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カテゴリー「アート」の記事

2021年11月12日 (金)

ゴッホ展に行った@東京都美術館

東京都美術館で現在開催されているゴッホ展「ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」に行ってきました。

この展覧会はヘレーネ・クレラー=ミュラーという資産家の妻がゴッホがまだあまり評価されていない時代の1908年からおよそ20年間にわたりゴッホ作品を収集したものを公開するという展覧会で、今回僕が注目していたのは初期のゴッホのデッサンや版画が沢山展示されるというところでした。

なあんて書き始めるといっぱしの美術愛好家のような感じなのですが、確かに僕は絵を見るのは好きだけれど小中高校で学んだ以外には体系的に美術史を学んだわけでもなく単純に絵を見るのが好き、という程度のものなんです。

とりわけゴッホについては、大人になるまでは、いや大人になっても嫌いな画家で、若い頃はダリやピカソなんかが好きだった。

ゴッホを好きになったきっかけは仕事でゴッホのドキュメンタリー映像を製作したことで、この時は彼の生まれた街からパリ、アルル、などを回り撮影した。

ゴッホのストーリーも自分なりに書いたりしながら彼の絵に触れているうちに親近感が沸くようになり、さらにアムステルダムのゴッホ美術館で本物のゴッホの絵に触れてから彼の絵の大依頼だったタッチが逆に好きになってしまったのであります。

 

そんなゴッホ歴を持つ僕なのですが、これまで初期のゴッホのデッサンを見ることは少なく、ゴッホの油彩画を見る限りでは彼のデッサン力はさほどでもないのかな、と思っていたんですね。

ところが今回たくさんの初期のデッサンを見てその考えが間違っていたことに気がつきました。

初期のゴッホのデッサンは後期の一件雑に塗りたくったそしてデフォルメされている描写とは全く違い、実に精緻に対象物を描いていてまるで生きて出てきそうな人物画なども多く感動させられたのでした。

さらにその絵の点数も多く、彼の若い時代の暮らしに沿って展示されており、これまで僕の知らなかったゴッホの経歴を細部にまで知ることができたのが良かった。

そしてさらに、初期のデッサンから初期の暗いタッチの多い油彩へ、そしてパリに出てからの華やかな色使い、さらにはアルルでの熟成したゴッホの絵画群と彼の人生を絵を通して垣間見ることができた。

それは、僕自身が作ったドキュメント映像などとは異なる画家ゴッホの生き様を生々しくそこに存在していた。

つまり、絵画というのは画家が描いたその瞬間がそのままの形でダイレクトに時空を超えて目の前にあ流のだということに気づき、それを見た僕は生々しく訴えかけてくる絵たちに打ちのめされて感動したのでありました。

なんというか、ゴッホが絵を描いた瞬間のエネルギーがそのままダイレクトに自分に浴びせられるというか、彼の描く様までが目の前に浮かび上がってくるような迫力に圧倒されたのでありました。

 

例えば音楽などは作曲家が楽譜に書いたものを他の演奏家が会う意味翻訳して演奏するもので、ベートーベンの頭の中でなっていたサウンドがそのまま演奏会で聴けるとは限らないし、ましてやそれが録音物となってしまうと作者と聞き手の間に何枚ものフィルターがかかってしまうのでありますが、絵はその点、およそ100年前に書かれたその瞬間が目の前にあるということに気づき感動したのでありました。

さらに気付かされたのは、僕が生まれたのはゴッホの死後70年弱という時間軸の中にあって、今まではずっと昔の人、という印象が覆り、立ったの70年前の僕のおじいさんか曾祖父さんくらいの世代の人だという親近感を覚えたのも新鮮なのでありました。

 

絵を見るというのはその時の自分の心を見ることだと思う。

同じ絵でも見る時の自分の精神状態によって全く違った印象に見えるからそう思うのです。特に抽象画などは見る時々によって全く違った絵に見えてくることがあるのでそう感じるんですね。

 

絵を見る楽しみ方は自由でいいと僕は思っているので、こんな鑑賞のし方しかできないけれどそれなりに十分楽しんでいるのであります。

本ブログの読者の皆さんには絵なんて興味ない方も多いかと思いますが、気分転換や自分を見つめ直したい時などいい絵を見るのもいいかもですよ。

 

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2013年5月 9日 (木)

与話情浮名横櫛 人生初歌舞伎@明治座

「お上さんへ、ご新造さんへ、お富さんへ」

「やさお富!ひさし~ぃぶりだ~な~あ!」

と言うセリフ、そこそこの年齢の方ならご存知でですよね?

そう、与話情浮名横櫛(よはなさけ うきなの よこぐし)の名場面でのセリフです。

今回、人生初の歌舞伎観劇に行ってきました。

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ちょうど新しい歌舞伎座もオープンしたのでそちらで見たかったのですが、今回くじ引きで券が当たったのは明治座での興行「五月花形歌舞伎」。

演目は中村勘九郎主演の実盛物語(さねもり ものがたり)と冒頭の与話情浮名横櫛、こちらは市川染五郎主演。

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歌舞伎というと、これまではグレートカブキとか北海道はニセコの外国人向けお好み焼き屋さんの「KABUKI」くらいしか縁が無かったんですが、ここ20年くらいは興味があって、いつか見たいなあと思っていたんです。

でもなかなか敷居が高くて行く機会が無くついついお好み焼きや方面へ流れてしまっていたわけです。それが今回、応募のくじが大当たりということでやっと本物の観劇に行く事になったというわけです。

明治座のある日本橋浜町は、じつは映像業界にはいってから約15年ほど通った会社のあった街で大変懐かしく、ちょっと早めについて町の散策。

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10数年ぶりに訪れる町の変容と昔のままの変わらぬ風情を楽しみました。
昔よく昼飯を食べた「珈琲園」というお店も覗いてみたのですが、連休中からか残念ながらお休みで、おばちゃん会いたかったのにぃ!
さあそれでは本命の歌舞伎へと向かったのでした。

明治座は15年位前に高層ビルに建て替えられていてその地上から6階くらいまでが明治座になっています。
今年で丁度150周年とかで、歴史展示も館内でやっておりました。

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中に入るのは初めて。一階のロビーにはレストランやお弁当屋さん、チケット売り場などがあり、観客席は一階席があるのが建物の3階です。

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早速上がると、そこは明治座横丁なるお土産屋さんの横丁になっており、地元名物人形焼から豆菓子屋さん、きんつば屋さんお札の形のおせんべい屋さんと下町情緒というより、人形町の甘酒横丁あたりが凝縮された形のつくりになっていました。

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どこのお店も試食用のお菓子を用意していたので、チョコチョコつまんでけっこうお腹が膨れちゃったりして。

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そうそう、今回の舞台は昼の部だったので午前11時開演です。

したがって幕間にお弁当を食べる時間がありました。
普通の劇場では「劇場内での飲食は固くお断りいたします」と冷たく言われるのに、

「お弁当持参でどうぞ」といわれ大興奮!
お弁当食べながら観劇なんて江戸時代そのままじゃあないですか!

気合を入れて弁当屋でとんかつ弁当とノンアルコールビールを買い込んでいきました。本来ならここは幕の内弁当が本命なんでしょうがそこはあまりにもベタなのであえて大して食いたくも無いとんかつ弁当にするところナンざあ江戸っ子の粋っていうもんでぇ・・・って、いつから江戸っ子になったんだ。


劇場の中に入ると思っていたほど広くは無く、一階席で4~500席くらいでしょうか?
われわれの(家族と行きました)席は下手側、花道が目の前に見えるいい席でした。

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演目を聞かされたのはなんと当日!だったので何の予備知識も無いので、解説用のイヤホン680円也を借りて右耳に突っ込みの開演です。

始めは、中村勘九郎の実盛物語、これは源平布引滝という平家と源のお話なんですが、詳しいことはおいといて、舞台となっているのが琵琶湖の堅田堅田といえば今や琵琶湖バス釣りのボート屋さんがたくさんあるところで私も何度か利用しており、
さらに劇中に出てくる地名がことごとく釣りの名ポイントなので、頭の中では
地理感、距離感、風景などバッチリ!
それを江戸の時代に置き換えて、お芝居のセットの何十倍も想像は広がり大いに楽しむことが出来ました。


休憩を挟んでの与話情・・・は言わずと知れた名芝居、こちらの舞台は木更津と明治座から近い人形町!イメージもバッチリです。
安心して劇の中にじっくりと浸りこみ、長年会えなかったお富が与三郎の変わりように泣きながら愛を語るジーンでは思わずうるうるしそうに。



イヤホン解説も始めはうるさく感じましたが、適度な解説に慣れると快適で、お話を深く理解することが出来ました。

4時間にも渡る公演はあっという間に終わり、お土産煮を買って新緑の浜町を後にしました。

次回は、新しくなった歌舞伎座に行きます。

バレエといい、この年になって部隊モノに、いや舞台ものにはまりつつあるなあ。

文楽も見に行きたいし、能はガキの頃からオヤジのやっていた謡を毎日聞かされていたおかげで体に染み付いちゃっているし。

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