今年も秋が深まり紅葉のシーズンになりました。
こう見えても、柄にもなく紅葉とか新緑とか好きなんですよ。
かつては仕事で関東一円の紅葉スポットを撮影しまくったことなどもあり、自慢じゃあないが紅葉の良いスポットも、紅葉の良し悪しも分かる違いの分かる男なんでございます。
関東地方平野部ではこの三連休あたりが紅葉の見どころかなあと狙いをつけていたところ、天気がどうも悪く、美しいかそうでないかは太陽の光次第という紅葉においては、何よりもお天気優先ということで天気予報とにらめっこしていたら、24日の火曜日にやっと晴れマークがついた。しかも日中の数時間だけ。
理想を言うと陽光が高い位置から当たるよりも、斜めに当たる午前中もしくは夕方の方が紅葉が映えるので、朝から晴れ!というのが望ましかったのですが、次の晴れマークは週末になっているので、そこは贅沢もあまりいていられない。
ということで、11月24日の火曜日に紅葉狩りに出かけてきました。
場所は埼玉県のど真ん中よりちょっと西に外れたあたりにある国営武蔵丘陵森林公園というなんだか長い名前の公園、地元埼玉では森林公園で通じちゃうんですが。
お天気の様子と交通渋滞とをにらめっこしながら、多分陽が射し始めるであろう
午前10時を目標に埼玉県某市の実家を出発。
大体予測通りに10時過ぎに着きました。
平日なので駐車場はガラガラ、人もまばら。
ここの紅葉は、紅葉がまとまって植えられている場所があるので、そこを見れば十分。公園全体は小さな街ほどもある大きな公園なので、下手すると森の中を彷徨ってよっいるうちに遭難しちゃうほど。
チケットを買って早速入場し紅葉のある場所目がけて一直線。
ところが、空の方が今朝方まで雨を降らせた雲が取りきれずに時折陽が差し込むくらいでなかなかスッキリ晴れてくれません。
紅葉自体も、今年は天候のせいかあまり色付きが良くなくどうもパッとしません。中途半端な色というか、鮮やかさに欠けるというか。
形もしわくちゃになっちゃっている葉が多いし、全体にいまいちなんですよ。
さて、ここで理科のお勉強です。
紅葉は二種類ありますね。
そう、大別すると黄色い黄葉と赤い紅葉の二種類です。
葉が黄色くなるのは葉にカロチノイド(ニンジンにたくさん含まれていますね)が含まれている種類の木々です。
暖かいうちは同じく葉の中に含まれる葉緑素の緑色が強いので葉は緑色をしていますが、これが寒さで分解されてしまうとカロチノイドの黄色が発色してきて黄色くなるというわけ。
一方紅い紅葉の方はというと、夏の間光合成で作られた糖が葉に含まれる木々。
この糖が寒さで分解されてアントシアニン(視力回復に良いとか言って宣伝されていますね)に変化しこの色で赤く色づくというわけなんです。
なんでこんなこと詳しいのかといったら、昔秩父の方の自然科学館の展示映像でこういう内容の解説ものを作ったことがあるからなんですよ。
まあ、そんなことは置いておいて、何れにしても紅葉は寒くなるというのが鍵なんですが、今年の秋のように霜が降るようなきりっとした寒さの日がなかなか来ないで、ダラダラと寒くなっていくときは葉っぱの中の変化もダラダラ起こるので肝心の紅葉の方もなんとなくダラダラした感じになってしまい冴えないというわけなんです。
3年前にここに来た時にも本ブログに書いたのですが、その時は素晴らしかった。
あの時は早朝霜が降りたのを写真に撮っているので、かなり冷え込んだのでしょう。
日にちも何日か遅かったのですが紅葉の色、形、お天気共に素晴らしかったんです。
こちらページの写真ですので、ちょいと比べてくださいませ。
それでも、少しでも色の良いところや色の変化の面白いところなど狙っては写真に撮ったのですが、なんといっても肝心のお天道様が出てこないとやっぱりサマにならない。
そんなわけで、ちょっと早めの昼食をとってベンチで昼寝しちゃいました。空を見上げればだいぶ雲も薄くなって、ところどころ日が差し始めているので30分も経てば日が出るであろうという目論見です。
撮影現場から離れてしばらく経つのでなん年ぶりかの日待をしました。
あたりが賑やかになったので目をさますと、胸にゼッケンをつけた高校生くらいの集団がぞろぞろと行列になって走っており、それはいつまでたっても切れることなく、一体全体どこかららこんなにたくさんの若者を連れてきたのかと思うほど。
紅葉狩りの風情とは程遠い雰囲気なので、しばらくの間この若者たちが通り過ぎるのを待っていたら日差しの方も良い感じで強くなってきて、西の空は青くなってきた。
しばらくすると、マラソン高校生がいなくなったので紅葉狩り再開。
下の写真は日の当たる前(上の方)と日の当たった後(下の縦長)のものです。
日が当たると、紅葉の色も発色が良くなるしコントラストも強くなるので綺麗に見えるんですね。
気がつくといつの間にかあたりには一眼レフ・カメラを手にした比較的高齢な方がたくさんいて、みんないろんな方角から紅葉にカメラを向けている。
立派な三脚に300ミリは楽にありそうな望遠レンズをつけていたっしゃる方などもいたりして、安手の39800円の防水カメラを手にしたワタクシはなんだか恥ずかしくなっちゃいましたよ。
持ってるカメラが安物割には日の光の方向だのアングルだの気にして撮っている自分がバカみたいに見えてきたんです。
でもねえ、そこのところは長年仕事で見に染み込んでしまっているいるサガのようなものなので勘弁してやってください。
葉っぱばっかり撮っていたら、撮影している人間の方も面白いのでちょっと失敬して撮っちゃいましたよ。
脚立に座り込んで何を狙っているのか?気合の入ったおじさん。
犬を3匹並べて、必死に犬の名前を呼んでカメラの方を向かせようとしているご婦人。
共通しているのはどちらもいいカメラを持っているところなんですよ。
いいなあ、僕もいい一眼レフが欲しいなあ。キレキレの画像が暗いところでもシャキッと取れるような最新のC-MOSのヤツ。
そんないいカメラで一体何を撮るのかって?
ブログのために決まっているじゃあないですか。
というわけで人間観察もして、帰る頃には空もすっかり青空となり、全体としては70点くらいかな。まあまあの紅葉狩りでありました。
今週末あたりはいいんじゃないかなあ。
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