が仕事の撮影で港の風景を撮った後に、お土産でも、と港の眼の前にあったこの魚屋さんに入りトキサケを買ったのがきっかけだ。その後数年にわたり毎年初夏のトキサケシーズンになると電話で注文して買い続けていたので、毎年電話でやりとりするうちにすっかり知り合いになってしまったのだ。

 

おばちゃんが接客に忙しそうにしているので出てきたカツチャーハンを頂く。ウマイ。

僕の左隣の席が空区とそこに香港人の女性二人に男子一人の三人の客が入ってきておばちゃんと注文のことでコミュニケーションがうまく取れていなかったのでおせっかいと分かりながら間に入ってメニューの説明をしたら僕の食べていたカツチャーハンを指差して、それはうまきか?と聞くので美味しいよと答えたら全員同じものを注文していた。

これがきっかけでこの三人とカタコト会話で僕がバイクで北海道をまわっていることや彼らの旅のことなどを話す。

彼らは香港から来て今日は千歳からレンタカーでここまで来たらしく今夜は登別温泉まで戻るというなかなかハードな旅をしていた。

話しているうちに香港の彼もバイクに乗るというので話がバイクで盛り上がる。日本をバイクで旅をしたいとも話していた。

僕のバイクの写真を撮りたいというので、どうぞどうぞと彼らの帰り際に一緒に外に出て写真を撮って別れた。

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他の客がみんないなくなったのでお店のおばちゃんとゆっくり話をした。

35年ぶりに再会できたのはお互い嬉しかった。こうして再会できたのもお互い健康だからだと意見が一致する。この35年の間にお互い色々あった話をし2時過ぎまでし、再会を約束してお店を出た。

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店を出て港の写真を撮ってから車石というこの辺りの観光名所に走った。

港から5分ほど走った花咲岬の先端にその石はある。

駐車場から少し歩いて岬に向かうと岬の先端の上に海に向かってその石はあった。

直径10メートルくらいか?放射状に半円を描くその石は世界的にも珍しいらしい。ホイールストーンと呼ばれ昔ジャズトランペッターの日野皓正のアルバムタイトルにもなった石だ。

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周辺の風景も美しく夏の花々が咲きほこっている写真などを撮って駐車場に戻ると、昨日間違って予約してしまった宿にキャンセル料を払いに向かった。

 

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根室市街からすこしは離れた宅街にナビされて行くと宿は一般の住宅を使ったゲストハウスだった。

宿のおじさんが外で待っていてくれて手を降ってくれたのですぐにわかったが、そうでなければ他の家と見分けがつかずに迷っただろう。

おじさんはやさいい感じの人で、間違えて予約した僕からキャンセル量をとるのも済まなそうな顔をしながら、「なんで日にちを間違ったの?」と聞いてきたので、「日にちに感覚が麻痺してるんです」と答えた。機会があれば今度はちゃんと予約していらしてくださいと言われ、挨拶をして今夜泊まる方の宿に向かう。

 

とゆうガソリンを入れ、今夜の酒とつまみなどをセイコーマートで買い込んでからナビに従って行くとすぐに宿に到着する。

こちらは二階建ての小さなホテルといった佇まいの宿で、こちらの宿も入り口でおっさんが待っていてくれて駐輪場所を指示してくれた。

チェックインして二階の部屋に案内されると部屋は十畳くらいの広さがあり三、四人は止まれそうな広い部屋だったので間違えて予約してラッキーだと思った。

 

すぐに風呂に入ってさっぱりし買ってきたジンを飲みながら洗濯物を宿の洗濯機で洗おうとしたら、おっちゃんが宿のリネン関係を大量に洗濯していて洗濯町になる。

 

根室に来るのは45年ぶりだ。その時に街の風呂屋の二階にあった「サテンドール」というジャズ喫茶をネットで探したらまだ営業していたので行こうと思ったのだが、ようやく6時半過ぎくらいに洗濯を終えたら、お店の営業が午後7時までと知り残念ながら行くのを断念した。

 

仕方がないのでセコマで買ったナメコソバを食べてワインを飲み洗濯物の乾燥が終わるのを待つ。

 

この宿は仕事などで長期滞在する人向けの宿のようで、朝食がついており朝早くから食べることができる。風呂も広いのがあるし洗濯もできるて6000円は高くないなと思った。

 

明日は朝一に納沙布岬まで走りその後お昼を厚岸の街でカキフライを食べてから釧路まで走ると決めて早々と眠った。

 

この日に使ったお金

セコマ羅臼    270円

セコマ根室    1540円

ガソリン10.13L  1874円

宿キャンセル料  3200円

宿代       6000円

昼食       1100円

 

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2024年12月23日 (月)

北海道ツーリングに初めて行った!その7 ウトロ〜根室前編

7月3日、北海道ツーリング6日目。この日はウトロから知床半島を横断し羅臼に出て、そこから海岸線に沿って南下し、野付半島に寄り道してから根室まで走る予定。

朝5時頃に起きてエノカフェを今朝も一人でやってコーヒーを飲みながら昨日の工程を振り返りながらノートに記した。

朝7時過ぎ、外は寒そうなのでライダージャケットの下にパーカを着込んで早めに宿を出てウトロの街に戻りそこから知床峠に向かう。

ウトロから海岸沿いに北上すると道はカーブをして高度を上げウトロの街が一望できる場所に出たので写真を撮った。

そこから先は海岸線から山道に入り、道路の両側は林になりワインディングロードをぐんぐん上がって行くと、「熊野生息域」という大きな看板がありその先がゲートが閉まって通行止になっている。ゲートの手前を右折すると緩いカーブが続き時折急カーブが現れるので気が抜けない。

原始林の森はとても深くなりいつどこで熊が出てきてもおかしくないような雰囲気が怖かった。

 

やがて森林地帯を抜けると高山帯の低木林になり視界が開ける。大きなカーブを右に回り込むと道路の右側に広い峠の駐車場があり10台くらいの車が止まっていたのでちょっとホッとした。ひとりぼっちのところに熊が出てきたら・・と想像し不安だったのだ。

駐車場には低木林にやってくる珍しい鳥を狙うカメラマンが何人もいて太くて長いレンズの付いたカメラを三脚に固定してじっとしている。

ここから登山の支度をする若者も一人いた。この森に一人で入って行くなんて勇気あるなあと感心する。

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自分の走ってきた方向に振り返ると羅臼岳が堂々とした姿でそびえ立っていた。山頂付近には雪が少し残っており山麓は深い森に囲まれていて、人の侵入を拒否しているようにも感じられたのは、ここがヒグマの沢山いる山という僕の認識から来るのだろうか。

 

駐車場を歩き回りながら写真を撮った。駐車場の周囲には白い枯れ木が沢山倒れていて何か大きな動物の骨のように見えた。

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かつてこの知床横断道を作った時には自然保護派から大反対の声が上がった。僕も当時はそう考えていた。人や車の入り込まないこの山を今想像すると、本当に手付かずの原生林と野生動物の天国だったのだろうなあと想像してみる。

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休憩後、駐車場を離れて羅臼方面に下り始めると道端に蝶を撮る網を振っている人がいた。ここは確か世界自然遺産に登録されているんじゃなかったっけ?そういう場所で自由に蝶の採取をできてしまう日本の自然管理の甘さにうんざりした気持ちにさせられた。

同じ世界自然遺産の小笠原にも釣りで何度か訪れているが、この島では固有種が多いこともあって昆虫の採取や持ち出しは一切厳禁で厳しく管理されている。とはいえそこの海で自由に魚を釣っている自分も知床で蝶を獲っている人と本質は変わらないのではないか、と考えると自己嫌悪も感じた。

 

そんなことを思いながらクネクネ道を降りていくと途中で海が遠くに見えたのでバイクを停めて眺めて見た。北方領土が見えるのではないかと思い眺めて見たのだが、朝日に光る海が見えるだけだった。

その先を下ると思っていたよりすぐに羅臼の街に出た。

海に当たったT字路を左折して知床半島の東岸を北上し始めると、少し先の左側にコンビニがありそこから三台のバイクが出てこようとしたていたので先を譲りその後ろをついていくように日本最東端の地を目指して走った。彼ら三台もおそらく同じ場所に向かっているのだろうと思われた。

海岸線を走る道を右側に海を見ながら走ると所々に番屋らしき小屋が建っている。それらの風景はいまは夏なので比較的明るい清々しい風景であったけれど、真冬になったら荒涼としたものになるのだろうなあ、などと想像しながら走る。

羅臼の街からおよそ20分くらい、トンネルをいくつも抜けながら走っていくと「この先行き止まり」という大きな看板があり突然その先の道が無くなっていた。

どうやらここが日本最東端の地らしいのだが、石碑が立ってるわけでもなく「キケン!この先道路なし!」とあるだけで、先行の三人も僕の前にバイクを止めて何やら話し合っているので、こちらから話しかける。

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彼らは一泊で苫小牧から来ていた地元北海道ライダーだった。日本最東端の地に期待をして遥々ここまで来たのにこんなになにもないのぉ!と一緒になって笑った。あまりにも潔すぎる観光地的アピールの無さに笑うしかなかったのだ。

彼らに写真を撮ってもらいこの先の安全をお互い気遣って別れた。

バイク乗り同士ならではの気持ちの一体感のようなものを感じて気分が良かった。

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引き返して羅臼の街に戻る道を走り、所々で写真を撮った。国後島が見えないものかと思ったが見えなかった。昔流行った森繁久彌が作曲した「知床旅情」という曲の歌詞では、「丘に登ればはるか国後に白夜は開ける」とあるので見えそうなものだと思ったのだが海岸からは見えないようであった。

羅臼の街の先ほどのコンビニで小休止してから今度は北海道東岸を南下して野付半島に向かう。

海岸線の道はやがて原野の中を走る道になり、ここをどんどん走る。車は少なく時折対向車にすれ違うくらいだった。路面はあまり良いとは言えないが道は広く先の見通しも良いのでついついスピードが出てしまう。時折のんびり走っている(ように感じる)トラックなどを抜きながらスピード違反で捕まらないように気を使いながら走る。

 

やがて別海町に入るとすぐに野付半島の入り口があったのだが、一度標識を見落として少し先まで行ってしまい引き返して半島への道に入った。

半島に入った途端にこれまで起伏のある原野だった風景から真っ平らで平坦な道が遠く先まで見え、左側は防波堤、右側は干潟と森が混在し道端には野草の花がさきほこっている風景の中を走る。

やがて塩水に浸かるからだろうか白く立ち枯れた森が干潟の向こうに現れる。「ナラワラ」という地名の看板が立つその風景は美しいのだけれどなんだか寂しい風景だった。

バイクを停めず岬の先端位向かってどんどん走り岬の先端近くにある野付半島ネイチャーという建物があり大きな駐車場に車やバイクがたくさん止まっていたので僕もそこに入りバイクを止めた。

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ここから先は「トドワラ」という観光地で、岬の先の湿地帯を遊歩道が整備されていてあるけろようになっている。45年前にここを訪れたときはこの遊歩道は朽ち果てた白い木々が大きな動物が無数に倒れているように有り野性味あふれる風景だったのだが、今は風化してしまい草花の咲く草原になって優しい風景になっている感じがして少し寂しく感じた。

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30年前くらいに撮影の仕事でやってきた時には確かまだ木々が残っていて、遊歩道のすぐそばに多きなタンチョウが二羽突然現れて驚かされたことを思い出した。

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今回は遊歩道を歩く時間の余裕はなかったので休憩だけしてきた道を引き返しながら所々で花や立ち枯れの風景の写真を撮った。

野付半島を戻って行く途中で我が家からの走行距離が1300キロを超えてテンションが上がる。

走っていると暑くなったのでパーカを脱ぐ。

 

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ここからは根室の花咲漁港をめざす。そこには昔撮影に来た時に知り合い、その後もトキサケなどを何度も購入していて店のおかみさんと何度も電話でやりとりする魚屋さんがあり今は食堂もやっているというので、お昼までに何とか着いて食事をしながら30年以上間が空いた再会をしたかったのだ。

ここから花咲港までは1時間半くらいの行程だ。

半島から再び道道に戻り南下し原野の中を走り始める。

他の車は少なく所々で道路の舗装工事をしていた。

凸凹道の多い北海道を走っていると歩行工事を仕立ての綺麗な道を走ると感動する。普段は工事で片側通行になり待たされたりするとイライラしたりするものなのだけれど、北海道では工事をしている皆さんがありがたく待つのも苦にならなかった。

走れど走れど原野は続き一体どこでこの風景を抜けられるのかと思いながら、何とか昼の営業時間中に到着するように道を急いだ。

 

続く・・・

 

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2024年12月22日 (日)

北海道ツーリングに初めて行った!その6 北見〜ウトロ後編

昼ごはんを求めてサクラの滝からウトロに向かうところからの続きです。

 

目指すウトロの食堂が定休日とわかり若干テンションが落ちたもののお腹が空いたので早く行きたい。

山を降りて斜里の街に出ると食堂がいくつかあり入りそうになるのを堪える。

 

街を抜けると久しぶりに海岸線の道に出てオホーツク海の波が見えるとテンションが上がり、大声で独り言を言いながら走った。

ウトロまではまだ一時間ほどかかる、時刻は12時を回っていたのでいよいよ空腹になって来て、10キロが長く感じた。

途中で名所らしい滝があり観光バスや車がたくさん停まっていたがとりあえずパスして先に進む。

トンネルをいくつか抜けるとようやくウトロの街が見えて来た。

 

ようやくウトロの街についてお目当ての定休日の店の前を通り好きて第二候補の店に着くと店の入り口から長い行列ができていた。

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バイクを停めて10人ほどの行列の後ろがどこかわからないほどなので並んでいる人に聞いて最後尾に並ぶ。

お店は街の小さな食堂といった感じで質素な佇まいでウトロ漁協婦人部食堂という看板がかかっていた。

店の目の前が港で大きな漁船がたくさん留まっている。しばらく並んでいるがなかなか前が進まない。やがてお店の中からお姉さんが出て来て「ウニ丼は売り切れるかもしれません」とアナウンスすると僕の前にいた一人客の女性が帰ってしまった。

行列の皆さんの狙いはウニ丼のようだが僕はカレーが食べたくて仕方ないので、ウニ丼の売り切れは気にならない。

気がつくと僕の後ろにも人が並んでいて、みんなウニ丼が食べたいのだなあ、と思った。

 

さて、行列が次第に進んでいってようやくお店の入り口まで来たのは並び始めて30分後くらいでありました。僕以外のお客さんはほとんど中国の方達でしたが広東語を話していたのでおそらく香港からいらしたのでしょう。

ようやく店に入り窓辺のカウンターのに案内されるとメニューの中にカレーの文字を探しました。サクラの滝から山を下って来る途中にカレーを食べたくなってしまったので今はウニ丼やらイクラ丼、サケ親子丼などには目もくれずカツカレーの文字を発見し迷わず注文しました。

店を見回すとカウンターの中もお運びの人も全部女性で仕切っており、なるほど漁港婦人部食堂という名のことだけあるなあと感心する。

「婦人部」という言葉の響きもなんだか良い。これが「女性部」とか「ギャル部」「ガール部」だとウトロ漁港の趣から外れてススキノ的な空気が漂ってしまうのだろうなあ、などとくだらないことを考える。

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出て来たカツカレーはごく一般的なものだったけれど、かえってそれが嬉しかった。ここでインドカレーやタイカレーなどの南アジア風スパイスガッツリカレーは食べたくなかったのでありますね。周囲のウニ丼、イクラ丼、サケ丼に囲まれて一人カレーというのには若干プレッシャーがありましたが、僕の後から来たお客さんがラーメンを注文している声が聞こえて仲間ができた気分になり、思わず心の中でヨシ!と叫んでしまった。

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美味しいカツカレーをぺろりと平らげたら混雑している店を素早く出てみると、もはやお店の看板は降ろされていて行列もなくなっていた。どうやら僕は閉店、あるいは売り切れギリギリの客だったようだ。

 

少しだけ港を散策すると大きな漁船の形状が面白くて見入ってしまった。簡単にいうと甲板がなくて船のお腹の部分に空洞がありそこで漁労作業をするような形になっているのであります。一体この船でどんな魚をどんな風に獲るのかと想像してみるもなかなか僕の頭では答えが出なかった。

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人がいたら聞いてみたかったのですが、午後の港には漁師さんらしき姿はなく、忙しく働く婦人部の方々に聞くのも気が引けたのでその場を立ち去り、先ほど通りすがりにあった滝に向かいます。

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オシンコシンの滝という名のそのは海から道を挟んだ絶壁に流れる50メートルはありそうな滝でなかなか見応えがありました。

歩道を登って滝壺の少し上まで行くと落ちる滝の流れと海が同時に見えてなかなかの絶景であります。

写真を何枚か撮って宿に向かうことにした。

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宿は、朝のうちにネットで探して予約をしておいたシェアハウスらしき宿で、行ってみないと様子がわからない。

途中に道を挟んでセイコーマートとセブンイレブンが向かい合っていたのでセイコーマートを選んで入りまたまた似たような食事にお酒、おつまみなどを買って宿に向かいます。

コンビニから数分のところに宿の看板が見えてそこに入ります。

森に囲まれたその宿は思っていたより大きな建物で周りに熊や鹿などの動物が出てきそうな雰囲気だった。本館と書かれた建物に入って受付を済ませると、僕が泊まる場所は受付のある本館と道を挟んだ反対側にある別館で、そこに入る鍵がナンバーキーなので暗証番号を書いてもらい別館に行く。

ところが入り口の鍵への番号の入力の仕方がわからなくて一瞬たじろいだが、鍵の構造とニラメッコしたら使い方が理解できてなんとか入れた。

ところが、中に入ると男性と女性の部屋が別れて配置されていて、そこに入るのにまたまた暗証番号が要る。鍵の作りが違うので番号の入力方法も異なり紙に書かれた番号を入力をして部屋に入ったのだが、毎回出入りするたびにこの作業をするのかと思うとストレスを感じ暗鬱とした気分になった。同時にに種類の暗証番号を暗記するのは67歳にはしんどい。

 

泊まる場所はベッド一つ分の空間に仕切られており、中に入ってカーテンを閉めると個室になる。

皮のライダーパンツを脱いで解放されるとホッとする。

時間はまだ午後3時を回ったところ、とりあえずは本館にある温泉に入りに行き疲れを取ることにした。

温泉の湯船は茶色に濁った湯だったが入ってみるといいお湯で疲れが溶け出すように取れていく。ところが他の二人組のお客さんが傍若無人に大声で会話するのがうるさくてイヤになりゆっくり入っている気になれなくなって体が温まるとすぐに出てしまった。せっかくのいい湯だったのに。

 

温まって別館に戻ると、またまた件の番号キーがストレスでせっかくいい気持ちになりかけていたのにイヤな気分のダブルパンチを食らう。

 

別館の共用スペースでワインを飲んで夕食のおにぎりを食べてイヤな気分を振り払った。

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窓から見える周りの緑が美しい。クマさんが出て来ないことだけを祈る。

明日のルートをスマホで確認していると軽く酔ったので早めにベッドに入りウトウトと眠り始めたら突然スマホが鳴って驚かされる。

何事かと電話に出てみると、電話先の男が「まだ来ないんですか?」というようなことを言うので頭が混乱し???となったが、よくよく聞いてみると、僕のミスで明日の宿として取ったつもりの宿が今日の予約になってしまっていたらしい。明日に変えてくれと頼んだら明日は満室で泊まれないと言われちょっと困った。さらに当日のキャンセル扱いになるのでキャンセル料が発生しますと言われ、ちょっとガッカリしたものの安い宿だからまあいいか、むしろ安い宿でラッキーだったじゃん、と思いとすぐに気を取り直した。こんな凡ミスで一泊一万ウン千円とか言われたらショックだったと思うと気楽になれた。キャンセル料はどのみち明日近くに宿泊するので自分で持っていくことにした。

明日の宿を他に探すことになったのであちこちやすい宿を当たってみたがどこも満員でなかなか見つからなかったが何とかねじ込んで入れてくれた安い宿があり助かった。捨てる神あれば拾う神ありである。

ついでに明後日の宿をまだ決めていなかったので、目的地を釧路に決めてビジネスホテルを予約した。明日の宿も狭そうなのでホテルで一人の空間の中でノンビリしたかったのだ。

 

さらにその翌日は行き先を帯広に決めており同じく市内のビジネスホテルを予約しているが、その先の行程も宿も未定だ。ノンビリ旅なので成り行きに任せることにする。

明日でこのツーリング旅も中日を迎えるが、慣れと疲れできが緩んだり凡ミスしたりしそうであるし、明日は朝一で知床峠を走り半島を横断するため急な山道が予想されるので気を引き締めていこうとおもった。

 

 

この日に使った大まかなお金

ガソリン         3000円くらい(二度給油)

飲み物      170円

摩周湖駐車代     200円

カツカレー        900円

宿代     4200円

コンビニ   1200円くらい

 

 

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2024年12月21日 (土)

北海道ツーリングに初めて行った!その5 北見〜ウトロ

北海道ツーリング五日目

この日は北見から屈斜路湖、摩周湖を見てウトロに行きできれば知床半島を超えて羅臼まで走る予定。

様子を見ながら宿泊地を決めることにして朝8時過ぎに出発する。

若くて体力があれば早朝に出発して朝日を見たりとか色々できるのだろうけれどそんな元気はない。

 

北見からは美幌峠に向かう。

昨日とはうって変わって快晴だったので風景を楽しむ余裕がある。北見の郊外も田園風景が美しくとりわけネギの緑色と小麦の黄金色のコントラストが良い。

美幌峠までは緩い上り坂に緩いカーブの道で走り易かった。道路を取り囲む緑が美しく楽しみながら走っていたら、あるカーブでよそ見していて対向車のバスに気づかずヒヤリとさせられた。バイク旅も四日目になり悪い意味での「慣れ」が生じていると反省し気を引き締め直して走る。

 

 

美幌峠までは小一時間くらいだったか、峠の頂上の広い駐車場にバイクを入れる。すでに沢山の車やバイクで人で賑わっていた。

バイクを停めようとしたら爆風が吹いていて、サイドスタンドではバイクが吹き倒されるのではないかと思うほどの強い風だった。

その分雲が吹き飛ばされて視界は良い。

展望台まで登ると遠くに斜里岳、摩周湖のカムイヌプリがよく見え、足元の屈斜路湖に通じる山の斜面の原生林も美しい。

その中を走るワインディンロードを行くバイクがチラホラ見えるのだが映画のシーンのようにカッコよかった。

コーフンして写真を撮りまくってから峠を下りて屈斜路湖に向かう。

 

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先ほど峠の上から見えたカッコいいバイク姿に自分がなっているのをイメージしながら気分良くワインディングロードを下る。

坂道を下り切ると直線道路が少しありその先に和琴温泉という標識があり左折して屈斜路湖畔に向かったのだが、駐車場まで行ってみると湖畔まではずいぶん歩かなければならない事がわかり、時間的に難しいので諦める。

和琴温泉も45年前に初めて北海道に来た時に友人たちと訪れた場所なので再訪したかったし、カヌーイストの野田知佑さんの釧路川下りのスタート地点としてよく話に出てくる場所なのでどんな様子なのか見たかったので残念だった。

 

和琴温泉を諦めて摩周湖に向かうと美幌峠のまったりカーブとは違い気合いを入れて走りたくなるようなワインディングロードが続くので、ついついコーナーを攻めたくなってくる。いい歳して危ない、いやいい歳しいていなくても一般道でコーナーを攻めるのは危ない、って分かっちゃいるけどバイクの醍醐味でもあるのでついつい加速してしまう。

あるコーナーに入る手前で落ち葉を踏んだのか一瞬降臨のグリップを失いヒヤリとする。これで今日は二度目のヒヤリだ。三度目は命を落としそうなのでトンガリ目になってコーナーを攻めるのはやめた。まだもう少しだけ長生きしたいからね。

 

ワインディングロードを登り上がり切ると山頂付近の峰に沿った緩い道に出る。右手には先ほど自分がいた美幌峠が見えた。

しばらく走ると摩周湖第一展望台に着く。広い駐車場にコンクリートの建物も出来ていて駐車場の入り口でおっさんがお金を取っているではないか。かつて、今から30年以上前かなあ、撮影の仕事でここを訪れた時には、小さな駐車場と山道を少し切り開いただけの展望台があっただけなのにビルの中には土産物屋さんもありたくさんの観光客で賑わっていて、そのあまりの変貌ぶりに驚いた。

もちろん昔のシンプルな自然豊かな方が僕は好きだ。

 

展望台に上がってみると、ビルの屋上が展望テラスになっておりソファのような立派なベンチまであったりして踏ん反り返って座り風景を楽しむことができるようになっていたのにこれまたビックリ。

大自然の展望を楽しむのに踏ん反り返って眺める必要があるんだろうかという疑問も湧く、実際観光客はみんなテラスの柵に身を乗り出しそうになりながら風景を楽しんだり写真を撮ったりしていて踏ん反り返ってる人はあまりいなかった。

 

展望台からの眺めはお天気も良く視界は抜群。湖もカムイヌプリもすぐそこに見えた。

ここは昔布施明さんが「霧の摩周湖」という曲をヒットさせたように霧の出る名所であるのだが、僕は今回でここに来るのが三度目だったけれどこれまで毎回快晴の摩周湖にしか出会えていない。

 

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おそらく早朝とか夕暮れ時には温度差で霧が出て幻想的な風景が楽しめるのであろうな、などと思いながら写真を撮った。

すぐ横にいた老夫婦が写真を撮っていたので声をかけて二人一緒の写真を無理矢理撮る。

僕はこうして観光地に行くと人の写真を無理矢理撮るのが好きでどこに行ってもカメラを持って写真を撮りたそうにしている人を見つけては写真を撮るという変な趣味があるのであります。

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しばらく美しい景色を堪能して駐車場に下りたらいきなり誰かに声をかけられた。

こんなところで誰かしら、と思って振り向いたら苫小牧へのフェリーの中でお話ししたおじさんが、仲間6〜7人を従えてバイクでやってきたところだった。先方の仲間の人も、「誰?こんなところで偶然会うもの?」などと驚いていたが僕だってまさかここで再会するとは思ってもみなかった。

少し立話をしたら、彼らは昨日もここにきたのだけれど天気が悪く何も見えなかったので今日再び来たというのだ。お天気も偶然の再会を手伝ってくれたらしい。こういう事があるから旅は楽しい。

そんな話をしてからまた何処かで、と別れ今度はサクラの滝という、サクラマスの遡上が見られるという滝に向かった。

ここもユキネエから絶対に行くように、と勧められた場所だ。

 

サクラの滝は斜里岳の南斜面を源流とする斜里川が山の西側の斜面を回り込み斜里岳の北側に位置する斜里の街に流れ込む川のちょうど西の端っこあたりの中流にある。

ここまでの道は道道を外れての田舎道になるのでゆっくりとは知らないと危険だ。

分岐する交差点には「サクラの滝➡︎」という風に案内の看板があってわかりやすかった。

畑道から山道に入り道が細くなり両側が藪になった道をしばらく走ると「ここです」的な看板があり右に曲がると駐車場の入り口があった。

ここまで摩周湖から40分くらいかかる。

駐車場は森を切り開いた砂利の駐車場だったので隅っこの邪魔にならないところにバイクを止めてここから少し歩く。

 

駐車場から細いう山道への入り口には、熊注意!釣り禁止!などの看板が立っている。

 

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お腹の空いた熊ちゃんにとっては沢山のサクラマスがたまる滝壺は絶好の漁場であろう。ここは一人で行くのは絶対お勧めできないと感じたが、幸い僕が訪れたときはサクラマスの遡上の見頃の時期に当たったので沢山の観光客が来ていて賑わっており、こんなに人の声のするところには熊ちゃんも出てこないだろうと思われた。

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二、三分歩くとすぐに滝に着いた。

滝を覗き見るとなんと見ているそばから次々と50センチくらいのサクラマスが滝に向かってジャンプするではないか。

それも一匹ではなく同時に三匹、四匹と飛んではほとんどが滝の流れに押し戻されて再び滝壺に落ちてゆく。想像以上のマスが滝壺にいると思われ驚かされた。あとで調べてみたらここには毎年およそ3000匹あまりのマスが登ってくるらしいが、滝を登りきれるマスはこのうちの数%しかいないとか。それほどにこの滝はサクラマスにとっての難関なのでありそこに力尽きるまで挑むであろうマスたちに感動させられずにはいられない。

次々と飛び上がるマスの姿に感動する一方で、春先に下北半島沖の海でサクラマス釣りをする僕なが川に上がる前のサクラマスを海で釣ってしまう事に少し反省をした。

周りの観光客もマスがジャンプするたびに声をあげたりしていた。

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このように大自然の営みに感動させられたのであるが、ふとあることに気づかされた。

ここの滝の高低差は3.7メートルらしいのだが、我々人間はこの滝よりももっと高低差のある巨大なダムを日本全国のほとんどの大河川に作っているではないか。その多くには魚道もなく遡上してくる魚たちはここで行き来を奪われる。

さらにダムの上流の多くの支流には砂防ダムが無数に作られていて、支流の魚たちの川の生息域を分断している。

マスたちの遡上に感動したならばマス以外の沢山の川と海を行き来する魚たちにもみんなが想いを馳せてくれたら日本の川も今のようにズタズタに寸断されることもなかったのだろうなと思った。

国土交通省のダム担当の皆さんは、新しいダムの計画をする前に一度ここを訪れてじっくり考えていただきたいものだと思った。

 

というようなことを考えていたらお腹が空いてきたので昼飯を食べる事にしたいのだが、この山の中では食堂もレストランもないので斜里の街まで降りなければならない。

スマホでいろいろ調べてウトロに美味しい海鮮を食べさせてくれる食堂があることが分かっていたので少々遠いけれどそこまで走る事にした。

山道から道道の(県の作り道が県道で道が作る道が道道なんですね。これ旅の最後まで慣れない呼び方でした)広い道に出てどんどん山を下り斜里の街まで走る途中でなぜか突然カレーライスが食べたくなった。

 

ある時、知り合ったばかりの方に、「好きな食べ物はなんですか?」と聞かれた時に、ためらわず「カレーライスです」と答えたことがあるほどに僕はカレーが好きだ。でも新鮮な海の幸に溢れている北海道まで来てわざわざカレーが食べたくならなくてもいいのに、と思うのだが一度食べたくなったらもう我慢できない。

途中にカレー屋さんがあったら入ってしまおうと心に決めつつウトロに向かって走り続けたのでありました。

 

長くなったので続きは明日へ・・・

 

 

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2024年12月20日 (金)

北海道ツーリングに初めて行った!その4 稚内〜北見

5時過ぎに目が覚めてホテルの部屋のカーテンを開けたら予報通りの雨だった。

しかしスマホで天気予報を見ると昨日の予報より少し良くなっていて9時頃には小雨になるという。

それまで少しのんびりして雨の降り具合を見て出発することにした。

その間は雨雲レーダーの予報と窓の外をにらめっこして過ごしていた。

窓から見えるホテル周辺の家屋の屋根の形が面白いので写真に撮る。

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そんなことしていたら予報が少しずつ変わり、8時頃には稚内の雨は小降りになり午前中いっぱいは小雨が続き、途中通過する紋別あたりは10時くらいに、目的地の北見方面は昼には雨が上がる予報になったので出発の準備をした。

8時過ぎいざ出発しようとチェックアウトしてバイクに向かうと、小雨とはいえそこそこびちゃびちゃ降っているのでちょっと弱気になったが、ええい!と気合を入れて雨の中を出発した。

 

昨日走った宗谷岬までの道をまた走り、宗谷岬を抜けてからはオホーツク海を左手に見ながら海岸線を走る。

走り始めたら雨は思っていたより対したことなかったのだが、海から吹く風が強く冷たい。

風速20メートルはありそうな爆風に左側から煽られるので運転は要注意だった。そんな厳しい状況だったが、荒れ狂う怒涛のオホーツク海を見ながら走るとテンションが上がってきて、北の荒海を歌詞にした演歌を勝手に作って大声で唄いながら走った。

まあ、そうは言っても目にするものをそのまま片っ端から歌詞にして節をつけただけのインチキ演歌でありますね。

 

猿払(サルフツ)という村にかかると、ここは広い村で走り抜けるのに随分と時間がかかった。

その先は小さな漁村がポツリポツリと現れては通り過ぎる。

やがて道は陸側に曲がり丘の合間を走るようになると、丘が風よけになって随分と走りやすい。

それでも寒さで手がかじかんできて冷たい。バイクに付いてる温度計は11度を表示していた。

服装はフリースを着た上にジャケット、雨具なので体は寒くないのだが手が痺れた。

 

やがてクッチャロ湖の看板を見た先に「道の駅北オホーツクはまとんべつ」という名が〜い名前の看板を見て休憩することにした。

道路をルートから陸側に曲がるとすぐに道の駅北オホーツクはまとんべつがあった。(長い!)

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雨の中にバイクを停めて建物の中に入ると僕と同じく雨から逃れてきたバイクノリらしき人たちが二、三人ちらほらいる。

僕は体が冷え切っていることに気づいて暑い飲み物が欲しくて売店でカフェラテを買って飲んだらなんとヌルイではないか。

残念な思いをしていると近くにいたバイク乗りらしき若者が震えながら話しかけてきた。

彼を見ると半袖でびしょ濡れだ。こりゃあ寒いだろう、と話すと、雨の中テント泊していたのだがテントが風で壊れてここに逃げ込んできたという。夏なので衣服は半袖しかなくこれからこの街で店を見つけて探すつもりだと話していた。

話を聞きながら、北海道を舐めてるなあ、と残念ながら若者に同情することができなかった。

 

しばらく寒くて大変な話や雨の話をしてからここを出ようとすると、「行くんですか?!」とすがるような目つきで声をかけられたのだが振り切って雨の中に出て行った。

再び雨の中を走り始める。

寒さでまたまた手が痺れてきた。

そんな時、あ!と声をあげてしまった。

このバイクったらグリップヒーターが付いていたじゃん!

冬場なら寒ければためらうことなく使うグリップヒーターなのに夏なのですっかり頭の中から外れていた。

おのれのアホさ加減に高笑いしながらスイッチを入れて走れば、たちまち手はホカホカと温まり全身もそれにつられて温まるではないか。

行った気ここまでの寒さとの闘いはなんだったのだろうか!とおバカな脳みそで自問しながら走り続けた。

 

枝幸という街を通り過ぎたら雄武という看板が目に飛び込んできた。

雄武と書いてオウムと読む。真っ先に頭に浮かんだのが忌まわしき髭面の太ったおっさんの顔、そして次に思い浮かんだのが風の谷のナウシカに出てくるオウムだ。あれはオームが正しいのかな?どうでも良い。しばらく行くと道の駅オウムというのが有ったのでバイクを停めて写真だけ撮ってすぐに出発する。

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なかなか上がらない雨の中を走りまずは紋別を目指す。この辺りでお昼に熱〜いラーメンを食べようと思った。

紋別なら大きな街なので街道沿いにもラーメン屋の一つくらいあるだろうと思ったのだ。

道は再び海岸線に戻り相変わらず吹き付ける強い風に煽られながら走る。

おこっぺ沙留(サリュウ)という綺麗な響きの名前の街を過ぎると直線になった道路をぐんぐん走る。

あまりに真っ直ぐでしかも海岸線なのでバイクを停車させて写真を撮った。

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12時過ぎにようやく紋別の街にたどり着く。ちょっと道を間違えて市内に入って行きそうになったのでUターンして街道に戻り少し走るとラーメンの看板が出てきた。本州でもよく見る山岡家というチェーン店だったが空腹で店を選ぶ余裕はなかったので素早く店に入る。

北海道らしく味噌ラーメンを注文する。出てきたのは脂だらけの家系ラーメンでこの手のラーメンは苦手な僕だが躊躇うことなく食べた。

熱々のスープはドロドロでもあったけど体を中から温めてくれて嬉しかった。

 

体も温まったので店を出るとようやく雨が上がっていた。

北見に向かってしばらく走ると公園のようなものが左手の海岸側に見えたので入って行くと、インスタでよく見るカニの手の巨大オブジェが立っていたのでそこで写真撮影してすぐ出発。僕のすぐ後ろに二台のバイクが撮影待ちしているのが可笑しかった。みんな撮りたいよねえ、こういうのは。

 

先に進むと次第に湿原が多くなり平坦な地形になった。合間にある牧草地が美しい。

気温は14度まで上がり寒くなくなった。コムケ湖、シプノツナイ湖とアイヌ由来の地名が並ぶ。その先にサロマ湖があったのでここにちょいと寄り道することにした。

サロマ湖はおよそ45年前の学生時代に一度来たことがあるのだが、来た、という記憶だけで景色の記憶がなかったので改めてしっかり見ておきたかった。

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ナビに従うままに湖畔まで走ると漁港があった。

並みなないこの漁港から海に漁に出るのだろう。大きな漁船が大きな桟橋に連なっている風景は勇ましく感じた。

東の空に雲が切れて青空がのぞき始めるとみるみる拡がっていった。

美しい風景にしばし体を休めて写真を撮る。

 

サロマ湖を出るとすぐに北見方面の標識が現れてそこを右折し内陸に入って行く道を走ると山間に入り田園地帯の風景が美しく感動的だ。

険しい山谷をこれ程までに美しい風景にするまでの先人の開拓の苦労を想像しながら走る。

かつて読んだ開高健の「ロビンソンの末裔」という北海道開拓の小説を思い出しこの地を生き抜いた人たちの生き様を思うと胸が熱くなった。

 

何度か交差点を曲がって長いトンネルを抜けると間も無く北見の街並みが見えてきた。

空はいつの間にか晴れ渡り日差しが暑い。

北見の中心街にあるホテルが格安だったので取ったのだが、あとでワケありの部屋、と知って、なんだろ?ワケって?とレセプションで聞いて見たら冷房のない部屋らしいことがわかりホッとする。それほど暑くないのでエアコンは必要なかったのだ。

 

屋根のある駐車場にバイクを止めて受付を済ませて部屋に入り一休みする。

まだ時刻は3時半過ぎだったのでのんびりしながら今日の道程を振り返る。

オホーツク海の怒涛の波と爆風が脳裏に染み込んでいた。

 

朝からおよそ300キロちょいの長い距離をひどい天気の中走った割には疲れは感じられなかった。

自前のコーヒーを淹れてゆっくり休み、昼寝してから近くのコンビニに夕食と明日の朝食、酒などを買いに行き、一杯飲んで軽く食事をとり8時過ぎには寝た。

ところがしばらくしたら足の筋肉が攣ってしまい目が冷める。やっぱり疲れていたんじゃん、と思いながらこんな時のために持ってきた攣りを緩和する薬を飲んだら楽になったので眠る。

明日の目的地と宿がまだ決まっていなかったが気楽だった。

 

 

この日に使った大まかなお金

ぬるいカフェラテ  400円

熱いラーメン    700円

酒類、食事など   900円

ホテル代      4200円

ガソリン代     1600円 

 

 

 

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2024年12月19日 (木)

北海道ツーリングに初めて行った!その3 美唄〜稚内

初めての北海道ツーリング、三日目は美唄から稚内までのおよそ270キロの移動です。

朝四時に鳥の声で目覚めて気分は爽やか、まだ疲れはない。

外は快晴でこれまた気分が良い。持ってきたコーヒーセットでゴリゴリ豆を挽いて美味しいモーニングコーヒーをいただく。

素泊まりだったので早朝出発でもよかったのだけれど朝はのんびり過ごすのが好き。

 

7時頃になってようやく宿を出ていざ稚内へ、田園地帯を北上する。

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一時間ほど走ると道の駅雨竜(ウリウ)というところで休憩。

建物の裏側にベンチがあったので休んでいたら子供の頃見たことのあるバイク、ホンダのドリームとカブの古いのがやってきてすぐそばの草地に止まったので挨拶をしたら、今日はここでバイクイベントがこれから行われるという。

カッコイイバイクがたくさん集まりますよ、というので見たかったのだけれど稚内まではまだ遠いので断念して自分のバイクを止めた建物の反対側に行ったら、すごいデコったハーレーやらサイドカーなどがやってきて僕のバイクの横に並んで止まった。

件のイベントに来た参加者らしいのだけれど、会話を聞いていたらどこにバイクを停めるの?的な話をしていたので、横から首を突っ込んでイベントは建物の裏側ですよ、と余計なおせっかいをして教える。

 

道の駅雨竜をでてさらに北上していくと古い倉庫街があり、とても趣がある倉庫街だったのでバイクを停めて写真を撮った。

なんの倉庫なのかどこに説明もないので分からなかったがむき出しの鉄骨に赤煉瓦がカッコいい。

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その道を進み突き当たりを左折し留萌方面に向かうとやがて小さな峠道になり北海道に来て初めての峠越えをする。

反対側から走ってくるバイクも多くみんなヤエーをしてくるのでこちらもヤエーをして返す。

こういうのはバイク乗り同士の一体感があって良い。

 

峠を下ったところでコンビニを発見したのでトイレと飲み物休憩していると、隣に止まったバイクのおじさんが話しかけて来てしばしバイク談義する。この先で警察が取り締まってるので気をつけた方がいい、とアドバイスももらい出発。こういう情報交換はとても大切だしありがたい。

 

留萌市内まで走り道の駅るもいでまたまた休憩。

たまたま隣に止まったバイクが横浜ナンバーだったので意気投合して情報交換する。彼も稚内を目指しているという。先ほど聞いた取締の話をしたらありがたがって先に出て行った。

 

道の駅るもいから少し走ると日本海にぶつかりここを右折して海沿いの道を北上する。この道をオロロンラインというらしい。

快晴の空を映した海は青く、荒々しく立つ白い波が日本海らしくて良い。

少しコーフンしながら途中眺めの良いところでバイクを道端に止めて写真をとった。

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20キロほど走ったところに道の駅おびら鰊番屋という道の駅がありここで休憩する。

ここはたくさんのバイクがずら〜ッと並んで駐輪しており壮観な眺めだった。

オロロンラインはバイク乗りたちに大人気のようだ。

さらに道の駅の隣には木造の昔の番屋が何棟か建っていてその大きさに驚かされる。

当時、ニシン漁がいかに盛んだったか、いかに金になったのか、多くの人がここで働いてきた歴史を味わうことができた。

 

Img_5510

ところが、ここでプチ事件が発生する。

バイクに戻って乗ろうとしたらキーが見つからない。

ジャケットのポケットに入れたつもりだったのが入っていない。

焦って建物に戻りお店に落し物の届けは出ていないか聞いてみたが無いという。

屋台のお店も何軒か回って聞いてみたがどこにも無い。

バイクに戻り、深呼吸して気持ちを落ち着かせてもう一度良く探してみたら、なんとジャケットのベンチレーションのところをポケットと間違えてキーを入れたようで、ジャケットの内側にうまく引っかかっていた。

ホッとして再びオロロンラインを北上する。

 

出てくる前に情報を聞いたカフェJ&Bのユキネエからこの道沿いにあるドライブインのウニ丼は最高だよ!と聞かされていたので、そこを目指すとしばらく行ったところの右側にのぼりが立っていた。

ドライブイン、という言葉の響きが既に古き良き昭和の香りがするのだが建物も名前にたがわず年季が入っていて昭和そのものだった。

バイクを砂利の駐車場に止めて降りると、オンボロの建物(失礼)の入り口には「ウニ丼売り切れ!」と看板が立ててあってガッカリ。

でも11時を回ってお腹が空いたので店に入り何か食べることにした。

 

Img_5511_20241216163201

先にいた二人組の客もウニ丼狙いで来たのに売り切れとのことで何にしようか話し合っていた。

この店はぶっきらぼうな感じのおばちゃんが一人でやっていて、そのおばちゃんに横浜からこの店のウニ丼を食いに来たんだよ、と話しかけたら結構話好きの気さくな人で、この辺の磯は海藻がなくなってしまう「磯やけ」という状態で海藻を食べて育つウニもほとんど取れなくなってしまったと悲しそうに話した。僕はホタテ丼というのを頼んで食べた。ホタテのフライがドンブリのご飯が隠れるくらい乗っかっていて卵でとじてある。ボリュームがあって700円!親子丼の鶏肉をホタテに替えたようなその料理は食感はホタテだけれど揚げてあるのでホタテの味わいや旨みはあまり感じられなくて微妙だったけれど安いから許す。

Img_5513

食べながらおばちゃんと世間話をしてなかなか楽しかった。おばちゃんに「また来年くるから」と言いながら会計したら「覚えてないけど来て」と嬉しそうに返して来た。

 

昼過ぎにドライブインを出るとここから稚内までが遠かった。

約100キロの道程を走ると左手の海の遠くに白いかたまりの山のようなものが見えて来た。それは雪山のように見えたがいくら北の果て北海道と言っても六月末に雪山はなかろう、とよ〜くみてみたら雲に覆われた利尻島だった。

 

やがて道は内陸に入り、米作最北端の田んぼ、という看板などをみてさらに走るとようやく稚内市内にたどり着いた。

賑やかな市内を抜けて日本最北端の岬、ノシャップ岬に到着するも、なんかオレの目指して来たところはここじゃないぞ!という気分になる。

インスタでバイク乗りの方々がポストしている写真の場所と違うようなのだ。

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地図をよ〜く見てみたら平らな岬の手前の丘の上に稚内公園というのがあって、そこに行くと高台からオホーツク海と日本海の境目が見える場所らしかったので、戻って丘を登り辿り着くと確かにインスタで見たモニュメントなどが建っていてここがノシャップ岬ということで納得して写真などとったのだが、最北端、という言葉が何か引っかかる。

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何か物足りないぞ!とスマホで再度地図を見て見たら最北端はノシャップ岬ではなく宗谷岬ではないか。

時計は四時を回ろうとしていたが、ここから市内を戻って海沿いに通り抜けて走ること35分、ようやく宗谷岬にたどり着き満足した。

岬でしばし写真など撮りながら最北端を堪能していたら静岡からきたというキャンパーに声をかけられ明日のお天気の話題になった。

予報では明日は雨でどこに向かっても逃げようがない大きな雨雲の様子。お互い雨の中を走るか一日停滞するか悩むねえ、と話して別れた。

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ここから再びきた道を戻り市内でガソリンを入れ、コンビニで夕食と明日の朝食、酒とつまみなどを購入しホテルに向かう。

ホテルにチェックインして一休み。ホテルに温泉がついていたので温泉に浸かり疲れをとる。

67歳の体に300キロのバイク移動はきつかった。さらに明日の予定は網走市内までおよそ320キロの移動、しかも天気は雨のようだ。

風呂に浸かってからコンビニで買ってきたワインを飲みつつ明日の作戦を考えた。

 

天気予報を見ると網走は終日雨の予報だが、少し内陸に入った北見は午後から晴れの予報になっていたので目的地を北見に変更し宿をネットで抑える。

朝はどのみち土砂降りの中を出ることになりそうだが、濡れるのは初日にひどい目にあっているのでもう何も怖くない。

酔いが回ってきたところで軽く食事を摂って寝た。

 

 

三日目に使った大まかなお金

ガソリンおよそ14リットル 2443円(ガソリンはハイオクね)

コンビニ食事酒ほか    2302円

ホテル代         13600円(たか!)

ホタテ丼                    700円(やす!)

その他飲み物         150円

 

 

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2024年12月18日 (水)

北海道ツーリングに初めて行った!その2 苫小牧〜美唄

北海道ツーリング二日目

朝5時前に目が覚め船の給湯器まで行ってコーヒーを淹れて一人エノカフェをやる。

ラウンジに行って朝日の眩しさを感じながらコーヒーをゆっくり飲んだ。船は毎年のように乗る小笠原丸より大きく揺れもなく仲も広いので快適。

ラウンジの大きな窓から見える海が美しい。

昨日雨でびしょ濡れになった靴下と手袋をハンガーにかけて干しておいたら乾き切らない上に匂いが酷い。手袋は二枚持ってくるのがいいのかもしれない。

朝食もカップうどんで済ませ、その後はうとうとしたりのんびり音楽を聴いて過ごした。

 

朝起きた時には三陸沖を走っていた船が昼頃には北海道近海に達しスマホに電波が入るようになったので天気や今夜泊まる宿への行程など色々調べられた。

午後1時を回ると船は苫小牧港に近付き1時半着岸。

およそ18時間の船旅はいつも24時間かかる小笠原への船旅に慣れているせいか丁度いい長さに感じた。

 

午後1時半、苫小牧港に着岸。

バイクの場所への誘導は少し待たされて40分くらいに案内があり階下のバイクの元へ荷物を持って降りる。

出発の合図が出るまでの間に今日走るコースをスマホのナビをセットしたりして待つ。

周りのバイク乗りたちのテンションが上がっているのが肌で感じられ僕もテンションが上がる。

いよいよ下船の合図が出ると一斉にバイクのエンジンをかけ、エンジン音が変内に充満しすごい音になる。

係員の合図で一台一台明るい出口へのスロープを加速して出て行く様は何か戦闘機の発進みたいでカッコいい。

 

自分の番になりワクワクしながら船外に出ると快晴だった。

船を降りたバイクたちは巣から飛び立つミツバチのようにあちこちの方向に加速sながら散って行く。

みんな旅の始まりに高揚しているのがエンジン音から伝わって来た。

 

港を出た僕はナビに従い今日の宿泊地である美唄に向かって走り始める。

一般道に出ると北海道らしくやたらと直線の長い道が続き周囲の車の流れに乗ると時速70キロ弱で(スピード違反か)高速道路並みに速い。

青空が高く北海道に来たという実感が押し寄せて来て少し感動した。

 

ナビの指示通りに少し走ったらウトナイ湖という道の駅があったので高揚する気持ちを落ち着かせようとしばし休憩し、ウトナイ湖を見たり写真を撮ったりした。バイクを停めると暑い。車で来ている人たちはみんな半袖だったがこちらは長袖の厚めのライダージャケットなので仕方ない。

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再び美唄に向かって走り始める。

道は広く信号も少ないのでクルコンを使って快適に走れたのだが路面は継ぎ接ぎだらけで凸凹が多くバイクのサスペンションとシートによってはかなり体に負担がくるのだろうなと感じた。

ナビの指示に従って走って行くと土地勘がないので本当に正しいルートを走っているのかどうか不安になってくることが何度もあり、その度に停まってルートを確認した。

高速道路を走るのは本州でもできるので、一般道を優先に景色を楽しみながら走りたいのだけれど、ナビが時々時間と距離を最優先して高速に誘導されそうになる。

苫小牧から北上し千歳を抜け道の駅マオイの公園という看板を見てから高速道路風のバイパスらしき道を走りすぐに降りて農道を走る。

北海道の田園風景は美しい。

何と言っても広くて小麦、トウモロコシ、ジャガイモなどの畑の色がパッチワークの様な模様を作り出していて何度もバイクを止めて写真を撮りたくなった。

小麦の黄金色とちょうど花を咲かせているジャガイモが一面に広がり美しい。

対向車線を走ってくるバイクの人たちも多くみんなヤエーをしてくれる。僕もぎこちなく返して挨拶する。

 

北海道のいいところは夏でも空気が乾燥しているの蒸し暑くないので走っていれば乾いた風に当たり快適なことだ。景色もようろ歯の田園地帯の様に美しいし空が広くて開放感がある。さらに10キロも走ると風景のパターンが変わってくれるので走っていて飽きることがない。

ハイジ牧場という看板が見えて来てカワイイお看板とサイロにつられて入りそうになったが先を急ぐのでやめた。

 

道端の休憩所で一休みしてからは一気に美唄に向かう。残り40キロほど。我が家から都心まで、あるいは箱根までの距離にほぼ等しい。

岩見沢を抜けて小一時間走ると美唄の宿についたのだがナビが指示するところに宿がない。

この日泊まるのは一般の家での民泊だったので大きな看板もなくどこが宿なのかちょっと探したら小さな看板がありなんとかたどり着けた。

 

 

STAYさくらというその宿はまだ新しい建物で駐車場は砂利だった。

おかみさんらしき女性が出て来てバイクを停める場所を支持してくれて中に案内してくれた。

一階に共用スペースがあり寝る部屋は二階だった。この日は空いていたのか僕の部屋は3人部屋の洋室でベッドが三つも並んでいる。

重いライダージャケットと皮のパンツから解放されてシャワーを浴びる。シャワールームに置かれていたシャンプーやトリートメントがいつも使っているものと同じちょい高いものなのが有難かった。ロン毛の僕は髪のお手入れに結構気を使っているのだ。

 

シャワーを浴びてサッパリし少し休んでから6時を回ったあたりでおかみさんに教えていただいた焼き鳥屋さんを目指して宿を出て歩く。

街の中心にあるお店まで徒歩でおよそ30分とナビがいうので歩き始める。

宿を出てすぐの運河沿いの遊歩道を歩くと緑と風が心地よい。

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遊歩道から一般道に出るとあとは直線で15分くらいの歩き。地図で見ると近く感じるのだが一区画が横浜あたりと違って大きいので歩いて見ると意外に距離がある。昔北京の市内を歩いてひどく疲れたのを思い出した。

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週末の夕方とあって庭でバーベキューをやっている家が何軒もあった。庭でバーベキューは帰宅後に北海道出身の友人に聞いたらどうやら庭でのバーベキューは北海道では当たり前らしい。

 

しばらく歩いて室蘭本線の線路をくぐるとその先にあるビルの二階に三船という目指す店の看板があり階段を上がった。

中に入ると混んでいて予約もしていなかったので店の奥のカウンターのさらに一番奥の席に通された。

静かで落ち着いた場所だったのでホッとする。

美唄名物という焼き鳥とビールを注文して一杯やる。

焼き鳥はモツ串が美味しかったが清肉と呼ばれる串はササミのようでパサパサして僕の好みではなかった。

ツブ貝はさすが北海道という感じで美味しかったが身欠きニシンは注文したのを忘れられていて出てこないのですでにビールを三杯飲んで満腹だったこともありキャンセルして店を出た。

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日が落ちて涼しくなった街を宿に戻ったのだが、同じ道を歩いて帰るのも退屈なので横道に入って住宅街を歩いて帰る。

北海道の住宅は防寒対策で窓が小さく少ないものが多かったが一軒だけ大きな窓の家があり少し驚く。家の形も北海道的な普段見ない形の家が多いので暗い中撮影して歩いた。

 

夕涼みしながらプラプラ歩いてセイコーマートがあったので北海道にきたことを改めて実感し入り寝酒のワインと明日の朝食におにぎり、飲み物などを買った。

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住宅街から外れた用水路でカエルの鳴き声がしたのだが、普段聞きなれない鳴き声だったので珍しくてスマホで録音した。

動くとカエルが鳴きやんでしまうので、暗い中じっと立ってるおっさんの姿は他人から見たらさぞや怪しかったに違いない。

そんなことをしながら歩いたのであっという間に宿にたどり着いた。

 

宿でワインを飲みながら明日以降の計画を立てる。

この日走った距離間から一日に300キロ走るのは僕の体力ではちょっと無理と判断する。

翌日の目標は稚内。さらにその翌日は稚内から網走までのロングランなのに雨の予報が出ていたので目的地を変えて走行距離を減らすか雨予報の出ていない北見方面に行こうか検討した。

あれこれ考えたが結局当日の天気を見て行き先を決めることにしてベッドに入った。

 

二日目に使った大まかなお金

宿代     7500円

ガソリン代  2000円くらい

夕食     4000円

飲み物その他 2000円くらい

 

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2024年12月17日 (火)

北海道ツーリングに初めて行った!その1 横浜〜大洗フェリー〜苫小牧

大型バイク免許を取って早7年。

今年の夏、いつかは行ってみたいと思っていた北海道ツーリングにとうとうチャレンジしてきました。

 

季節は夏の北海道ツーリングハイシーズンにの混雑を避け少し早めの空いているときにと思い、6月28日から7月9日までの12日間

ルートは自宅の横浜から大洗の三井商船フェリーまで走って、そこからはフェリーで苫小牧までのんびり船に揺られ、苫小牧から先は時計回りに北上して道東を回るルートに決めました。

大まかにルートだけ決めておいて宿泊はテント泊ではなく基本ホテル泊に。天気予報と体力に相談しながら、二、三日前に宿泊地を決めて行くという作戦です。

 

出発にあたっての下準備が色々重要になってきますね。

まずは服装に持ち物、コース、そして宿など事前にYouTubeを見たりして参考にしましたが、最後は近くのライダースカフェ、カフェJBのマスターで毎年のように北海道ツーリングに行っているユキネエさんに色々詳しく聞いたのが一番参考になりました。

 

まずは服装ですね。

夏と言ってもいい時期ではありますが、北海道なので寒いときはそれなりに寒いらしい。

ジャケットは夏用のメッシュ者にはせず春〜秋用の厚手のものにしました。

重ね着することによって気温に合わせて調節できるように、その下にはフリース、長袖と半袖のTシャツというようなレーヤードで行きます。もちろん雨具は必須。

これらを下着などは四日分用意して途中途中で選択していくことにしました。

宿泊は宿に泊まることにしましたのでキャンプ用品はありませんので荷物の総量は比較的コンパクトで、50リットルのトップケースとサイドパニアケースに丁度収まる量になりました。

 

行き先と宿はなんとなく大雑把なコースを決めておいてあとは天気予報を見ながら天気の良い場所を選んで回るという比較的行き当たりばったりの旅でしたが、ユキネエから海を見ながら走りたいのなら時計回りに走った方がよく海が見えるよ、とアドバイスを受けていたので、フェリーで大洗から苫小牧まで行きそこから北上してぐるっと回ることだけは決めて行くことにしました。

 

出発は6月28日金曜日。横浜はこの日午前中からひどい雨でありました。

夕方大洗港を出発するフェリーを目指してお昼すぎに横浜の我が家を出発せねばならないのでありますが雨音になかなか出る気になれない。

雨が小降りになるのを待りながら雨雲レーダーを見てその先の雨の振り方を予測しながら、少し小降りになったところを見て仕方なく出発した。

首都高速から常磐道に抜けて大洗まで走るコースなのですが、横浜新道に乗って少し走る頃には撥水スプレーをたっぷりかけて置いた雨具に雨が染み込み始める。隣の車線を抜いて行くトラックの水しぶきが頭からかかるほどに上がっているではないです。

しかも、なんとこの日は月末の金曜日という事で首都高速道路はあちこちで渋滞しており、特に都心を抜けるところは大渋滞でありました。さらにそんなタイミングに雨がドシャドシャ降ってきたので早くも雨具を通して雨水が染み込んでくるは、雨粒で前が見えないはでもう最悪。

途中で何度かもう帰ろうかと思ったりましましたが、首都高外環からみさと料金所を抜けて柏インター辺りまで走ったら雨も小降りになり、渋滞もようやく解消されて走り始めることができました。

とりあえず守谷のパーキングで一服、と思って入って行くと駐輪場には大きな荷物を積んだバイクが数台並んでいる。

すぐ横にバイクを止めて「北海道ですか?」と声をかけたらウンウン頷く。

ひどい雨でしたねえ、と言うと「途中で帰ろうかと思いました」と言う返事が返ってきて、なんだ、みんな同じこと考えるもんだなぁと可笑しくなった。

 

出だしからひどい目にあったわけなのでありますが、これが結果的にはこの旅を楽にしてくれたのであります。

この先、北海道でも何度か雨に降られたのですが、ここまでの高速土砂降りで自分の雨に対する精神的限界がわかったのでこの程度までは大丈夫、という判断ができるようになったのでありますね。

さて、ここからは順調に大洗の三井商船ターミナルまで走り出船時間に余裕で間に合いバイクを停めてチケットを購入して少し離れた船の乗り場近くに移動して出船時間まで待ちます。

Img_5440_20241215093601

駐車場には自衛隊のトラックやらジープやらがたくさん止まっていてどうやらひと部隊分くらいの隊員が北海道に移動するらしい。

自衛隊が民間のフェリーを使って移動するなんて知らなかったので驚いた。

有事の際に自力で移動することはできるのだろうか、などと考えていた。

Img_5444

バイク組はというと、私同様北海道を目指すライダーはざっと見て50人くらい。

おじさんが多い、と言っても僕はその中でも最高齢の部類だけれど。

キャンプで周ると思われるバイクの荷物は山盛りになってバイクにくくりつけられていてすぐに分かる。

こうして周囲を観察しながら待っていると、またまた雨が降ってきた。

早く船に乗せてくれぃ、と心で呟きながら待っているとようやく乗船開始の合図がありホッとするも、乗船するスロープの前に来たところで停止され大型コンテナがコンテナを積み終えるまでまたまた待たされた。

ようやくバイクの番が回って来て次々と船に乗り込む大きなスロープをバイクが登って船に入って行く様はカッコ良かった。

自分の番になってスロープまで行くと網目のスロープの真ん中に幅50センチほどのバイク用通路的なものがありそこを登るのだが脱輪しないように緊張する。

船内で誘導されるに任せてバイクを止め自分の部屋のある5デッキまで階段を登りようやく部屋、と言っても畳1畳ほどのカプセルホテルみたいな空間だが、に入るとホッとして疲れがドッと出た。

濡れた服を着替えて早速ビールを買って飲んで一息ついたらゆっくりと船が動き出した。

 

船内は共用空間が広く風呂まであるのでなかなか居心地が良い。

レストランの夕食メニューを見たらバイキングしかなくてチョイスがない上にバカ高いので売店でカップうどんとつまみにお酒を買ってロビーで食べてすませた。

隣の椅子に座ったおじさんに「バイク?」と話しかけたら頷いて来たので、お互いのこの先の予定などを話し合い何処かでまた会いましょうと言い別れた。

Img_5455

部屋に戻って日本酒を飲んだら酔っ払ったので寝る。

明日の朝目が覚めたらそんな風景が待っているのだろうか、などと思っているうちに眠ってしまった。

 

 

この日使ったお金は大体以下の通り。

高速代 横浜→大洗 2380円くらい

ガソリン代     1400円くらい

飲料・ビール酒など 1600円くらい

おつまみ・お菓子類 240円

カップ麺      200円くらい

フェリー代     20000円くらい?忘れた。

 

 

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2024年12月16日 (月)

三重までトンジギに行ったのに!@小海途丸 大王崎

春のサンライズ以来の更新です。

サボっていてすみませんでした。

 

今週の木曜日、金曜日と一泊二日で伊勢神宮の参拝に三重の大王崎の遊漁船、小海途丸でトンジギをやってきましたので久しぶりの更新です。

トンジギとはトンカツ、トンテキなどの豚関係とは関係なく通称トンボと呼ばれているビンチョウマグロをジギングで釣ることであります。

毎年一度くらいの頻度で三重の大王崎にある小海途丸さんにお世話になっていて、今回で三回か四回目くらいかな。

最初に行った時にキハダの15キロくらいのを釣っただけで未だにトンボには出会えず、今回こそは釣ったるぞ!と気合を入れていきました。

どのくらい気合を入れたかというと、竿を四本、内訳はベイトタックル3号、ベイト4号、ベイト6号にスピニング5号タックルです。

ベイトはこの釣り専用に開発されたブリードさんのメタリストという竿も購入したのでありますね。

 

さらにこのジギング独特の誘い方を岐阜の帝王やルアーショップ・エブアンドフローのクワガタ店長から色々聞き出して自分なりに作戦を立てていったのでありました。

二日にわたる釣行ですが初日は伊勢神宮に釣りの安全祈願をしに行き一日かけたので釣りは二日目の一日だけであります。

お伊勢さん参りをしていた初日は陸上でも風速10メートルくらいの冷たい北風が吹き荒れていて、本当に翌日に釣りができるのだろうか、と心配するほどでしたが、釣り当日の朝4時過ぎにホテルから外に出てみたらウソのように風は無く空気も予想していたほど寒くない。

こりゃあもう釣りしかないじゃん!とテンションを上げ上げにして小海途丸に乗り込んだのが朝の5時半。まだ真っ暗で星がキラキラ輝いていた。

出船するとすぐに後ろのキャビンでお湯を沸かしていつものエノカフェを開店。

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熱い濃いめのコーヒーを釣りし一同5名及び船長に無理やり飲ませる。

夜明け前の空が白み始めて水平線が赤く染まりつつあって美しい。

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30分ほど走って沖のポイントに着くと素早くジグを投入する。

Img_9354

帝王の勇姿

 

最初に使ったのはスピニングタックルでプロセレのNマルチ64という竿にソルティガの5500番でPE5号リーダーが60ポンドというセッティングでジグはツキジグ330gの松原グロー。と書いてもリール周り以外はエブアンドフロー さんぐらいでしか取り扱っていないタックルなのでなんのことなのか関係者以外にはさっぱり解らないのでありましょうね。

Img_9376

ツキジグ330g 色はグローストライプ

 

そんな事にはお構い無く続けますと。

実はこのタックルはビンチョウではなくてキハダマグロを狙ったんですね。

ビンチョウと一緒にキハダも入ってきているというので朝まずめの一発目はでかいキハダをかけて気持ちよくスタートしよう、という目論見なのであります。

 

開始から30分もしないうちに、しゃくっていた手元が重くグンという手応え!

思わずヒット〜!と声をあげてファイトするも、あれえ?なんだかあまり引かないし軽いじゃん!

カツオでもかかったのかしらとファイトして、いやファイトするほどの事もなく巻き上げてきたらまん丸と太ったヨコワ(クロマグロの幼魚、関東ではメジという)でありました。

クロマグロは漁獲規制があり捕獲禁止なので傷つけないように船べりでリリースしました。

僕のヒットと同時に隣で釣ってたホリさん(元昆虫大好きさん)にもアタリがあったらしい。

 

朝まずめ時が終わろうとしていたのでタックルをメタリストに持ち替えて本格的にビンチョウを狙い始めました。

するとまもなくヤマさんにヒット!

これも小さくてヨコワらしい引きだったのだけれど途中で外れてしまいオートリリースになりました。

しばらくしたら今度はY店長改めクワガタ店長にまたまたヨコワがヒット。

これも船べりで丁寧にリリースです。

 

陽が昇って風もなく凪いだ海上は比較的暖かく釣りやすい。のはいいんだけれどアタリがなかなか出ない。

たま〜に、ん?アタッた?と思ってジグをチェックしてみるとマグロの歯型らしい傷がジグについている、という事が二度あったくらいで手元にズシンと来るようなアタリは無く時間は過ぎて行く。

潮は緩く流れ風も少しあるので条件は悪くないのだけれど、、、、

とそんな中で8時過ぎクワガタ店長にヒット!竿はさっきのヨコワとは違って大きく曲がり本命らしい引きをしている。

ああ、いいなあ。と思いながらもこっちにも来い!としゃくっていたら魚が横に走ってオマツリしそうなので一旦ジグを回収してファイトを見ている事にした。

5分くらいのファイトで上がってきたのは10キロ以上はありそうな立派なビンチョウでした。

船長がすぐに血抜きしたので写真は血に染まる写真になってしまいましたが、なぜかこの時僕以外のヒト達も一斉にクワガタ店長にカメラを向けて写真を撮っていた。

 

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一人に来たら連鎖的にアタルことが良くあるのでこういう時は目の色を変えてジグをしゃくるべきなのでしょうが、我らの釣り仲間はみんな心穏やか、余裕で写真撮影をしていた。

 

そう言いつつも僕は真っ先に写真を撮り終えてジグを落としたのでありますが、後には続けず単発のヒットになってしまったのでありました。

この後は次第に潮が緩み風もなくなりジグを落としてしゃくっていると同じ場所をずっとしゃっくっていう状況になっていまい釣れる気がだんだん失せれば、今度は睡魔が襲って来る。

眠くなった僕は9時過ぎくらいかな、30分くらい寝ていたのだけれど、その間も船上では何も事件は起こらず。

 

こんな時間が長く続いてなかなかしんどい釣りになってしまったのでありますね。

どこかで岐阜の帝王がビンチョウらしきのをかけてバラしたような気もするのだけれど、眠さでぼやけた頭の記憶にはっきりと残っていない。

 

昼近くなっておにぎりを食べて満腹になればさらに睡魔に襲われてまたまた昼寝。

少し寝て起きたらスッキリしてリフレッシュできたのでさあ釣るぞ!と気合を入れたところに、この流しが最後です、という船長からの悲しい一言。

これで終わっちゃうのかなあ、と思うとまだまだやり残したことがあるなあと、ジグを330gからもっと重いツキジグのヒューストンに替えてしゃくりはじめたその時!ジグを回収中のヤマさんにヒット!寡黙なヤマさんは嬉しそうな顔一つせずに「回収できました」とポツリと言うではないか。

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ただ巻きで食うのか、と僕も真似しようとした矢先にクワガタ店長と岐阜の帝王がほぼ同時にヒットしたではないか。

これで5人で釣りしている内の3人にヒット、船のトモで釣っていたホリさんと僕だけ取り残されてしまった。

魚が上がって来ると船の前の方ではクワガタ店長の笑い声が響き楽しそうに盛り上がっている。

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一方の僕とホリさんは目を合わせて、「おいてかれちゃったねえ」と力なく頷きあいながらしゃくり続けるのだがアタラない。

釣れた3人のジグが色はマチマチなれどさっきまで僕も使っていたツキジグ330gなところが余計に悔しい。

隣のホリさんは220gくらいの軽めのツキジグを使っていたので、330gが正解なのかと僕はいそいそとジグの交換を始めた、その時ホリさんのジグにフォールでヒット!ジグはこちらもツキジグ。でも240gくらいの軽めのでした。

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ありゃあ!とうとう一人ぼっちになってしもた!

船長が気を使ってくれて30分延長しましょう、と言ってくれたので諦めるわけにもいかない。

ヤマさんは巻きで、ホリさんはフォールでと喰い方が違うのでどっちで誘っていいのかやや混乱気味になりつつも、巻いては大きく竿をしゃくりフォールさせるという釣りを続けたのでありますが、なかなかアタってくれない。

延長時間もあっという間に過ぎて結果的には一人だけ取り残されてしまった。

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朝一のヨコワではしゃぎ過ぎたのでバチが当たったな、などと勝手に反省しながら道具をしまいキャビンの椅子でうたた寝したのでありました。

ああ悔しい!これじゃヤメられないじゃん、この釣り!

 

船が港に着いた途端に小雨が降りはじめたので素早く道具を片ずけて横浜に向かって走りはじめたのでありました。

船長、また行くからねえ!

 

写真協力:Ebb&Flow  
釣りに関するお問い合わせはルアーショップEbb&Flowへどうぞ
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