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カテゴリー「バレエ」の記事

2018年5月13日 (日)

EXCHANGE OF MOVEMENT@TNバレエ7THコンサートその2

TNバレエ7thコンサート、第一部のクラッシック・バレエをたっぷり堪能させてくれたパキータを終えてロビーで一服しながらバレエ初体験のナベテツさんに感想など聞いていたら、何人かの顔見知りに声をかけられて世間話などをしているうちに時間はあっという間に過ぎて第二部に突入。

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第二部は第一部とは全く異なり、強力なビートのヒップホップ・サウンドが会場を圧倒すると同時に舞台いっぱいにカジュアルなピップホップ系ファッションに身を包んだ子供から若者まで数十人が登場しビシビシ、カクカク、うねうねとダンスを踊り始めた。

会場からは一部歓声も上がりクラッシック・バレエのコンサートとは全く違う雰囲気が一気に会場を包みます。

この手のダンスは最近ではヒップホップダンスと呼ばれるらしいのですが、僕の知る限りでは1980年代にニューヨークあたりから出てきたころは「ブレイクダンス」と呼ばれていて、僕が初めてニューヨークを訪れた1985年頃に登場してきたラップ・ミュージックと被って僕の中には強く印象に残っている。

この頃はまだインターネットもなく、僕らに入ってくるニューヨークの情報は雑誌や映画など限られた媒体で量的にも少なかったので、初めてのニューヨークでラジオから流れてきたラップを聴いた時には鳥肌が立つほどの驚きと衝撃を受けたのを覚えている。

そんなブレイクダンスを確か90年代に一度仕事で撮影する機会があり、当時の日本のブレイクダンスの一人者と呼ばれる方の率いるグループと仕事させていただいたけれど、今のヒップホップダンスは流れこそ当時のブレイクダンスの流れを踏襲するものの必ずしも全く同じものではなく、この二、三十年の間に随分と発展しているのだということを改めて認識させられた。

グループのキレキレのそしてウネルようなパフォーマンス、躍動する若いパワー的ダンスがひとしきり終わると、ステージ奥中央におかれたピアノにピアニストの栗田妙子さんが下手から登場し、いつの間にか上手側にはマイクを口に当てたおっさん(失礼)ボイスパーカッションのM-OTOさんという方が立っておられた。

ピアノの音色と共にM-OTOさんの口から発せられる強力なヒップホップビートに合わせて舞台両袖から方やヒップホップ軍団、方やクラッシックバレエ軍団が登場したかと思うとバレエ軍団は左右に回り込んでヒップホップ軍団を囲むような陣形になり同じ音楽で全く異なる踊りを踊る。

ところがそこには違和感はなく優美なクラッシックの振り付けとうねるようなヒップホップの振り付けがいい感じでミックスされている。

これは面白そうだぞ!と見ていると陣形を変えながら時には混ざり時には離れてダンスが踊られて行く。

そもそもクラッシックバレエというのはヨーローッパの手足の長い体型をより美しく見せるような作りになっているのに対し、ヒップホップはそういう西欧のクラッシックダンスのアンチテーゼ的にアメリカの黒人から生まれ出てきた否バレエ的なダンスなのだろうから、ダンスの基本に体型や振り付けという縛りが少ないのだろう。そんな理由から世界中に広まりその地に根付きつつある。手足の短い日本人にも取りつきやすいしかっこよく見えるダンスなのではないかと思う。

音楽の世界でもクラッシック音楽は依然として現代もクラッシックとしてあるのにも関わらず、ジャズやロックのような基本的な縛りの少ない音楽は世界中各地の要素を取り入れながらそれぞれに発展しているところがダンスの世界にもあるようだ。

画一性のクラシックに対して多様性のポップカルチャーという構造が見えるのが面白いのだけれど、ここではさらにその画一的クラッシックと何でもありヒップホップとを融和させる試みが行われているのが興味深い。

よくある「ダンス対決」的なお互いを主張して勝ち負けを決める、という構図ではなくお互いの踊りのいいところを活かしあいながら全体がうねるように、舞うようにヒラヒラとギラギラと一つになって融合し動いていく様が美しく感動的なのでありました。

これは新しいダンスの在り方なのかもしれないと思うほどの斬新さ。
音楽も栗田さんの曲とM-OTOさんのボイスパーカッションも実に見事に双方のお踊りとコラボして素晴らしかった。

まさにこのコンサートのタイトル通りの素晴らしいコンサートとなり、客席からはイェーイ!という歓声や拍手が上がり会場全体が熱気を帯びていくのがわかります。これはいいものを観たなあと思いながらあっという間のエンディング。

カーテンコールがなんども繰り返される圧倒的熱狂のもとにコンサートは終了したのでありました。

おそらく今回のステージはクラッシック、ヒップホップ双方のファンにも自分たちの知らなかった世界に触れ合うことができて見る側もダンスの世界が広がったんじゃないかな?そういう意味でもとてもいいコンサートだったと思います。

こういうステージは一度だけで終わらせてしまうのはちょっと勿体無い気もするほどの面白いできだった。振り付けも演出も相当入念に組み立てて行ったと思われるし、そのベースになる音楽だって作るの大変だったでしょう。細かいところで詰めるべきところはまだまだあるのだろうけれど、こういう方向の舞台が進化していくというのもダンス界にはありなんじゃないだろうか?などと評論家めいたことを思うのでありました。

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最後に関係者の方々に一つだけ、いや二つ注文がありますよん。
一つ目は、もっと早く開場してほしいということ。きゅりあんホールのエレベータホールはそこそこ広さはありますが椅子はなくトイレも小さいのが一つしかない。しかもそこのトイレの張り紙には「トイレはホール内にたくさんございますのでそちらをご利用ください」みたいなことが書かれていて、それを見るたびにイラッとなってしまいますね。リハの都合などで開場できないという現場的段取りも理解した上での注文です。せめてロビーにまで早めに入れてしまうとか手はないのでしょうか?

二つ目は開演後に客をホールに入れるのはやめてほしいということです。
今回は特に最前列の人が後からサミダレ式にのこのこ入ってきたおかげでせっかくの素晴らしいダンスに集中できなかった。こういうのはルールとして厳しくしてもいいんじゃないかなあ。ぜひご検討を!

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2018年5月12日 (土)

EXCHANGE OF MOVEMENT@TNバレエ 7THコンサート

またまた一年ぶりのバレエネタです。

バレエに関していうと、この数年はすっかり怠けてしまい、自分から探して出かけるということはなく知り合いのバレエダンサーである寺田恵さん(以下メグちゃん)からのお誘い待ち、みたいな受け身な姿勢になっているのですが、基本的にダンスの世界は好きなので誘われて見に行かない手はないのであります。

今回も昨年、一昨年に続き富永典子さんというバレエ・ダンサーの主催するTNblletの第七回コンサートなのであります。

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昨年の公園ではクラッシック・バレエに和太鼓と殺陣をコラボさせるというなかなか斬新な試みで楽しませていただきましたが、今年はさらに新たな挑戦をするらしい。

事前情報はほとんど無しで出かけたのですが、会場でいただいたパンフやフライヤーなどをチラ見したら「ヒップ・ホップ」という文字がチラチラ出てくる。

クラシック・バレエとヒップ・ホップダンスの共演が予想されたのですが、期待しつつ当日会場へ。

開場約一時間前に大井町のきゅりあんホールに到着。
バレエ公演の会場というといつも女性率が大変高く、僕の感覚では99.5%くらいは女性なのではないかと常々感じており、それは平塚あたりの釣り船上での男女比で圧倒的に男性が多いのと対照的でありまして、男性と女性ではこんなにも趣味の思考が分断されるのか?!と思ってしまうほどなのでありますが、今回は男性がちらほら見かけられいつもより多い。服装もカジュアルな服装の人が多く何と無くいつものクラッシック・バレエ公演と雰囲気が違う。

今回は、釣り師仲間ナベテツさんが「メグちゃんみたい」というのでお誘いし会場で合流して場内に入った。

やはりいつものおしとやかな会場の雰囲気と少し違ってロックコンサートの始まる前のような興奮のようなものが何と無く肌で感じられる。

開演時間5分押しでクラッシック音楽が流れいよいよ開演です。

パンフレットによれば第一部はパキータという演目。
演目の詳しい内容はよく知らないので解説は評論家の皆さんにお任せするとして、一バレエ・ファンの僕には細かいことや下知識よりも、生の踊りそのものを楽しむという自分流で突き進むのであります。

音楽に乗って流れるように舞台に躍り出てきたダンサーたちの群舞に続きソリストが順番に出てきて素晴らしいソロダンスを繰り広げていきます。

我らがメグちゃんは二番目に登場。
男性ダンサーと女性の三人での踊り。

手足の長さでは日本人離れしたメグちゃんの踊りは優美で美しく、蝶のように軽やかにひらひらと舞台の上を踊る。
手足の使い方が以前に比べて上手になっている気がするなあ。
なんて思いながら見ていたら最後の最後でなんと転倒してしまった。
一瞬舞台の時間が止まってしまったように感じたけれど、男性ダンサーのフォローもうまくなんとか踊り終えることができたけれど、トウシューズで爪先立ちして踊る中で転ぶとうのは僕らが日常うっかりつまずいて転ぶのとは質が違う。その転び方がちょっと不自然な感じの転び方なので見ている僕的にはとても心配したのであります。

続く演技を舞台袖に消えたメグちゃんとしては最大の失敗に悔しさでいっぱいなんだろうな、などと察しながら続く踊りを見ていた。

その後も次々と繰り出されるソリストたちの踊りはどれも素晴らしくバレエ初体験のナベテツさんも関しているご様子。

中世ヨーロッパの巨大宮殿の広間を連想させる舞台の中で繰り広げられる踊りの数々はルイ16世あたりの時代の舞踏会の一幕を彷彿させられたのでありました(見たことないけれど)

女性の美しく優雅な踊りも好きだけれど、男性のパワーと迫力ある踊りが僕は大好きで。スピード、ジャンプの滞空時間、キレキレのスピン(ていうのか?)など見ているだけで圧倒されつつも感動してしまう。

今回も何人かの男性ダンサーが登場したけれど皆素晴らしかった。
ぜひサッカー日本代表に入っていただきコーナーキック時のスポット登用(サッカーにはそういうシステムはないけれど)をしていただきたい。
あの滞空時間の長さとジャンプ力、身のこなしを持ってすれば敵のマークも素早くかわしサクッと点をとってくださるに違いない。
などど冗談で思ってしまうほど対空時間の長さ、ジャンプの素晴らしさ、身のこなしの力強さ、美しさともに素晴らしかったのであります。

およそ40分くらいか、クラッシック・バレエを十分堪能しました。というところで第一部が終わり10分ほどの休憩を挟んで第二部に。

第二部がまた素晴らしい舞台だったのですが、書きたいことがたくさんあって長くなりそうなので、今回はここまでにしましょう。

続きは次回に。乞うご期待。


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2017年5月11日 (木)

encounter 〜出会い〜 TN ballet 6th concert@大井町きゅりあん大ホール

およそ一年ぶりにバレエのお話です。前回バレエ見に行ったのが今回ご紹介するのと同じ、富永典子さんというバレリイナが主催するTNバレエの演じた「美女と野獣」の公演でした。

前回の公演は確か「ミュージカルを見ているみたいで楽しかった」と書いたような記憶がありますが、今回の公演は「encounter 出会い」と銘打たれたTN バレエ 第六回コンサートです。

本ブログがバレエネタの時の多くはバレリイナの寺田恵さん(以下めぐちゃん)からのお誘いで見に行った公演のお話が多いのですが今回も寺田さんからお話を聞き興味を持ち出かけてまいりました。

なんでも今回の公演はピアノと和太鼓、殺陣の夢のコラボ。ネオクラシック系のオリジナル作品。というような話。和太鼓、殺陣、と聞いただけで「ああ、いわゆるクラッシック・バレエではないんだな」とピンと来たところにネオ(新しい)クラッシックときたら何やら新しい試みなのだろうということは容易に想像でき興味津々、僕がもともと「踊りの世界」に興味を持ったのが1970年代の暗黒舞踏だったので普通のくらっしくバレエよりもむしろそちらの方が好きなくらいなので「前衛、モダン、ネオ」という響きは波長が合うんです。

さて、どんなコンサートになるのかいよいよ開演時間。
幕が上がると3人の殺陣師とその背景に並ぶダンサーたちに上手奥に山台にセットされた和太鼓一式。

緊張感に包まれる中、太鼓の打ち出すリズムとともに始まった殺陣は殺気と見える緊張感とスピードに迫力。
生でこういう殺陣を見るのは初めてでしたが日頃時代劇チャンネルで見ている暴れん坊将軍の殺陣からは想像できなかった迫力。やはり何者も生での迫力にはかなわない。太鼓のリズムの中立ちまわる殺陣の中にやがて後ろのダンサーたちのしなやかな動きが絡み出し、不思議なコラボが生み出されてきたところに左右から薄いブルーの横断幕のような大きな布を持ったダンサーたちが流れ込んできたと思ったらそこに「水の精」役の我らがめぐちゃんの登場。

舞台中央に立ったその表情は、設定が殺陣師とのコラボとあるためか、いつものニコニコ顔ではなくキリッとしたちょっと怖いくらい殺気立った雰囲気。

今回は普段のクラッシックバレエのフリフリ衣装とは違いタイツ姿というシンプルな衣装での演技。
踊り出した瞬間から極限まで鍛えられた肉体と踊りが躍動し圧倒されます。

ダンサーという人たちは踊りの技術を高める努力だけでなく、自分の体も極限まで鍛え上げ維持するためにどれだけ日頃から努力しているのだろうと、僕らのポテチをかじりゴロゴロしながらテレビを見る、などという自堕落な生活などからは想像できないストイックで厳しいものなのではないかと想像させられるほどに美しく鍛え上げられている。

クラッシックバレエとはちょっと違う振り付けながらも、大きくしなやかでキレのあるその踊りに見とれちゃうましたね。踊りのキレが一段と増して感じを受けましたよ。
おそらくトップライト中心のシンプルな照明と振り付けによる効果も大きいと思われるのだけれど、陰影のはっきりした照明の下を踊ると、踊る場所により肉体の表情がまるで光の当て方で変化する能面のように変化してこれが踊りに普段には無い力強さを加えていたように感じました。

「水の精」に続いて赤く燃え上がるような照明が照らされると舞台背景から登場したのが「炎の精」役の並木まりかさんの登場。

炎の精の踊りはとてもしなやかで力強く感動させられました。
殺陣との絡みも素晴らしくクラッシック・バレエとは違った緊張感もたっぷり。


ここでのストーリーはクラッシックバレエ的な物語ではなく「痛み」「不安」「孤独」を象徴する三人の殺陣師が表現する「自己との戦い」に「水の精」「炎の精」そしてたくさんの「精霊」たちが彼らを包み込んでやがて「痛み・不安・孤独」を乗り越えていくというものだったのですが、大まかな流れだけしか頭に入れていなかった僕でもダンスの表現はとても良く理解できたし何よりも生の和太鼓のリズムとそれに合わせた緊張感ある踊りが素晴らしかった。

バレエ素人の私が思うには、日頃の曲のメロディのはっきりしたクラッシック音楽を聴きながら踊るのと、リズムと音色、強弱だけを頼りに踊るのでは全く違う難しさがあるのではないかと思うのでありますが、その難しさがいい緊張感を演出すていたのかもしれないなどと感じたのであります。
最後は精霊たちの踊りに包まれた「痛み」「不安」「孤独」を象徴する三人の殺陣がそれぞれから解放されて舞台を降りて客席側に降りて去っていくという演出も良かった。

惜しかったのは刀だけかな。刀がよければ迫力も緊張感も数倍高かったように感じたのが唯一残念に感じたところでした。


さて、一旦幕は閉じて上がると今度は舞台奥、下手にコンサートピアノがおかれており一部後半の始まり。

後半は有名な北風と太陽が旅人の服を脱がせるのを競い、力ずくで衣服を剥ぎ取ろうとした北風に対して暖かさを与えることで服を脱がせる、というお話なのですが、ここでは北風と太陽が力ずくの勝負をして太陽が勝つ、というのではなく、最後は北風も太陽も一緒に力を合わせて心地よく旅人を解放してあげるというようなストーリーになっていました。

ピアノは作曲もなさった栗田妙子さん、この人の優しく力強いピアノのメロディとリズムに合わせて踊るソリストもその他の方々も素晴らしかった。ある時は力強く、ある時は優しく、それでいて全体に優雅で美しくバレエの醍醐味を見せられた感じ。

音楽が生のピアノ一発、しかもここではマイクを通さずに生のピアノの音で大きなホールに鳴り響かせていたのが良かった。
ピアノの生み出す細かなニュアンスが踊りに反映しとてもキメの細かい舞台に感じられました。
休憩を挟んで第二部の始まり始まり。

幕が上がると何の飾り付けもないくらい舞台にたくさんのダンサーが横たわってるのが照明に当てられ浮かび上がってる。
縦に四人づつ横に六列、合計二十四人の人体がピクリとも動かず横たわる姿は屍体が並べられているようで一瞬ギョッとしてしまった。

太鼓のリズムとピアノの音色に呼び起こされるように、静かに少しずつ踊りは始まり、やがて舞台の上を波がうねるように動いていくのはなかなか感動的でドラマチック。釣り師だからそう感じるのかもしれないけれど、大海原の中で大きな波に包まれて翻弄されている自分を感じることができた。

やがてその中から三人が立ち上がり舞台は展開していく。
三人だけの踊りがあったのち、いよいよ男性ダンサーの登場。

これまで女性ばかり見ていた目にいきなり現れた男性の肉体はあまりにも大きく引き締まった筋肉からはパワーがみなぎり一瞬圧倒されてしまった。

「出会い」と題されたこのパートでは三組六名の男女のダンサーが次々と踊りを繰り広げていくのでありますが、バックの音楽がある時は太鼓のリズムをメインに、ある時はピアノの美しい柔な、そして力強いメロディを織り交ぜて次々と表情を変えながら進行していくので全く飽きさせられることがない。

それぞれのダンサーの踊りも素晴らしく、ある時はしなやかに繊細に、ある時は力強く逞しく、踊りの魅力を満遍なく発揮してくれそこから溢れ出るパワーを見ている僕らに与えてくれる素晴らしいものでした。

クラッシック・バレエのドラマチックな流れとは全く違うけれど、生のミュージシャンとダンサーが対話しながら踊るのはとても緊張感があり、録音音楽に合わせて踊るものとは全くの別世界、踊りの間には緊張感のあるピアノと太鼓の掛け合いもあり、この辺りはかなりアドリブっぽくやりとりしている緊張感がよかったなあ。

前回の公演の時も書いたけれども栗田さんというピアニストはかなりジャズっぽい音を使う方なのでジャズ屋の僕にとっては大好きなタイプのサウンドが響き渡るのでとても楽しむことができました。

和太鼓のレナード衛藤さんという方は元「鼓童」にいた方で独立後は超有名ロック・ミュージシャンともなさっているらしくピアノとのコラボがとても素晴らしかった。
お互いの音楽を理解していないとああいうパフォーマンスはできないので、僕は見るのは初めてだったのでその場ではかなりの方とお見受けいたしましたが、その通りのお方だったようで。

ソリストとして再登場しためぐちゃんの踊りも素晴らしかったし、最後全員での踊りも華やかで美しかった。

ということで随分端折った内容の文章になってしまったけれどもとても様々な表情を楽しめる素敵な舞台でした。

なんだか少し疲れ気味だった僕はパワーをいただいて帰ることができました。
出演の皆さん、スタッフの皆さんありがとうございました。
ところで大きなホールの割には観客が少ない感じがしたのは僕だけだったろうか?クラッシックの有名作品に比べるとこういう新しいものへの一般的な方の興味はまだまだ薄いのかな?
僕はこういう方が好きなんですけれどね。

バレエに興味のない方も機会があったらこういうのを見たらいいと思うんですけれどね。釣り師の方で興味がある方は僕に言っていただけたら次回はお誘いしますよ。特にナベテツさんとか。


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2016年5月31日 (火)

美女と野獣 TNバレエ 5th コンサート@大井町きゅりあんホール

釣り記事を期待してアクセス頂いた釣り師の皆さん!ごめんなさい!
今回はおよそ年一のペースで登場するバレエのお話です。
バレーボールじゃありませんよ。踊る方のバレエです。

でも、ちょっと興味があるなら読んでみて。

バレエ関係の皆さん、バレエ素人が書いている記事なのでそれなりにお願いいたします。
では、本編へ。

ということで、去る5月27日 金曜日 東京大井町駅前にある「大井町きゅりあん」というホールで行われたTNバレエ 5thコンサートと題されたバレエ公演に行ってまいりました。

演目はみなさんディズニーでおなじみの「美女と野獣」でございます。

TNバレエは富田典子さんというダンサーが主催するTNバレエ・スタジオというバレエ集団のことのようであります。

今回の公演はこの富田典子さんを主役に、このTNバレエの専属ピアニストである栗田妙子さんの音楽とのコラボ作品という感じのバレエ。

演目も比較的新しい時代の「美女と野獣」ということで、いわゆる「白鳥の湖」なんかのクラッシックとは少し趣の違う作品ですね。

ストーリーはディズニーでみなさんよくご存知のお話でありますが、これにピアニストの栗田さんがオリジナル曲を作曲し、栗田さんのピアノとクラリネット、フルート、ドラムスというクゥアルテットの演奏する音楽にのって繰り広げられるバレエであります。

一般的にはこの「美女と野獣」は作曲家ラベルの曲を元にしたバレエ曲で演じられることが多いらしいのですが、今回は小編成の言って見ればバンド的音楽にどのようにクラッシック・バレエがコラボされていくのかがとても興味がありました。

踊る方々はたくさんいて紹介しきれないのでこのパンフの写真↓をご参照ください。

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主役のベルという娘役に富永典子さん、そして私のお目当は王子様の婚約者役の寺田恵さんことメグちゃん。

正直申しまして私はディズニーが嫌いなので美女と野獣も見たこともないしごく大雑把なストーリーしか知らずにノコノコと出かけて行ったんですよ。

事前に少しお勉強しておこうかとも思ったのですが、なんの予備知識もなしにセリフの無いバレエを見てどのくらい理解できるのかを試してみたいという気持ちがあって、あえてお勉強していかなかったということもあります。

さてさて、会場は暗転して栗田さんの奏でるピアノの音が静かに鳴り響くとバレエの始まり。

幕が開くと舞台はお城の中。
主人公の王子様が登場していきなり滞空時間の長いジャンプを取り混ぜた男子バレエ必殺技三連ちゃん的なすばらしい踊を見せてくれたあとに、群舞の一団が左右にさっと別れ舞台中央に花道ができたと思ったら、後方から颯爽と登場したのは我らがメグちゃん演じるところの王子の婚約者。

え!いきなり出て来ちゃうの?という驚き。

舞台後方のど真ん中に立つその姿はなんとも存在感たっぷり。
さて如何なる踊を見せてくれるのかと思って見ていると、両腕を水平にスーッとあげたと思ったら不思議な腕のくねらせ方をする。

その動きは優雅で摩訶不思議、かつ、しなやか、腕のどの部分をどう動かすとそういう動きになるのかわからない怪しくもうつくしい腕のうねるような動きで一気に惹きつけられましたよ。

腕だけで表現する難しい踊だと思うのですがビビッと伝わってきました。
これが終わると今度は静から動へ、一気に弾けるように踊りだすのですが、その踊がとても大きくて美しい。

彼女は体形的に手足長、首長の西洋人的体形なので、バレエの踊が実に大きく見える。
それでいてその踊は以前よりしなやかになった感じ、持ち前の日本人離れ体系がより際立ち美しい、さらには瞬間的なスピードに切れがあり踊にメリハリをつけて美しさをより際立たせた。
前回に見たシンデレラの時(去年の正月明け?)よりず〜っと上手になってた感じ。
踊り全体の表現力が増していました。
しなやかさ、スピード、美しさ、軽さ、そう!女性ダンサーにはこの軽さが大事だと思いましたよ。男子が片手で軽々とリフトしてしまう軽い感じ。
ああ、ぼくもメグちゃんを片手で持ち上げて3回転ぐらいしてみたいものだ。なあんていうフトドキなことを踊を見ながら思わず考えちゃいましたよ。

登場したシーンとしては王子様のプロフィール的なシーンでなので、彼女の前半の出番はここまで、ディズニーモノの十八番である魔女が出てきて王子様を野獣に変えてしまったところで幕が変わるまでの短い出番でありました。

せっかく良い踊をしていたのでもう少しメグちゃんを見たかったなあ、などと思いながらもお話はどんどん進行して、村のシーンに変わります。

ここにいきなり登場する村のモテ男君「ガストン」の踊がすばらしい。
踊の切れがすばらしく、ジャンピの高さ、スピード、力強さ、躍動感、迫力、しなやかさ、ああ、なんてかっこいいんだろうと思って見ていたら次々に町の娘たちにモテまくるじゃあないですか。

う〜む、モテるにはこのくらいの実力がないとダメなんだなあと打ちひしがれた気持ちにさせられかけたところにガストン君のお気に入りの村の娘「ベル」の登場。

富永さんの演じるヒロインであります。

ここからはヒロイン、ベル役の富永さんの独壇場だった。
バレエの本場ロシア仕込みの踊りは素晴らしくしなやかさ、スピード、美しさ、細やかさ、全てを持ち備えた感じ。

彼女が男どもに片手で持ち上げら天を仰ぐポーズを見ただけで思わず涙ぐんでしまうほど感動的に美しい。

心情表現もすばらしく、ヒロインの心の動きまでが踊を通じてしっかり伝わってきます。

ビースト役のも良かったですよ。
セリフがないのでバレエ的には見せ所が難しい役回りだったと思うのだが、力強さと哀愁の漂う表現力で見事に野獣を演じていた。

もっとも感動したのはモテ男ガストンに銃に撃たれて伏したところ。
本当に死んでしまったのではないかと思うほど体から力が抜けきっていて見ていて不安になったくらい。なかなかああいう演技は出来るものじゃあない。
全ては書ききれないので省略しますが、たのダンサーたちもレベルは高く全体を通して美しく感動的なステージでありました。

一方で私的には今回の公演の一番の見所、というか楽しみどころはクラッシックバレエとジャズ的な音楽のコラボでした。
作曲とピアノ演奏をした栗田妙子さんのサウンドはとてもジャズ的。

ガーシュインあたりを随分聞き込んでいるんだろうな、なんてちょっと栗田さんのことをググってみたらかなりジャズ的な活動もされているようで。
先にも書きましたが、バンドの編成もピアノ、クラリネット(バス・クラリネット持ち替え)、フルート、ドラムスという、とてもジャズ的にもオーソドックスな編成で、曲や音楽の和声がジャズ的話声を使っているので、私には全編ジャズ・ミュージカルにしか見えなかったくらい。

この音楽のおかげで踊の躍動感も増し、踊はクラシカルなのに見え方はよりポップな感じになり、セリフのないジャズ・ミュージカルといった感じ。

クラッシックバレエとジャズのコラボ(あえて言い切ってしまいますが)と言うのは初めての経験だったのでとても新鮮で楽しく見ることができました。

多分、セリフを入れたらブロードウェイ。ミュージカルのような世界になっちゃうんだろうな。

ミュージシャンも良かった。フルートとクラリネットは時にアドルリブではないかと思うくらい情熱的に発声していたし良かったよ。
ドラムスの則武諒さんは特に素晴らしかったな。音の繊細な強弱の使い分けが素晴らしい。
この人は多分ジャズを相当やってるんだろうな。ジャズを聴いてみたいと思いました。


お話は死に損なった野獣が人の心を取り戻して王子に戻ってヒロイン「ベル」と美しい踊を繰り広げてフィナーレへ。
最後に登場した「婚約者」のメグちゃん、つまり王子様の元カノ的役になっているのですが、やはり出てくると花があるなあ、周りの男子どもが小さく見えちゃう。

彼女の体系は西洋スケールだと思うので日本人に囲まれるとどうしても大きく見えすぎちゃう感じ。もっと世界で活躍できたらいいんだけど、って思いました。

エンディングは群舞とソリストの息もぴったりあって最後は華やかで美しいフィナーレとなりました。

なあんだストーリーなんてロクに知らなくたって十分楽しめちゃったじゃないの。

今回のようなジャズ的音楽とクラッシック・バレエのコラボというのがどの程度珍しいのか、素人の私にはよくわからないのだけれど、堅苦しい感じのオーソドックスなクラッシック・バレエとは違った気軽な雰囲気で楽しめる感じがしてとても新鮮な印象でした。

バレエの公演というと、観客は9割が女性、男性の8割くらいがおっさん、という感じで、バレエ関係者、元バレエダンサー、バレエを習ってる子供の親子という雰囲気の人たちがとても多く感じられ、純粋にバレエを見るのが好き!という人はどのくらいいるのだろう、といつも考えてしまうのだけれども、今回のような気軽に楽しめる親しみやすい感じのバレエならもっともっと色々な人に興味を持ってもらって楽しんでもらえるのではないかと思ったのでありました。


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2015年1月20日 (火)

シンデレラ@バレエ・アート神奈川2015

シンデレラ姫の話を知らない方はおじさん方でも少ないと思いますが、今回はシンデレラのバレエ公演のお話です。

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「いいオヤジがシンデレラかよ!」ってお思いでしょう。
どこが面白いの?って思われる方も少なからずいらっしゃるでしょう。

これはですねえ、生で見てみないとわからないんですねぇ。
逆に、生で見ちゃったらもうヤバイですよ。一発でトリコになります。

1月18日の午後遅く、ワタクシは神奈川県民ホール、大ホールのロビーで椅子に腰掛け、ロビーを埋め尽くすお客さんたちの客層をぼんやり眺めておりました。

ざっと見て9割が女性、残り1割の男性の中でもワタクシのようなイイおっさんが一人で来ているであろうという方はほとんど見られず、およそ2500人入るホールをほぼ満員にした客の中でおそらくは片手に満たない数なんじゃないか思われました。

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それだけ、バレエというのは日本においては女子の世界、お目々の中にお星様がキラキラしているようなヒトたちの世界に限定されてしまっている様子が伺われました。
ワタクシのようなオッサンは自ずと自分の居場所が見当たらなくてちょっと落ち着かない心持ちです。
日頃、ワタクシが出入りするジャズ・クラブあたりの客層とは対極にあるんじゃないでしょうか。

今回のバレエは、日本バレエ協会関東支部神奈川ブロック設立35周年第31回自主公演 バレー・アート・神奈川2015、というとっても長い前置きの公演です。
演目は「シンデレラ」そう!みなさんでも知っている、あのシンデレラ姫のお話。

継母とその二人娘にいじめられていたシンデレラが乞食のお婆さんの魔法でお姫様に変身して王子様をトリコにするも、夜中の12時の時計がなると元の姿に戻ってしまう。片方残されたシンデレラの靴が合う足を持つ女性を王子は探して・・・っていうあれです。

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今回も、バレエ・ダンサーの寺田恵さんことめぐちゃんが出演するというので見に行きました。
彼女の今回の役どころは、乞食のお婆さんが精霊に変身して、いや違う、精霊がお婆さんに変身していたんだ・・・が、4人の精霊を呼び出し、それぞれがシンデレラに花、衣装、金らんマントやダイヤのティアラを渡してカボチャの馬車に乗せて送り出す、その精霊の一人である冬の精を演じるのであります。

会場が暗転しいよいよ公演の始まり。意地悪姉妹が登場し喧嘩を始めます。この姉妹の踊りを見て今日は良さそうだぞって思いましたね。演出、振付はコミカルなのだけれど二人の踊りはとてもしなやかで美しい。動きも大きくて躍動している。いぢわる継母は男性が演じていたのだけれど、これもまた良い。

しかし、しばらくしてから本格的に踊るシンデレラはさらに美しかった。
体のしなやかさ、動きのキレが素晴らしい。ジャンプしても着地で足音を立てない。本物だと思いました。
シンデレラ役は樋口ゆりさんというダンサー。
一目でファンになっちゃいましたよ。

すごい人はいるもんだなあって感心しながら見ているうちに、お話はどんどん進んでいぢわるさんたちはお城の舞踏会に出かけてしまい、例の精霊たちの登場シーン。
我らがめぐちゃんの登場です。

春の精霊、夏の精霊、秋の精霊、冬の精霊と順番に精霊の子分を従えて登場し、ひとくだり踊ってからシンデレラに花やらドレスやらを手渡すのですが、めぐちゃんは最後の冬の精霊で登場。

出てきた瞬間舞台がパーッと明るく華やかになる感じがする。頭に巨大ティアラを乗せて登場するその姿は華やかだったなあ。顔小さい、首長いという恵まれた体型からか?この子にはやはり華がある。
踊りもシンデレラに負けず頑張っていましたね。
五人の精霊とその子分に見送られてシンデレラはカボチャの馬車に乗ったところで第一幕は終わり。あっという間に終わった感じ。
あ、そうそう忘れていた。魔法の切れる時間を知らせるシーンで子役が12人登場したんですが、この子たちも鍛えられていて舞台を壊さなかったのは素晴らしい。

休憩を挟んでからの第二幕は王子様とシンデレラが踊ります。
この王子様も良かった、ダイナミック、ジャンプの滞空時間が長い!以前にも書いたけれど、サッカー日本代表に入れてフォワードやらせたらコーナーキックを全部決めてくれそうなくらい空中に浮いている。
やっぱりバレエはこうでなくちゃあ!

同時に良かったのは道化師役。
実はバレエにおいては道化役というのは非常に大事な役目を持っていて、話の進行に大きく関わり出番も多い 、このヒトの踊りがしょぼいと舞台全体がしょぼくなる。
しかし、この道化役は良かった、多分一番空中にいる時間が長かったんじゃないかと思う位よくジャンプしていたし見事でした。
王子様の取り巻きの男子4人組も良かったなあ、個性が引き立っていたし、この辺は演出も素晴らしかった。

このように、二幕まで見たところでもうかなり満足しちゃいましたよ。
音楽は富田実里指揮の 俊友会管弦楽団、曲はプロコフィエフのシンデレラ。
プロコフィエフという作曲家はワタクシの中のクラッシック世界では完全にノーマーク。舞台音楽のヒトくらいの事しか知らず、時代もいつ頃の人なのかも知らないくらいぞんざいな扱いだったのですが、素晴らしいバレエ音楽ですね。

ワタクシの本職、映像制作の世界ですと、作り上げた映像をみながらそれに合わせて音楽を作るんですが、バレエの場合はどうやって作曲するんだろう?って思いましたよ。
だって昔はビデオやフィルムなんていう記録媒体がないわけですから、踊りの振りがあってそこに音楽をつけるのか?それとも物語に合わせて作曲したものに振りを付けていくのか?どちらかだと思うのだけれども(多分後者かな)、実に踊りと音楽が見事に融合している。

映画だったらミュージカル映画のサントラだと思ってください。でも、バレエには台詞やSE(sound effects)がないからその分も全て音楽が役割を担うのですが、それを見事にやってのけている。クラッシックという世界の奥深さを知りましたね。

チャイコフスキーの「くるみ割り人形」なんかは明らかに曲を作ってそこに振りを当てているのがわかるんですよ。曲だけ聴いても結構楽しめちゃいますから。
でも、プロコフィエフは曲だけ聴くのと踊りと一緒に聴くのでは全く印象が違うのではないかと思う。

さて、バレエの方は第三幕に突入、シンデレラの残した靴に合う足の女性を探して世界と駆け回る王子様が最後にシンデレラのおうちにやって来て、偶然にもシンデレラの懐からもう片方の靴がポロリと落ちて、二人は幸せに。というくだりです。

現実的にはリアリティのかけらもないようなお話なんですが、舞台の上ではこのおとぎ話を完璧に構築している。それも多くのダンサーの素晴らしい踊り、音楽、舞台照明、振り付け、演出、全てが融合されて初めて現実を忘れてその中に入り込めるような世界を作ってくれるんです。映画だってそうでしょう?!
それを、生の舞台でやってくれるんですから、いいオヂサンのワタクシも感動で目がウルウル、瞳にお星様がキラキラしちゃいました。

シンデレラと再会した王子様、二人の踊りはこれまた素晴らしいし、それを盛り立てる精霊たち、とりわけめぐちゃんの踊りも素晴らしかった。舞台全体が華やかで、躍動感に満ち溢れていてドラマチックで。
とりわけ感動的だったのがシンデレラの懐から靴がこぼれ落ちた瞬間、驚きに王子様、継母、姉妹一同が氷のようにフリーズしてシンデレラだけ音もなく後ずさりして行くシーン。一瞬の静寂の中に張り詰めた緊張感を微動だにしないダンサーたちと、唯一動く、しかし音もなく静かにそして美しいシンデレラの身のこなしが見事に表現してくれていました。

エンディングは精霊たちに囲まれる中、シンデレラを抱き上げる王子様がポーズを決めた瞬間天からヒラヒラと舞い落ちる銀の紙吹雪にスポットライトでビシッと決まり感動しました。

客席からは拍手喝采。カーテンコールも三回位行われて10分くらい拍手が続いたんじゃなかろうか。素晴らしい舞台でした。

こういう、素晴らしい総合芸術を、言い方は悪いけれど女子供だけに独占させておくのはもったいないですよ。
踊りというと、いかがわしいイメージしか思いおこさないあなた!そう、あなたのことですよ! 一度、遊ぶお金をちょっとためてバレエを見てみてくださいよ。そこには新たな人生の喜びと楽しみが待っていますよ。人生をより豊かに楽しく !


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2014年12月 8日 (月)

寺田恵 くるみ割り人形@ゆうぽうとホール

およそ一年振りのバレエのお話です。

今年は、釣りの遠征とバンド活動にどっぷりはまっていたので、なかなかバレエの方まで手が回らなかったんですよ。
そこに舞い込んだのが昨年「白鳥の湖」に出演したバレリーナの寺田恵ちゃんからの朗報。

なんと、「くるみ割り人形」の「こんぺいとうの精」役にオーディションで通ったというんですよ。
「くるみ割り人形」のお話をご存知無い方にはピンと来ないかもしれませんが、ドラエモンでいうところののび太、あるいはサザエさんでいうところのカツオ、いや、たとえが悪いなぁ、男性の役ではないんですけれどね、そのくらい主役級の、というかこのお話の第二部の主役なんですよ。

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             パンフの写真よりお借りしちゃいました

そういう大事な役に第抜擢された寺田恵ちゃんを見に行かないわけにはいかない、というより、そろそろバレエとかも見て少しは晩秋の街をアートな気分になって歩いてみたい、と思っていたところへ舞い込んだお話だったので、即お席を取っていただき家族揃って出かけて行きました。

寺田恵ちゃん、って馴れ馴れしく書いているのは以前にも書いたかもしれないけれど、彼女は、我が家の娘の通っていた保育園の何級か上の先輩にあたる子で、彼女が子どもの頃から知っているんです。
その頃すでにバレリーナになりたいって言って習っていましたし、子どもながらすでに華のある子で、彼女の周りだけなにかオーラのようなものが発せられていたので、
当時から、「この子は将来絶対大物になる」とマークしていたんですね。
そんなわけで、今回の大抜擢は我が子の事のように嬉しいわけで、当日は開場時間の20分も前に会場についてしまう程勇んで出かけて行ったのでありました。

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開場時間近くになって受付に券を取りに行ったら、なんかどこかで見た親父の後ろ姿。
すぐに同じ保育園のOBおやじMさんだって分かった。声をかけたら一人で見に来たという。Mさん株と競馬以外にも趣味があったんだぁ、って声に出そうになるのをグッとこらえてしまった。ワタクシだって外見にはバレエが趣味って顔じゃあないですからね。更にそこに現れたのは同保育園で絵の指導をしているK画伯。この人、一応大変な画家なんですけれどもお互いバレエっていう顔じゃないよなあ。

ということで、バレエに似合わない親父3人は開場とともにホールに入って行きました。座席も前から11番目の同じ列、なんだかこの列だけ濃いんじゃない?
って周りを見たら保育園関係の知った顔ばかり、みんなで晴れ舞台を見に来たっていう事なんです。

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3時半、開演のお時間です。
「くるみ割り人形」のお話をここで書くと長くなるので割愛しますから、興味のある方はググッて見てくださいね。

でもいちおうかいつまんで書くと、クリスマス・イブの晩にひとりぼっちの少女クララちゃんが不思議なおじさんに出会い旅に出かける。豪華なパーティに行った2人はそこでおじさんからくるみ割り人形をプレゼントされます。不思議なおじさんの魔法でクララは小さくなりくるみ割り人形は本当の人間になって・・・中略、その後2人はいろいろな不思議な世界に旅をするのですがそれぞれの国で踊りが展開されて行くわけです。その旅の中後半の主役なのが我らがメグちゃんの踊る「こんぺいとうの精」なのですね。

以前「くるみ」を見たのはロシア国立のレニングラード・バレエというクラッシック・バレエの王道を行くといった感じのバレエ団でした。この時はクラッシック・バレエの迫力ある踊りのオン・パレード。
今回は多胡寿伯子オリジナル版という事でずいぶん演出も変わっていて、小さな子どものダンサーがたくさん出て来てネズミの役をやったり、パントマイム的な場面が多かったりという、お話の筋的には分かりやすい作りになっていました。その分本格的バレエのパートがなかなか始まらないので、序章的な第一部では不徳にもウツラウツラ船をこいてしまう始末。気がついたら雪の精が踊っていて目を覚まし、いよいよワタクシの見たい全身鍛え切った肉体が躍動するバレエの世界に突入!くるみ割り人形と雪の女王の踊りは美しくまた迫力もあり、バレエはこう出なくちゃ!と嬉しくなって来たところで第一幕はおしまい。あれ〜?なんだか期待していたのと全然違うなあ・・・

休憩をはさんで第二部の始まり。
第二部は、人魚の国、星の国、そしてお菓子の国とありその中でいよいよメグちゃんの登場です。 お菓子の国王子とともに巨大ケーキの上から「こんぺいとうの精」が登場すると、舞台はパ〜ッと明るくなった感じがしました。
彼女、体格も体型も日本人離れしているところがあって、ジゼルの時も白鳥の湖の時も周りのダンサーとのバランスが難しいと思えるくらいなんです。
だから今回のような主役でペアの男性と2人で踊りまくる方が迫力あるし良さが引き立つ。
踊りの出だしは、大丈夫かな?なんて見ているこっちの方が緊張しちゃって、実際メグちゃんもなんだかちょっと緊張している感じ、でも一旦踊り始めたらそんなものは何処へやら、華麗に伸びやかに美しく迫力のある踊りを見せてくれましたよ。
あまりの素晴らしさに目頭が熱くなっちゃったりして、まるで我が子の晴れ舞台を見ている親の心境です。そういうご両親もワタクシのすぐ前の座席で観ておりました。

017                                                                                   またまたパンフの写真より


ここに来てやっとバレエが始まったっていう感じでしたね。
次々と出てくる踊りも良かった。個人的にはアラビアの踊りが好き。
花のワルツも大好きです。

最後はお菓子の王子とメグちゃんが踊りまくって締めくくりっていう感じ、かと思いきやいろいろエピローグもついていて、楽しく分かりやすい構成になっていました。
でも、ワタクシはどちらかというと分かりにくいオーソドックスな踊りで攻めまくってくる方が好き。極限まで鍛え上げた肉体の躍動に感動したいんですよ。

とまあ、ちょっとイメージとは違っていたもののメグちゃんは良かったですよ。
これからの日本のバレエ会を引っ張って行くような活躍をしてほしいな。


終演後はロビーでサイン会があるというので画伯と一緒に行列に並びました。
4人のソリスト達が席に座ってサイン会しているんですが、メグちゃんのところだけ長蛇の列。やっと回って来たところでいいおやじ2人で写真とってニヤケ顏。

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みっともないなあ、って家族からは離れられちゃいましたけどいいんです!

次回のバレエは1月18日、神奈川県民ホールでの「シンデレラ」。
そっちもまた見に行きますので、バレエ・ファンの方々は是非どうぞ。



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2013年3月24日 (日)

日本バレエ協会公演 白鳥の湖@東京文化会館

一年ぶりにバレエを見に行きました。

試合のほうじゃなくて舞台の方の踊りのバレエです。
「ガラじゃねぇ」っていつも言われるんですが、これでもバレエ大好き!
以前にも本ブログで書いたように、学生時代は暗黒舞踏にハマッテいたくらい踊りモノは好きなんです。

Photo

                 東京文化会館大ホール 最前列

 

今回もバレリーナ寺田恵さんことメグちゃんが出演するので見に行きました。

演目は誰でも知っている、でもたぶん見たこと有る人は少ないあの「白鳥の湖」
です。
私もオーソドックスな「白鳥の湖」は始めて。

以前マシュー・ボーン演出男ばかりが腰蓑一丁で踊る「白鳥の湖」は見たことあるんですけどね。それとはまったく別物です、今回のは。



普通バレエを見に行くというとその大まかなストーリーくらいはお勉強してから行くものですが、面倒くさがり屋の私はそういうことは一切せず取りあえず現場に行ってしまう
タイプ
。そういえば、前回のフライフィッシングもそうだったなあ。


ストーリーを知ってバレエをより深く理解して楽しむというよりは、ナマの踊りで次に何が飛び出すか分からないのをワクワクしながら見るのが好きなんです。これもジャズ屋のサガか?

この日も、「白鳥の湖」だから白鳥が出てくるんだろうと思っていたら、
最初に舞台に飛び出してきたのは「道化」のおっさん(失礼)

あれ~?と思ってみていたら、このおっさんのいやお兄さんの踊りがすごい、
空は飛ぶは片足で高速回転するは!!!
ジャンプの高さと滞空時間ときたらそれはもう人間業を越えており、サッカー日本代表のフォワードに入れてヘディングをバンバン決めていただきたいなと思うほど。

続いて出てきた主人公ジークフリードもこれに負けじと大きな踊りで大迫力!

席は最前列の中央上手よりだったものですから、かぶりつき状態!
目に前を人が飛ぶ!


バレエだからって、きれいな女性が踊るのばっかり見てるわけじゃあないんです!
いつも感動するのは男性の筋力、体力、迫力がまず最初、そして女性のしなやかさ、優美さにうっとりするというのがワタクシ的バレエ鑑賞法。

さて、第一幕冒頭の道化から度肝を抜かれつつ見ているうちに第二幕に突入!
ところがそのころから目の前で演奏される生オケ演奏が心地よくなり前夜の泡盛古酒の影響ともあいまって、あろうことかかぶりつき席でウトウトし始め船をこいちゃいました。

時々まぶたを開けると、目の前にフワフワと白鳥のきれいなお姉さんたちが踊っているという幻想世界が実に心地よくそのまま第二幕は終わっていったのでありました。


休憩を挟んで第三幕。

いよいよ寺田恵さんの登場する第三幕の舞踏会のシーン。
彼女はマズルカという踊りを男女4ペアのグループで踊ってくれました。

まあ自称、寺田恵ファンクラブのワタクシが申し上げるので適当に聞き流していただいて結構なのですが、

彼女のスタイルの良さと美貌ぶりは他を圧倒しており、踊りも美しい!


数分間の短い踊りでしたが、バレエの美というようなものを堪能させていただきました。
後日、本人から聞いた話では、動きに制約の有る白鳥とは反対に自由奔放な人間の踊りを表現していたとか。そう言われてみると確かに白鳥の踊りは美しいのだけれどどこか縛られているような印象がありました。
う~んやっぱり勉強してから見に行った方がよかったのか?

舞台は早くも最終幕第四幕に入り、クライマックスを向かえ悪者役の黒鳥にいちゃんが方羽を折られ退治されメデタシメデタシとなるのですが、この黒鳥のにいちゃんもカッコ良かった!

こうして感動と興奮の中、約2時間の舞台は終了し、興奮冷めやらぬままアメ横のガード下二階のインド料理で激辛カレーを食べ、さらに通りかかったスポーツ・ジュエンで水泳用ゴーグルと水着を購入ハイ・テンションのまま家路に着いたのでありました。


いつもバレエを見た後思うんだけれど、キース・ジャレット・ソロ、ジョアン・ジルベルト・ソロなどのコンサートS席12000円に比べ100人単位での生演奏と踊りが楽しめるバレエのS席10000円というのはとても安いと思います。贅沢ではありますが。

次はちょっともめごとがあってどうなのかとは思われる、世界のボリショイ・バレエ団を見てみたいなあ。



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2012年1月22日 (日)

ジゼル

バレエを見てきました。

ボールを使う方のバレーではありません。本物のクラッシックバレエです。

何気取ってクラッシクバレエなんか見やがって!と思われた方々、かつては

私も「バレエ」と聞けば縁遠い存在。女子供の見るもの。気取ったふりふりダンス!

など良いイメージは全くなかったんですが、突然ハマったのは数年前。

家族に誘われてロシアの国立バレエで「くるみ割り人形」を見て、一発でハマって

しまいました。

それまではテレビくらいでしか見たことがなかったのですが、ナマで見るバレエは

迫力と美そのもの!あまりの踊りの素晴らしさに感動してしまいました。

音楽が生演奏だったのも一因だったんでしょう。なんたって生オケですから。

・・・といういきさつでハマったバレエですが、そんなにしょっちゅう見る機会が

有るわけではなく今回はたったの三回目。

 二度目に見たのはマシュー・ボーンの「白鳥の湖」。

これはマシュー・ボーンというイギリスの演出家によるもので、白塗りの男ばかりが

腰みのの様な衣装をつけておどるちょっと現代風にアレンジされたバレエでしたが、

男ばかりなのに、しなやかに力強く舞台いっぱいに繰り広げられるダンスに

圧倒されました。

 白塗りで踊ると言えば学生時代は前衛舞踏にハマっていて「大駱駝艦」が好きで

何度か見に行った覚えがあります。

今思えば踊りの形態こそ違え、踊りの本質にある肉体の極限まで酷使した美の追求

という点では共通していますね。元々そういうストイックなの好きなんですよ私!

で、今回の演目はジゼル!日本バレエ協会公演です!

前日までストーリーを知りませんでした。

今回見に行ったのは、娘の通っていた保育園でのお友達が、幼い頃からバレリーナ

目指し修行重ねて本物のバレリーナになり、今回の公演で大事な役どころで踊る

というので皆で見に行こうという事になったわけです。

 ジゼルのストーリーを簡単にしますと、ある村に村の娘ジゼルという娘がおり、これに

族の身分を隠していた男アブレヒトが仲良くしておったのだが、ある日その男の本当の

婚約者である貴族の女バチルドがピクニックで村を訪れた折に、アブレヒトとバチルドの

関係をジゼルが知れてしまい、ジゼルは狂乱死してしまう、という悲しいお話が第一幕。

その他にもいろいろあるのだけれどややこしくて面倒なので割愛!

二幕はジゼルのお墓を訪れたアブレヒトが精霊の王様に罰を与えられ死ぬまで踊らされ

るのだが、最後は精霊となったジゼルが王様に許しを請いアブレヒトは死なずに済む。

というのが第二幕。

前半は恋人同士だった二人の踊り、狂乱したジゼルの踊り、後半は精霊一同と

死ぬほど踊らされる踊りが見どころ。

 我が知り合いの娘の保育園でのお友達、ええいめんどうだ!名前を出してしまえ!

そのお友達は寺田恵さんといって役どころは貴族の女バチルド!

したがって出番は第一幕の一部分だけだったのですが、貴族の娘として堂々の存在感!

踊りだけではなくお芝居的な動きもたくさんあったのですが良かったです。パチパチ

 今回のバレエも踊りの美しさ迫力、肉体の極限までの酷使が生み出す美しさなど満喫

してきました。本物はすごい!後半少し居眠りしちゃいましたが・・・

次回は寺田恵さんことメグちゃんがたくさん踊るのを見てみたいですね。

 ちょっと縁遠い世界かと思いますが皆さまもバレエを見る機会があったら是非お薦め

します。

ちょっと値段が高いですけれど、キース・ジャレットやジョアン・ジルベルトのソロコンサート

に12000円払うのを考えたら、たくさんのバレエリーナに生のオーケストラが付いて

10000円は安いもんですよ。かなり無理な比較と承知ではありますが・・・

こういう世界もあるんだ!って人生豊かになりますよ。

・・・あ!関係ない話でかつ私的な話ですが本日1月22日は私の誕生日です。

55歳です。いいオヤジ。またひとつ歳をとっていしまった。今年も人生充実させていくぞ!

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